人生の案内板
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#590 [幸]
『なんでそんなに詳しいの?』

‘一応大学生だからね。
文学部に入れば教えて貰えるよ。’




やはり、大学はそんな
細かい所も勉強して
凄いと感じた。

⏰:09/02/06 00:29 📱:W53H 🆔:Li7Rh2v.


#591 [幸]
『ん…?
てことは、やっぱりかけるだって
神様信じてるの?』

‘信じてねーよ。
俺から誘ったんだから
祈らなきゃじゃん!?’


『じゃあ神社に行こう
なんて誘わなきゃよかったじゃん?』



するとかけるは、
私の肩を両手で掴み…

⏰:09/02/06 00:33 📱:W53H 🆔:Li7Rh2v.


#592 [幸]
‘そんなの、お前と会うための
口実だよ’

と話した。



ドキッと大きく心臓が動いた。

私の手話の読みとり方
間違ってないよね?

そう自分に説いきかせながら
真剣な目のかけるを見続けた。

⏰:09/02/06 00:35 📱:W53H 🆔:Li7Rh2v.


#593 [幸]
‘かな…’


かけるはおそらく
指文字で手話をしたのか、
私には分からなかった。

ただかけるの後ろから
自転車のベルが鳴っていた。

⏰:09/02/06 00:38 📱:W53H 🆔:Li7Rh2v.


#594 [幸]
私はとっさに
『危ない!』

と言い、かけるの二の腕を取り
精一杯の力で私の方に
引っ張った。


なんとか自転車と
ぶつからずにすんだが、
私とかけるとの距離が短くなった。

⏰:09/02/06 00:41 📱:W53H 🆔:Li7Rh2v.


#595 [幸]
‘ありがと’


かけるは一歩後ろに下がり
礼を言った。
その顔はとても悲しそうだった。



‘そろそろ帰ろうか?
勉強頑張らなきゃだし。’

かけるはそう話すと歩き出した。

⏰:09/02/06 00:43 📱:W53H 🆔:Li7Rh2v.


#596 [幸]
やめてよ。
そんな顔、嫌い…。
私の前では笑ってよ。
私の大好きなあなたの笑顔を見たい。



しかし、そんな私の願いは叶わず
かけるは私の家に送るまで
ずうっと、所々暗い顔をしていた。


もしかしたら、この一年、
最悪な一年になるのかもしれない…

⏰:09/02/06 00:48 📱:W53H 🆔:Li7Rh2v.


#597 [幸]
『聞いたよ。
かけると一緒に初詣に
行ったんだって?』



私はじじさんの所で
勉強をしていたらそう聞かれた。


『はい…
でもその前に、
明けましておめでとうございます。』

『あっ、おめでとうございます』


新年の挨拶をした。

⏰:09/02/06 00:53 📱:W53H 🆔:Li7Rh2v.


#598 [幸]
『どうだった?』

じじさんは興味津々に
聞いてきた。


『別に…。
てか!今気づいた!!』

私は思わず立ち上がってしまった。

『なにを?』
じじさんは驚いてた。

⏰:09/02/06 00:55 📱:W53H 🆔:Li7Rh2v.


#599 [幸]
『かけるって、ある日
突然耳が聞こえなくなった…
てことは、しゃべれるじゃん!?』



するとじじさんは
“それか…”と呟き
アイスティ―を飲んだ。

聞いちゃいけなかったかな?

そんな雰囲気がした。

⏰:09/02/06 00:58 📱:W53H 🆔:Li7Rh2v.


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