人生の案内板
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#156 [幸]
私は家事を終え、
レストランに着いた。
約束の時間の5分前に
椅子に座った。
『かな〜。』
ちなみの声が聞こえた。
私たちは暫く、好きな
アイドルの話で盛り上がった。
そして私はドリアを、
ちなみはパスタを注文した。
:08/12/26 18:58 :W53H :5QU1jOMg
#157 [幸]
『ちなみ、何かあったの?』
私は注文してすぐそう聞いた。
ちなみは少し深呼吸をし話し出した。
『陸って知ってるよね?』
:08/12/26 23:58 :W53H :5QU1jOMg
#158 [幸]
陸…。
ちなみの彼氏。
ちなみと同じ中学で、
今は男子校に通っている。
『陸君がどうかしたの?』
『べージェクト病なの』
ちなみはとても深刻そう
に言った。
しかし、私はさっぱり
わからなかった。
:08/12/27 00:01 :W53H :nlA3ocY.
#159 [幸]
『目が…見えなくなっちゃうんだって。
別れようって言われちゃったぁ。』
ちなみの目には、たくさん
涙がたまっていた。
きっと、私の顔が見れないくらいに。
:08/12/27 00:55 :W53H :nlA3ocY.
#160 [幸]
『目が見えなくても、
私は陸を支えてあげたい…
別れたくない…』
たまっていた涙を
一気に流した。
ちなみは泣きながら、
苦しんでいたと思う。
この苦しみを私は
とうてい味わうことなどできない。
私はそこまで恋に溺れたことがないからだ。
:08/12/27 01:27 :W53H :nlA3ocY.
#161 [幸]
『陸の目になってあげたいのに。』
ちなみは何度もそう言った。
その涙が、何よりも
その思いが伝わってくる
:08/12/27 01:28 :W53H :nlA3ocY.
#162 [幸]
『ちなみならできるよ。
優しいじゃん?
ちなみは。』
『…ありがと……』
本気で思った。
優しさがあれば、相手にもその
優しさが伝わり、支え
になることができるって。
でも、実際は違う。
そんなこと、ただの
綺麗事だ。
そう分かったのは、
後の話になるが。
:08/12/27 01:34 :W53H :nlA3ocY.
#163 [幸]
夏祭り。
今日は年に1回の夏祭り。
勉強ばかりなので、
たまには羽でも伸ばすかぁ!!
そう思い、
中学の友達と
地元の夏祭りに行った。
:08/12/27 01:37 :W53H :nlA3ocY.
#164 [幸]
あれから、警察も来ない。
彼は一体、どうなったのだろう。
今は以前ほど、そこまで
疑問に思わなくなってきた。
:08/12/27 01:39 :W53H :nlA3ocY.
#165 [我輩は匿名である]
今日始めから一気に読みました。
この小説すっごく好きになりました
頑張って(・ω・´*)
:08/12/27 01:48 :SH905i :IVh/BtIs
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