人生の案内板
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#624 [幸]
『あの少年は!?』
私はすぐに聞いてみた。
『あの少年の母親が…
あなたと話したいそうだ。。。
いいかね?』
『なっ…なぜ?』
『それは…話したときに
聞いてみるがいい。』
そう言い残し、私の前から消えた。
:09/02/07 00:36 :W53H :jdZX7Qp2
#625 [幸]
おそらく…あの時のお礼かな?
私はあまり深く考えなかった。
私はあまりにもの、
かけるへの思いに
あの少年のことを助けたいという気持ちを
忘れていたことに気づいた。
:09/02/07 00:38 :W53H :jdZX7Qp2
#626 [幸]
私って、口だけの女だ……。
その日の夜、
かけるからあの少年の話しを切り出した。
メールだと話しが長くなるので
次の日に会うことになった。
:09/02/07 00:40 :W53H :jdZX7Qp2
#627 [幸]
翌日。
会う場所は……
初めて出会った場所だった。
『かける!』
‘やぁ。’
かけるはどう思ったのかな?
そしてこれからも……
:09/02/07 00:43 :W53H :jdZX7Qp2
#628 [幸]
しばらく沈黙が続いた。
『警察の人にね…
今度、少年の母親に会ってほしいって。』
私はいきなり話しを切り出した。
‘そうか…’
かけるは素っ気ない返事をした。
:09/02/07 00:45 :W53H :jdZX7Qp2
#629 [幸]
また沈黙が続いた。
いつもと違う空気が流れた。
‘会うの?’
今度はかけるから切り出した。
『そう頼まれたからね。』
するとかけるは一気に話し出した。
:09/02/07 00:47 :W53H :jdZX7Qp2
#630 [幸]
‘中途半端な優しさ
やらねー方がいい。
もし本当にその少年たちを
救いたいならよく考えてから
行動しろよ。’
『なんで…?』
‘障害を持っていた子どもの
家族だからだ。’
:09/02/07 00:50 :W53H :jdZX7Qp2
#631 [幸]
『そんなの関係ない!!』
私はそう言ったが
かけるは怖い顔で手話ひし始めた。
‘障害を持ってる人や
その周りの人は
人の優しさに惚れてしまうんだよ
そしてやがてはその
優しい人に頼ってしまう…’
『それは別にいいじゃない!!
人はお互いに支えあいながら
生きてくんだから…』
:09/02/07 00:54 :W53H :jdZX7Qp2
#632 [幸]
‘あなたは何もわかっていない!!
支えあうなんて無理だ!!
いづれ健常者は障害者に
嫌気をさしてしまう!!
それが当たり前なんだ。
健常者なんだから…。
だから障害者の気持ちなどわからない!!
あの家族は今まで助けてくれる
人がいなかった…
だから殺害をしたんだ
ところがあなたが出てきた
とても嬉しかったと思う。
でも、だからこそ…’
『言ってる意味がわからない!!』
:09/02/07 00:58 :W53H :jdZX7Qp2
#633 [幸]
かけるは困った顔をしていた。
その顔がさらに私を苦しめる。
‘……あなたは本当に
あの少年を助けたいの?’
『…私はあの少年のおかげで
心理学に興味を持った。
心理学に関わる仕事をしたいと思った。
でも何よりも……
あの少年のようなことを
繰り返しに起こしたくない。』
:09/02/07 01:07 :W53H :jdZX7Qp2
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