双子の秘密
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#226 [ゆーちん]
「あれ?斗羽、出かけるの?」


着飾った私を見たママが言った。


「…うん。」

「晩ご飯は?」

「食べてく。」

「どこ行くの?デート?」

「んー…どうだろ。デートって言わないと思う。」

⏰:08/12/09 13:15 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#227 [ゆーちん]
ママは、私と聡志が付き合っていた時、すごく聡志を気に入っていた。


これからも斗羽をよろしくね、って聡志がウチに来るたびいつも言ってた。


だけど別れちゃって、その事をママに報告するとすごく残念がっていた。

⏰:08/12/09 13:16 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#228 [ゆーちん]
それからなかなか彼氏を作らない私を、ママは『また消極的な性格が出て、学校でも引っ込み思案な斗羽なのかしら。』って思っているみたい。


だけどママの心配はハズレ。


学校でも友達はたくさんいるし、人見知りも少し直ったよ。

⏰:08/12/09 13:17 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#229 [ゆーちん]
でもね、ママ。


彼氏はできないけど、私…不倫する人ができたの。


悪い事だってわかってるんだけど、辞められそうにないよ。


ママには絶対言えないし、友達にも言えない。


もちろん斗美にも。

⏰:08/12/09 13:18 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#230 [ゆーちん]
「あまり遅くならない内に帰ってきなさいよ?」

「うん。」


デートみたいな物だと思っているママは少し嬉しそうだった。


そんなに、私に彼氏ができたり恋をする事が幸せなんだろうか。


私の内気な性格を心配していたのはわかるけど…何だかな。

⏰:08/12/09 13:19 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#231 [ゆーちん]
軽くご飯を食べて、歯磨きして、最終チェックなんかしていたら携帯電話が鳴った。


「もしもし。」

「公園着いたよ。」

「すぐ行きます!」

「アハハ。慌てなくていいよ。気をつけてねー。」


電話を切って、家を飛び出した。


小走りで公園に向かえば5分とかからない。

⏰:08/12/09 13:21 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#232 [ゆーちん]
夜道を進むと公園の中で、園田さんが携帯電話を触っている姿が見えた。


「園田さんっ!」

「おっ!って、あぁー!」

私に気付いて驚いたのと、携帯から鳴り響く機械音にも驚く園田さん。

⏰:08/12/09 13:22 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#233 [ゆーちん]
「どうしました?」

「…ゲームオーバー。」


見せてくれた画面には虚しい文字が並んでいた。


「アハハ。ゲームしてたんですか。」

「うん。でも来るの早かったね。」

「すぐ近くなんで。」

「走って来たの?」

「え?いや…別に。」


小声になる私。

⏰:08/12/09 13:24 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#234 [ゆーちん]
走ったなんて、なんだか少し恥ずかしくってさ。


俯いていると園田さんは私の手を握った。


「車あっちに停めてあるから。行こっか。」

「…はい。」


短く、甘い、デートが始まるんだ。

⏰:08/12/09 13:24 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#235 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆

初めてのデート

◆◇◆◇◆◇◆

⏰:08/12/09 13:25 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


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