人生の案内板
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#281 [幸]
『私ね、夢なんてない。
だからT大に行っても
何を勉強すればいいか
分からなかったの。
でも、心理学に興味を持ったの。
だから大学に行ったら
心理学を勉強したいの!!
T大よりL大の方が心理学は有名なの。
だから…』
小早川君…!?
私がまだ全部を話してないのに
気づいたら小早川君の腕の中にいた。
:09/01/08 18:06 :W53H :jLrAXSwQ
#282 [幸]
『こっ…小早川君…?』
突然の包容に驚愕してしまった。
私はどうすればいいか分からず
ただ、ここに人が来ないようにと
祈っていた。
:09/01/09 16:30 :W53H :lFHCHULI
#283 [幸]
『あっ…悪い…』
小早川君はそう言うと
スッと立ち去った。
…はっ初めて抱きしめられた!
あの小早川君に!?
小早川君、身長大きいから
私の顔が丁度小早川君の胸あたりだったなぁ
…かけるだったら―…?
:09/01/09 16:33 :W53H :lFHCHULI
#284 [幸]
って。
何かけるのこと想像してんだよ?
私……。
翌日。
気が晴れないまま学校に登校した。
:09/01/09 16:35 :W53H :lFHCHULI
#285 [幸]
確か…5時間目が始まる休み時間だった。
『鮎川!!』
うざい担任に呼ばれた。
どうやらあの少年と
警察が来てるらしい。
なぜわざわざ学校に来るんだよ?
私はそう思いながら
校長室に向かった。
:09/01/09 16:37 :W53H :lFHCHULI
#286 [幸]
校長室に入ると、
3人の警察と少年、
高城先生と教頭先生がいた。
私は昨日のことを思い出し
高城先生の顔をあまり見れなかった。
『たびたびすみません。』
:09/01/09 16:39 :W53H :lFHCHULI
#287 [幸]
そう言ったのは、
私が夏休みに警察署に行った
あの雰囲気のいい警察だった。
:09/01/09 16:40 :W53H :lFHCHULI
#288 [幸]
『いえ、この度はどういう用件で?』
丁寧に聞くと、
少年が
『最後にあんたに
お礼を言いたいんだ。』
と、ギラギラした目で言った。
『最……後?』
:09/01/09 16:47 :W53H :lFHCHULI
#289 [幸]
『ええ、この子は
田舎に預けられること
になったんだ。
精神的なこともあるし
それに親戚の人はみな……』
言葉が出なかった。
すると、
『2人で話したい。
席を空けてくれ。』
少年はそう言うと、
校長室に私と少年の2人きりになった。
:09/01/09 16:50 :W53H :lFHCHULI
#290 [幸]
『…田舎に行くの?』
私から最初に切り出した。
『ああ。』
『なぜ?父親は?』
少年は暫く黙っていた。
:09/01/09 16:51 :W53H :lFHCHULI
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