先生の言うとおりB
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#501 [あお☆まる]
 
「はっはい。もしもし」


『あ、愛子ちゃん?』


「どうしたんですか?」


『いやーメールで仲直りしたって来たから良かったと思って!』

 

⏰:09/04/17 12:47 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#502 [あお☆まる]
 
あ…それで


何か私たちって
大勢の人に
支えられてるんだね…



自然に笑みが零れる




『でも、本当に良かったぁ!』
 

⏰:09/04/17 12:53 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#503 [あお☆まる]
 
自分の事の様に
嬉しがる麗子


ふと疑問が浮かんだ



今回の原因の一つ
“オレンジのファイル”



あの中身…麗子さんは
知ってるのかな?
 

⏰:09/04/17 12:55 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#504 [あお☆まる]
 
「あの…」


『ん〜?なに??』


「結局、あのオレンジのファイルってなんだったんでしょうか?」



…沈黙


ファイルの事を
口に出した途端、
麗子は口を閉ざした
 

⏰:09/04/17 13:04 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#505 [あお☆まる]
 
麗子さんは
何か知ってるの?


私には
言えない事なのかな…



「…私が知ったらマズイ事なんですか?
でも、美幸ちゃんと達也は何もないですよね?」


 

⏰:09/04/17 13:06 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#506 [あお☆まる]
 
『勿論!あの二人が何がある訳じゃなくて…
んー…愛子ちゃんはまだ知っちゃダメって言うか』


「知っちゃダメ…?」


『と、とにかく!
いずれ分かるから…
その事は触れないで』


 

⏰:09/04/17 13:09 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#507 [あお☆まる]
 
そう言われ
無理矢理
自分を納得させて

麗子さんとの
電話を切った



私が知っちゃダメ?


でもいつかは
分かるみたいだし

 

⏰:09/04/17 13:11 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#508 [あお☆まる]
 


気にならない
って言ったら嘘になる


だって、少なからず
今回の喧嘩の
要因ではある訳だし



でも、麗子さんも
心配ないって言ってたし

 

⏰:09/04/17 13:13 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#509 [あお☆まる]
 


教えてもらえる日まで



楽しみにして
おこうかな……?



 

⏰:09/04/17 13:14 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#510 [あお☆まる]
 
心の中で
そう思っていると



ふわりと
シャンプーの匂い


後ろを振り向くと
同時に抱きしめられる


 

⏰:09/04/17 13:45 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#511 [あお☆まる]
 
目の前にあるのは
何も着てない達也の胸板


達也は腰にだけ
タオルを巻いた状態で
愛子を抱きしめている



「たっ達也?!」


「…待ってたのにな」

 

⏰:09/04/17 13:48 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#512 [あお☆まる]
 
耳元でそう囁くと
体を少し離し
愛子の顔を覗き込む


お風呂から
上がったばかりで

髪が濡れている


その姿がセクシィーで
頭がクラクラしそうだ…

 

⏰:09/04/17 13:50 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#513 [あお☆まる]
 

>>1   -*感想板*-
>>3   -*アンカー類*-


 

⏰:09/04/17 13:51 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#514 [あお☆まる]
 
「かっかっ風邪ひくよ?」


「大丈夫。アコに温めてもらうから」


「…え?」



気付くと
達也の笑顔を
床に仰向けの状態で
見ていた

 

⏰:09/04/22 00:30 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#515 [あお☆まる]
 
あ…れ…
押し倒された…?



そう自覚すると
今度は顔が
赤くなるのを感じた



「風邪ひかない様に、たっぷり温めて…ね?」



妖しく笑う達也
 

⏰:09/04/22 00:44 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#516 [あお☆まる]
 
顔が近づくと
甘いキスが降りそそがれる



久しぶりの
達也の体温を感じ
体がほてる

 

⏰:09/04/22 00:48 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#517 [あお☆まる]
 

「アコ…愛してる」




愛しい人の
甘い言葉と吐息

シャンプーの香りに
包まれながら


甘い夜は過ぎていく…


 

⏰:09/04/22 00:50 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#518 [あお☆まる]
 


『えぇっ?!結婚式場が開いてない???』


「……うん」



そうなのです
店のオープン準備とか
喧嘩したりとかで
式の準備が遅れて…

本当は、
6月に上げたかったけど

ジューンブライド
ギリギリに電話しても
空いてる訳がなかった
 

⏰:09/04/23 01:24 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#519 [あお☆まる]
 
『でもねぇーそうよね。6月は下手したら1年前に予約しなきゃ無理かもね』



電話相手は
専門学校に行ってた時の
男友達の佐藤 咲くん


今は専門学校とは
関係のない
メークの道に進んでる

 

⏰:09/04/23 01:27 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#520 [あお☆まる]
 
女系の家系で
生まれた為
男の子だけどおねぇ言葉


凄く優しくて
良い友達



『でも、なんで6月にこだわるの?やっぱりジューンブライドだから?』


 

⏰:09/04/23 01:30 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#521 [あお☆まる]
 

ジューンブライドだから
6月に式を
挙げたい訳じゃない…



6月は特別なの



6月は、プロポーズされた月だから

 

⏰:09/04/23 01:32 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#522 [あお☆まる]
 


それに、
小さい頃に


私と達也が、
結婚式を挙げた月



日にちまでは
忘れてしまったけど

6月だったのは覚えてる

 

⏰:09/04/23 01:34 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#523 [あお☆まる]
 

だから

6月に式を挙げたかった


けど…



「諦めた方がいいのかな…。」

 

⏰:09/04/23 01:36 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#524 [あお☆まる]
 
『とりあえず、私の知り合いにも当たってみるから!…あ、当日は私にメークさせてよねっ!』


「うん!お願いします」


『任せて♪綺麗にするわ!じゃあ又連絡するから、もし進展あったら電話ちょーうだいね!』


 

⏰:09/04/23 01:39 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#525 [あお☆まる]
 
うん。またね
そう返事をして
電話を切った


と同時に
後ろから達也に抱きしめられる

 

「電話の奴、呼ぶの?」


「え?咲くん?呼ぶよ」

 

⏰:09/04/23 01:46 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#526 [あお☆まる]
 
「咲くんね…
仲良いみたいですね」


「うん!」


「…その笑顔ムカつく」


「へっ?」


 

⏰:09/04/23 01:48 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#527 [あお☆まる]
 
達也は
抱きしめている腕に
力をこめる



「…ヤキモチ?」



後ろを向き
達也の顔を覗き込む
 

⏰:09/04/23 23:15 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#528 [あお☆まる]
 
「…うるせっ」



そう言うと
少し乱暴に唇を奪われる


「お前は俺だけ見てろ」

 

⏰:09/04/23 23:16 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#529 [あお☆まる]
 
明らかに
ヤキモチを妬いてる
達也が愛しい



「うん!」



笑顔でそう答ると
優しく頭を撫でてくれた

 

⏰:09/04/23 23:18 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#530 [あお☆まる]
 
「あ、達也の知り合いの人どうだった?やっぱり無理そう?」


「あぁー…予定埋まってるみてぇー。」


「そっか…。やっぱり6月は無理かなぁ」

 

⏰:09/04/23 23:21 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#531 [あお☆まる]
 
愛子は
達也に寄り掛かり
膝を抱き抱える



「…かもな。でも大事なのは日付じゃない。
まぁ、他のブライダル関係者にも聞いてみるよ」


「…うん。」



そうだよね
日付より私達の
気持ちが大事だよね
 

⏰:09/04/23 23:25 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#532 [あお☆まる]
 


それから色々、
ブライダル関係の
知り合いに
あたってみたけど


式場は全滅



そのうち、
達也との店も
雑誌などで取り上げられ

忙しくなった


 

⏰:09/04/24 23:31 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#533 [あお☆まる]
 

だから、

式は挙げずに
写真だけとろう


二人で
そう決めた。



本当は挙げたかったけど
仕方ないよね

 

⏰:09/04/24 23:36 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#534 [あお☆まる]
 
休みの日に
麗子さんから達也に
電話があった



「麗子さん、なんだって?」


「あー…うん。
後で話す。とりあえず今から出てくるから」


「…え?今から?」


「うん。ごめんな」
 

⏰:09/04/24 23:41 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#535 [あお☆まる]
 
でも、今日は…



思わず
達也の服の端を掴む



「…今日、写真撮りに行けないの?」


「……」

 

⏰:09/04/24 23:45 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#536 [あお☆まる]
 
今日は写真館で
ウェディングドレスを着て写真を撮る予定だった



達也はアコを
力強く抱きしめる



「…悪い。」



その苦しそうな
声を聞いて
本当の気持ちを抑え込む
 

⏰:09/04/24 23:48 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#537 [あお☆まる]
 
「私は平気、
だから行ってきて?
写真はまた今度!楽しみにしてるから。
いってらっしゃい!」



そう笑顔で言うと
達也の背中を押す愛子



「ありがとう」
 

⏰:09/04/25 00:10 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#538 [あお☆まる]
 
達也はそう言うと
愛子のおでこに
軽く、キスをして
家から出ていく




…仕方ないよね

きっと

大事な様なんだ

 

⏰:09/04/25 00:12 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#539 [あお☆まる]
 

それから達也は
5時間くらいして
帰ってきた


そして私に
呼ばれた理由を
話してくれた



どうやら、今度開く
大塚家のパーティーで
デザートを
任されたらしい

 

⏰:09/04/25 23:48 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#540 [あお☆まる]
 
大塚家といったら
手広く商売をしていて
有名なスイーツの店も経営している


けど、麗子さんの
お父さんは
達也の才能を認めてたし
店も有名になった事での
直々の指名みたいだ



「良かったね!達也。
頑張ってメニュー考えなきゃだね」

 

⏰:09/04/25 23:53 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#541 [あお☆まる]
 
「おう!これから忙しくなるな。」


そういって
愛子の頭を撫でる達也




あ…そうか
準備とかで益々
時間なくなっちゃうな


写真は暫く
おあずけ…かな?
 

⏰:09/04/25 23:56 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#542 [あお☆まる]
 
仕方ない

そう思っても
少し残念な気持ちが
愛子をおそう



その気持ちが
知らずのうちに
顔に出ていた様で

心配そうに
達也が顔を覗き込む

 

⏰:09/04/25 23:59 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#543 [あお☆まる]
 
「アコ…?」



あ、顔に出てた?

だめだ。
せっかく達也を期待しての依頼なんだから、
成功するように気持ち
よく仕事してほしい



「ん?なに?」


笑顔で答える愛子
 

⏰:09/04/26 00:03 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#544 [あお☆まる]
 

「…ごめんな?
写真はちゃんと、この仕事が終わったら撮ろう。」


「気にしないで!
私、楽しみにしてるね」



達也は返事の代わりに
優しく抱きしめてくれた
 

⏰:09/04/26 00:07 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#545 [あお☆まる]
 


暖かいな…


私は大丈夫だよ。

強がりじゃなくて…



だから、
一生懸命頑張ってね


 

⏰:09/04/26 00:09 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#546 [あお☆まる]
 

それから達也は
麗子さんとの
打ち合わせなどで

休みの日も
滅多に家に居なくなった



けど、その間に
時間を作ってくれて

写真館で着る
ウェディングドレスを
買ってくれた…
 

⏰:09/04/26 00:33 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#547 [あお☆まる]
 

一回しか着ないし
勿体ないから
レンタルで良いと言ったけど



「色々助けてもってるし…アコ、頑張ってるからご褒美。」



と言って
いつの間にか
欲しいと言っていた
ウェディングドレスを
買ってくれていた
 

⏰:09/04/26 00:36 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#548 [あお☆まる]
 

6月25日
今日はいよいよ
大塚家のパーティー当日



これが終わったら
ゆっくり出来る

ギリギリ6月中に
写真館で写真も撮れそう

 

⏰:09/04/26 00:42 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#549 [あお☆まる]
 
少しウキウキする
気持ちを抑える様に

居間に飾られた
真新しいウェディングドレスに手を触れる



やっと…着れるんだ

 

⏰:09/04/26 00:44 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#550 [あお☆まる]
 
嬉しくて
思わず微笑んでいると


達也が部屋に入って来る



「あ、達也。もう出るんだね!頑張ってね」

 

⏰:09/04/26 00:46 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#551 [あお☆まる]
 
笑顔でそう言うと
達也に手を握られる



「何言ってんの?アコも一緒に行くんだよ」


「え…?聞いてな…い」


「言ってなかったっけ?まぁーいいや。遅れる。いくぞ」
 

⏰:09/04/26 00:48 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#552 [あお☆まる]
 
突然の事で
困惑する愛子


そんなのお構いなし
と言った感じで
愛子の手を引き
車に愛子を乗せる達也



「で、でも、私パーティーに着るドレスなんか無いよ??」

 

⏰:09/04/26 00:51 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#553 [あお☆まる]
 
「あー…大丈夫だろ。麗子いっぱい持ってるし」


「で、でも…」


「あ…俺忘れ物した!ちょっと待ってて」



達也は車に
愛子を残して家に戻る
 

⏰:09/04/26 00:53 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#554 [あお☆まる]
 
達也は
あぁ言ってるけど

大丈夫かな?


麗子さんの家のパーティーだなんて

規模がでかそう……



頭の中で
色々と考えていると、
トランクの閉まる音がする
 

⏰:09/04/26 00:55 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#555 [あお☆まる]
 
「お待たせ。じゃあ行こうか」


シートベルトを
締めると車を発進させる



「…何忘れたの?」


「んー?1番大事なもん」
 

⏰:09/04/26 00:56 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#556 [あお☆まる]
 
深く答えずに
車を走らせる達也



「?そっ、そっか」


「うん」



…結局
なに忘れたんだろう?
 

⏰:09/04/26 00:59 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#557 [あお☆まる]
 

忘れ物の正体が
分からぬまま



車はひたすら

パーティー会場に
向かうのだった




 

⏰:09/04/26 01:00 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#558 [我輩は匿名である]
かいてー

⏰:09/04/27 23:30 📱:SH905i 🆔:AKHlN4og


#559 [あお☆まる]
 
【 匿名 様 】
……………………………………


ありがとうございます!


今から更新するので
見て下さいねー

……………………………………

 

⏰:09/05/01 20:31 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#560 [あお☆まる]
 
数十分車は走り
着いた場所は


初めてしたデート場所の
ホテルだった



「あ…ここ。ケーキ食べに来たことある…よね?」


「おう。ここ、麗子の親父の会社の傘下なんだよ」

 

⏰:09/05/01 20:37 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#561 [あお☆まる]
 
「えー!そうだったんだ!知らなかったぁー」


「行くぞ」


「あ…うん。」



久しぶりに見る

甘酸っぱい思いになる
 

⏰:09/05/01 20:39 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#562 [あお☆まる]
 
先生の眼鏡を
買った帰り道に

寄ってケーキ食べたんだよね…



この時に、初めて
先生の夢…
パテシエになりたいって
聞いたんだよね

 

⏰:09/05/01 20:43 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#563 [あお☆まる]
 


「アコー早く!」



あ、いけない
思い出に浸り過ぎた…



ホテルの入口に居る
達也に駆け寄る

 

⏰:09/05/01 20:53 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#564 [あお☆まる]
 
…あ…れ?



達也の持っている
大きな箱に目がいく





「…何それ?」


「今日の主役…
みたいなもんだよ。」
 

⏰:09/05/01 21:01 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#565 [あお☆まる]
 

>>1   -*感想板*-
>>3   -*アンカー類*-


 

⏰:09/05/01 23:58 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#566 [あお☆まる]
 
その箱の中身は、
深く追求はせず


そのまま達也の
歩くまま着いて行く



「愛子ちゃーーん!」


 

⏰:09/05/04 17:39 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#567 [あお☆まる]
 
ホテルのフロントに
聞き慣れた声が
響き渡る


声の聞こえた所を
見れば
ドレスアップした
麗子さんの姿があった



「あ、麗子さん」

 

⏰:09/05/04 17:41 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#568 [あお☆まる]
 
“お久しぶりです”
そう言い終わる前に
麗子に抱きしめられる



「れ、麗子さん?」


「あぁ〜ごめん、ごめん。何かこーいうのワクワクして…」



……?
そんなに楽しいパーティーなのかな?
 

⏰:09/05/04 17:43 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#569 [あお☆まる]
 
麗子さんに、今日の
パーティー内容を聞こう


口を開く前に
達也が先に口を開く



「…麗子いいから。
それより、コレ」



そう言って
達也は持っていた
箱を麗子さんに渡す
 

⏰:09/05/04 17:46 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#570 [あお☆まる]
 
「あぁー。コレかぁ〜
オッケーオッケー!」


「じゃあ、アコ頼む」


「任せて♪じゃあ、
行こうか愛子ちゃん」



麗子さんに
腕を掴まれる
 

⏰:09/05/04 17:49 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#571 [あお☆まる]
 
「え?え?どこに行くんですか?準備は?」


「会場の準備は俺がしとくから、
お前は着替えしてこい」


「そーそー
会場は達也に任せて、ね!行こう〜〜!」



返事をする前に
引きずられるみたいに
一つの部屋に
連れて行かれる
 

⏰:09/05/04 18:01 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#572 [あお☆まる]
 
その扉を開けると
知った顔が
愛子を出迎える



「愛子ぉ〜〜」


「咲くん??
ど、どうしたの?!」


「メイク!
しにきちゃったぁ〜」

 

⏰:09/05/04 18:06 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#573 [あお☆まる]
 
ア然とする私を
咲くんが
大きな鏡の前の
椅子に座られる


その鏡は
まるで女優さんが
使う様な大きさで、
座るのも緊張してしまう

 

⏰:09/05/04 18:08 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#574 [あお☆まる]
 
【訂正】

×
ア然とする私を
咲くんが
大きな鏡の前の
椅子に座られる


ア然とする私を
咲くんが手を引き
大きな鏡の前にある
椅子に座らせる
 

⏰:09/05/04 18:10 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#575 [あお☆まる]
 
「あ、あの咲くん…?」


「はい。お喋りは終わりよ?喋ってたらメイク出来ないからねぇ〜」


「あ…はい。」



いっぱい
聞きたい事があるけど
なんとなく
聞けない雰囲気が漂い
愛子は口をつぐむ

 

⏰:09/05/04 18:14 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#576 [あお☆まる]
 
鏡を覗けば、
咲くんの手により
どんどん変わっていく
自分の姿が
映し出されていた



うわ……
メイクでこんなに
変わっちゃうんだぁ…

 

⏰:09/05/04 18:18 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#577 [あお☆まる]
 
鏡の中の
変わっていく自分を
見ていたら

いつの間に終わっていた



「はぁ〜い!
出来上がりよぉ!」



そう言って
咲くんに肩を軽く叩かれ

現実に引き戻される
 

⏰:09/05/04 18:36 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#578 [あお☆まる]
 
「きゃあ!綺麗!」


「あ、麗子さん」


「じゃあ次は
いよいよ“コレ”ね!」



そういわれて
差し出されたのは
先程麗子さんが
達也から受け取った
大きい箱だった

 

⏰:09/05/04 18:40 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#579 [あお☆まる]
 
あ…れ?

これって…



「今日の主役?」



思わず出たその言葉に
麗子さんが笑顔になる



「そーよ!開けてみて」

 

⏰:09/05/04 18:41 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#580 [あお☆まる]
 


麗子さんに
促されて箱を開ける



「……え?」



なんでコレが
ここに……



 

⏰:09/05/04 18:42 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#581 [あお☆まる]
 

箱には
さっき家で見ていた

薄いピンクの
ウェディングドレス




目の前にある
ウェディングドレス
を見ながら暫く
思考停止状態の愛子


そんな愛子の
肩を揺らす麗子
 

⏰:09/05/04 18:45 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#582 [あお☆まる]
 
「ほら、皆待ってるよ!急がないと!」



私は促されるまま
服を来て

ホテルの敷地内にある
チャペルに移動した

 

これって、つまり…

 

⏰:09/05/04 18:48 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#583 [あお☆まる]
 


チャペルに
一歩、また一歩
と近づく度


胸が高鳴るのを感じる



チャペルの入口には
愛子とお揃いの
ピンク色のタキシードを来た達也の姿があった
 

⏰:09/05/04 18:50 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#584 [あお☆まる]
 
達也は愛子に気付くと
一瞬だけ目をはり
すぐ柔らかく微笑む



「それじゃあ、私たちは中で待ってるね」


麗子さんは
耳元でそう言うと
咲くんと共に
白いチャペルの中に
入って行く

 

⏰:09/05/04 18:53 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#585 [あお☆まる]
 
「…アコ綺麗だよ」



その言葉と共に
達也に抱きしめられる



「達也…あの…」


「なぁーに?」

 

⏰:09/05/04 18:55 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#586 [あお☆まる]
 
「今日って…」


「うん。
俺とアコの結婚式」


「……」



嬉しくて 涙が出そう

 

⏰:09/05/04 18:57 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#587 [あお☆まる]
 
「泣き虫」


「まだ、泣いてないもん」



その言葉を聞いて
達也はクスと笑うと

真剣な顔になり
体を少し離す



「今日、俺と
結婚してくれますか?」
 

⏰:09/05/04 18:59 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#588 [あお☆まる]
 
「…はい。」



涙が出るのを
我慢して
震える声で返事をする



その返事を聞くと
達也はいつもの顔で笑う

 

⏰:09/05/04 19:01 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#589 [あお☆まる]
 

暫く
見つめ合っていると


次第に顔が近づいてくる
キスに答える為に
目をつぶる



「おい。」


威嚇ともとれる
低い声に思わず
目を開く

 

⏰:09/05/04 19:05 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#590 [あお☆まる]
 
その声の主は…



「お父さん?!」



腕組みをした
仁王立ちのクロだった



「愛子〜綺麗だな!」
 

⏰:09/05/04 19:07 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#591 [あお☆まる]
 
パッと私達は
離れると

達也がお父さんに
軽く会釈する



「後は私に任せて
達也くんは中に入りなさい」


「…分かりました。
愛子、お願いします。」

 

⏰:09/05/04 20:57 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#592 [あお☆まる]
 
そういって
もう一度会釈をすると
達也はチャペルの中に
入って行った


入口の前には
私とお父さん。



微笑むお父さんに
問い掛ける



「…今日の事
お父さん知ってたの?」
 

⏰:09/05/04 21:00 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#593 [あお☆まる]
 
「あぁ。
調度一ヶ月くらい前かな
達也くんから
電話があってね。
麗子さんのホテルが使えるようになったから
6月25日に挙げますって」


「…教えてくれても良かったのに……」



少しいじけて見せると
頭を優しく撫でられて、
秘密だって言われたんだと笑って答えた
 

⏰:09/05/04 21:04 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#594 [あお☆まる]
 
そんな二人の元に
係員が駆け寄り


「もう少し、そのままでお待ち下さいね」


と言うと
忙しそうに
又消えて行った



「…」
 

⏰:09/05/04 21:06 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#595 [あお☆まる]
 
二人に沈黙が流れる


「…お願いします、か」


ぽつりと呟く
言葉の意味が分からず
お父さんを見つめる愛子


「…いやな、
愛子が小さい頃は
よく周りに“愛子をお願いします”って言ったもんだよ。

けど今度からは
逆に言われる立場になったんだな…ってな。」
 

⏰:09/05/04 21:10 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#596 [あお☆まる]
 
お父さんの目には
うっすらと涙が浮かぶ


「…お父さん」



そんなお父さんの姿を見ていたら
胸がキュっと
締め付けると同時に


お父さんに対する
色んな気持ちが溢れ出て

瞳に涙がたまる
 

⏰:09/05/04 21:15 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#597 [あお☆まる]
 
「私、お父さんの子供で良かった。
お父さん…私のお父さんでいてくれて……
ありがとう。」


「…愛子も俺の子供に産まれてくれて、ありがとう。あと…俺の夢も叶えてくれて、ありがとう」



二人で見合うと
何だか可笑しくて
二人で声を出して笑った
 

⏰:09/05/04 21:19 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#598 [あお☆まる]
 
そのうちに
係員の人が戻って来て

丁寧に歩きかたや
注意点を
説明してくれた


一通り説明が終わると
係員の人が笑顔で
チャペルの扉を開く

 

⏰:09/05/06 00:23 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#599 [あお☆まる]
 
チャペルの中は
白一色で
とても神聖に感じる


少し緊張しながら
お父さんの腕に
手を添える



チャペルに入ると
沢山の祝福してくれる
笑顔に出会う

 

⏰:09/05/06 00:28 📱:812SH 🆔:☆☆☆


#600 [あお☆まる]
 
その笑顔に
胸を熱くさせながら



一歩、一歩、
噛み締め




遠くにいる
愛しい人の元へ…
 

⏰:09/05/06 00:30 📱:812SH 🆔:☆☆☆


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