先生の言うとおりB
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#382 [あお☆まる]
 
俺はあいつを…



アコを


幸せにする為に



一人で泣かない様に



側に居ると決めたのに
 

⏰:09/03/29 18:27 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#383 [あお☆まる]
 


アコは…



俺のせいで



俺と一緒にいるせいで



苦しんでるのか?
 

⏰:09/03/29 18:28 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#384 [あお☆まる]
 


なぁ…アコ



俺は…


お前から



離れた方が



イイのかな……

 

⏰:09/03/29 18:30 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#385 [あお☆まる]
 


「ばぁーーーかじゃないのっっっ!!!!!!」




ファミレスに
麗子の怒涛が響き渡る



「…真剣に悩んでる友達に対して言う事…か?」
 

⏰:09/03/29 18:39 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#386 [あお☆まる]
 
「馬鹿だから馬鹿って言ってんのよ」


「……」


「だいたいさ?そんなに大切ならなんで美幸って子にちょっかい出してるのよ!」



麗子は興奮気味に
頼んだジュースを飲み干す
 

⏰:09/03/29 18:41 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#387 [あお☆まる]
 

「それは…」



目を伏せがちに
その訳を話し始める





………………………………………

⏰:09/03/29 18:44 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#388 [あお☆まる]
 



「はぁ…」


達也は
深いため息を
つきながら車を降りる



しかし…
麗子のやつ長いんだよ


早く帰って
アコと話し合いたかったのに、朝方じゃないか
 

⏰:09/03/29 18:47 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#389 [あお☆まる]
 
麗子の説教?は
あれから長時間続き

達也が開放されたのは
外が明るくなってきた
5時頃だった
 



家の鍵を開ける
静まり返る我が家
 

⏰:09/03/29 18:52 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#390 [あお☆まる]
 
アコは…寝たかな…?

まぁ、当たり前か



そっと
起こさない様に
静かに寝室の扉を開ける



しかし、そこには

寝ているはずの


愛しい人の姿はなかった
 

⏰:09/03/29 18:56 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#391 [あお☆まる]
 
「…?!」


急いで家中探すが
アコの姿はない



「アコ?!アコ!!」



不安のせいで
大きくなる声が 虚しく
薄ぐらい部屋に響き
返事もなく消えていく
 

⏰:09/03/29 19:00 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#392 [あお☆まる]
 
部屋を見渡すと
朝使った食器が洗われていて
朝洗濯して干していた服は
綺麗に畳まれていた




その事で愛子が
あの後
家に帰って来たのは
間違いない事実だった
 

⏰:09/03/29 19:05 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#393 [あお☆まる]
 
「アコ…
どこに行ったんだよ…」



力無くそう呟くと
ふとテーブルに置かれた
紙が目に止まる




その紙に書かれた字は
まさしく


愛子の字だった
 

⏰:09/03/29 19:08 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#394 [あお☆まる]
 
呆然とする
達也の手から
するりと紙が落ちる

その紙には



【暫く実家に帰って
これからの事を考えます
勝手な事してごめんなさい。
けど、一人になりたいです。お店の方も暫く休みます。     愛子】



と、綺麗な字で書かれていた
 

⏰:09/03/29 19:19 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#395 [あお☆まる]
 

達也は呆然と
立ち尽くしながら
麗子に言われた



『事情が事情かもしれないけど、夫婦になるって言う二人にどんな“秘密”も要らない!そのせいで取り返しのつかない擦れ違いになる事だってあるんだからね!!』



と言う言葉を
一人噛み締めていた
 

⏰:09/03/29 22:47 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#396 [あお☆まる]
 
……………………………………………


「…愛子は寝たのか?」


「ええ。」



愛子の実家では
神妙な面持ちの二人が
テーブルに座っていた
 

⏰:09/03/29 22:49 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#397 [あお☆まる]
 
「でも愛子、ちゃんと達也さんに言って来たのかしら…?」


「置き手紙して来たってたろ?ほっとけばいい」


「けど…」


「もうアイツになんかやらん!あんな大口叩いてたくせに、結婚前からこんなんじゃ思いやられる」
 

⏰:09/03/29 22:51 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#398 [あお☆まる]
 
そう言って
マリエの入れた
緑茶をすする



「マリエ、達也って奴が来ても会わせるなよ!」



怒りが
納まらない様子のクロ



「嫌です。」
 

⏰:09/03/29 22:54 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#399 [あお☆まる]
 
「嫌ですってお前なぁ…。今日の愛子を見ただろ?とても結婚前の幸せな女の顔じゃなかった」


「えぇ。疲れ切った顔だった。」


「ならっ!」


「クロ、けどね、別れる別れないを決めるのは親の私達じゃない。本人達よ?私達は静かに見守るだけでいいの!」
 

⏰:09/03/29 22:56 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#400 [あお☆まる]
 
その剣幕に敵わず
『俺は最初から気に食わなかった』と呟くと

拗ねたのか
そっぽを向くクロ



「私だって愛子を身篭った時を考えたら、クロに振り回されてた様な気がするけど?」


その言葉に
返す言葉はなく
クロはそそくさと風呂場に逃げ込む
 

⏰:09/03/29 23:01 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#401 [あお☆まる]
 
「もう…クロは親バカなんだから……」



そう言うマリエは
優しく微笑んでいる




ふと気配を感じ
後ろを振り向くと
愛子が立っていた。
 

⏰:09/03/29 23:04 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#402 [あお☆まる]
 
「あ…ごめん。聞くつもりはなかったんだけど」


「いいのよ。お父さんがヒートアップしてただけだから。」



マリエは隣の椅子を
ポンポンと叩くと
愛子に隣に座る様に
優しく促す


愛子はそれに答えて
そっと隣に座る
 

⏰:09/03/29 23:07 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#403 [あお☆まる]
 
隣に座った
愛子の頭を優しく
抱き寄せる


そしてとても優しい声色で話し掛ける



「ねぇー愛子。ここは愛子の家なんだから好きなだけ居ていいのよ」


「…うん」
 

⏰:09/03/29 23:09 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#404 [あお☆まる]
 
「それと、お母さん達は愛子が出した答えなら、どんな答えでも応援する。」


「…うん」


「けどね、後悔だけはしないように。ね?」


「…はい」
 

⏰:09/03/29 23:11 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#405 [あお☆まる]
 
その返事を聞いたマリエは優しく微笑むと

軽く愛子の背中を叩く



「じゃあ、ほら寝なさい!お父さんに捕まったら寝れないよ〜」



おちゃらけた口調に
思わず笑う愛子


「うん。捕まる前に寝るね!おやすみ」
 

⏰:09/03/29 23:14 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#406 [あお☆まる]
 
「はい。おやすみ!」




お母さんと話して

私にはちゃんと
暖かい帰る場所があるんだって

そう思えたら


少しだけ
心が軽くなった
 

⏰:09/03/29 23:18 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#407 [あお☆まる]
 
………………………………………………


「はぁ〜〜〜〜〜〜」



まだ開店前の店内に
遊馬の溜息が響く



「……いくら開店前だからって気を抜きすぎ…」



冷ややかに
遊馬に注意する美幸
 

⏰:09/03/29 23:21 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#408 [あお☆まる]
 
「だってよー今日も愛子来ないんだろ?つまんねぇーーー」



口を尖らせる遊馬



「…そんなに好きなくせに馬鹿みたい。応援して、偽善者ね…」
 

⏰:09/03/29 23:23 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#409 [あお☆まる]
 
「…俺は、あいつの、愛子の笑顔が好きなんだ。けど俺じゃダメなんだよ…。俺の好きな笑顔は達也さんの隣にいる時の笑顔なんだ。だから俺じゃダメなんだ!」



「何よ…それ。叶わない恋なんてますます馬鹿みたい」



「誰に馬鹿みたいって思われたっていーんだ。俺はあいつが幸せそーに笑ってれば。だからあいつには幸せになってもらわないと…」
 

⏰:09/03/29 23:43 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#410 [あお☆まる]
 
そう言う遊馬の顔に
嘘偽りはなかった



「馬鹿みたい…」



そう言い残すと
美幸は厨房に消えていく
 

⏰:09/03/29 23:47 📱:812SH 🆔:☆☆☆


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