本当にあった×××な話
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#410 [ゆーちん]
青木さんと付き合ってから、飯田先輩とはほとんど話をしなかったから、なんだかとっても嬉しかった。


「由美ちゃんが彼氏なんか作っちゃうからじゃん。」


わざと嫌味っぽく言って、舌を出してる先輩は少し関わらない間にカッコよくなった気がした。

⏰:08/12/07 18:56 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#411 [ゆーちん]
「エヘヘッ…。」

「まぁいいや。ほんとは悔しいけど、由美ちゃんの顔見てると俺まで幸せだもん。」


思わず赤面してしまった。


そんな愛の言葉にはまだまだ免疫がなくって…。


照れ笑いしながら誤魔化すことくらいしかできなかった。

⏰:08/12/07 18:58 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#412 [ゆーちん]
「由美ちゃんさぁ、はるちゃんに聞いたんだけど彼氏と海外行くんだって?」

「あ、うん。私が卒業したら行こうねって言われたけど…そう簡単にいきっこないよ。」


海外で永住しようなんて言われた時は嬉しかったけど…現実的に考えて無理だもんね。

⏰:08/12/07 18:58 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#413 [ゆーちん]
「でも行きたいんだろ?」

「え?まぁ…。」

「だったら頑張って英語の勉強しなさい!」

「えー、やだー!」


先輩とこんな話を暖かい気持ちで過ごしていられるのは、きっと恋の魔法ってやつのおかげだと思う。


和やかな気分。

⏰:08/12/07 18:59 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#414 [ゆーちん]
どうでもいい話しをいくつか交わしていると、先輩は友達に呼ばれたので行くことになった。


「そんじゃあな。」

「うん、バイバイ。」

「あ、そうだ。」


去り掛けた足を止め、私の手にボタンを乗せた。


「え?」


「一応第2ボタン!」


先輩はピースしながらニコッと笑った。

⏰:08/12/07 19:00 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#415 [ゆーちん]
とまどっていると、先輩は私の手にボタンをギュッと握らせた。


「由美ちゃんの夢が叶いますように。」


笑っていたけど、どこか切なげな顔をして先輩は去って行った。


私は最後まで、先輩に励まされたり勇気づけられたりしてばかりだった。

⏰:08/12/07 19:01 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#416 [ゆーちん]
私は何か先輩にしてあげれたのかな?


頼ってばっかで迷惑かけたのに…。


それなのに好きって思ってくれた。


ありがとう。


先輩のこと好きだったよ。


ありがとね。

⏰:08/12/07 19:01 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#417 [ゆーちん]
そして、とうとう高校最後の学年になってしまった。


卒業式に先輩からもらったボタンは筆箱の中に入れてある。


私のお守り。


絶対海外行ってやるって気持ちを忘れさせないために、筆箱に忍ばせた。

⏰:08/12/07 19:02 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#418 [ゆーちん]
英語だって数学だって…これからは、はるちゃんをネタでゆすることもできないんだから自分の力で頑張るんだ。


そう決意した高校3年の春。


この1年は、一生忘れられない年になるなんて、まだ誰も知るわけがない。

⏰:08/12/07 19:02 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#419 [ゆーちん]
■□■□■□■

いったんSTOP

>>2

■□■□■□■

⏰:08/12/07 19:04 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


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