春の希望と･･･【ＢＬ】

　
直｢照れんなよ勇気｡笑｣

勇｢殴っていー？｣

０時までまだ時間はある
だけど、楽しい時間って
すぐに終わってしまう。

怖い･･･
時計の針の音が怖い。
　

　
まるで命の期限を伝える
かのように･･･

チクタクチクタクと
音を響かせる。

望｢････―――｣

勇｢の･･ぞむ？｣

望｢ﾊｯ････な､に？｣
　

　
勇気が僕の隣りに
腰掛けて、顔を覗き
込んできた。

なんだか心配そうな顔

思わず勇気の目を見て
苦笑いをしてしまった
けど、勇気が僕の頭を
ポンと叩いて勇気の
優しさが伝わる･･･。

　
勇｢辛かったらちゃんと
　言えよ？｣

きっと体調を思っての
言葉なのに、石田との
事を言われたのかと
思ってドキリと心臓が
鳴った･･･

望｢ぁ････ぅん｣
　
　

　
勇｢･･･････。｣

望｢ぇ；勇気････？｣

いきなり無言でジッと
僕を見つめてくるから
焦る･･･。

・・・バサッ！

望｢ぅわァｯ･･むぅﾞ～！｣
　

　
何故？布団････？

勇気は掛け布団を
掴んで、いきなり
僕と自分を覆い被した。

(↓布団の中)

望｢ゅぅ･･きぃｯ///？｣

勇｢何落ちてんだ？｣
　

　
望｢ふぇ？｣

勇｢元気ねぇじゃん｣

僕は正直驚いた。
普通、体調が悪いから
元気が無いと思う所、
勇気が言ってるのは
そう言う意味合いでは
無いようだ。

だから･･･怖かった。
　

　
暗い布団の中でも
わかる、勇気の全てを
見透かしたような瞳が

俺は知ってるぞ
って言ってるみたいで
怖い･･･。

望｢勇気･･･｣

勇｢･････ｯ――｣

望｢んｯ･･･ぅ///｣

　
一瞬だったけど、
離れる時に鳴った
水分を含んだ音･･･

ちゅって音が耳まで
届いて、バクバクと
心臓が痛いぐらい
早く動き始めた･･･。

キス、された･･･///
　
　

　
勇｢隙あり。笑｣

もぅ僕の顔は茹でたタコ
より真っ赤だ。

隙ありって･･･
僕はキスされるような
隙は作ってませんよ？；

望｢バｯ、馬鹿！///｣

勇｢ぁははｯ！笑｣
　