人生の案内板
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#37 [幸]
私は彼が足を洗うのを
終わるのを待っていた
今まで彼がしゃがんでいたから
小さく見えたせいか、
実際立ったら大きいんだなぁ
彼は足を洗うのが終わって
私の方へ来た。
:08/12/08 01:02 :W53H :Ut2bnqm2
#38 [幸]
私はハンカチで膝から浸ってくる
水を拭いた。
そしてオロナインを塗った
『痛っ!』
『ご、ごめんなさい』
とは言いつつ塗り続けた。
:08/12/08 01:04 :W53H :Ut2bnqm2
#39 [幸]
『もういい、ありがとう』
彼はそう言い立ち上がった
『あの、』
私は疑問に持ったことを聞いた
『どうしたんですか?
家は!?』
:08/12/08 13:52 :W53H :Ut2bnqm2
#40 [幸]
『…家は……いや、
家出した。』
『はっ!?』
金も何も持たずに家出したの?
ただのバカでしょ
絶対嘘だなぁ。
『嘘じゃねーよ』
こいつ…私の気持ちを読んだの!?
なんでその言葉が出てくる
:08/12/08 13:55 :W53H :Ut2bnqm2
#41 [幸]
『…だとしたらあなた
相当頭悪いよね。』
なんてことを言ったんだ!!
私………
『もっとバカな話し
聞きたい?』
私は何も言わずに首だけ“うん”と答えた
『弟を殺した』
:08/12/08 13:57 :W53H :Ut2bnqm2
#42 [幸]
『えっ…』
何を言ってるの?
この人。。。
私はなんて反応したらいいか分からず
ただ驚くばかりだ。
だたそこには夏なのに
冷たい風が吹いていたことが
はっきりと覚えてる
:08/12/08 14:00 :W53H :Ut2bnqm2
#43 [幸]
“弟を殺した”
そう言った彼の顔は私をからかおうとしたのか
笑っていた。
しかし私には目だけが
泣いているように見えた
それよりも彼はそんなことをなぜ私に言ったのか?
私が彼を助けたから?
さすがにそのことは聞けず、
ただ吹いてきた冷たい風が当たるばかりだった
:08/12/08 14:03 :W53H :Ut2bnqm2
#44 [幸]
『…それで逃げてきたの?』
『自首したよ』
じゃーなんでここにいるんだよ!?
『…ムカついたから。』
彼はボソッと話した
コイツは一体何をしたかったの?
:08/12/08 14:07 :W53H :Ut2bnqm2
#45 [幸]
『お前…馬鹿だな。
人殺しの俺に握り飯
なんてあげちゃって。』
彼は笑いながらそう言った。
しかし私には泣いているようにしか見えなかった。
『お腹一杯になったから別にいいじゃん』
私はただそう言うしかなかった
:08/12/08 14:12 :W53H :Ut2bnqm2
#46 [幸]
『…何言ってんの?
人殺しをお腹満腹させたら……』
『私が助けたいと思ったから助けただけだ!』
暫く見つめ合った。
彼の顔が月の明かりで
見えてきた。
やっと彼の顔がはっきり見えた
:08/12/08 14:15 :W53H :Ut2bnqm2
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