人生の案内板
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#284 [幸]
って。
何かけるのこと想像してんだよ?
私……。
翌日。
気が晴れないまま学校に登校した。
:09/01/09 16:35 :W53H :lFHCHULI
#285 [幸]
確か…5時間目が始まる休み時間だった。
『鮎川!!』
うざい担任に呼ばれた。
どうやらあの少年と
警察が来てるらしい。
なぜわざわざ学校に来るんだよ?
私はそう思いながら
校長室に向かった。
:09/01/09 16:37 :W53H :lFHCHULI
#286 [幸]
校長室に入ると、
3人の警察と少年、
高城先生と教頭先生がいた。
私は昨日のことを思い出し
高城先生の顔をあまり見れなかった。
『たびたびすみません。』
:09/01/09 16:39 :W53H :lFHCHULI
#287 [幸]
そう言ったのは、
私が夏休みに警察署に行った
あの雰囲気のいい警察だった。
:09/01/09 16:40 :W53H :lFHCHULI
#288 [幸]
『いえ、この度はどういう用件で?』
丁寧に聞くと、
少年が
『最後にあんたに
お礼を言いたいんだ。』
と、ギラギラした目で言った。
『最……後?』
:09/01/09 16:47 :W53H :lFHCHULI
#289 [幸]
『ええ、この子は
田舎に預けられること
になったんだ。
精神的なこともあるし
それに親戚の人はみな……』
言葉が出なかった。
すると、
『2人で話したい。
席を空けてくれ。』
少年はそう言うと、
校長室に私と少年の2人きりになった。
:09/01/09 16:50 :W53H :lFHCHULI
#290 [幸]
『…田舎に行くの?』
私から最初に切り出した。
『ああ。』
『なぜ?父親は?』
少年は暫く黙っていた。
:09/01/09 16:51 :W53H :lFHCHULI
#291 [幸]
『…父親1人じゃ、
俺を育てる自信がないんだと。
だから寺のお坊さん?
みたいな人に預かって貰えるんだ。
一回、面会した時
すんげぇ感じのいい人でさぁ。』
最初はイキイキして話していたのに
最後は悲しげな口調になった。
『…私もね。あなたに
お礼言いたいんだ。』
話しをずらした。
:09/01/09 16:55 :W53H :lFHCHULI
#292 [幸]
『お…俺に?』
少年は嬉しそうな、
驚いているような声をだした。
『私ね、興味を持つようになったの。』
『興味?』
『心理学に。』
少年は“おおっ”と
声をあげた。
:09/01/09 16:57 :W53H :lFHCHULI
#293 [幸]
『心理学を勉強したら
人のちょっとした行動で
相手の気持ちが分かるようになるんだよ?
私、そう思うともう
ワクワクしちゃって…
まだ将来の夢は決まってないけど
興味のあるものを勉強して
それに導くような職に就きたいの。』
少年の顔が少しだけど
笑った。
私もつられて笑ってしまった。
:09/01/09 17:00 :W53H :lFHCHULI
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