人生の案内板
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#444 [幸]
ガチャ―
玄関の開ける音。
『かな?』
『父さん!?』
父さんがこちらをびっくりした顔でみていた。
『だっ……だっ…』
顔をピクピクさせながら
そうきいた。
:09/01/28 11:31 :W53H :vvhWMjeI
#445 [幸]
『父さんこの人は…『お前は黙ってろ!!』
私が言おうとした瞬間、
父さんが怒鳴った。
‘娘さんの友達です。
娘さん、風邪気味だったので
家まで送りました。
では失礼します。’
かけるはそうノ―トに書くと、
私に会釈して帰った。
:09/01/28 12:06 :W53H :vvhWMjeI
#446 [幸]
『なんだよ。ノ―トに
こまこま書きやがって。
そんで俺が来た途端に
逃げやがって。
情けない男。』
私は父のその一言がすごく傷ついた。
それと同時に憤りを覚えた。
『そんなこと言わないで!!
彼は耳が聞こえないの
話さないんじゃない!!
話せないの!!
なんで気づかないの?』
:09/01/28 19:05 :W53H :vvhWMjeI
#447 [幸]
怒鳴り声をあげた私と裏腹に
父は静かな声で言った。
『世の中にはな、かな
みたいな人ばかりじゃないんだよ。
俺みたいに鈍感なやつもいるんだよ。』
そして父は速やかにテレビのスイッチを押した。
:09/01/28 19:07 :W53H :vvhWMjeI
#448 [幸]
一言、謝ればいいのに。
そう思いながら布団に入った。
翌日。
熱もすっかり下がったので
学校に行った。
:09/01/28 19:12 :W53H :vvhWMjeI
#449 [幸]
『かな!!』
ちえみの声に反応してしまった。
いつもなら喜ぶのに。
『ちえみ……』
『私はT大を目指す。
だから…お互い頑張ろ。
あなたは私の友達。
そしてライバル。
私はずうっとこの関係でいたいんよ。』
:09/01/28 19:18 :W53H :vvhWMjeI
#450 [幸]
私はちえみの言葉を決して
忘れないだろう。
こんな友達、初めて。
『私も……。』
私がちえみの立場だったら
こんなことが言えるのか?
いや、ちえみの性格だからこそ
言えるのだ。
そういう所が尊敬してしまう。
:09/01/28 19:21 :W53H :vvhWMjeI
#451 [幸]
もうこの時期になると
休み時間の時でもみんな
勉強している。
勿論、私も。そしてちえみも。
しかし私は休み時間に
なった時必ず携帯をチェックする。
:09/01/28 19:24 :W53H :vvhWMjeI
#452 [幸]
メール……来てません。
一応かけるに謝罪のメールをしたが
返ってきません。
怒ってるのかな…。
ああ〜…
かけるのばか!!
返事よこせ!!
:09/01/28 19:30 :W53H :vvhWMjeI
#453 [幸]
弁当の時、
ちえみが話しかけてきた。
『さっき落ち込んだ顔してたでしょ?
どうしたの?』
弁当の時しか、こういう話をすることができないので、
私は一気に話した。
:09/01/28 19:31 :W53H :vvhWMjeI
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