真実のカツオ

ワカメがギャーギャーうるせぇから無視してマンガを読むことにした。

『カツオお兄ちゃーん、なにしてるですかぁ？』

マンガ読んでんだよ！
見て分かれよタラスケ‥

タラちゃんは俺の膝の上に座って俺の見ているマンガを横見している。

『タラちゃん、パパお客さん来てるの？』

『ブチョーさん来てるですぅ』

‥ブチョー？
あぁ、部長ね。

『部長さんかぁ‥』
俺がページをめくっていると、
『ブチョーさん見たいですかぁ？カツオお兄ちゃん』

いや、興味ないよ。

何を思ったのかタラちゃんは分かったですぅと俺の手をひいて走り出した。

『ちょ、タラちゃッ‥！』

コイツ案外‥力強いな

俺は有無を言わざる居間へとタラスケと足を運んだ。

あーぁ‥面倒だな。

『‥パァーパァ！カツオお兄ちゃん連れてきたですぅ』

『あぁ、カツオ君！おかえり、ボクの会社の部長さんだ』

『はじめまして‥部長の鮎谷です』

‥ん？

あ‥このハゲデブ‥

デパートで姉さんとマスオ兄さんにマフラー買ってもらった時に会った人だな。

『はじめまして、カツオです。兄がお世話になってます』

『ほほぉ！良くできた子だ。
将来が楽しみだなぁボク？』

カッカッカと楽しそうに笑うハゲデブだな。

俺は挨拶だけして部屋に戻った。
ワカメは遊びに行ったのか、部屋にいなかった。

‥まだ４時。

その時だった。

『カツオ君、例の写真だけど‥』
マスオさんが口角をあげて寄ってきた。

『ここから先は君次第だよ』

‥‥‥∑！！！？？？

俺は急いでカバンの中をさぐった。

ガサガサ‥

フフフ‥やったよ。
あわび！お前を助けられるよ！

『では私は失礼するよ』

『何のおかまいもできずに‥』

‥鮎谷帰ったか？
じゃあ実行に移すかな。