人生の案内板
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#33 [幸]
『ふー』
満腹を感じたのか、
とても幸せそうな顔で
座っていた。
私は今まで人は話しながら食べると
ご飯がおいしくなると
思っていた。
また幸せだと感じると
思っていた。
でも彼は違う。
彼は生きるためにご飯を食べ
生きるために幸せを感じる
凄く、生きるのに一生懸命なのだ。
:08/12/08 00:42 :W53H :Ut2bnqm2
#34 [幸]
『あの、もっと食べる?』
あのときの恐怖はどこ
にいってしまったのか
普通に話しをかけた。
『いや、平気だ。
わざわざすまなかった
っっー…』
:08/12/08 00:46 :W53H :Ut2bnqm2
#35 [幸]
彼は足をおさえていた
私が彼の足を見てみると
そこには痛々しくすり傷があった。
私はいつも常備している
オロナインをカバンから出した。
:08/12/08 00:48 :W53H :Ut2bnqm2
#36 [幸]
『先、水で洗って。』
私は彼にハンカチを
渡した。
『…いらねえよ
そんなもん。』
彼はそう言い、自分で
公園まで歩いて行った
ここから公園はさほど遠くない。
私も彼に付いて行った
:08/12/08 00:50 :W53H :Ut2bnqm2
#37 [幸]
私は彼が足を洗うのを
終わるのを待っていた
今まで彼がしゃがんでいたから
小さく見えたせいか、
実際立ったら大きいんだなぁ
彼は足を洗うのが終わって
私の方へ来た。
:08/12/08 01:02 :W53H :Ut2bnqm2
#38 [幸]
私はハンカチで膝から浸ってくる
水を拭いた。
そしてオロナインを塗った
『痛っ!』
『ご、ごめんなさい』
とは言いつつ塗り続けた。
:08/12/08 01:04 :W53H :Ut2bnqm2
#39 [幸]
『もういい、ありがとう』
彼はそう言い立ち上がった
『あの、』
私は疑問に持ったことを聞いた
『どうしたんですか?
家は!?』
:08/12/08 13:52 :W53H :Ut2bnqm2
#40 [幸]
『…家は……いや、
家出した。』
『はっ!?』
金も何も持たずに家出したの?
ただのバカでしょ
絶対嘘だなぁ。
『嘘じゃねーよ』
こいつ…私の気持ちを読んだの!?
なんでその言葉が出てくる
:08/12/08 13:55 :W53H :Ut2bnqm2
#41 [幸]
『…だとしたらあなた
相当頭悪いよね。』
なんてことを言ったんだ!!
私………
『もっとバカな話し
聞きたい?』
私は何も言わずに首だけ“うん”と答えた
『弟を殺した』
:08/12/08 13:57 :W53H :Ut2bnqm2
#42 [幸]
『えっ…』
何を言ってるの?
この人。。。
私はなんて反応したらいいか分からず
ただ驚くばかりだ。
だたそこには夏なのに
冷たい風が吹いていたことが
はっきりと覚えてる
:08/12/08 14:00 :W53H :Ut2bnqm2
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