真実のカツオ
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#601 [ゆー]
昨日の失敗はチャラだ。
今日はあわびと楽しく過ごしつつ、大人へと一歩を歩むぞ!
小学生というレッテルを今日こそはがすぜ!
『ごちそうさま、あわび‥今日はデートしよっか』
:09/04/05 20:38
:W52S
:JoQ8Vq9I
#602 [ゆー]
『本当!?どこに?』
ふふ‥まぁついてくればいい。
『とりあえず、繁華街行くか』
俺とあわびは、昼から繁華街へと行くことにした。
:09/04/05 20:41
:W52S
:JoQ8Vq9I
#603 [ゆー]
外はX'masシーズン。
雪だるまやサンタ達が街をにぎわす。
夜になればネオンで街はもっとにぎわうだろう。
俺はその夜を待っていた。
しかし‥!
んなすぐになるわけねーっての。
『カツオくん♪早く行こうよ♪』
:09/04/05 20:46
:W52S
:JoQ8Vq9I
#604 [ゆー]
俺たちは色んな店やカフェに行った。
あわびは子供のようにハシャギ、喜んだ。
その時のあわびの表情は今でも忘れられない。
それだけ大きな存在だったんだ。
『わあ‥カツオくん見て!
綺麗だよぉ!』
いつの間にか夜になっていた。
よっしゃ‥行動開始!
:09/04/05 20:52
:W52S
:JoQ8Vq9I
#605 [ゆー]
『あわび、あっち行こうぜ』
あわびは、うなずき付いてきた。
『ここ‥どこなの?』
俺はあわびを山奥に連れて行った。
辺りはもちろん真っ暗。
『カツオくん‥怖いよぉ』
心配すんな。
もうちょいだから待てや。
:09/04/05 21:06
:W52S
:JoQ8Vq9I
#606 [ゆー]
うし!着いた。
『あわび、こっち来てみろよ』
あわびは俺の所まで登ってきた
『うわぁぁ‥綺麗!』
そこは、この街が一面見える程の絶景スポット。
小さい時にこの場所を秘密基地にしていた俺が、初めて自分以外の人間を連れてきた。
あわびには見てほしかったんだよね。
:09/04/05 21:10
:W52S
:JoQ8Vq9I
#607 [ゆー]
『あ、あの星綺麗じゃね?』
俺は夜空を指さし、あわびに言った。
『え?どこ‥?』
『もっと左だよ』
『‥どの星のことよぉ?
‥あ!』
気付いてくれた?
『カツオくん‥』
『俺からのX'masプレゼントだよ』
:09/04/05 21:14
:W52S
:JoQ8Vq9I
#608 [ゆー]
『ここはさ‥俺の秘密の場所なんだよね、小さい時に俺だけの秘密基地にしてたんだ
ここはこの街で一番綺麗な景色が見れるし、星もよく見れるんだよね‥
お前にコレやる時は、絶対この場所でやりたかった』
そう。俺はあの時買った雪の結晶のようなネックレスを左側の木の枝に引っかけて置いたんだ。
:09/04/05 21:19
:W52S
:JoQ8Vq9I
#609 [ゆー]
『カツオくん‥』
その時、調度いいタイミングで雪が降ってきた。
『ありがと‥嬉し‥』
声を押し殺し泣くあわびをそっと抱きよせた。
『やっぱりお前は雪が似合う女だな、一生溶かさねぇよ』
:09/04/05 21:23
:W52S
:JoQ8Vq9I
#610 [ゆー]
あわびは小さく『バカだね』と笑い、俺の背中をグッと抱いた。
俺は、あわびにネックレスを付けてやった。
大事にしろよな‥
『‥よし、家帰るか!』
『うん!』
:09/04/05 21:26
:W52S
:JoQ8Vq9I
#611 [ゆー]
あわびの家に着き、俺たちはまず浴槽に風呂の湯を入れた。
山奥を歩きまわったせいで冬なのに汗がハンパなかった。
あわびは鏡の前で嬉しそうに俺のあげたネックレスを眺めている。
そんな姿がとてつもなく愛しい。
:09/04/05 21:28
:W52S
:JoQ8Vq9I
#612 [ゆー]
風呂の湯が入り、俺たちは仲良く風呂に入った。
何をするわけでもなく、今日の話やたわいもない話をして風呂の一時を楽しんだ。
:09/04/05 21:39
:W52S
:JoQ8Vq9I
#613 [ゆー]
俺は先に風呂から上がった。
もちろん前を見られないために。
風呂から上がり、オレンジジュースを速攻飲んだ。
喉かわいてたんだよ‥
:09/04/05 21:42
:W52S
:JoQ8Vq9I
#614 [ゆー]
『カツオくん‥』
あ?
あわびさん‥
それは反則だぜ‥
:09/04/05 21:45
:W52S
:JoQ8Vq9I
#615 [ゆー]
風呂上がりのあわびは顔が火照り、綺麗なピンクの頬なうえにタオル1枚‥
髪はほどよく濡れており、色っぽいの度をこえている。
風呂上がりマヂで萌えー!
俺の脳内は風呂上がりフィーバーとなっていた。
:09/04/05 21:47
:W52S
:JoQ8Vq9I
#616 [ゆー]
俺はあわびをベッドへと連れて行き、押し倒した。
『あわび誘ってんの?いくら俺が小学生だからってその格好は無防備すぎだぜ?』
『や‥そんなつもりじゃ‥』
『んじゃどーゆうつもりだよ』
俺はあわびのタオルをはぎとった。
ぐは‥マヂで綺麗だし‥
ヤベェ緊張する‥
:09/04/05 21:54
:W52S
:JoQ8Vq9I
#617 [ゆー]
俺は緊張して顔が真っ赤になってしまった。
『カツオくん‥?』
うわ、気付かれたかも‥
『ゴメン‥緊張するんだよ‥
好きな女が目の前で裸だぞ?
赤くもなるだろ‥』
言ったもたがな‥
恥ずかしい‥
所詮俺は小学生だしな‥
『‥嬉しい』
え?
:09/04/05 21:57
:W52S
:JoQ8Vq9I
#618 [ゆー]
『だって‥私だけが緊張してんのかと思ってた‥カツオくん余裕な顔してるし‥
そっか‥同じ気持ちだったんだね』
同じ気持ちか‥
:09/04/05 22:01
:W52S
:JoQ8Vq9I
#619 [ゆー]
あわび‥抱いていいですか?
:09/04/05 22:03
:W52S
:JoQ8Vq9I
#620 [ゆー]
あわびは小さく『はい』と頷いた。
そして俺たちは一つになった。
初めてでぎこちなかったと思うが‥幸せな一時だった。
:09/04/05 22:05
:W52S
:JoQ8Vq9I
#621 [ゆー]
行為が終わっても俺の興奮はおさまらなかった。
あわびは俺の腕の中にいる。
『‥明日だよね』
あわびが口を開いた。
:09/04/05 22:08
:W52S
:JoQ8Vq9I
#622 [ゆー]
『明日の朝には東京に向かうから‥でも時々戻ってくるし!電話もするから安心してね!』
あわびは不安そうな笑顔を見せた。
俺は黙って抱きしめて‥目を閉じた。
この時間が永遠に来ればいいのに‥
しかしそんなの無理な話だ。
誰にも時間を戻すことも止めることもできない。
だから前に進むしかない。
:09/04/05 22:12
:W52S
:JoQ8Vq9I
#623 [ゆー]
朝がこのまま来なければいいのに‥
そう考えると閉じたはずの目が自然と開き、涙が流れる。
あわびに気付かれないように静かに息を潜めて泣いた。
あわびの寝息が聞こえても俺は声を殺して泣いた。
:09/04/05 22:14
:W52S
:JoQ8Vq9I
#624 [ゆー]
できれば東京なんか行ってほしくない。このまま二人で暮らしたい。
でも小学生の‥11歳の俺には無力すぎる‥
俺は結局眠れなかった。
:09/04/05 22:17
:W52S
:JoQ8Vq9I
#625 [ゆー]
『‥あれ?カツオくん、いつから起きてたの?』
あわびが目覚めたようだ。
『ん?ちょっと前だよ』
俺は嘘をついた。
ずっとお前の寝顔見てたなんて恥ずかしいから言わない。
:09/04/05 22:20
:W52S
:JoQ8Vq9I
#626 [ゆー]
俺たちは朝食を食べ、荷物をまとめて東京行きのホームへ向かった。
まだ時間は30分ある。
『あわび‥話がある』
:09/04/05 22:22
:W52S
:JoQ8Vq9I
#627 [ゆー]
『俺は‥しばらく会えない』
:09/04/05 22:23
:W52S
:JoQ8Vq9I
#628 [ゆー]
『ど‥ゆこと?アタシが東京行くからなかなか会えないってことなら分かってるよ‥?』
違うんだよ‥あわび‥
『俺が大人になるまで‥あわびとは会わない‥』
:09/04/05 22:25
:W52S
:JoQ8Vq9I
#629 [ゆー]
『ちょ‥と待ってよ!そんな話聞いてないし‥大人になるまでって何年先か分かってんの!?
アタシ30歳こえてるんだよ‥?
そんなに我慢する必要‥ないじゃんか!』
泣くなよ‥
でも無理だ
:09/04/05 22:27
:W52S
:JoQ8Vq9I
#630 [ゆー]
『俺はまだ無力すぎた‥今のままだとお前に迷惑かけるだけだ、確かに会えないのは寂しい‥でもお前を完全に守れる歳じゃねんだよ‥
10年後‥俺が立派な大人になったら迎えに行く‥
東京に‥
それまでお前が待てるなら待ってほしい。
でも無理にとは言わない。
お前次第だよ‥』
:09/04/05 22:30
:W52S
:JoQ8Vq9I
#631 [ゆー]
『俺は‥お前を守りたいんだよ、今のままじゃ無理だ。
立派な大人になって、金稼いで‥あわびを養えるようになったら迎えに行くから‥その時は‥
その時は‥結婚してくれ』
俺なりの精一杯のプロポーズ‥
:09/04/05 22:32
:W52S
:JoQ8Vq9I
#632 [ゆー]
『小学生に恋したアタシへの神様からの試練って奴かな‥?』
あわびがクスクス笑いながら言う。
『‥アタシはカツオくんじゃなきゃヤダから‥東京で待ってる‥
絶対迎えに来てよね!』
当たり前だよ‥
俺の一生の女はお前だよ‥
あわび。
:09/04/05 22:35
:W52S
:JoQ8Vq9I
#633 [ゆー]
『電話ぐらいしてよね?』
『当たり前だろーが(笑)』
俺たちは人目も気にせずキスを交わした‥
あわびとの恋は深くて濃い恋愛だった‥
10年後必ず迎えに行くから。
あわび話東京へと旅立った。
:09/04/05 22:37
:W52S
:JoQ8Vq9I
#634 [ゆー]
↑
×あわび話東京へと旅立った
○あわびは東京へと旅立った
すいません
:09/04/05 22:38
:W52S
:JoQ8Vq9I
#635 [ゆー]
10年後‥
『もしもしカツオくん?本屋さん来たよ!オススメの本って何?』
『‥んとなぁー、3列目の右から5つ目の本見てみ!』
『‥え?この黒いカバーの本?
なにこれ題名ないじゃない‥
大人の女性に恋した一人の小学生がその女性と交わした一週間と10年の約束‥
これって‥』
:09/04/05 22:42
:W52S
:JoQ8Vq9I
#636 [ゆー]
その時‥後ろから優しく、大人びた声で聞こえた最愛の人の声‥
『迎えに来たよ、あわび‥
俺と結婚してくれ‥』
:09/04/05 22:44
:W52S
:JoQ8Vq9I
#637 [ゆー]
大人の女性と恋に落ちた
一人の小学生‥
その小学生は愛する女性の為に
いろいろな苦難を乗り越え、
一週間と10年後の約束を
見事に果たした。
やがては小説家となり
その本はベストセラーとなり、
その女性と生涯を共にした。
:09/04/05 22:49
:W52S
:JoQ8Vq9I
#638 [ゆー]
その本の最後のページには
題名が載ってある。
その本の名は‥
『真実のカツオ』
END
:09/04/05 22:50
:W52S
:JoQ8Vq9I
#639 [ゆー]
長い間
ありがとうございましたx
無事に完結しました!
私にとってとても印象深い
作品となりました
みなさんありがとうイ
:09/04/05 22:51
:W52S
:JoQ8Vq9I
#640 [我輩は匿名である]
面白かった
文章がうまい
:09/04/05 22:52
:N904i
:WveGuoTA
#641 [ゆー]
ありがとうございますx
嬉しいです∩^ω^∩x
:09/04/05 22:54
:W52S
:JoQ8Vq9I
#642 [紀斗]
とっても面白かったですc
:09/04/06 10:20
:W61S
:OA3w.ruo
#643 [まな]
すごくおもしろかったです(^0^)
:09/04/06 11:36
:W64S
:ypiGnvy6
#644 [我輩は匿名である]
:09/04/06 14:31
:D904i
:HJwgGIFM
#645 [我輩は匿名である]
か、完結してる…!!!!
感動!!!!!!!!
すごく楽しませてもらいました
ありがとう!
かつおやっぱカッコいいよ!!
:09/04/06 15:37
:P905i
:☆☆☆
#646 [ゆー]
みなさんありがとう
ほんとに嬉しいですx
:09/04/06 22:11
:W52S
:pkcSjG6A
#647 [我輩は匿名である]
実際カツオを想像しながらよむとめっちゃきもかった…
あ でもこれはけし
文句じゃなくてほんとに
カツオがこれだったら
って話で…
すっごくおもしろかったよ
:09/04/06 23:48
:N706i
:☆☆☆
#648 [我輩は匿名である]
面白かったです!!
本当にお疲れ様でした!!
:09/04/07 00:52
:F02A
:1FudrK3c
#649 [ゆー]
みなさんありがとう(´・ω・`)
嬉しい言葉をいただけて光栄ですxx
:09/04/07 01:51
:W52S
:P/pjdfpI
#650 [ワカメ]
すごい!
:09/04/07 20:24
:W53H
:☆☆☆
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