人生の案内板
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#712 [幸]
『私は二番目が障害者だなんて
初めは信じられませんでした。
でも上の子とは違う。

そうわかってきました。

しかし親戚からも親からも…
しまいには夫からも
私のしつけが悪いと言われ続けてきました。

違う……この子は障害者なの…
しつけで治らないの…



あっ、失礼しました、
弟の方は自閉症という
障害で、見た目は普通ですが
おかしな行動をとる障害なんです。』

⏰:09/02/14 02:02 📱:W53H 🆔:v0nXhjkM


#713 [幸]
かすれた声をだしながら
話しは続いた。



『事件当日。私は相談をする
相手もいなくて……
二番目を殺そうと思ったの。

例え、育ててもこの子は
幸せにはなれない、
1人では生きていられない…。

そう思って………。』



やつれた女性は涙を流してた。

⏰:09/02/14 02:06 📱:W53H 🆔:v0nXhjkM


#714 [幸]
『二番目を殺害した時の
あの驚きの顔……

「どうして……?」

っていう顔をしてて……
最後に「お母さん」って
言うんですのも…。

私も死ななきゃと思った……


でも上の子に止められ…
上の子は火を放したの。』

⏰:09/02/14 02:10 📱:W53H 🆔:v0nXhjkM


#715 [幸]
…これが現実なの……?

‘障害者のことを何もわかってない!!’

かけるにそう言われたことが
脳裏に浮かんだ。



『上の子が火を放した時
私はまだこの子がいる。
育てなきゃ……
そう思って2人で逃げたんだけど

あの子…気づいたらいなくなってて。


それで私はおかしくなって
病院でずうっと入院してたの。』

⏰:09/02/14 02:14 📱:W53H 🆔:v0nXhjkM


#716 [幸]
『そうだったんですか…』

私はそう言った。
涙が出てきた。



『あなたが、上の子に
食べ物をあげたと聞いたので
一度お礼をしたくて…
それにね、あの子、
本当のことを警察に言うなって……

でも私がやっと普通になれたから
私から本当のことを言っちゃった。』

⏰:09/02/14 02:21 📱:W53H 🆔:v0nXhjkM


#717 [幸]
『息子さんは…
本当にお母さんのこと
好きだったんです…。
だから……』


『それじゃあ駄目。』



私はなんとかフォローを
しようとしたが
お母さんの一言で、できなかった。

⏰:09/02/14 02:24 📱:W53H 🆔:v0nXhjkM


#718 [幸]
『私は二番目の息子を
殺してしまったわ。
だからその罪を背負って
償わなきゃいけない…。』



『…あなたがいなくては
息子さん、どうするんですか?』

私は思わず叫んでしまった。

これは周りにいた人たち
みんな驚いていた。

⏰:09/02/14 02:27 📱:W53H 🆔:v0nXhjkM


#719 [幸]
『気持ちは嬉しいけど…
私はちゃんと罪を償わなうわ。』



『近所の人たち、みんな
知ってたんですよね?
あなたの息子さんが
障害を持ってることを。
なのに…なぜ誰も助けてくれなかったの…?

あなた1人のせいでは
ありません!!』



私はそう言った。
言ってしまった。

⏰:09/02/14 02:32 📱:W53H 🆔:v0nXhjkM


#720 [幸]
『鮎川さん!!』

警察官にそう言われたが
私は引き下がらなかった。



『だって可笑しいでしょ!?
周りにいた人たちだって
この親子に対して差別を
してたんですよ!?


聞いたんだから…
あの少年に…。』

⏰:09/02/14 02:34 📱:W53H 🆔:v0nXhjkM


#721 [幸]
『鮎川さん……』


お母さんが泣きながら呼んだ。

するとバッグから本を
取り出した。



『この本、知ってる?』

見たことがない本だったが
作者の名前には見たことがある名前があった。

⏰:09/02/14 02:38 📱:W53H 🆔:v0nXhjkM


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