双子の秘密
最新 最初 🆕
#1 [ゆーちん]
マイペース更新ですが、どうぞ最後までお付き合い下さいm(__)m

>>2 アンカー・感想板
>>3 前作

⏰:08/12/07 22:47 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#2 [ゆーちん]
>>1-100
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感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4098/

⏰:08/12/07 22:48 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#3 [ゆーちん]
本当にあった×××な話
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/9487/f

⏰:08/12/07 22:49 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#4 [ゆーちん]
◇◆◇◆◇◆◇

斗羽に無いもの

◇◆◇◆◇◆◇

⏰:08/12/07 22:50 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#5 [ゆーちん]
双子ってね、面倒だよ。


『同じ顔だ〜!』って指さされて笑われるのが嫌い。


名前が似ているから『どっちが斗美(トミ)で、どっちが斗羽(トワ)だっけ?』って聞かれるのが嫌い。


『斗羽は頭がいいのに、斗美はサッパリなんだね。』とバカにされるのが嫌い。


双子なんだから何もかも同じだと思わないでよ。


比べないで。

⏰:08/12/07 22:51 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#6 [ゆーちん]
たった数分早く産まれたから私が姉で、斗羽が妹。


頭悪くて、運動神経なくて…他にも言い出したらキリがないよ。


こんな出来の悪い姉、斗羽も恥ずかしいでしょ?


いつしか私は自分自身を嫌うようになっていた。


顔や体格、声や仕草も同じな斗羽も嫌いになっていた。

⏰:08/12/07 22:52 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#7 [ゆーちん]
私は私なんだ。


双子だからって斗羽と比べたりなんかしないで。


あれは小学校6年の時。


私は耳に穴を開けてやった。

⏰:08/12/07 22:52 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#8 [ゆーちん]
ママに叱られた。


『何考えてるの?』って。


『いつまでも斗羽と一緒は嫌だから。』って答えてやった。


「消毒とか…ちゃんとしなさいよ。腫れたりすると大変だから。」


ママはそれ以上、何も言わなかった。

⏰:08/12/07 22:56 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#9 [ゆーちん]
おかげさまで腫れたりなんかしなかった。


両耳にキラキラ光るものが輝いている。


斗羽には無いもの。


嬉しくて嬉しくて、これをきっかけに私は斗羽には無いものを求め始めた。

⏰:08/12/07 22:57 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#10 [ゆーちん]
私だけの洋服や鞄、靴下に下着。


小学生らしい斗羽への反発だったが、中学に上がった途端に桁が変わった。

⏰:08/12/07 22:58 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#11 [ゆーちん]
斗羽には無い明るい髪色。


斗羽には無いフワフワのパーマヘア。


斗羽には無い化粧っ気。


斗羽には無いスカートの短さ。


斗羽には無い恋人への甘える声。


出来のいい姉妹へ反発する子のお決まりのコース。


とにかく斗羽と私は違うんだって事を表現したかった。

⏰:08/12/07 22:58 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#12 [ゆーちん]
だけど斗羽も女だ。


髪を明るくしたり、髪を巻いたり、化粧をしてスカートを短くしたり…彼氏を作ったり。


斗羽から逃げたかったのに、簡単に追い付いた。


いや、追い越されたのかもしれない。

⏰:08/12/07 22:59 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#13 [ゆーちん]
可愛くて、頭がよくて、スポーツできる女がモテない訳ない。


男にも女にも好かれちゃってさ。


斗羽が嫌い。


羨ましいから嫌い。


ただの嫉妬。


わかってる。


私は出来損ないの姉なんだ。

⏰:08/12/07 22:59 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#14 [ゆーちん]
◇◆◇◆◇◆◇

斗美に有るもの

◇◆◇◆◇◆◇

⏰:08/12/07 23:00 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#15 [ゆーちん]
いつからだろうね。


双子が面倒臭いって思ったのは。


数分早く産まれた姉の斗美は、私よりたくさんの友達がいる。


人見知りしてしまう私と違い、すごく社交的。

⏰:08/12/07 23:01 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#16 [ゆーちん]
「斗美は誰とでも仲良くなれるのに斗羽は消極的ね。」


周りによく言われた言葉。


そんな事言われたって…自分でもこんな性格嫌なんだもん。


勉強ができたって、スポーツができたって…人としての経験値が少ないので意味がないよ。

⏰:08/12/07 23:02 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#17 [ゆーちん]
小学6年生の時、斗美がピアスの穴を開けた。


ママは驚き、斗美を叱ってたが怯むどころか反発していた。


何て言ってたのかは聞こえなかったけど、斗美がママに言い返すとママは諦め顔で戻ってきた。

⏰:08/12/07 23:02 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#18 [ゆーちん]
「斗美はいつも思い切った事をするんだから。困るけど…それも個性よね。」


そう言ってママは自分を納得させていたんだ。


「斗羽も、もう少し何事にも積極的になってくれたら…斗美が浮かなくて済むのにね。」


悲しい笑顔でママがそう言った事、今でも忘れない。

⏰:08/12/07 23:03 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#19 [ゆーちん]
斗美と比べないで。


私だってわかってるんだから。


だけど治せないんだもん、仕方ないじゃない。


斗美のようになればいいの?


そうすれば友達がたくさんできて、ママを悲しませなくて済む?

⏰:08/12/07 23:04 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#20 [ゆーちん]
そう思っていた中学1年生。


斗美がどんどん離れて行った。


『おはよう』とリビングに現れた斗美は、昨日までの私の姉じゃない。


別人だった。


茶色く明るい髪にフワフワとした可愛らしいウェーブ。


化粧をして、スカートなんてパンツが見えそうなくらい短かった。

⏰:08/12/07 23:04 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#21 [ゆンな(´Д`)]
おもろい

⏰:08/12/07 23:05 📱:P703imyu 🆔:F3/hKzKw


#22 [ゆーちん]
「斗美!何なのその格好!」


ママは叫んだ。


「何って?」

「何の真似よ!」

「真似?真似なんかしてない。斗美だよ。私は斗美。」


斗美は冷静に答えた。


普段から物静かなパパは言った。


「少し派手過ぎないか?」

⏰:08/12/07 23:06 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#23 [ゆーちん]
斗美の目は力強かった。


化粧のせいかな?


いや、違う。


瞳が力強く、パパに言い返していた。


「派手だろうが地味だろうが、私は私なの。人と比べないで!私の人生なんだから…好きに生きたい。」


パパは『そうか。』と言っただけ。

⏰:08/12/07 23:07 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#24 [ゆーちん]
そのあとママは斗美を叱っていたが、斗美は聞く耳を持たなかった。


学校に行くと随分騒がれていた。


斗美は『可愛いね。』と言われるのが嬉しく、すごく喜んでいた。

⏰:08/12/07 23:07 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#25 [ゆーちん]
「斗美のパーマ可愛いね。」


…知らないよ。


「斗美は可愛くなったのに、斗羽は何もしないの?」


…ほっといてよ。


「一気に斗美に差、つけられたな!」


…わかってるよ。


「斗羽も、斗美みたいに化粧とかすれば?」


…。

⏰:08/12/07 23:08 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#26 [ゆーちん]
それから私は斗美に近付くのに必死だった。


斗美みたいになれば、もっと社交的になれる?


積極的になれる?


斗美と比べられなくなる?

⏰:08/12/07 23:09 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#27 [ゆーちん]
貯めていたお年玉を使い、髪を染めてコテや化粧品を買った。


ふと、斗美の貯金箱を持ち上げる。


この貯金箱には斗美のお年玉貯金が詰まっていた。


…軽い。


きっと斗美もお年玉貯金で可愛く変身したんだね。


私も、斗美みたいになりたいよ。

⏰:08/12/07 23:09 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#28 [ゆーちん]
いつの間にか、斗美に近づけていた。


『斗羽と付き合いたい。』と名前の知らない同級生から言われた時、やっと斗美に近づけたんだと実感できた。


見た目を真似る事しかできなかった私だけど、その彼に『斗羽は斗羽だよ。斗美ちゃんとは違う。』と言われた時、嬉しくて涙が出た。

⏰:08/12/07 23:10 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#29 [ゆーちん]
斗美と比べなかった彼を心から感謝した。


そうだよね。


私は斗美とは違うんだ。


積極的になれないのも、人見知りする性格だって個性だよ。


私は斗美とは違う。

⏰:08/12/07 23:11 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#30 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆

キリがいいので
今日はここまで

>>21ゆンなさん
ありがとうございます

>>2

◆◇◆◇◆◇◆

⏰:08/12/07 23:12 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#31 [ゆンな(´Д`)]
おつかれさま
最新楽しみにしてます

⏰:08/12/07 23:18 📱:P703imyu 🆔:F3/hKzKw


#32 [ゆーちん]
◇◆◇◆◇◆◇

>>31ゆンなさん
はい、今から更新します

◇◆◇◆◇◆◇

⏰:08/12/08 17:26 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#33 [ゆーちん]
〔斗美〕


中学校は義務教育だから頭が悪くても進学はできる。


頭脳は小学生レベルなのに、体は中学2年生になっていた。


いや、中学2年生以上?

⏰:08/12/08 17:27 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#34 [ゆーちん]
「アッ、アッ…いい…ンンッ…」


月日が経てば髪が伸びて根本が黒くなる。


パーマも取れるし、化粧品だってどんどん良い物が欲しくなる。


私服だって、いくらあっても物足りない。


いつまでもママが買って来る斗羽とお揃いの私服なんか着てられないっつーの。

⏰:08/12/08 17:27 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#35 [ゆーちん]
こうやってお金をくれる人と気持ちいい事するだけで、たくさんの欲しいものが手に入ると知ったのは中1の終わり。


春休みは友達と夕方まで遊んでから、夜になるといつもこうやってお金を稼いだ。


おかげで春休みの間に笑えるくらいお金持ちになった。


『中学生とは思えないな。』とお客さんに言われるたびに、私は斗羽より大人っぽいんだと嬉しくなった。

⏰:08/12/08 17:28 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#36 [ゆーちん]
ガチャ…


家に帰り、玄関を開けるとリビングから笑い声が聞こえた。


斗羽とママだ。


私は忍び足のようにソーッと廊下を歩き、リビングの扉の前で盗み聞きをした。

⏰:08/12/08 17:29 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#37 [ゆーちん]
「じゃあ今度連れて来なさいね。」

「うん…でも、やっぱ恥ずかしいな。」

「何言ってんの!ご馳走作るわ!」

「何でママがそこまで張り切るのよ〜。」


どうやら斗羽と彼氏の話をしていたらしい。

⏰:08/12/08 17:29 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#38 [ゆーちん]
ママ、斗羽に彼氏が出来た事は喜ぶんだ。


私に彼氏が出来た事を知った時は何にも言わなかったくせに。


「でも本当よかった。斗羽は内気だから彼氏出来ないんじゃないかってママ心配してたのよ?」

「エヘヘ。彼氏のおかげで内気な性格も少しマシになった気もするんだ。」

⏰:08/12/08 17:30 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#39 [ゆーちん]
「本当?そんな素敵な彼、もっと早く教えて欲しかったわ。」


ママの顔を見なくても満面の笑みだとわかる。


「斗美だって彼氏いるよ?」

「あの子はああいう性格だから、いくらでも彼氏なんて出来るのよ。でも斗羽は人一倍、消極的だったから。」

⏰:08/12/08 17:30 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#40 [ゆーちん]
私が援助交際してるとママに言ったら、どういう反応してくれんだろ。


心配してくれたらいいな。


ねぇ、ママ。


私だって初対面の人と話す時、少しは緊張するんだよ。


ママが思ってる程タフじゃない。


もっと私を心配してよ。


私は所詮、まだ14才のガキなんだからさ…。


斗羽ばっかかまってないで、私の事も褒めてよ。

⏰:08/12/08 17:31 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#41 [ゆーちん]
部屋に行き、久しぶりに涙を流した。


腹が立った時に出る涙や、悔し涙や悲しい涙。


黒い涙が顔中を濡らす。


泣いて泣いて泣き切った後に、私は思う。


ママを困らせたい。


心配されたい。


こうして私はまた援助交際を繰り返すの。

⏰:08/12/08 17:31 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#42 [ゆーちん]
お客さんに体を触られてる時は『ママが悲しむだろうな』と思いながら過ごしている。


援助交際の事をバラして困らせたい反面、稼ぎ口が無くなる心配からバラされたくないという気持ちもある。


わがままなんだ、私って。

⏰:08/12/08 17:32 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#43 [ゆーちん]
「斗美、おはよう。」


斗羽が毎朝話し掛けてくる。


「おはよ。」

「今日お笑い番組あるから一緒に見ようね。」

「何で?」

「何で、って。斗美が好きな芸人が出るから‥」

「だからってどうして斗羽と一緒に見なきゃいけないの。」

「…ごめん。」

⏰:08/12/08 17:33 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#44 [ゆーちん]
いつもこうやって強く当たってしまうのに、斗羽はめげずに毎日話し掛けて来る。


話されるたびに嫌いになる。


家族なのに、妹なのに…嫌いになってしまう。

⏰:08/12/08 17:33 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#45 [ゆーちん]
比べられるのが嫌い。


その原点となる【斗羽】が嫌い。


だけど紛れもない妹。


同じ顔、同じ声、同じ体格。


変える事のできない事実。


心の底から嫌いになれればいいのに…なぜか完璧に嫌いになれないのは【妹】だからなのかな。


中途半端な私。


欠点だらけ。


なのに妹の斗羽ときたら…羨む事ばかりだよ。

⏰:08/12/08 17:34 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#46 [ゆーちん]
悲しい顔をする斗羽を残し、私は先に学校へ登校した。


「お、斗美。おはよ。」

「おはよ。」


顔の広い私は登校中、何度も友達と遭遇する。


私と斗羽は、雑誌用語なんかで区別するのなら…ギャル系と清楚系。

⏰:08/12/08 17:35 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#47 [ゆーちん]
だから私の友達と、そういうギャルで派手な子が多かった。


て、言っても所詮は中学生だから、どこか中途半端。


目だけ真っ黒のパンダ化粧とか、汚い靴下履いた子とか。


私はそういうのは嫌。


完璧にしたいの。


斗羽が何事にも完璧だから、私も完璧中の完璧になりたい。


斗羽を…追い越したい。

⏰:08/12/08 17:35 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#48 [ゆーちん]
〔斗羽〕


斗美が私を嫌っていると薄々気付き始めていた。


斗美と比べられるのは嫌だけど、斗美は嫌いじゃない。


私の大切のお姉ちゃんだもの。


仲良くしたくて話し掛けても冷たい態度だし、いつの間にか斗美と私には溝が生じていたみたいだ。

⏰:08/12/08 17:36 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#49 [ゆーちん]
「はぁ…。」

「ため息ついてると幸せ逃げるよ。」


中1の秋から付き合っている彼氏の【聡志】が笑いかけてくる。


「斗美が私に冷たいの。」

「今に始まった事じゃないんだろ?」

⏰:08/12/08 17:37 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#50 [ゆーちん]
聡志には何でも話せる。


付き合う前は名前も知らない他人だったのに、会うたび話すたび離れるたびに好きになっていく。


「そうだけど。今日だって朝から怒らせたし…」

「斗美ちゃんみたいになりたいけど、比べられるのは嫌。わがままだよな、斗羽って。」


歯を見せて笑う聡志。

⏰:08/12/08 17:37 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#51 [ゆーちん]
「からかってる?」

「うん。」

「もぉー!」


自分でもわがままだってわかってる。


わがままだし、意味のわからない願望のせいで自分自身を苦しめちゃってるんだから。

⏰:08/12/08 17:38 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#52 [ゆーちん]
「それじゃあね。」

「うん。」


部活帰りに一緒に下校して私の家の前でバイバイ。


毎日聡志とこうやって放課後デートをする。


つい最近、この放課後デートの現場をママに見られてしまい、ママは楽しそうに騒いでた。

⏰:08/12/08 17:38 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#53 [ゆーちん]
聡志を気に入ってくれたみたいで家に連れて来い、って言うの。


嬉しいけど、恥ずかしいな。


パパは私と聡志の事を知らないだろうし…。


もし招待するならパパのいない時にしよう。

⏰:08/12/08 17:39 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#54 [ゆーちん]
「あ、待って。」


聡志は家の周りを確認してから、私にキスをかくれた。


「いきなりすぎ。」

「ごめんね。」

「ママに見られてたらどうすんの?次から外でキスするの禁止ね。」

⏰:08/12/08 17:39 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#55 [ゆーちん]
「破ったら?」

「んー…アイスでも奢ってもらおっかな。」

「そんな罰ゲームなら毎回でも破りそう。」


聡志はまた八重歯を見せて笑い、軽いキスをした。


「また明日。」


聡志が見えなくなるまで見送りをして、体を反転させると斗美がいた。

⏰:08/12/08 17:40 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#56 [ゆーちん]
「斗美!」


玄関前の壁にもたれて私をジーッと見ている。


「おかえり。今日は帰り、早いね。」

「ふーん。聡志って奥手に見えて、やる事大胆だ。」

「見てたの?」

「見るも何も、あんたら私がここにいるの気付かなかったの?わざと見せ付けてるのかと思った。」

⏰:08/12/08 18:09 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#57 [ゆーちん]
「見せ付けてなんか!」

「私への嫌がらせ?」


斗美は嘲笑うのが得意。


余裕ぶってる笑顔で私を見る。

⏰:08/12/08 18:09 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#58 [ゆーちん]
「そんなわけないじゃん!」


また斗美が私から離れて行く。


日に日に大人っぽくなる斗美に追い付きたいのに、どんどん遠くなる。


同じような化粧をしたいわけじゃない。


そこまでスカートを短くしたり髪を明るくしたいんじゃない。


斗美みたいな明るい性格になりたいだけなの。

⏰:08/12/08 18:10 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#59 [ゆーちん]
斗美は目が笑わない笑顔で言った。


「ムキになっちゃって〜可愛いね、斗羽は。いつまでも処女じゃねーんだから、もっとタフになりなよ。」


…!


その単語を聞いた私は恥ずかしくて顔がアツくなった。

⏰:08/12/08 18:11 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#60 [ゆーちん]
「斗美!ここ外だよ?ママが聞いてたら…」

「あれ?何その反応。」

「え?」

「斗羽、あんたまだ処女?」

「…ちょっ、斗美!」


処女と言う単語に敏感だった私は、近所の人やママに聞かれていないかドキドキした。

⏰:08/12/08 18:12 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#61 [ゆーちん]
「へー、やっぱ聡志は奥手なんだ。まだヤッてないなんて珍しいね。聡志溜まってんじゃないの?」


とても双子の姉の発言だと思わなかった。


恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしい。


顔のアツさが限界だった。

⏰:08/12/08 18:12 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#62 [ゆーちん]
「はぁーあ。可愛いね、斗羽。本当ムカつく。処女って言っただけでそんな純粋に恥ずかしがっちゃってさ。いつから私たち、こうも違っちゃったのかな。」


斗美の笑顔が消えた。


「斗美が…離れて行ったんじゃない。」

「はぁ?その言葉そのまま斗羽に返す。」

⏰:08/12/08 19:08 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#63 [ゆーちん]
「いきなりピアス開けたり髪の毛染めたり…斗美から離れてったんだよ?」


斗美の目が恐かった。


「何言っちゃってんの。斗羽が頭よくて運動できて、いつの間にか成績表は見違えるくらいの差ができて…私は斗羽と比べられんのが大っ嫌いだったの。」

⏰:08/12/08 19:09 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#64 [ゆーちん]
「それは勉強しない斗美が悪いんじゃない!」

「そうだよ。バカな私が悪いの。見た目が同じなのに中身は違う。比べられてバカにされて…だから私は外見を変えたの。斗羽と私は違うんだから、って皆に見せ付けたかったの。」


雷に打たれた気分だった。

⏰:08/12/08 19:09 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#65 [ゆーちん]
双子の悩みは…ある意味似ていたんだ。


私たちは互いに比べられるのが嫌。


私は私なんだよ、と心の中でいつも思っていた。


なんだ…一緒だったんだ。


双子ならではの悩みは、やっぱお互い抱えてしまうものなんだね。

⏰:08/12/08 19:10 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#66 [ゆーちん]
『私も悩んでた。』とは言わなかった。


私が斗美の外見を真似ようとした事で、余計に苦しめてしまっていた。


私が悪いところもあったのだから、今は謝るしかない。

⏰:08/12/08 19:10 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#67 [ゆーちん]
「ごめん。斗美の悩みに気付かなかった。」

「これ以上真似してきたら殴るよ?」

「女の子なんだから、殴るとか言っちゃダメだよ。」

「ったく。いちいちウザい妹。斗羽のがしっかりしてんだから、あんたが姉だったらよかったのにね。」

⏰:08/12/08 19:11 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#68 [ゆーちん]
斗美は舌打ちをしてから家に入って行った。


久しぶりだった。


こんな風に会話をたくさん交わしたのは。


斗美の口調が悪くなっていた悲しさと、私と同じ声色は変わっていなかった嬉しさ。


複雑な気分。

⏰:08/12/08 19:12 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#69 [ゆーちん]
私も後を追うように、家に入った。


その夜、私たちはリビングでお笑い番組を見た。


朝はひどい事言っといて、結局は一緒に見てくれる斗美は素敵な姉だよ。


私は斗美が好き。


だけど比べられるから嫌い。


わがままなんだよ、私って。

⏰:08/12/08 19:12 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#70 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆

思春期の気持ち

◆◇◆◇◆◇◆

⏰:08/12/08 19:12 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#71 [ゆーちん]
あの日、斗美の本音を聞いてから、少しは私への態度が良くなってくれた姉。


「斗羽、そのピアス貸して。」

「え?」

「聞いてなかったの?私はこれからデート。だからそのハートのピアスをつけたい。だから貸してって言ったの。」

⏰:08/12/08 19:13 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#72 [ゆーちん]
「あ、うん、いいよ。」

「サンキュ。」


物の貸し借りだってするようになった。


今まではお互い同じ物を持っていたから貸し借りなんてした事なかった。


姉妹らしくて嬉しい。


でも私への敵対心は斗美から消え切らない。

⏰:08/12/08 19:14 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#73 [ゆーちん]
「今の彼氏はどんな人なの?」

「んー?普通。」


斗美の彼氏はしょっちゅう変わる。


それに対して私は1人の男と長く付き合う。


「そうなんだ。喧嘩とかしない?」

「喧嘩する前にどうせ別れるよ。」

⏰:08/12/08 19:15 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#74 [ゆーちん]
「え、なんで…」

「彼氏なんて肩書だけ。私とヤリたいだけなんだよ。ヤリまくって飽きたら捨てる。私の周りにいる男なんてそんな奴ばっか。」


けだるそうにピアスをつけながら答えてくれた斗美の発言に、また顔がアツくなった。


「…。」

⏰:08/12/08 19:15 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#75 [ゆーちん]
何も言えない私に気付いた斗美は冷たい目で私を見た。


「あー、斗羽にこの手の話しても通じないんだった。」

「…ごめん。」


なぜか謝ってしまった。


余りにも斗美の雰囲気が悪かったから、これ以上機嫌を悪くさせないようにって。

⏰:08/12/08 19:16 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#76 [ゆーちん]
「ヤリたいと思った事ないの?」

「…うん、ない。」

「話になんない。一生処女だね。」


溜め息をつき、斗美は唇にグロスを塗り始めた。

⏰:08/12/08 19:16 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#77 [ゆーちん]
「斗美は恥ずかしくないの?」

「何?」

「そういう事…するの。」

「H?全然。あんな気持ち良いもの恥ずかしがってちゃ勿体ないよ。」

「き、気持ち良いものなの?」

⏰:08/12/08 19:17 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#78 [ゆーちん]
驚いた。


ただの卑猥な行為にしか思ってなかったから。


「意識ぶっ飛ぶくらい気持ち良いね。ま、お子ちゃまの斗羽には一生わかんないんだろうけど。じゃっ。」


支度が出来た斗美は甘い匂いを部屋に残して、デートに出掛けて行った。

⏰:08/12/08 19:17 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#79 [ゆーちん]
斗美を真似たことばかりしていたけど、さすがにアレは恥ずかしくて簡単にできっこない。


それにしても斗美の恋愛って、なんか悲しい。


私が言うのも変だけど、斗美ならもっと素敵な恋ができると思う。


何も、自分を下げるような事しなくてもいいのに…。


斗美なら、素敵な恋愛できるのに。

⏰:08/12/08 19:18 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#80 [ゆーちん]
〔斗美〕


双子の妹が彼氏とキスをしてる場面を見た姉の私は、とてつもなく腹が立ったのを覚えている。


幸せそうな顔しちゃってさ…。


つい、いつにも増して斗羽をイジメたくなった。


とろくさい斗羽の性格が嫌いだから、言葉を返されると本音が零れてしまった。

⏰:08/12/08 19:19 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#81 [ゆーちん]
比べられるのが嫌だった、って。


凄く悲しい顔で謝って来た。


あの日から斗羽は私に気を使っている。


私も、少し言い過ぎたかもしれないと後悔していた。


だから私も気を使ってしまう。

⏰:08/12/08 19:19 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#82 [ゆーちん]
そもそも家族なのに、双子なのに、妹なのに…気遣いする必要なんてないじゃない。


本音を言ってからは少しだけ荷が軽くなり、斗羽との溝が浅くなった。


そして今日。


付き合ってくれとか頭下げて来た彼氏と面倒なデートのために支度をしていた。

⏰:08/12/08 19:20 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#83 [ゆーちん]
洋服に合うピアスがなかったので斗羽が持っている可愛らしいハートのピアスを借りた。


斗羽は笑ってた。


嬉しかったのかな。


私が斗羽にお願い事するのなんて何年ぶりなんだろ。


ちょっとくすぐったかった。

⏰:08/12/08 19:20 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#84 [ゆーちん]
『喧嘩とかしない?』なんて、くだらない質問をする斗羽。


『喧嘩する前にどうせ別れる』と答えると不思議がっていた。



だから教えてあげた。


『私とヤリたいだけなんだよ。飽きたら捨てられる。』って。


斗羽は恥ずかしそうな顔をしていた。


純粋な妹は、こういう話に顔を赤らめる。


可愛い奴。


ムカつくよ、同じ女として。

⏰:08/12/08 19:21 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#85 [ゆーちん]
そのあとも処女の斗羽には刺激的すぎるような事を言って、恥ずかしがらせてから家を出た。


駅前で待つ、体目的で上辺だけの彼氏に会いに…。


この頃の私は、気持ちが不安定だった。


思春期ってやつ?

⏰:08/12/08 19:22 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#86 [ゆーちん]
比べられることに腹が立ったり、妹が悲しむ顔をすると後悔したり…。


自分の気持ちをコントロールするのが難しかった。


だから、買い物やお洒落でごまかしてたりもした。


斗羽と比べられたくないから援交をするのは確かだけど、ストレス発散させているというのも理由の1つだった。

⏰:08/12/08 19:22 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#87 [ゆーちん]
そして中3になった。


修学旅行や受験勉強と、忙しい1年。


私と斗羽の関係は可もなく不可もなく。


ウザけりゃ無視するし、別に普通だったら普通の態度で普通に接する。


要するに私は気分屋なの。


ね?


欠点だらけでしょ。

⏰:08/12/08 19:23 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#88 [ゆーちん]
中3になっても私は今までと変わらなかった。


少し変わった事と言えば、胸が大きくなった事くらい?


彼氏も何度変わったかわかんないし、部屋中のブランド物も合計すればいくらになるのかもわからない。

⏰:08/12/08 19:23 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#89 [ゆーちん]
何か変わらないと、また斗羽に追い越される!


そう自分に言い聞かせているのに、もういいじゃん?って諦めてる自分もいる。


面倒だよ、双子は。

⏰:08/12/08 19:24 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#90 [ゆーちん]
私が双子なんかじゃなかったら、こんな想いすることもなかったのに。


もう誰を恨んで、何と戦えばいいのかもわからなくなってきていた時期。


私はSEXと金で気を紛らわす事しかできなかった。

⏰:08/12/08 19:24 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#91 [ゆーちん]
〔斗羽〕


斗美に言われたから、したんじゃない。


お互いの気持ちが通じ合ったから、したの。


斗美に煽られたからじゃない。


これは私の意志だよ。


斗美の真似をしたいからじゃない。


違うよ、ね。

⏰:08/12/08 19:25 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#92 [ゆーちん]
「斗羽。」

「…え?」

「ごめんね、痛くなかった?」

「あ、うん。もう大丈夫。」


初めては痛いって友達が言ってた。


まさにその通り。


斗美の嘘つき。


痛すぎて気絶しそうだったよ。

⏰:08/12/08 19:25 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#93 [ゆーちん]
「でもさ、何で急にOKしてくれたの?今までずっと嫌がってたし…別に今日が記念日ってわけでもないしさ。」


聡志は不思議そうに私を見ていた。


「理由は特にない。ただ…早く聡志と1つになりたかっただけ。」

「そっか。ありがと。」


髪を撫でる聡志。

⏰:08/12/08 19:26 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#94 [ゆーちん]
今まであんなに好きだったのに、なぜかひんやりとした気持ちになった。


初めてのHをすれば心がもっと温かくなるもんじゃないの?


でも私の心は冷静なまま。


一体どうしたんだろ。

⏰:08/12/08 19:27 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#95 [ゆーちん]
そんな中2を過ごした私も中3になった。


中3の夏休み前、私は聡志と別れた。


初めてのHから3度、体を重ねたがどれも痛くて気持ち良いなんてお世辞にも言えない。


Hが痛いから別れたんじゃない。

⏰:08/12/08 19:56 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#96 [ゆーちん]
誰だって、好きだったものが急に色褪せてしまい、好きじゃなくなることもある。


聡志には素直に『あなたへの気持ちがなくなった。』と伝えた。


『仕方ないね。今までありがとう。』と納得してくれた聡志は最後まで優しかった。

⏰:08/12/08 19:56 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#97 [ゆーちん]
中2のあの日に大人になってから、急に何もかもが苦しくなった。


聡志は好きだったけど、所詮は斗美の真似。


斗美が彼氏を作ったから私も彼氏を作った。


斗美がお洒落をするから、斗美が恋愛をするから…斗美が、斗美が、斗美が。


全部、姉の真似。

⏰:08/12/08 19:57 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#98 [ゆーちん]
私は比べられるのが嫌だと斗美が言っていた。


私も斗美と比べられるのが嫌だった。


私はもっと斗美に近付きたい。


だけど斗美は私と離れたい。

⏰:08/12/08 19:58 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#99 [ゆーちん]
どうすればお互いの願望を叶えられるんだろう。


やっぱ、どっちかが折れないと無理なのかな…。


はぁ。


何か双子って面倒ね。


比べられずに済めたら、どれほど楽しいんだろうって思う。


双子なんかじゃなかったら…。

⏰:08/12/08 20:00 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#100 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆

秘密の始まり

◆◇◆◇◆◇◆

⏰:08/12/08 20:03 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#101 [ゆーちん]
〔斗美〕


バカな私はバカなりのバカに合ったバカな高校に入学した。


斗羽はもちろん頭のいい高校。


別に羨ましくもない。


最近じゃ、比べられても…開き直っていた。


だけどやっぱりどこか意地があって、斗羽が私に少しでも近付こうとすれば私は離れていた。

⏰:08/12/08 20:04 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#102 [ゆーちん]
「斗美どこ行くの?」

「サボり。数学嫌い。」


学校にも慣れた5月のある日。


すっかりサボり癖のついた私は教室を抜け出した。


屋上への階段をコツコツと昇る。


扉を開けると太陽が出迎えてくれた。


…気持ちいい。


ひなたぼっこに最適な日。


こんな日に教室にいるなんて勿体ないよって勉強オタクに言ってやりたい。

⏰:08/12/08 20:05 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#103 [ゆーちん]
なんとなく迷路のようになっているこの屋上は、たまにサボりに来るので、最初は迷いまくったものの今じゃナビゲーションできるくらい詳しくなった。


たまにカップルがイチャついてたりもするから、気付かれないように逃げるルートだって知っている。

⏰:08/12/08 20:05 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#104 [ゆーちん]
私はお気に入りのひなたぼっこスポットに足を運んだ。


ラッキー。


もしかして、今日は屋上貸し切りかも?


イチャつくカップルもいなければ、煙草を吸う不良もいない。


のんびり昼寝が出来る。

⏰:08/12/08 20:06 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#105 [ゆーちん]
見事に貸し切りだった屋上で私は昼寝をした。


昼寝って言ってもまだ3時間目だけどね。


30分くらい寝ただろうか。


急に寝苦しくなった。


夢から意識が戻って来る。


…ん?


隣に人の存在を感じる。

⏰:08/12/08 20:09 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#106 [ゆーちん]
ゆっくり目を開けると、面倒臭い人物が座っていた。


「…何か用ですか。」

「あ、起きた?」


私を見下ろしながら笑ってるのは由良(ユラ)先生。


「昼寝の邪魔ですー。」

「こんな短いスカートで寝てると風さんにパンチラさせられんぞ。」

「セクハラー。」

⏰:08/12/08 20:09 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#107 [ゆーちん]
どうして隣に人がいると寝苦しくなるんだろう。


普通は人肌に安心して眠くなったりするんだろうけど、私は違う。


彼氏であろうが援交の客であろうが隣に誰かいると、グッスリ眠れない。

⏰:08/12/08 20:11 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#108 [ゆーちん]
体を起こし、先生に聞いた。


「おさぼりですか?」

「うん。チクったら屋上から落とすからなー。」

「シャレになんないよ。」


私が笑うと先生も笑った。

⏰:08/12/08 20:12 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#109 [ゆーちん]
由良先生に授業は教わっていないけど、校内の誰もが由良先生を知ってると思う。


教員の中で1番若くて、顔もまぁまぁ?


クラスの女子がギャーギャー騒ぐから、嫌でも覚える。

⏰:08/12/08 20:44 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#110 [ゆーちん]
「先生、知ってた?」

「知らない。」

「まだ言ってないんだけど。」

「僕、超能力でお前の言う事、先にわかるんですよ。」

「あっそ。」

「…ごめん、うそ。ふざけました。何?」


わたあめみたいな優しい風が私と先生の間を吹き抜けた。

⏰:08/12/08 20:45 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#111 [ゆーちん]
「校内禁煙なんだよー。」

「へぇー知らなかったー。」


明らかに知ってるでしょって感じの言い草。


知らないはずない。


教師なんだからさ。


こうやってふざけながら話しをする人って気楽でいいかも。

⏰:08/12/08 20:46 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#112 [ゆーちん]
「煙草吸ってサボってた、って校長にチクられたくなかったら100万円よこせ!」

「…お前の孫まで呪うからな。」

「アハハッ。」


先生の口元がキュッと上がり、笑いながら煙草のけむりを空へと吐き出した。

⏰:08/12/08 20:46 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#113 [ゆーちん]
「斗美は?」

「へ?」

「煙草、吸わないの?」

「吸わない。肌に悪いし。」

「ふーん。真面目だな。吸ってそうなイメージなのに。」

「よく言われる。」


携帯灰皿に煙草の吸い殻を入れ、煙草とライターと灰皿をポケットに直している先生。

⏰:08/12/08 20:48 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#114 [ゆーちん]
私は聞いてみた。


「私、先生に授業教わってない。」

「うん、そうねー。」

「何で私の名前知ってんの?」

「教師だもん。」

「ふーん。私のクラス全員の名前わかるの?」

「わかんねぇよ?斗美だけしか知らない。」

「だから何で私だけの名前知ってんの?」

⏰:08/12/08 20:48 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#115 [ゆーちん]
呆れ笑い混じりの質問に先生は笑顔で答えた。


「男だもん。」

「…意味、わかんない。」

「んー、わかんない?斗美の名前だけ、ちゃんと知ってるんだよ、俺。」

「どうして?」

「言ってんじゃん。俺だって男だもん。」


見つめ合いながら無言の会話をした。

⏰:08/12/08 20:49 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#116 [ゆーちん]
自惚れても、いいのかな。


いつもなら私に好意がある男が現れても動揺なんてしないけど…先生のような20代の人と付き合った事がない私は、戸惑うばかりだった。

⏰:08/12/08 20:49 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#117 [ゆーちん]
「え…あの…」

「ブッ。テンパりすぎ。」

「だって意味が…」

「バカだから意味もわかんないのか〜。残念だな。」


先生はニコッと笑い、私の肩に手を乗せ、グッと立ち上がった。


「バカだけどバカじゃないし。」

「そういう発言がバカっぽいんだよ。」

「…うるさいな、もう。」

⏰:08/12/08 20:50 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#118 [ゆーちん]
怒ったフリをすると先生は声を出して笑った。


「ハハッ。んじゃ俺は戻るねー。」

「さっさとどっか行っちゃえ。」

「可愛くねーの。バイバイ。」

「…バイバイ。」

⏰:08/12/08 20:51 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#119 [ゆーちん]
煙草臭い中に甘い香水の匂いがした。


ほんの少しの甘い匂いを残し、先生は屋上から降りて行く。


再び一人ぼっちになった屋上で、運動場を見下ろしながら考えた。


さっきの先生が言った意味、やっぱそういう意味なのかな。


自意識過剰になってもいいのかな。


先生、私に好意持ってくれてるのかな。


だとしたら、どうすればいい?


付き合うの?

⏰:08/12/08 20:52 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#120 [ゆーちん]
いつもの私なら告白されれば大体OK。


来る者拒まず。


誰にでも足開いててさ。


でもね、最近はちょっと違うんだ。


上辺だけの恋人とかSEXとか…面倒なんだよね。


もし先生に告白されても、今の私なら断ると思う。


って、自惚れすぎか。

⏰:08/12/08 20:54 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#121 [ゆーちん]
ファンの子に屋上から突き落とされかねないね。


変な妄想をストップさせ、私も屋上を降りた。


ちょうどチャイムが校内に鳴り響いた時だった。

⏰:08/12/08 20:55 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#122 [ゆーちん]
その2日後。


また屋上で、私の隣で美味しそうに煙草を吸う由良先生の姿があった。


「先生さぁ。」

「ん?」

「いつから煙草吸ってんの?」

「斗美ぐらいの時から。」

「ふーん。」

⏰:08/12/08 20:55 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#123 [ゆーちん]
最初は、先生が隣にいるから昼寝できないじゃんって思ったけど、話をしてるうちに睡魔なんか飛んでっちゃった。


他愛もない話をしながら空を見上げる二人に、今日も優しい風が吹く。

⏰:08/12/08 20:56 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#124 [ゆーちん]
「何で教師になったの?」

「さぁ?自分でもわかんなーい。」

「アハハ。変なの。」

「昔の俺はさ、両親や担任や警察に迷惑かけまくりな少年だったの。」

「不良?」

「俺は不良だと思ってないんだけど、周りはそう呼ぶ。」

⏰:08/12/08 20:57 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#125 [ゆーちん]
「アハハ。自覚なかったんだ。バカじゃん。」

「斗美よりバカはいないって。」

「はぁ?」


私の顔を見てクスッと笑ってから先生は言った。

⏰:08/12/08 20:58 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#126 [ゆーちん]
「更正しなきゃなーと思って、頑張って勉強とかしたの。そん時、担任に助けられたから俺も教師になるかぁと思って…今に至る。でも教師なんか俺には向いてなかったのかも。性に合わなくて毎日息が詰まるよ。」


誰にでも、悩みはあるんだと思った。


当たり前の事だけど、誰しもが悩み事を抱えてるんだと思い知った。

⏰:08/12/08 20:59 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#127 [ゆーちん]
「で、ここで息抜きですか。」

「ここは俺の場所だったのに、誰かさんが昼寝場所に使い出すから迷惑極まりないないね。」

「エヘッ、ごめん。」

⏰:08/12/08 20:59 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#128 [ゆーちん]
「お前が初めてだわ。入学して1ヵ月なのに堂々と屋上でサボって昼寝してるやつ。」

「先生も昼寝すれば?すっごい気持ち良いんだよー。」

「いいよ。起きれなかったらヤバいし。」

⏰:08/12/08 21:01 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#129 [ゆーちん]
「アラームかけて寝ればいいんじゃない?」

「また今度な。斗美が昼寝してる隙に隣で添い寝しといてやるよ。」

「何で私が寝てる隙なの。」

「目が覚めたら王子様が隣で寝てるってロマンチックだろ〜、このこの〜。」

「アハハ。キモいし、王子様って誰だよー!バ〜カ。」

⏰:08/12/08 21:01 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#130 [ゆーちん]
こうして見つけたおさぼり友達。


次にサボった時には先生は来なかった。


その次も来なかった。


だけどその次は来た。

⏰:08/12/08 21:02 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#131 [ゆーちん]
いつも一緒にサボれるって訳じゃない。


先生だって授業があるんだから、いつもいつもサボってられないもんね。


だけど一緒にサボるとなれば、なぜか楽しくなれた。


昼寝せずに、くだらない話をする。


たったそれだけなのに、楽しくて安らげる時間だった。

⏰:08/12/08 21:03 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#132 [ゆーちん]
梅雨入りをした6月は屋上ではサボれない。


他にサボれる場所を探さないと。


先生はいつもどこでサボってんだろ。


屋上で話ている時に聞いておけばよかった。


学校内で先生とすれ違ってもお互い無視するし、連絡先ももちろん知らない。

⏰:08/12/08 21:04 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#133 [ゆーちん]
しばらくは先生とおさぼり出来ないのかなー、なんて思っていたら梅雨明けが訪れた。


驚く事に梅雨中、私は一度もサボらなかった。


迷っているうちに終わった梅雨期間。


授業に出ているのに、ちっとも賢くならない私。


太陽が暑く輝きだした。

⏰:08/12/08 21:04 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#134 [ゆーちん]
せみが鳴く。


うるさい。


屋上に上る。


暑い。


「久しぶりー。」

「やっぱり居た。居るような気がしてた。」


太陽より眩しい笑顔が煙草を手に持って、私を待ってくれていた。

⏰:08/12/08 21:05 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#135 [ゆーちん]
「しばらく見ない内に太ったんじゃない?」

「うるさい!」

「アハハ。嘘うそ。梅雨の間ずーっとサボらないで授業受けてたのー?」

「うん。屋上以外サボる場所知らないし。」

「俺も知らない。だから授業がない時はずーっと職員室で引きこもってた。」

⏰:08/12/08 21:06 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#136 [ゆーちん]
乾き過ぎて暑いくらいの屋上の床に座って、こう聞いた。


「私に会えなくて寂しかったでしょー?」


期待していたふざけた答えが返って来る事はなく、先生の笑顔がスッと消えた。

⏰:08/12/08 21:06 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#137 [ゆーちん]
「何でわかんのー。」


こうやって語尾を少し伸ばして喋る癖のある先生。


私はその口調が心地よくて安心できるの。


「何で俺が寂しかったって知ってんの?斗美も寂しかったの?」

「え?あ…いや、そうじゃなくて…えっと…」

⏰:08/12/08 21:07 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#138 [ゆーちん]
先生は煙草を携帯灰皿に捨てた。


「前にも言ったよね。」

「え?」

「俺も男なの。」


頭の後ろに先生の手が回ったと思ったら、次の瞬間には目の前に先生がいた。

⏰:08/12/08 21:08 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#139 [ゆーちん]
私の唇は先生の唇と重なっていて…教師と生徒の壁を越えてしまった瞬間だった。


驚いて開いたままだった目を、ゆっくり閉じて、キスに答えた私。


甘く長いキスだった。

⏰:08/12/08 21:08 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#140 [ゆーちん]
〔斗羽〕


高校生になってバイトを始めた。


駅前のカフェ。


人見知りをするというコンプレックスがあるからこそ、あえて接客業を選んだ。


どんな時でも笑顔を作ってなきゃいけないという役割。

⏰:08/12/08 21:09 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#141 [ゆーちん]
最初は恥ずかしかったものの、1ヵ月もすれば自然に笑顔を浮かべる事ができていた。


「斗羽ちゃん!」

「あ、いらっしゃいませ。来てくれたんだ。」


このバイトのおかげで人見知りが少しは治ったのか、中学時代なんかと比べられないくらい友達が増えた。

⏰:08/12/08 21:10 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#142 [ゆーちん]
「カフェオレ1つね。たっくんは?」


友達の恵は彼氏と来てくれた。


「俺アイスカプチーノ。」

「カフェオレ1つとアイスカプチーノ1つですね。合計720円になります。」

「はいよ〜ん。」

「あ、俺出すわ。」


たっくんと呼ばれる彼氏がお金を払うと、恵は甘えた声で『ありがとう。』と何度もお礼を言っていた。

⏰:08/12/08 21:10 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#143 [ゆーちん]
彼氏ねー…。


聡志以来、彼氏はいない。


欲しいと思うけど、今度付き合うならHなんかしない人がいいなー、なんて。


そんな性欲ゼロの人なんていないか。

⏰:08/12/08 21:11 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#144 [ゆーちん]
「ごゆっくりどうぞ。」

「ありがとね、斗羽。」


商品を受け取ると恵たちは奥のテーブルに向かった。


その後、店はなかなか忙しくて恵たちが、いつ帰ったのか気付かなかった。


いつの間にか上がる時間になっていて、店長から『上がっていいよ。』と言われたので、店の制服から学校の制服に着替え、家へと歩き出す。

⏰:08/12/08 21:11 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#145 [ゆーちん]
駅前は明るく賑わっているので怖くない。


だけど駅前から少し離れると急に暗くて不気味な道があり、いつもビクビクしながら帰ってた。


こんな時、送り届けてくれる彼氏とかいたらなー…。

⏰:08/12/08 21:12 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#146 [ゆーちん]
梅雨が明けると夏が来る。


店内は涼しくて、お客さんは涼みついでに来店してくるので毎日忙しかった。


「桜井さん、申し訳ないんだけど1時間延長してもらえる?」


店長に頭を下げられちゃ断るにも断れないよ…。


夜道が怖いから、出来るだけ早く帰りたいけど…仕方ないよね。


「はい、わかりました。」

⏰:08/12/08 21:13 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#147 [ゆーちん]
いつも21時に上がるけど、今日は22時上がり。


「お疲れ様でした。」


店を出ると、ムッとした暑さが私を待ち構えていた。


明るい駅前を歩き、嫌いな暗い道を歩く。


一人ぼっちだと怖い。


だけど誰かいても怖い。


どっちにしろ、この道は怖い。

⏰:08/12/08 21:13 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#148 [ゆーちん]
やだ、やだ。


早く帰ろ…。


と、その時だった。


「桜井さん。」


心臓が跳ね上がった。


誰もいないと思っていたのに後ろから声をかけられ、私は慌てて振り返った。

⏰:08/12/08 21:14 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#149 [ゆーちん]
「あ…園田さん。」


後ろにいたのは園田さんだった。


バイト先の正社員の人。


確か25歳って言ったかな。


「ごめん、驚かしちゃった?」


無邪気に笑う園田さんと、10も歳が離れてるなんて思えない。

⏰:08/12/08 21:15 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#150 [ゆーちん]
「あの、何してるんですか?こんな道で…」

「さて問題。園田さんは何をしてるんでしょーか?」


園田さんは歩き出した。


私は園田さんの隣を歩く。


「まだ勤務中ですよね。あ、わかった!買い出しだ。」

「お〜、さすが頭のいい高校行ってるだけあるね。正解。」

⏰:08/12/08 21:15 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#151 [ゆーちん]
久しぶり。


聡志以来だ。


この道を誰かと歩いて、怖いと感じなかったのは。


「やっぱり。何の買い出しですか?」

「ティッシュ。ストック切れてるのも忘れてたんだって。店長ボケてんじゃねーの?」


声を出して笑い合った。

⏰:08/12/08 21:16 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#152 [ゆーちん]
「店長にチクりますよ?」

「んな事したら桜井さんのロッカーにカエル入れてやるし。」

「やー!絶対嫌です!やめて下さいよ?」

「アハハ。桜井さん次第だねー。」

「言いませんよー!でも、なんでこんな道歩いてるんですか?駅前のコンビニでもティッシュぐらいありますよ。」

⏰:08/12/08 21:17 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#153 [ゆーちん]
「だってコンビニ高いじゃん。ここ通って行ったらドラッグストアあるっしょ?あそこ安いし、俺ポイントカードあるもん。」

「ポイントカードって!」

「あれ?ポイントカード、バカにしちゃう系?」

「バカにはしてないですけど、園田さんはポイントカードとか似合わなくって。」

⏰:08/12/08 21:17 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#154 [ゆーちん]
「あー、よく言われる。でもうちの奥さん、ポイントカードとか割引券とか好きでさ。その影響。」


…驚いた。


結婚、してたんだ。


私だけが知らなかったのかもしれないけど、指輪はしていないし、誰からも聞かなかったから驚きで言葉が出なかった。

⏰:08/12/08 21:18 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#155 [ゆーちん]
「煙草吸っていい?」

「あ、はい。」


歩き煙草する人は嫌い。


だけど園田さんは嫌いじゃない。


出たよ、私のわがままっぷり。


わがままって言うか矛盾してる筋の通ってないだけの女、みたいな。


やだな。

⏰:08/12/08 21:20 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#156 [ゆーちん]
「車で行けば一瞬だけどガソリン高いじゃん?どうせ仕事サボれるんだから、歩いて時間掛けまくってやろーって思ってさ。」

「健康にも、いいですもん…ね。」

「俺がメタボ予備軍とでも言いたいのか、女子高生め!」

「アハッ。違いますよ。」


結婚してるなんて驚きだったけど、私には関係ない。

⏰:08/12/08 21:20 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#157 [ゆーちん]
家の近くで別れ、園田さんは24時の閉店時間までの勤務を『仕方ないから頑張るわー。』と言って、ドラッグストアに向かって歩いて行った。


大きな背中を見えなくなるまで見送り、私は家に帰る。


「ただいま。」

「おかえり。遅かったわね。」


ママが出迎えてくれた。

⏰:08/12/08 21:21 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#158 [ゆーちん]
「1時間延長してさ。」

「夜道怖かったでしょ?」

「ううん。今日は怖くなかったよ。」


斗美はまだ帰ってないみたい。


「え?何で?」

「おさぼりさんが一緒だったから。」

「何それー?」


ママの不思議な顔を残し、私は部屋へと足を進めた。

⏰:08/12/08 21:22 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#159 [ゆーちん]
それから不思議なもので、園田さんと関わる事が多くなった。


雑用させられる時も園田さんと。


レジする時も園田さんと。


掃除の時も園田さんと。


店長、わざとですか?ってぐらい園田さんとシフトが一緒になる。


嫌じゃないけど、妻がいる人と話したりするのって…何だか妙に緊張しちゃう。

⏰:08/12/08 21:24 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#160 [ゆーちん]
「桜井さんってさー。」

「はい。」

「彼氏いんの?」

「いないです。」

「ふーん。モテそうなのにね。彼氏いた事は?」

「ありますよ。でも私がフッちゃいました。」

⏰:08/12/08 21:24 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#161 [ゆーちん]
店裏で雑用させられていたので何だかんだと雑談。


恋の話なんて普段しないのに。


やだなぁ。


緊張するよ…。


「何で?好きじゃなかったの?」

⏰:08/12/08 21:25 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#162 [ゆーちん]
「最初は好きじゃなかったです。知らない人だったんで。とりあえず付き合ってみて、優しい人だから私もいつの間にか好きになってました。でも…ちょっと冷めちゃって。」

「冷めちゃったの?」

「はい。急に彼氏への気持ちがサーッて冷めて、このままだと彼が可哀相だから別れました。変ですかね?」

「ん?何が?」

⏰:08/12/08 21:25 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#163 [ゆーちん]
「普通は冷めたりとかしないんですかね?初めての彼氏だから、よくわかんなくて。」

「普通だよ。変じゃない。俺も若い頃は桜井さんみたいな経験あるよ。あんな好きだったのに、何がきっかけか忘れたけど急に気持ちが空っぽになってたり。」

⏰:08/12/08 21:26 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#164 [ゆーちん]
「そっか…私だけじゃなかったんだ。」


今日は平日なのでわりと店も暇だった。


休日なら、こんなとこでサボりみたいな雑用なんかしてる時間もない。


平和な時間が流れている。

⏰:08/12/08 21:26 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#165 [ゆーちん]
「好きな人いる?」

「いないですね。」

「何で?恋愛しなよ。学生なのに勿体ない。俺も学生戻りたいな。」

「どんな高校生だったんですか?園田さんって。」

「俺?超〜人気者。」

「嘘だぁ。」


満面の笑みで笑ってる私と違い、園田さんは小さく笑っていただけだった。

⏰:08/12/08 21:27 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#166 [ゆーちん]
「ファンクラブもあったべ。」

「絶対嘘ですよねぇ!」

「本当だって。で…そのファンとやらに手ぇ出したらガキ出来て、高校辞めてここに就職。つまんねー学生時代だったわ。」


そう言って遠くを見て笑った。

⏰:08/12/08 21:27 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#167 [ゆーちん]
「そうなんですか。じゃあ、ここ、かなり長いんですね。」

「17の時からだからー…8年目?ガキもいつの間にか今年からランドセル背負ってっからね。」

「そんな大きいお子さんのバパなんですか。見えないです。」

⏰:08/12/08 21:28 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#168 [ゆーちん]
「本当?俺、見た目若い?」


つまらなさそうに笑った園田さん。


家族の話はもっと楽しく話せばいいのに。


「若いですよ。高校生でも通るんじゃないですか?」

「マジ?じゃあ高校生と恋愛してーな。」


【高校生】って単語だけで楽しそうになる園田さん。


親父じゃん!なーんて。

⏰:08/12/08 21:29 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#169 [ゆーちん]
「アハハ。高校生と?犯罪ですよっ。」


私は笑った。


すると園田さんの顔には小さな笑顔だけが浮かべ、私の目を見ていた。


「…じゃあ桜井さん、共犯者ね。」


そう言って、園田さんは私にキスをした。

⏰:08/12/08 21:30 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#170 [ゆーちん]
「…っ、やっ!」


思わず唇から離れた。


園田さんの顔が見れない。


「…何、したんですか。」

「キスだけど。」

「どうして…ですか。」


頭が上手く回らない。


パニックになっていた私の手を、園田さんは強く握った。

⏰:08/12/08 21:48 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#171 [ゆーちん]
「好きになっちゃった。」

「でも、結婚してるんじゃ‥」

「好きになっちゃダメなの?」


そんな、強い瞳で見ないでよ。


不倫なんて、ダメに決まってんじゃん…。


好きになっちゃダメです。


そう言えばいいだけなのに…私の唇は動かずに、またキスを交わしていた。

⏰:08/12/08 21:48 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#172 [ゆーちん]
ゴトッ…


「っ!」


人の気配がしたので慌てて唇を離した。


「園田さ〜ん、ちょっとレジの調子悪いんで来て貰ってもいいですかー?」

「あぁ、わかった。すぐ行く!」


私の手を離し、園田さんは立ち上がった。

⏰:08/12/08 21:49 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#173 [ゆーちん]
「邪魔くさいな。終わったらすぐ戻るね。」

「…。」


恥ずかしくてずっと俯いていた。


園田さんは小走りで店の方に戻って行く。

⏰:08/12/08 21:49 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#174 [ゆーちん]
一人で冷静に考えた。


これは…悪い事だよね。


悪い事だってわかってるのに、どうして二度目のキスを簡単に受け入れてしまっちゃったんだろう。


今、辞めればまだ間に合う。


不倫する気はない、ってちゃんと伝えよう。

⏰:08/12/08 21:50 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#175 [ゆーちん]
そう決めて、一人で雑用を再開した。


風がぬるい。


もっと冷たい風が吹いて、私の熱を冷ましてくれればいいのに。


そんな事を考えていると後ろから物音が聞こえた。


きっと園田さんだ。


ちゃんと…言わないと。

⏰:08/12/08 21:50 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#176 [ゆーちん]
何も言わず、スッと隣に座った園田さん。


「あ、園田さっ‥」


むせ返るようなキスだった。


早く、突き放せ。


さもないと私が悲しいだけじゃない。


早く、離れろ。


早く、ねぇ早くってば…。

⏰:08/12/08 21:51 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#177 [ゆーちん]
「ンッ…フッ…」


頭で思う事と、体での反応が違い、園田さんの舌が私の口の中で、私の舌は園田さんの口の中で暴れていた。


「ンンッ…っ…園田さ…ん。」


私の口の中から園田さんの舌が出て、首筋にゆっくり這わす。


「ダメです…誰か来ますよ…。」

⏰:08/12/08 21:52 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#178 [ゆーちん]
不倫だからダメなんじゃなくて、誰かに見られるかもしれないからダメ。


理不尽でしょ、私。


さっきまで決意していた事、もう頭にないよ。


「…大丈夫。」

「待って、ダメで…す。」

⏰:08/12/08 21:52 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#179 [ゆーちん]
園田さんを押し退けると、首元にヒヤッと風が通り抜けた。


「じゃあ今度ね。」


園田さんの優しい笑顔。


「…。」


断れない。


私の頭は縦に動いた。

⏰:08/12/08 21:53 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#180 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆

抜け出せない沼

◆◇◆◇◆◇◆

⏰:08/12/08 21:58 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#181 [ゆーちん]
〔斗美〕


「先生ぇ。」

「はーい。」

「テストに出るとこ教えてぇ。」

「1問100万円なーり。」

「死ねぇ。」

「道連れなー。」


さすがの屋上も、7月になれば暑くていつもの場所で昼寝なんてしてらんない。

⏰:08/12/08 21:59 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#182 [ゆーちん]
だから日影になっている場所でサボるの。


でもここだと眺めも悪いし、日影すぎて寒い時もあるからあんまり好きじゃない。


せっかくの屋上なのに、見渡しが悪いなんて最悪。


ま、隣に先生がいる事が唯一の救いだね。

⏰:08/12/08 21:59 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#183 [ゆーちん]
「あー、もぉマジで意味わかんない。完璧なカンニング方法教えてよー!」

「わかんないんだったら授業出ればいいじゃん。それに俺、一応教師なんだけど。カンニング方法なんて知らないし。」


先生のこの笑顔が好き。


安らげんだよねー。

⏰:08/12/08 22:01 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#184 [ゆーちん]
「あら?5時間目は授業ないから暇だったら屋上に来いってメールして来たの、誰でしたっけ?」

「え〜!そんな人いんの?よっぽど斗美が好きなんだねー。」

「うん、私の事好きで好きでたまんないみたい。」

「…フッ。やっぱ斗美といたらバカが移るわ。」

⏰:08/12/08 22:01 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#185 [ゆーちん]
「あー?またバカ扱い?」

「僕そんなバカにメロメロなんです〜。」


昼下がりの甘いキス。


すぐに息が上がってしまう。


教科書を持っていたはずなのに、力が抜けていつの間にか足元に落ちているし。

⏰:08/12/08 22:02 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#186 [ゆーちん]
私は手を先生の首に回し、もうテスト勉強どころではない。


「…斗美…っ。」

「ん?」

「ダメ。」

「何で?」

「ゴム持ってないでーす。」

「…役立たず!」

⏰:08/12/08 22:03 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#187 [ゆーちん]
私たちは付き合ってはいない。


セフレでもない。


まだSEXしてないからね。


SEXしたら【セフレ】って呼ぶような相手になるのかもね。


でもまだキスしかしてない。


たまに屋上で一緒にサボって、キスして、笑い合うだけ。

⏰:08/12/08 22:04 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#188 [ゆーちん]
自分でもこれからどうなるのかわかんない。


恋人になるのか、ただの友達でいるのか。


「ごめんちゃい。」

「じゃ、カンニング方法教えてちょ。」


教科書を拾いあげ、先生に笑顔を向けた。


「だから何で俺に聞くわけ。」

⏰:08/12/08 22:04 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#189 [ゆーちん]
「いかにも今までのテストはカンニングで生き延びて来ましたって顔してるもん。」

「…バレました?」

「顔に書いてるもん。カンニングは俺に聞け、って。」


笑い声が屋上に響き渡った。


楽しいね。


先生と出会えてよかったよ。

⏰:08/12/08 22:05 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#190 [ゆーちん]
「斗美。」


暑い夏に体を寄せ合わせれば暑苦しい。


だけど先生だと暑いだなんて感じない。


不思議。


「何?」

「今日の放課後、暇?」

「あー…ごめんなさい。バイトだ。」

「何時に終わる?」

「…わかんない。」

「そっか。じゃあまた今度誘うねー。」

⏰:08/12/08 22:06 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#191 [ゆーちん]
中学の頃から続いてるバイト。


まぁ簡単に言えば援交ね。


先生は、私が援交してる事なんか知らない。


あの日、私たちに秘密が出来た日から、たまにこうやってデートに誘ってくれるけど…ことごとくいつも援交の予定が入っている。

⏰:08/12/08 22:06 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#192 [ゆーちん]
終わる時間もわかんないし、援交した後に先生に会いたくない。


何よりSEXして、またSEX?みたいな。


先生は客じゃないもん。


やっぱ援交の後に、体重ねたくない。


先生にも悪いじゃん。


さっきまで知らない親父が舐め回し、快楽を突き付けていた体なんて…触りたくないでしょ?

⏰:08/12/08 22:07 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#193 [ゆーちん]
「ごめんなさい。」

「いいよ。でも早くデートしたいんだけど。」

「私とデートすると財布空っぽになるよ?」

「…。」

「アハッ。何でノーリアクションなのよっ!」

「怖い女だなーと思って。」

「もうっ!」

⏰:08/12/08 22:12 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#194 [ゆーちん]
何度キスしても飽きない。


もっとキスしてたい。


なのにチャイム音が私達ひ引き裂いた。


「またメールする。」

「うん。」


チュッと音を立てた可愛いキスを落とし、先に屋上から降りて行った先生。


私は少ししてから降りる事にしてる。

⏰:08/12/08 22:12 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#195 [ゆーちん]
けだるい6時間目を受けてから待ち合わせ場所に向かった。


そこには嬉しそうな顔をした客がいる。


「お待たせっ!」

「ううん、行こうか。」

「うんっ!」


安っぽいラブホテルに着くと、先にお金をもらう。


3万円。

⏰:08/12/08 22:16 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#196 [ゆーちん]
2回ヤりたいなら6万円ね。


フェラして欲しいなら1万円追加。


この客は4万円を渡して来た。


何度も会ってるこの客は、いつも1回のSEXとフェラを要求して来る。


めんどくさいなー、と思いながら客がシャワーを浴び終わるのをベットの上で携帯を触りながら待った。

⏰:08/12/08 22:16 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#197 [ゆーちん]
「お待たせ〜。」


本当、待ちくたびれた。


シャワー室から出てきた客を、笑顔で出迎えて、ベットに座らせた。


「あ、また少し痩せた?」

「実はそうなんだよ!痩せたってわかる?」

「うん!この調子でダイエット頑張ってね!」

⏰:08/12/08 22:17 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#198 [ゆーちん]
メタボが増える世の中で、中年親父でさえダイエットをしてる人が多い。


『痩せたね。』と言えば、気を良くする単純な親父たちは、こんな胡麻すり女を気に入り、また仕事をさせてくれる。


客のアソコを口に入れ、目をつぶりながらしごいた。


情けない声が零れる。

⏰:08/12/08 22:17 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#199 [ゆーちん]
私の長い髪がヒラヒラと体に当たるのが、またイイんだって。


変だよねー。


髪ごときに興奮するなんてさ。


そんな変な人に体売ってる私も変なのかな?

⏰:08/12/08 22:18 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#200 [ゆーちん]
でも、もう抜け出せないよ。


今さら普通のバイトなんて出来ない。


【女子高生】って言う最高のブランドを利用できる内にしっかり稼がないと。


私の口の中で果てた客が、嬉しそうな顔をしながら快楽に浸っていた。


はい、1万円。

⏰:08/12/08 22:19 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#201 [ゆーちん]
「来て。」


ベットに寝かされると、迷わず制服を脱がせられて行く。


下着を見て興奮している客に『見ないで。』という台詞を言うと、またたくまに興奮は最高頂にたどり着く。

⏰:08/12/09 09:17 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#202 [ゆーちん]
下着を剥ぎ取り、胸にむしゃぶりつく。


どんなキモい親父でも、愛撫されれば私の体は素直に反応している。


「アッ…いいッ…」


下半身に頭を埋め、わざと音を立てながら吸い続ける客。


どんどん溢れる私の欲望を美味しそうに舐めてくれた。

⏰:08/12/09 09:17 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#203 [ゆーちん]
「そんなに気持ち良い?」

「アァッ…ンッ…気持ち…い‥」

「どんどん溢れるね。」

「ンンッ…言わない…で。」


愛撫なんてもういいからさ。


…さっさと入れろ。

⏰:08/12/09 09:19 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#204 [ゆーちん]
「早く…ちょうだい。」

「仕方ない子だなぁ。」


どっちが仕方ない子なんだっつーの。


奥さんが節約生活頑張ってんのに、自分の性欲のために4万も払うなんてね。


まぁ、こんな人がいてくれるから私は働けてるんだけどね。


「アァ…おっきい…ンッ…」

「…本当に?」


嘘ですよ。

⏰:08/12/09 09:19 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#205 [ゆーちん]
しばらく喘ぎ声を適当に出していると、客の様子が変わった。


「あぁ…」

「ンンッ!気持ち…いよ…もう…ダメ…」

「僕も…ハァッ…ダメ…」

「私…もう…イッちゃ…う!アァアァッ!」

「…アァッ!」


はい、3万円。

⏰:08/12/09 09:20 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#206 [ゆーちん]
「ハァハァ…最高だった。一緒にイけて良かったよ。」


私さ、援交だと絶対にイけないんだよね。


まさかちょっと声で演技しただけなのに、イッたなんて勘違いされるなんてね。


将来、女優にでもなろうかなー…なんちゃって。

⏰:08/12/09 09:20 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#207 [ゆーちん]
しばらくベットで休んでいると、客はシャワーに向かった。


汗を流さないと、奥さんに無駄遣いがバレるもんね。


私は携帯を触りながら、裸のままベットの上で休憩。


シャワー室から出て来ると、来た時と同じような服装に戻っている。

⏰:08/12/09 09:21 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#208 [ゆーちん]
「それじゃあまた連絡するね。」

「はーい!またね。」


裸で見送りしてから私もシャワー。


化粧を治してラブホテルとバイバイ。


今日もバイトお疲れ様って言うかのように、財布が私に微笑みかけていた。

⏰:08/12/09 09:21 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#209 [ゆーちん]
〔斗羽〕


「あ、斗美。」


バイトから帰ると、ちょうど玄関で斗美に会った。


「何、デートしてたの?」


笑顔も見せずに私に視線を送る姉。


「違うよ。バイト。」

「ふーん。お疲れ。」

⏰:08/12/09 12:55 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#210 [ゆーちん]
「斗美こそデートだったの?」

「違う。バイト。」

「え!斗美、バイトしてたの?」

「まぁね。たまに頼まれた時だけ。」


リビングには寄らず、そのまま二階の部屋に駆け上がって行った斗美。


私はリビングに入った。

⏰:08/12/09 12:56 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#211 [ゆーちん]
「ただいま。」

「おかえり。斗美も一緒だったの?」

「うん。でももう二階行ったみたい。」

「そう。晩ご飯いらないのかな?」

「わかんない。聞いて来ようか?」

「いいわ。欲しかったら降りて来るでしょ。斗羽はご飯食べるでしょ?」

「うん。」

⏰:08/12/09 12:56 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#212 [ゆーちん]
ママに、私が不倫してるだなんて言ったら何て言うだろう。


きっと泣くよね。


悲しむよね…。


でもね、もう決めたんだ。


辛いの承知で、園田さんと一緒にいるって決めた。


都合よく遊ばれてもいい。


親不孝な娘でごめん。

⏰:08/12/09 12:58 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#213 [ゆーちん]
ご飯とお風呂を済ませ、部屋に戻る途中、斗美に出会った。


「お風呂開いたよ。」

「ん。」


斗美は私に目も合わさないで通り過ぎて行く。


「斗美!」


めんどくさそうに足を止めて、不思議な顔でやっと私の目を見てくれた。

⏰:08/12/09 12:58 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#214 [ゆーちん]
「何?」

「…あのさ、聞きたい事があるんだけど。」

「うん。」

「三角関係な恋愛ってした事ある?」

「…は?三角関係?」


斗美は顔をしかめた。


「うん。AとBが付き合ってるのにBはCとも付き合ってる…みたいな。」

⏰:08/12/09 12:59 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#215 [ゆーちん]
私が説明をし終えると斗美は言った。


「あー、浮気か不倫って事?不倫ならある意味しょっちゅうかもね。あ、でも恋じゃないしなぁ。」


そう言って笑った斗美。


驚いた。


不倫を日常茶飯事にしている姉にただただ驚かされるばかりだ。


「そんなたくさん相手がいるの?」

⏰:08/12/09 13:00 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#216 [ゆーちん]
「んー、どうだろ。つか何?斗羽、不倫でもしてんの?」


怪しく笑った斗美に、私の首は横に動いてた。


「…してないよ。」

「じゃ何でそんな事聞くのよ。斗羽みたいな優等生に不倫なんて言葉は無縁でしょ。」

⏰:08/12/09 13:01 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#217 [ゆーちん]
「…違うよ。不倫なんか、してない。」


子供の頃から、嘘をつくとき小さな声になってしまう私の癖を斗美が気付いているなら、きっとバレただろう。


斗美は気付いたのか気付いてないのかはわからないが、私に背を向け、こう言った。

⏰:08/12/09 13:02 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#218 [ゆーちん]
「不倫するなら、自分の信念貫き通す事だね。相手に彼女だろうが奥さんがいようが、辛いの覚悟で付き合うんだから。好きって気持ちを大事にすればいいんじゃない?」


最後に『お風呂に行く』と言い残し、斗美は一階に降りて行った。


私は『うん』と返事をしてから部屋へと戻った。

⏰:08/12/09 13:02 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#219 [ゆーちん]
まさか、斗美に勇気付けられるなんて思ってなかった。


双子は嫌だ。


キョウダイなんていらない。


一人っ子がよかった。


そんな事を思った事もあったけど、改めて、斗美がいてくれてよかったと思えた。

⏰:08/12/09 13:04 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#220 [ゆーちん]
励ましてくれた斗美は何とも思ってないだろうけど、励まされた私は凄く感謝してるよ。


双子でよかった。


キョウダイがいてよかった。


一人っ子じゃなくてよかった。

⏰:08/12/09 13:05 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#221 [ゆーちん]
夏休みが迫った7月末。


いつものように学校が終わり、家に向かって歩いていた時だった。


携帯が鳴った。


《今日はバイト休み?》


画面に映る園田さんからのメールに、私の心は跳ね踊った。

⏰:08/12/09 13:06 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#222 [ゆーちん]
《はい、休みです。園田さんは仕事ですよね?》

《21時で上がりなんだ。それから会わない?》


初めてのデート。


返事は決まっている。


《わかりました。》


私たちは堂々とデートできるカップルじゃない。


なのでデートと言うより、【密会】と言う言葉の方が合っているだろうか。

⏰:08/12/09 13:07 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#223 [ゆーちん]
いつだったか、私は家に、園田さんはドラッグストアへと向かう時にバイバイした場所がある。


その近くの公園で待ち合わせ。


暗くて怖い夜道で待ち合わせ。


《公園に1人は危ないだろ。だから俺が到着したら連絡するから、それから来て。》

⏰:08/12/09 13:09 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#224 [ゆーちん]
なんて優しい人なんだろう、って思った。


聡志の時もそうだけど、私は相手に優しくされたり、『好き』と言われるたびに相手を好きになるタイプだ。


園田さんの場合もそうなんだろうか。


だとすると、いつかは冷めてしまうのかな。


この気持ちは。

⏰:08/12/09 13:10 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#225 [ゆーちん]
《ありがとうございます。それじゃあ仕事頑張って下さいね!》


家に戻ると、5時間後に迫ったデートと言う名の密会の為に準備を始めた。


シャワーを浴び、髪をとかし、丁寧に化粧をする。


マニキュアもペディキュアも塗り直し。


ほんの少しの時間しか会えないけど、洋服も慎重に選ぶ。

⏰:08/12/09 13:15 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#226 [ゆーちん]
「あれ?斗羽、出かけるの?」


着飾った私を見たママが言った。


「…うん。」

「晩ご飯は?」

「食べてく。」

「どこ行くの?デート?」

「んー…どうだろ。デートって言わないと思う。」

⏰:08/12/09 13:15 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#227 [ゆーちん]
ママは、私と聡志が付き合っていた時、すごく聡志を気に入っていた。


これからも斗羽をよろしくね、って聡志がウチに来るたびいつも言ってた。


だけど別れちゃって、その事をママに報告するとすごく残念がっていた。

⏰:08/12/09 13:16 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#228 [ゆーちん]
それからなかなか彼氏を作らない私を、ママは『また消極的な性格が出て、学校でも引っ込み思案な斗羽なのかしら。』って思っているみたい。


だけどママの心配はハズレ。


学校でも友達はたくさんいるし、人見知りも少し直ったよ。

⏰:08/12/09 13:17 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#229 [ゆーちん]
でもね、ママ。


彼氏はできないけど、私…不倫する人ができたの。


悪い事だってわかってるんだけど、辞められそうにないよ。


ママには絶対言えないし、友達にも言えない。


もちろん斗美にも。

⏰:08/12/09 13:18 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#230 [ゆーちん]
「あまり遅くならない内に帰ってきなさいよ?」

「うん。」


デートみたいな物だと思っているママは少し嬉しそうだった。


そんなに、私に彼氏ができたり恋をする事が幸せなんだろうか。


私の内気な性格を心配していたのはわかるけど…何だかな。

⏰:08/12/09 13:19 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#231 [ゆーちん]
軽くご飯を食べて、歯磨きして、最終チェックなんかしていたら携帯電話が鳴った。


「もしもし。」

「公園着いたよ。」

「すぐ行きます!」

「アハハ。慌てなくていいよ。気をつけてねー。」


電話を切って、家を飛び出した。


小走りで公園に向かえば5分とかからない。

⏰:08/12/09 13:21 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#232 [ゆーちん]
夜道を進むと公園の中で、園田さんが携帯電話を触っている姿が見えた。


「園田さんっ!」

「おっ!って、あぁー!」

私に気付いて驚いたのと、携帯から鳴り響く機械音にも驚く園田さん。

⏰:08/12/09 13:22 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#233 [ゆーちん]
「どうしました?」

「…ゲームオーバー。」


見せてくれた画面には虚しい文字が並んでいた。


「アハハ。ゲームしてたんですか。」

「うん。でも来るの早かったね。」

「すぐ近くなんで。」

「走って来たの?」

「え?いや…別に。」


小声になる私。

⏰:08/12/09 13:24 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#234 [ゆーちん]
走ったなんて、なんだか少し恥ずかしくってさ。


俯いていると園田さんは私の手を握った。


「車あっちに停めてあるから。行こっか。」

「…はい。」


短く、甘い、デートが始まるんだ。

⏰:08/12/09 13:24 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#235 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆

初めてのデート

◆◇◆◇◆◇◆

⏰:08/12/09 13:25 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#236 [ゆーちん]
園田さんの車は、居心地が悪かった。


奥さんも乗っているのだろうか。


所々、奥さんの趣味が出ている。


娘さんが使うようなタオルも後部座席に忘れている。

⏰:08/12/09 13:26 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#237 [ゆーちん]
『どこ行きたい?』なんて園田さんは聞かなかった。


ただ車をスイスイ走らせるだけ。


嫌な気分になりつつ、園田さんの時々見せてくれる笑顔でまた幸せになれる。


天国と地獄の差が激しいんだね、不倫って。

⏰:08/12/09 13:27 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#238 [ゆーちん]
初めて入ったラブホテルは甘ったるい匂いがした。


デートって言っても、きっとこういう事なんだって覚悟はしていた。


不倫=体だけ、って事もわかってるつもりだった。


だけどどこか期待していた。

⏰:08/12/09 13:39 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#239 [ゆーちん]
聡志と付き合っていた頃のデートって言うのは、食事をしたり買い物をしたり映画を見たり。


だけど聡志の時とは違う。


これは不倫だから。


園田さんが迷いもせずにラブホテルに入った事が、私たちはそういう関係なんだと無言で訴えられてる気がして変に心が痛かった。

⏰:08/12/09 13:39 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#240 [ゆーちん]
宿泊じゃなく、休憩にしたところがまた辛い。


わかってるんだけど辛い。


だけどこの辛さも含めて、私は園田さんとの関係を決めたんだ。


「おいで。」


ベットの上から手招きする園田さん。

⏰:08/12/09 13:40 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#241 [ゆーちん]
鞄をテーブルの上に置き、私は彼の傍に寄った。


「園田さん。」

「ん?」


私の肩を抱き、髪にキスをする彼の左手に、やっぱり指輪はなかった。


「好き。」

「うん。俺も。」


髪から頬に移動した唇は、ゆっくりと私の口を塞いだ。

⏰:08/12/09 13:41 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#242 [ゆーちん]
絡み合う舌。


口のすき間から甘い声が零れ始めた。


SEXは嫌い。


痛いだけで気持ち良くなんかないから。


だけど、嫌だなんて言える訳ない。


せっかく着飾った洋服はあっという間に脱がされた。

⏰:08/12/09 13:41 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#243 [ゆーちん]
「好きだよ、斗羽。」


二人っきりの時に【斗羽】と呼んでくれる園田さんが好き。


「斗羽、可愛い。」


名前を呼ばれるたびに泣きそうになる。

⏰:08/12/09 13:42 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#244 [ゆーちん]
…どうしてだろ。


やっぱりSEXは気持ち良い物なんかじゃなかった。


園田さんは満足げな顔をして、私の隣で寝転がっている。


「ごめんね。さっさとイッちゃって。」


首を横に振る私の髪を何度も何度も撫でてくれた。

⏰:08/12/09 18:04 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#245 [ゆーちん]
「体力無いくせに精力はガンガンなんだよなー。もう何ヶ月もSEXなんかしてなかったから我慢できなくて。」


はにかんだ園田さんに釣られて私も笑った。


何ヶ月もしてない、って。


奥さんがいるじゃん。


何でやんないんだろ。


不思議に思ったけど聞かなかった。

⏰:08/12/09 18:04 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#246 [ゆーちん]
「気持ち良かったですよ。」

「本当?」

「はい。」


どこが気持ち良かったのかを聞かれると答えられないので、ベットから出て、シャワーを浴びに向かった。


嘘がバレないように、汗と一緒にシャワーで流す。

⏰:08/12/09 18:05 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#247 [ゆーちん]
腕、胸、お腹、お尻、太もも、足首…


全て園田さんに今さっきまで触られていたと思うと、不思議な気分になった。


園田さんといると幸せなのに、SEXを好きになれないせいで辛い時間になる。


痛い訳じゃない。


ただ、何がいいのかわからないの。

⏰:08/12/09 18:06 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#248 [ゆーちん]
昔、斗美が言ってた。


意識が飛ぶくらい気持ち良い、って。


雑誌なんかでも【SEXは気持ち良い!】なんて記事が書いてあるのを見た事もある。


クラスの少し派手な女の子も、彼氏とのSEXでイッたとかイかされたとか。

⏰:08/12/09 18:06 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#249 [ゆーちん]
SEXを気持ち良くないと思っているのは私だけなのかもしれない。


普通じゃないのかな、私。


「斗羽。」

「え、嘘。やだ…」


さっき裸を見られたのに、浴室に園田さんが入って来たので、とっさにタオルで体を隠している自分がいる。

⏰:08/12/09 18:07 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#250 [ゆーちん]
「遅いから心配になっちゃって。」

「あ、ごめんなさい。」

「俺も入っていい?」

「え、それはちょっと…」


嫌がったつもりだけど園田さんはお構いなし。


「お湯貯めて一緒に入ろう。」


笑顔でそんな事言われると、嫌ですなんて言えないじゃんか。

⏰:08/12/09 18:08 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#251 [ゆーちん]
「貯まったら呼びます。」

「本当?じゃあ煙草吸って待ってるね。」


園田さんは浴室から出て行った。


私はシャワーのお湯で体を冷やさないようにしながら、無駄に広い浴槽にお湯が貯まるのを眺めていた。

⏰:08/12/09 18:08 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#252 [ゆーちん]
「園田さんって、くせっ毛ですか?」

「うん。斗羽みたいな直毛が羨ましいんだけど。」


向かい合いながら湯舟につかれば、恥ずかしくはなかった。


乳白色の入浴剤を入れ、お湯が透けないようにしたから。


温かいお湯に入って、のんびりと話をする。


楽しかった。

⏰:08/12/09 18:10 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#253 [ゆーちん]
「くせっ毛ぐらいの方が可愛くていいじゃないですか。」

「どこがー。」

「直毛も直毛なりの悩みがあるんです。」

「そう?」


優しい笑顔の園田さんは私の隣に体を移動させた。


向かい合わせじゃなく、隣合っっていると…やっぱ恥ずかしい。

⏰:08/12/09 18:11 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#254 [ゆーちん]
肩を抱き寄せられると、私の髪が園田さんの体に張り付く。


「ちっさい体。」

「…。」


照れてしまい、何も言えなかった。


胸がキュッてなる。


幸せ。


こういう気持ちになれるから、私は園田さんと付き合って行けるんだ。

⏰:08/12/09 18:12 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#255 [ゆーちん]
「好きです、園田さん。」

「俺も好きだよ。」


甘いキスを浴室で交わし、のぼせない内に部屋に戻った。


着替えを済まし、せっかく念入りに手間をかけた化粧も、お風呂の湿気で崩れ気味だったのでトイレで軽く直した。

⏰:08/12/09 18:12 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#256 [ゆーちん]
「帰ろっか。」


園田さんの一言で私たちは部屋を出た。


居心地の悪い車に乗り、私の家へとひたすら走る。


あんなに楽しかったのに、もうバイバイだと思うと寂し過ぎるよ。


「夏休み、休み合わせてどっか行こっか。」

⏰:08/12/09 18:14 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#257 [ゆーちん]
園田さんのその提案に、私の寂しさなんて一瞬で地球の裏まで飛んで行った気分。


「はいっ!」


公園で降ろして貰えるのかと思えば、そのまま家まで送り届けてもらった。


ママに見られていないかドキドキした。


「ありがとうございました。」

「うん、またね。」


こうして初めての密会は終わった。

⏰:08/12/09 18:14 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#258 [我輩は匿名である]
>>01-50
>>51-100
>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300

⏰:08/12/09 20:20 📱:W61SH 🆔:sPJY5gCY


#259 [我輩は匿名である]
>>01-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300

⏰:08/12/09 20:20 📱:W61SH 🆔:sPJY5gCY


#260 [ゆーちん]
◇◆◇◆◇◆◇

明日更新します

>>2

◇◆◇◆◇◆◇

⏰:08/12/09 22:39 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#261 [我輩は匿名である]
あげ

⏰:08/12/09 22:40 📱:F703i 🆔:H.rG2wh2


#262 [ゆンな(´Д`)]
あげ

⏰:08/12/10 16:26 📱:P703imyu 🆔:o7UNsVMQ


#263 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆

上げてくれて
ありがとうございます

更新します

◆◇◆◇◆◇◆

⏰:08/12/10 17:12 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#264 [ゆーちん]
〔斗美〕


「先生車あったよね?」

「あるけどー。」

「夏休み、海連れってよ。」

「やだー。」

「何でっ!」

「俺、泳げないもん。」

「えぇー、ダサい!」


テストが終わり、後は夏休みを待つだけの7月末。


睡魔の襲う5時間目は、屋上サボりに限るよ。

⏰:08/12/10 17:13 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#265 [ゆーちん]
「山ならいいよ。」

「ふざけないで〜。山なんか行く訳ないじゃん。」

「夜の山って夜景とか綺麗なんじゃねーの?」

「あぁ、夜景も有りだね。」


洒落た夜景なんてテレビでしか見た事のない私にとっては憧れでもあったシチュエーション。

⏰:08/12/10 17:14 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#266 [ゆーちん]
「じゃあ夜景連れてってやるよ、な?」


満面の笑みで、頭を撫でられちゃ文句言えない。


「仕方ないから夜景で我慢する。」

「ごめんね。いつかスイミングスクール通うよ。」

「アハハ。絶対嘘じゃん。」

⏰:08/12/10 17:14 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#267 [ゆーちん]
私たちは沈黙を迎えるたびにキスをする癖がある。


いや、しない時もあるよ?


でも、話し終わって、無言になって、目が合ったら、何も言わずにお互い唇を求め合うんだ。


この時もむせ返るような甘く長いキスだった。

⏰:08/12/10 17:15 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#268 [ゆーちん]
先生の手は私の頭を逃がさんばかりに押さえ、何度も舌が出入りするキスをする。


私の声が漏れるたびに、先生の押さえる手の力が強くなって行った。


途端に唇が離れると先生は言った。


「ここ、座って。」

⏰:08/12/10 17:16 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#269 [ゆーちん]
ここ、とは…先生の足の上。


地面にあぐらをかいて座る先生は、足をピンッと延ばしてパンパンッと太ももを叩いた。


「…マジで?」

「ブハッ。何照れてんの?」

「普通照れるっしょ。」

⏰:08/12/10 17:16 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#270 [ゆーちん]
と、まぁ照れながら先生の足の上に乗った。


先生は三角座りに足を曲げてくれたので、私に背もたれが出来た感じ。


再び交わすキスの最中に、先生の手は私の胸を包んでいた。


制服の上から何度も何度も荒々しく揉み上げる。

⏰:08/12/10 17:17 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#271 [ゆーちん]
「…生徒いるよ。」


数メートル先には私たちと同じく、おさぼり生徒が何人もいると言うのに、先生の行動はますますエスカレートして行った。


制服がはだけ、下着も外されて、あらわになった胸を愛撫する。

⏰:08/12/10 17:17 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#272 [ゆーちん]
胸の前には先生の顔。


上手い具合な座り方のおかげで、私の胸は先生のいいなりだった。


舐められ、吸われ、噛まれ、転がされ…。


今度は私が先生の頭を押さえて、快楽の声を我慢しようと悶絶した。


「俺、この体位1番好き。」

「え?」

⏰:08/12/10 17:19 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#273 [ゆーちん]
「座位っつーの?向き合ってヤれんじゃん。」

「このままヤんの?」

「そだよー。」

「へぇ。こんな体位あるんだ…した事ない。」

「…しようよ、このまま。」


うわー。


素敵なお誘い。


私の体はその気だけど、でもやっぱここ学校だし。


近くに人もいるじゃん。

⏰:08/12/10 17:20 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#274 [ゆーちん]
「ダメ。私、声デカいからバレるよー。」

「ブッ!声デカいの?ウケるわー。AV女優かよ!」


そんな事言ってる間、先生はずっと私の太ももを触っていた。


太ももなんか触って、興奮するの?って感じ。


私はしない。


男はするのかな?


太ももごときで。

⏰:08/12/10 17:21 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#275 [ゆーちん]
今までの彼氏は、太ももなんか触らなかった。


触るのは援交の客ぐらい。


てことは、先生も親父と同じエロ思考って事?


えー。


なんかショックー、すっごいヤダー。

⏰:08/12/10 17:22 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#276 [ゆーちん]
「ねぇ、何で足なんか触んの?」

「気持ち良いからじゃん。」

「気持ち良い?こんなプニプニな足が?」

「張りあってスベスベでプニプニじゃん?おっさんにもなれば若い子に触ると興奮すんだよー。」


あぁ、やっぱそうなんだ。


「こっちはくすぐったいだけだし。」

⏰:08/12/10 17:22 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#277 [ゆーちん]
「ま、別に興奮したいだけで触ってるんじゃないし。」

「え?」


…何?


他にも何かエロスな理由でもあるのかな。


先生は上目になりながら言った。


「好きだから触れたいんだよー。」


…ヤバイ。


今いい事言ったよ、由良先生。


体が一気に熱くなった。

⏰:08/12/10 17:23 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#278 [ゆーちん]
「ねぇ。」

「はい?」

「…今日、放課後、先生とデートしたい。」

「喜んで。」


夏休みが近付く暑苦しいあの日、私は初めて自分からデートの誘いを入れた。


緊張なんてしなかった。


誘わずにはいられなかったから。

⏰:08/12/10 17:24 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#279 [ゆーちん]
バイトはキャンセルだ。


今日はこの人と居たい。


この人と笑いたい。


この人に触れたいし、触れられたい。


こんな事を思ったのは初めてだった。


とびっきり甘いキスをしてから、先生は私の乱れた服を整えてくれた。

⏰:08/12/10 17:25 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#280 [ゆーちん]
「放課後の楽しみが出来たので、6時間目は頑張って乗り越えましょうね。」

「アハハ。先生もね!」


足の上から降りると、妙にスカートの中が寒く感じた。


こんな暑い日でも人肌はやっぱり心地いいものなんだ。

⏰:08/12/10 17:25 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#281 [ゆーちん]
待ち合わせ場所は私の家の玄関前。


ヘタに待ち合わせとかして目撃されると後々面倒だから。


学校から家までの地図を書いて写メールを送っておいた。


便利な世の中。

⏰:08/12/10 17:27 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#282 [ゆーちん]
勤務時間が終わった先生は今まさに、その地図を見ながらこっちに向かって来てくれている。


段々と涼しくなる風に、髪を揺らされながら先生が来るのを待った。


…まだかな。


早く、逢いたい。


こんな気持ちになるのは生まれて初めてだった。

⏰:08/12/10 17:28 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#283 [梨乃]
みてます

⏰:08/12/10 17:28 📱:P905iTV 🆔:B0NtWS3Y


#284 [ゆーちん]
ピカピカッと車のライトが私を照らした。


私の顔は自然に緩み、待ち侘びたお迎えに走り寄った。


助手席の窓が開いていて、覗き込むといつもの笑顔が車内に潜んでいる。


「お待たせー。」

「ううん、カッコイイ車じゃん!」

「でしょ?はい、乗ってー。」

⏰:08/12/10 17:29 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#285 [ゆーちん]
ドアを開けて、助手席に乗り込むとのんびりした洋楽が流れていた。


独特な車内の匂い。


車はゆっくり走り出す。


「つか迷ったんだけど。」

「嘘!」

「こんな下手くそな地図じゃわかる訳ねーじゃん。」

⏰:08/12/10 17:29 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#286 [ゆーちん]
そう言って私の送った写メールの画面になっている携帯電話を突き付けて来た。


「私さぁ地図なんか書くの初めてだから、どう書けばいいのかわかんなくて。」

「まぁいいけど。もう覚えたし。」

「覚えたの?記憶力いいね。」

⏰:08/12/10 17:33 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#287 [ゆーちん]
「…教師だから、僕。」

「そうなんだー。知らなかったー。」


ふざけて笑い合う時間が好き。


安心するな、この人といると。


「一回覚えれば次から迷わないで済むわ。」


次から…ねぇ。


嬉しい事言ってくれんじゃん?

⏰:08/12/10 17:33 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#288 [ゆーちん]
「ねぇー先生。」

「はーい、斗美ちゃん。」

「夜景は?」

「夏休み入ったら連れてってやる。」

「ん、約束ね。」

「うん、約束。」


指切りげんまんの変わりに私の頭をポンポンと叩いた。

⏰:08/12/10 17:35 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#289 [ゆーちん]
「普通、もっと優しく叩かない?」

「俺流。」

「アハハ!」


強めに叩かれた頭。


ヨシヨシだって、きっと力強いんだろうな。


別に力加減なんてどうでもいい。


頭を触られると褒められたり、大切にされてる気がするから嫌いじゃない。


むしろ好き。

⏰:08/12/10 17:35 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#290 [ゆーちん]
でも、斗羽の方が頭を撫でられた回数は多いんだろうな。


ママに頭を撫でられたのって、いつが最後だっけ。


記憶にないよ。


「到着ですか?」

「そうですよ、お嬢ちゃん。」

「…なかなか綺麗なマンションだね。もっとおんぼろアパートに住んでるんだと思ってた。」

⏰:08/12/10 18:36 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#291 [ゆーちん]
車を降りて先生の後ろをついて歩く。


「馬鹿にしないで〜よ〜。」

「古っ!」

「おっちゃん丸だしだな。」

「アハハ!」


部屋番号なんかかっこよく入力しちゃって、自動ドアが開いて、エレベーター乗って、お洒落な廊下に出た。

⏰:08/12/10 18:37 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#292 [ゆーちん]
「はい、由良先生の部屋はどこでしょうか?」

「は?何で問題出されてんの私。」

「さっきロビーで部屋番号入力してたの見てなかったの?」

「見てないし!」

「もぉ〜。見ててよ。今度から1人で来れないと困るでしょ?」


何だよ、それ。

⏰:08/12/10 18:38 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#293 [ゆーちん]
今度からとか、1人でとか…。


照れんじゃん。


心臓、ドキドキしすぎだし。


「ここ何階かはわかる?」

「9階でしょ?何階かぐらいはわかるよ。」


また、先生の後ろをついて歩く。

⏰:08/12/10 18:38 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#294 [ゆーちん]
と、先生はいきなり足を止めた。


クルッと回り、顔を近付けて私に言う。


「きゅーいちれい!」

「…へ?」

「部屋番。910。」

「あぁ、うん。910ね。」


表札には由良と書いた字の上に910と記されていた。

⏰:08/12/10 18:39 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#295 [ゆーちん]
「覚えててね。このマンション、学校から案外近いから放課後来やすいだろうし。」


先生は鍵を開け、中に入った。


先生独特の匂いが部屋から溢れ出る。


「…えっ!」

「え?」

「来ていいの?」

「うん、いいよ。何、嫌?」

⏰:08/12/10 18:39 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#296 [ゆーちん]
思い切り首を横に振ると、先生は笑った。


「バカ丸だしだから、早く入りな。鍵も閉めといて。」


玄関に入り、ドアを閉め、鍵をかけた。


サンダルを脱いで部屋に入ると、立派な部屋が待っていた。


「物、少なっ!」

「…斗美さぁ。もっと可愛いげのある反応出来ないの?」

⏰:08/12/10 18:45 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#297 [ゆーちん]
「だって本当に少ないんだもん。」


鞄をソファーの上に置き、部屋の中を探検した。


「綺麗〜とか、シンプル〜とかさ。」

「あっ!先生、これ何?」


話も聞かずに部屋中の珍しい物を嗅ぎ回った。

⏰:08/12/10 18:45 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#298 [ゆーちん]
「斗美。」

「ん?」

「バカだしガキだし、欠点だらけだね。」


ソファーにもたれながら煙草を吸う先生は笑ってた。


「はぁ?先生だってバカだよ。」


先生の隣に座り、ほっぺを摘んでやった。


「…痛い。」

「痛くしてるもん。」

「ハハッ。」

⏰:08/12/10 18:50 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#299 [ゆーちん]
この笑顔が胸をキュッとさせるの。


「早く吸い終わって。」

「何で?」

「いいから。」


先生は最後に大きく吸い込んでから、煙草を灰皿で消した。


空に白い煙が浮かぶ。


「あ、わかった。」

⏰:08/12/10 18:50 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#300 [ゆーちん]
「何?」

「早く吸い終わらないとキスできないからだ。」

「…バレた。」


煙草を吸いたてのキスは、苦い。


舌が入って来るたび苦みが口の中に広がる。


だけどその苦みさえも嬉しく思えてしまう。

⏰:08/12/10 18:55 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#301 [ゆーちん]
「…ベットがいい。」

「厚かましい〜。」

「もう!」

「アハハ。おいで。」


ブレーキが効く内に、私たちは寝室に移動した。


勢いよくベットに倒れ込み、苦いキスをする。


我慢していた欲は、一気に溢れ出す。

⏰:08/12/10 18:56 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#302 [ゆーちん]
先生の手つきは慣れた物だった。


服を脱がすのも上手ければ、私を感じさすのだって上手い。


「アッ…ンンッ…」

「ここ、気持ち良いんでしょ?」

「…ン…ヤバイ…」

「バカ、ガキ、エロの三拍子ですか?」

⏰:08/12/10 18:57 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#303 [ゆーちん]
「それは…先生も…ッ…じゃんか。」

「お揃いだ。」

「ヤァァッ…」


充分過ぎるぐらいに濡らされたアソコに、先生は簡単に入って来た。


「ちょっ…久しぶりで、まじ…ヤバイわ。」

「え?」

「斗美、気持ち良すぎ。」

「…そりゃどーも。」

⏰:08/12/10 18:57 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#304 [ゆーちん]
客なんかより、今までの彼氏なんかより、先生に気持ち良いと言われるのが嬉しかった。


暗闇に浮かび上がる先生の顔が、見た事のない表情で、また私の心臓がうるさかった。


「アッ、アッ、ンンッ…」

「こりゃ学校でヤんなくて正解だ。」

「ンンッ…」

「やらしい声、出過ぎ。」

⏰:08/12/10 18:58 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#305 [ゆーちん]
「…じゃあ、塞いで…よ。」


先生の頬に手をかけると、すぐさまキスが降って来た。


「ンンッ…ンーッ…」


塞がれてもやっぱり私の声は漏れた。


打ち付けられる先生の物に体が反応せずに、いられないんだ。

⏰:08/12/10 18:58 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#306 [ゆーちん]
唇から離れると、胸を遊ばれる。


全身、快楽に溺れていく。


自ら腰が動いた。


「ちょー、ストップ!」


先生の動きが止まり、私の動きも止まった。


「そんな大胆な事されちゃイッちゃいそうだから。勘弁ね。」


照れた先生を見て、私まで照れた。

⏰:08/12/10 18:59 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#307 [ゆーちん]
「おいで。」


繋がったままで先生は私の体を起こしてくれた。


あ、これって…


「昼間言ってた体位だ。」

「うん、座位ね。ヤッた事ないんだろ?」

「アッ…ヤッ…」

⏰:08/12/10 19:00 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#308 [ゆーちん]
乳首をいきなり舐められた事に素直に反応すると先生は笑った。


「…可愛い。」


そして先生は下から私に打ち付けて来た。


何よ、これ。


気持ち良すぎ。


胸舐められて、下から突かれて、文句無しだよ。


しばらくすると先生は言った。

⏰:08/12/10 19:00 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#309 [ゆーちん]
「あぁー、悪いんだけど斗美動いて。」


疲れたの、かな?


「うん。」


うねうねと腰を動かした後、自分で上下に揺れた。


「アァァァッ…気持ち…ンッ…良い…」


こんな気持ち良い事、知らなかったなんて。


損してた、今までのSEX。

⏰:08/12/10 19:01 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#310 [ゆーちん]
てゆーか、この体位は気持ち良いし好きだけど、そうじゃないんだ。


SEXは好き。


気持ち良いもん。


でもこんな気持ち良いSEX知らなかった。


きっとさ、それは相手が先生だから今まで感じた事ない快楽まで味わえてるんだよね?


そうだよ、絶対。


相手が先生だから気持ち良いんだ。

⏰:08/12/10 19:02 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#311 [ゆーちん]
「斗美…。」


キスをしながら再び押し倒され、先生は激しく打ち付けて来た。


「アアアアッ…せんせ…え…」

「ん?…イきそう?」

「もう…ヤバイ!」

⏰:08/12/10 19:02 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#312 [ゆーちん]
言葉じゃ言い表せないぐらいの快楽。


揺れるベットの上で、本気で意識が飛ぶんじゃないかと思った。


休む事なく激しく動かれて、もう限界だった。


「イく…イく!だめ、だめ!ヤッ…先生!アァァッ!」


キュッと体中の力が抜けて、しばらくすると先生の動きも止まった。

⏰:08/12/10 19:03 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#313 [ゆーちん]
私の中から先生は出て、荒い息で私の隣に寝転がった。


「ハァ、ハァ、ハァ…っ、先生。」

「んー?」

「最っ高に気持ち良かった。」

「俺もー。」


しばらくは余韻に浸りながら天上を眺めた二人だった。

⏰:08/12/10 19:03 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#314 [ゆーちん]
「何か飲む?」

「うん。」


満たされきった私たちは、別々にシャワーを浴びて、リビングでテレビを見ながらくつろいだ。


冷蔵庫の方に歩いて行ったので、また後ろをついて歩く。


「飲み物豊富だね。」

⏰:08/12/10 19:04 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#315 [ゆーちん]
一緒に冷蔵庫を覗き込み、私はレモンティー、先生はリンゴジュースとそれぞれのペットボトルを取り出した。


「食べ物は?」

「いらない。」

「ん。」


テレビの前に戻り、笑ったり文句言ったりジュースの飲み比べをしながら過ごした。

⏰:08/12/10 19:04 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#316 [ゆーちん]
「げ。もうこんな時間。」


デジタル時計は【22:54】と映し出す。


「送ってく。用意しろ。」

「やだ。まだ帰りたくないもーん。」

「明日学校じゃなかったら泊まってもいいんだけど。」

「明日サボる、学校。」

⏰:08/12/10 19:05 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#317 [ゆーちん]
「ダーメ。ちゃんと登校しろ。明日は2時間目に空きがあるから。」

「行けたら行くよ。」


文句を言いながら帰り支度を済ませ、先生に肩を抱かれながら玄関まで向かった。


「はい。」

「え?」


サンダルを履いている最中、いきなり差し出された先生の手。

⏰:08/12/10 19:06 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#318 [ゆーちん]
受け取ってみると…鍵だった。


「…嘘。合い鍵?」

「鍵ないと入れないでしょ?無くさないでよ。」

「うん!」

「部屋番は?」

「910!」

「正解。」


再び肩を抱かれ、先生のマンションを出て、車まで歩いた。

⏰:08/12/10 19:09 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#319 [ゆーちん]
後ろを歩くのも好きだけど、並んで歩くのもいいもんだ。


家に直行せずに、マンションから学校までの道を教えてもらってから家まで送ってもらった。


家の近くに車を止め、バイバイの時間が来た。

⏰:08/12/10 19:09 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#320 [ゆーちん]
「降りたくなーい。」

「んな可愛い事言ってると誘拐しそうだから。」

「誘拐してよ。」

「はいはい。冗談抜きでもう帰りな?心配してるよ、親。」

「しないよ。する訳ない。」


心配なんかされた事ない。

⏰:08/12/10 19:10 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#321 [ゆーちん]
日付が変わった帰宅だろうが朝帰りだろうが、別に叱られない。


「またバイト無い日教えて。つーかいつでも家に来ていいからさ。」


バイト…かぁ。


「合い鍵で勝手に入っていいの?」

「うん、いいよ。」

「何か…彼女みたいだね。合い鍵って。」

⏰:08/12/10 19:11 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#322 [ゆーちん]
すると先生は言った。


「あっれ?彼女みたいって、斗美は俺の彼女だろ?」


驚いた、と言う以外に何か表現あるの?って感じなぐらい度肝を抜かれた。


「え!?そうなの?」

「違うの?だとしたら何。奥さん?」

⏰:08/12/10 19:12 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#323 [ゆーちん]
「結婚した覚えもないし、彼氏できた覚えもない。」

「もぉ〜、キスしたじゃんかー。あの日は斗美ちゃんとの記念日とか思ってる俺って、すっげーマヌケ?」

「だって、付き合おうなんて一言も‥」

「言わなくてもわかってよ。俺は好きな子にしかキスしないもん。」

⏰:08/12/10 19:12 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#324 [ゆーちん]
私は先生の言う通り、まだまだガキだ。


今まで『付き合おう』って告白がない限り、彼氏を作らなかった。


いつも大人ぶって、恋愛経験豊富なんだと勘違いしていた。


言葉にしなくても恋人関係がスタートするだなんて、私の思考にはなかった。


驚いたし、嬉しかった。

⏰:08/12/10 19:13 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#325 [ゆーちん]
好きな人にしかキスしないって。


なのに私は、先生とキスした日以降にも援交とかしてさ。


これってどうなの?


彼氏がいるのに援交ってしちゃいけないの?


いや、その前にまずは私と先生の事だ。


私は先生の…彼女?


なんだよ、ね。

⏰:08/12/10 19:13 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#326 [ゆーちん]
「先生は私が好きなの?」

「うん、好きよー。」

「好きって、胸がギューってなるよね?」

「なるなる。」

「やっぱり。」


これが…恋だ。


「胸ギューってなるの?」

「超なる。こんななったの初めてだよ。」

⏰:08/12/10 19:14 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#327 [ゆーちん]
「え?俺、初恋の相手?」

「アハハ。ある意味。」

「初恋の相手と付き合うなんて斗美は幸せ者ねー。」


幸せ者は幸せなキスをしてから車を降りた。


走り去る車を見送ってから家に入り、部屋へと直行。

⏰:08/12/10 19:14 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#328 [ゆーちん]
ベットにダイブして、余韻に浸った。


私が、先生の彼女。


しっくり来ないけど、嬉しいかも。


全く興味のない教師と、いつの間にか恋に落ちていた。

⏰:08/12/10 19:15 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#329 [ゆーちん]
初めてのデートにも関わらず、合い鍵って言う素敵なプレゼントももらった。


もう、おさぼり仲間じゃないんだ。


恋人なんだ。


ヤバイ…どうしちゃったんだろ、私。


本気の恋なのかな。


こんな気分、初めてだよ。

⏰:08/12/10 19:15 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#330 [ゆーちん]
◇◆◇◆◇◆◇

増えていくキス

◇◆◇◆◇◆◇

⏰:08/12/10 19:16 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#331 [ゆーちん]
〔斗羽〕


誰にも相談できない恋心を抱き、夏休みを迎えた。


園田さんとはあれからまだ一度もデートならぬ密会はしていない。


理由はたくさんある。


仕事が忙しい。


休みがない。


たまの休みは家族と過ごす。

⏰:08/12/10 19:17 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#332 [ゆーちん]
必然的に私との時間は無い。


体を重ねて早速、放置されてる私の身にもなってよ。


この恋心はどうすればいいの。


どんどん高まるばかりで、愛のぶつけ先がない。


逢いたいよ。


バイト先で会ってるじゃんって思うかもだけど、あんなの会った内に入らない。


だって…

⏰:08/12/10 19:17 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#333 [ゆーちん]
「園田さん、あの‥」

「ごめん、後にして。忙しいんだ。」


こんな態度だもん。


関係を持つ以前までの態度と180度変わってしまった。


冷たい。


避けてる?


どうしてだろ。


連絡は、たまにメールが来るぐらい。

⏰:08/12/10 19:18 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#334 [ゆーちん]
でもそのメールのおかげで、私はまだ園田さんとの関係が続いてるんだって思える。


どうして避けてるのか、理由が知り合い。


だけど聞く前に園田さんは逃げて行く。


せっかく好きな人と会えるバイトが、ただ辛くなるだけのバイト先になっちゃうよ。

⏰:08/12/10 19:18 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#335 [ゆーちん]
「お疲れ様でした。」


バイトが終わり、駅前を歩く。


夏休みのせいなのか、いつもより賑やかだ。


駅前を通り過ぎ、暗い道を歩く。


やだな。


駅前が賑やかすぎたから、いつもより不気味に感じてしまう。


ヴーッヴーッ…


携帯が震えた。

⏰:08/12/10 19:19 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#336 [ゆーちん]
《バイト帰りにコンビニでドレッシング買って来て!斗羽が好きな味でいいよ。》


ママからだった。


ドレッシングって。


きっとサラダを作ったのはいいがドレッシングが切れていたか、私が帰る前に使い切ってしまったか。


《はーい。》

⏰:08/12/10 19:19 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#337 [ゆーちん]
私は進路報告を変え、コンビニに向かって歩いた。


「いらっしゃいませ。」


店内は驚くぐらい涼しかった。


フレンチドレッシングとアイスを買って、レジに並ぼうと足を進めた時。


「きゃっ!」

「っ、と。ごめんなさい!」

⏰:08/12/10 19:20 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#338 [ゆーちん]
誰かにぶつかってしまい、商品を床に落としてしまった。


ぶつかった相手は慌てて床に転がったドレッシングとアイスを拾ってくれた。


「ごめんなさい、大丈夫ですか?」

「こっちこそ、ごめんなさい。私は大丈夫です。」

⏰:08/12/10 19:21 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#339 [ゆーちん]
男性と目が合う。


同時にお互い、アレ?という表情を浮かべた。


「あの、どこかで会いませんでしたっけ?」

「ですよね。えーっと…」


会った事があるのに、どこで会ったのかわからない。


この人が誰なのかもわからない。


だけど顔だけは覚えている。

⏰:08/12/10 19:23 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#340 [ゆーちん]
「私、駅前のカフェでバイトしてるんですけど、もしかしてお客さんで来ていただいたとか?」

「あ、それだ。斗羽ちゃんだ!」

「え?」

「恵の友達の!」

「…あぁ!恵の彼氏さんだ!」

⏰:08/12/10 19:24 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#341 [ゆーちん]
あれはまだ私と園田さんが不倫関係なんかになってもいなかった時。


恵とのデートでバイト先に来てくれたんだ、この人。


確か名前は…

「たっくん!」

「アハハ。恵だけだよ、そう呼ぶの。」

「お名前何て言うんですか?」

「太一。」

⏰:08/12/10 19:25 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#342 [ゆーちん]
「あぁ、だからたっくんか。」


妙な親近感が沸く。


私が支払いを済ませると、太一くんも支払いを済ませ、一緒に店内を出た。


友達でも何でもないのに、なぜか人見知りにもならず気楽に会話ができた。

⏰:08/12/10 19:25 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#343 [ゆーちん]
「何買ったの?」

「アイスとガム。」

「私もアイス買ったよ。それにドレッシングも。」

「知ってる。さっき拾ったから。」

「あ、そっか。」

「ハハッ。どっかで一緒に食べようよ、アイス。」

「じゃあこの近くに公園あるから、そこに行く?」

「うん。」

⏰:08/12/10 19:38 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#344 [ゆーちん]
何、この展開。


普通おかしいよね。


友達の彼氏と公園?


しかも夜に。


会うの二回目って言うか、ほとんど初めてって言ってもいいぐらい。


おかしいってわかってはいるんだけど、5分後には太一くんと並んでブランコに座りながらアイスを食べていた。

⏰:08/12/10 19:38 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#345 [ゆーちん]
「じゃあ同じ歳なんだね。」

「うん。斗羽ちゃん彼氏とかいないの?」

「んー、どうだろ。」

「複雑なの?」

「うん、まぁ…」


誰にも話せないからこそ、初対面にも近い太一くんになら心を開けるのかもしれない。

⏰:08/12/10 19:39 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#346 [ゆーちん]
「俺でよければ相談乗るからね。」

「ありがと。また耐えられなくなったら頼らせてね。」

「おう!じゃあ連絡先教えてよ。」

「あ、うん…。」


太一くんは恵の彼氏。


連絡先を交換しちゃいけないってルールなんてないけど、友達同士の暗黙のルールだよね、普通は。

⏰:08/12/10 19:40 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#347 [ゆーちん]
でもその暗黙のルールを破り、私は太一くんと連絡先を交換した。


「私そろそろ帰るね。帰ってサラダ食べないと。」


ドレッシングの入ったコンビニ袋を見せると、太一くんは笑った。


「送って行くよ。」

「一人で大丈夫!すぐそこだから。太一くん気をつけてね。」

「うん、じゃあまたね。」

「バイバイ。」

⏰:08/12/10 19:40 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#348 [ゆーちん]
公園を出て、違う道を歩く。


どうして私は太一くんと連絡先を交換したのか。


人見知りをしなかったのか。


疑問に思う事はたくさんあるけど、決意した事は1つだけ。

⏰:08/12/10 19:41 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#349 [ゆーちん]
太一くんは、恵の彼氏。


好きになる相手じゃない。


太一くんは好きにならない。


そう決めた。


不倫してるだけでも、頭を抱える程悩まされてるのに、友達の彼氏を好きになると益々頭を抱え込まないといけなくなる。

⏰:08/12/10 19:41 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#350 [ゆーちん]
耐えられないよ、そんなの。


しっかりと決意をし、小走りで家まで帰った。


「ただいま!」


家についた時にはドレッシングはすっかり生温くなってしまっていた。

⏰:08/12/10 19:42 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#351 [ゆーちん]
〔斗美〕


「やだな。」

「え?」

「バイトなんだ、今日。」

「そう。頑張ってね。」


先生と付き合っても援助交際というバイトは辞められない。


先生には知り合いの手伝いのようなバイトをしていると言ってある。

⏰:08/12/10 19:43 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#352 [ゆーちん]
「辞めたいな。」

「辞めちゃえば?斗美1人ぐらいなら俺、食わせて行けるよー。」

「あら、そんなたくましい事言ってると後悔するよ?」

「あぁ、そっか。あなた高くつく女だもんねー。」

「そうだよ?それでもいいの?」

「前言撤回だ。」

「アハハ。最悪〜!」

⏰:08/12/10 19:44 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#353 [ゆーちん]
夏休みを迎えた今、毎日のように910号室に入り浸っている。


生徒は夏休みでも、先生は学校に行かないといけないみたいで、毎日入り浸っていても、先生と会えるのは出勤前のほんの数十分。

⏰:08/12/10 19:44 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#354 [ゆーちん]
私がもっと早く起きて、早く先生のマンションに来れば長く居られるんだけど、朝は苦手で…。


先生が帰る頃には、私は援助交際とか言う最悪なバイト中だしさ。


援交、先生のためにも辞めたいんだけど…お金とかストレス発散とか色々あって、やっぱり辞められなかった。

⏰:08/12/10 19:45 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#355 [ゆーちん]
「じゃあ俺行くねー。ガスだけ気をつけて。」


玄関に向かって行く先生を後ろから追い掛けた。


もう行くの?


行かないで。


そんな可愛い事が言える訳もなく、『しっかり働け!』なんて言ってしまう。


「斗美もねー。」

「うん。いってらっしゃい。」

⏰:08/12/10 19:46 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#356 [ゆーちん]
「いってきます…よ?」


よ?


「フフッ。何?」

「何?だって。桜井さん可愛いげ無いなー。」

「今の私の物真似?似てないよ。」

「えー、残念。はいっ、おいで。」


何でこの人はこんな穏やかな性格なんだろう。

⏰:08/12/10 19:46 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#357 [ゆーちん]
のんびりって言うか、マイペースって言うか。


リズムが崩されんだよね。


玄関口で甘いキスを交わしてから、先生は『気をつける事は?』と聞いてきたので『ガス。』と答えると、笑顔を浮かべて私の頭を撫でてから出掛けて行った。


急に一人ぼっちになった先生の部屋で、毎日掃除をしたり洗濯をして過ごした。

⏰:08/12/10 19:47 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#358 [ゆーちん]
この歳で家政婦かっつーの。


でも他にやる事ないし、自分の家にいたって居心地悪いし、家事するしかないんだよね。


バイトまでの時間、主婦にでもなった気分だ。


これで料理が出来たらな…。

⏰:08/12/10 19:48 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#359 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆

いったんSTOP

>>2

◆◇◆◇◆◇◆

⏰:08/12/10 19:49 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#360 [ゆーちん]
「ンンッ…」

「ああぁ…っ…」


早くイけ。


「もう私…ダメ…」

「僕も…あぁ…一緒に…」

「うん。一緒に…イこ…」


苦痛でしかない親父とのSEXは金の為だと思えば割り切れた。


演技だって磨きがかかる一方。

⏰:08/12/10 20:33 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#361 [ゆーちん]
先生ごめん。


浮気と一緒だよね、援交なんて。


バレたらフラれちゃうんだろうな。


せっかく恋したのに…やだな。


「あぁ…イく…イく!」


やっと果ててくれた客。


私は疲労感に満たされているが、客は違う感情に満たされているんだろう。

⏰:08/12/10 20:33 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#362 [ゆーちん]
その後、2人の相手をして合計3人の欲を満たせてあげた。


財布には10万円が追加され、私の金欲が満たされた。


家に帰ると、斗羽とママが晩ご飯を食べていた。


疲れてたし食欲もなかったので部屋に直行。


鞄から携帯電話を取り出すとメールが2件来ていた。

⏰:08/12/10 20:34 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#363 [ゆーちん]
《久しぶりー!夏休みだし遊ぼうよ。明日ひま?》


中学からの友達からのお誘い。


違う高校だとなかなか会えないもんね。


もう1件は先生。


メールなんて珍しい。


《明日バイト?俺、休みだからどっか出掛けない?》

⏰:08/12/10 20:35 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#364 [ゆーちん]
明日はバイト、入れてない。


当日いきなり『会おうよ。』なんて言ってくる面倒な客もいるけど、暇な時しか相手しない。


明日はそんな客が来ても全て断る。


だって、明日はデートで忙しいんだもん。


《行く!》

⏰:08/12/10 20:36 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#365 [ゆーちん]
先生に返事を返してから、友達にはまた今度にしよう、と日を改めてもらった。


《じゃあ明日の朝、迎えに行くから。》


その返事が来て、急に私の頭はフル回転。


《今から行く!先生のとこに泊まりたい。》

⏰:08/12/10 20:37 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#366 [ゆーちん]
どうせこの家は寝るだけの家だもん。


あぁ、あと服やバッグ置き場?


どうせなら今晩から一緒に過ごしたい。


彼氏とは1秒だって長く居たいものでしょ?


《だーめ。親が心配すんだろ。》


ママとパパの顔が頭に浮かんだ。

⏰:08/12/10 20:46 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#367 [ゆーちん]
だけど浮かんだ二人の顔はどちらも冷めている。


ママは私に心配なんかしない。


パパも私に興味ないみたいだし。


家族は嫌いじゃないけど、好きでもない。


特別な存在ではあるけど、上手く接せないのは私が不器用だからかな。

⏰:08/12/10 20:47 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#368 [ゆーちん]
《ママに言ったらOKだって。行ってもいいでしょ?》

《まぁOK貰ったなら別にいいけど。迎えに行くから用意して待ってろ。》

《うん!ありがとっ。》


先生ごめん。


嘘だよ。


ママに報告したり、許可を貰ったりする訳がない。


また、先生に対する嘘が増えた。

⏰:08/12/10 20:48 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#369 [ゆーちん]
普段、先生はお泊りなんかさせてくんない。


たぶん無断外泊はダメって事だろうね。


そういうとこ真面目で教師っぽくて…ちょっと好きかも。


何かカッコイイじゃん。


教師らしくて。


それに大切にされてる気もする。

⏰:08/12/10 20:49 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#370 [ゆーちん]
《着いたよ。》


メールを受信して、外に出ると先生の車が停まっていた。


小走りして近づき、慌てて助手席に乗り込んだ。


「こんばんちゃー。」

「フッ。斗美ちゃんテンション高いねー。」


先生の匂いだ。

⏰:08/12/10 20:51 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#371 [ゆーちん]
車はマンションに向かって走り始めた。


「うん!初、お泊りだもん。」

「えー、もしかしてヤラシイ事でも期待してる?残念ながら今日はしないよ。先生、今日はめちゃくちゃ疲れてんの。」

「そんな期待しないって。私も疲れてるもん。」

⏰:08/12/10 20:51 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#372 [ゆーちん]
さっきまで親父とヤッて、その後は先生とヤる。


何故かそれは嫌なんだよね。


日付が変わらないと、体がリセットされてないみたいで嫌なの。


だったら援交するなって感じだよね。


堂々巡りだわ、私。

⏰:08/12/10 20:52 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#373 [ゆーちん]
マンションに到着し、慣れた足取りで部屋に入った。


入った途端、朝のようなキスが襲う。


玄関の壁に押さえられ、迫り来るキスを必死に受け止めた。


本当はキスもしたくない。


1万円のアノ仕事を3人目の客でしてるから。


先生、ごめんなさい。

⏰:08/12/10 20:53 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#374 [ゆーちん]
唇が離れた。


「今日はこれで我慢ね。」

「先生こそ。今ので我慢してね。」


先生は笑った。


「お風呂入っといで。」

「うん!」


荷物をソファーの上に置いてから、お風呂場に向かった。

⏰:08/12/10 20:54 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#375 [ゆーちん]
いつも掃除ばかりしているお風呂は、やっぱり湯舟につかりながら眺めると違う場所に感じる。


「はぁー…」


温かいお湯が疲れを癒す。


やっぱいいね。


湯舟にゆっくりつかるのって。


完全に油断していると、ドアから笑い声が聞こえた。


「ブハッ。」

⏰:08/12/10 20:54 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#376 [ゆーちん]
慌ててドアを見ると、先生は少しだけすき間を開けてのぞき見。


「…変態。」

「斗美、ヤバいよ。気ぃ抜きすぎだもん。変な顔だった。」

「ひどっ。」

「なぁなぁ。先生も一緒に入っていい?」

「やだ、無理、いや、不可能、拒否。」

「んな全力で断られても…もう脱いだしぃ〜。」

⏰:08/12/10 20:55 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#377 [ゆーちん]
そう言って入ってきた先生はばっちり全裸。


つい軽く目を反らしてしまった。


男の裸は何度も見ていて免疫だってある。


先生の裸だってベットの中で見てるっつーの。


でもさ、やっぱ明るいとこは恥ずかしいもんだよね。

⏰:08/12/10 20:55 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#378 [ゆーちん]
水音。


物音。


先生は私に背を向け、頭を洗っている。


シャカシャカと髪が洗われ、ジャーッとシャワーで泡が流される。


「ふぅー!」


そう言って、洗い終わった頭を犬のように振り出した。


「ちょっと!飛んで来るんだけど!」

「ウザイ?俺、ウザイ?」

⏰:08/12/10 20:57 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#379 [ゆーちん]
そう言って笑っていたので『ウザイ!』と答えると、膨れっ面になった。


いまいち掴みきれない人。


体を洗い始めた先生に聞いてみた。


「先生さぁ、いつも彼女ができたらこうやって一緒にお風呂入ってたの?」

⏰:08/12/10 20:57 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#380 [ゆーちん]
洗う手を止めず、背を向けたまま答える先生。


「ううん。彼女とお風呂なんか入った事なーい。」

「絶対嘘だよ。」

「斗美は今までの彼氏と入ってたの?」

「入ってない。今までの彼氏は私の体だけが目的だったから、Hして飽きたらバイバイだもん。」

⏰:08/12/10 21:07 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#381 [ゆーちん]
「あー、昔の俺だ。」

「マジ?そんな最低な男だったんだ。あ、先生。ここ洗えてないよ。」


泡の付かなかった背中の部分を指で突くと、タオルが移動して、その場所に泡を広げた。

⏰:08/12/10 21:07 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#382 [ゆーちん]
「うん、最低な男だったよー。」


別に嫌になったりしない。


昔の事だもん。


こうやって今、一緒にお風呂に入ってくれてるって事は少なくとも今までのタイプとは違う男だから。


ちゃんと更正した人に、恨みを持ったりしない。

⏰:08/12/10 21:08 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#383 [ゆーちん]
「先生みたいな最低な人としか付き合った事なくて、お風呂なんか入る前に帰るか帰されるかだもん。だからこうやって一緒に入るのは先生が初めて。」

「さっきから、俺が最低って設定は変わらないのかなーって疑問に思ってんだけど…」

「アハッ!あえてスルーしたぁ。」

⏰:08/12/10 21:09 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#384 [ゆーちん]
浴室は笑い声は響く。


おかげで気分も高まる。


「そんな最低な男だったから、今はちゃんと真面目になれるんだよ。こうやって彼女と風呂なんか一緒に入ってさー。昔の俺が見たら、ビックリすんだろうな。」


泡を流し終えた先生は、浴槽に入って、私の目の前に座った。

⏰:08/12/10 21:10 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#385 [ゆーちん]
「先生。」

「はい、斗美ちゃん。」

「私、先生の事本気になってもいいですか?」

「…。」


何も言わず、ボーッと私の顔を見続ける先生。


「何か言ってよ。」


恥ずかしいじゃんか。


「桜井さん。」

「はい、由良くん。」

⏰:08/12/10 21:11 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#386 [ゆーちん]
「今の質問、そっくりそのまま返します。」


私に本気になってもいい?って事…だよね。


何これ。


心臓がドキドキうるさい。


体中に電気が走ったみたいに胸がギュッとなる。


「つーかダメって言われても、もう本気になっちゃってんだけどね。」

⏰:08/12/10 21:11 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#387 [ゆーちん]
水の中だと電気がよく通るとでも言いますか。


もう無理。


やられたわ、私。


照れ顔を隠せないまま、私は手を伸ばしながら先生に抱き着いた。


「はーい、よしよし。」

「何でそんな平然なの。こんなの慣れっこなんですかっ!?」

⏰:08/12/10 21:13 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#388 [ゆーちん]
照れると乱暴な口調になるこの癖、治さないとな。


全然可愛くないもんね。


「ハハッ。慣れてないって。」

「嘘だー。もう私なんか恥ずかしくて死にそうだもん。」

「俺も恥ずかしいよ?ほれ。」


先生は私の右手を取り、平たい胸にあてた。


あ、本当だ。


手の平に伝わってくる先生の鼓動は早かった。

⏰:08/12/10 21:14 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#389 [ゆーちん]
「何でこんなに優しいの?」

「はい?いきなり質問飛んだねー。」

「だって付き合ってまだほんの少しなのに、お風呂一緒に入ってるし、合い鍵とか…早くない?」

「だから言ってんじゃん。俺、斗美の事マジなの。」

⏰:08/12/10 21:14 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#390 [ゆーちん]
あぁ、もう辞めて。


そんな愛の言葉、聞き慣れてないから免疫ないよ。


チャプチャプと水面が可愛く揺れる。


「ねぇ。」

「ん?」

「本気になっていいよ。だから私も先生に本気なっていい?」

「大歓迎。」


先生に絡み付けていた腕を離し、隣に座って、肩までお湯につかった。

⏰:08/12/10 21:15 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#391 [ゆーちん]
こんな幸せでいいのかな。


援交、辞めないと。


ずっと欲しかったのはお金じゃないよ。


私はここにある【愛】が欲しかったんだ。


ママにあまり貰えなかった【愛。】


私は愛に飢えてたんだ。

⏰:08/12/10 21:16 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#392 [ゆーちん]
たっぷり体を温めてお風呂から出た後は、すぐに二人でベットに直行。


クーラーの効いた部屋で寄り添いながら目を閉じる。


「はーい、よしよし。」


こうやって私を包み込み、頭を撫でる先生。


私を子供扱いするところも好き。

⏰:08/12/10 21:19 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#393 [ゆーちん]
この匂いも体温も声も顔も何もかも、もう私には必要不可欠なものになっている。


ふんだんに甘えながら先生の腕の中で眠った。


彼氏とSEXしないで眠る夜なんてあるんだ。


初めての事だもん。


ビックリだけど、何か嬉しい。


幸せな夢が見れそうだ。

⏰:08/12/10 21:19 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#394 [ゆーちん]
翌朝はいつもの時間に目が覚めた。


クーラーが切れた部屋は少しムッとしていた。


「暑っ。」


隣には先生。


汗もかかずに涼しそうな顔をして眠っている。


今日はデート。

⏰:08/12/10 21:21 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#395 [ゆーちん]
どこに行くのか、何時に行くのか、そんなの知らない。


二人でいれたら私はそれでいい。


再び目を閉じ、意識を手放した。


二度寝って何でこんな気持ち良いのだろう。


ちょうど1時間に煙草の匂いで目が覚めるまで、何だかとても幸せな夢を見ていた気がする。

⏰:08/12/10 21:22 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#396 [ゆーちん]
「…くさい。」


ベットの端に座り、煙草を吸う先生は私の声に慌てて灰皿で火を消した。


「おはよう。」


朝っぱらから満点の笑顔。


「おはよ。」

「目覚めのキスいる?」

「いらない。」

「何で。」

⏰:08/12/10 21:22 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#397 [ゆーちん]
「煙草の後のキス、苦いもん。」

「その苦みも実は好きなくせに…。」


先生のキスは優しく降って来た。


そうだよ。


この苦いキスが先生らしくって、すごく好き。


朝から胸がドキドキ動く。

⏰:08/12/10 21:23 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#398 [ゆーちん]
唇を離し、先生は私の隣に寝転んだ。


「休みの朝は清々しいねー。」

「今日どこ連れってくれんの?」

「ラブホ巡りしよ‥」

「却下。」


先生の言葉を遮ると『ケチ。』と小さな声が聞こえた。


まだ目が覚め切らない。

⏰:08/12/10 21:24 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#399 [ゆーちん]
目をしょぼしょぼさせながらベットの上でゴロゴロするのって、むちゃくちゃ心地いいんだよね。


「斗美のコテで髪の毛にウェーブつけて、ダテ眼鏡つけて、服装もちょっと普段と違う感じにして、帽子被れば完璧だね。」

「ん?変装するの?」

「そ。変装しないとデート出来ないもん。」

⏰:08/12/10 21:25 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#400 [ゆーちん]
「生徒でごめんなさーい。」

「お詫びの印に今すぐ10万円ちょうだーい。」

「…ベランダから突き落とすよ?」

「ウハッ!マジでされそうだから怖いっつーの。」


ゴロゴロタイム終了。


起き上がり、デートに向けての準備を始めた。

⏰:08/12/10 21:26 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#401 [ゆーちん]
別人になるほどの化粧をしてる間、先生は服装に悩んでいた。


自分の髪が巻き終わると、先生の毛先に自然なウェーブが出来るように熱を加える。


髪形1つで随分印象が変わるもんね。


変装大成功だよ。


仕上に眼鏡とハットを添える。


…完璧じゃん。

⏰:08/12/10 21:27 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#402 [ゆーちん]
お昼前に家を出て、ショッピングストアに買い物に行った。


あんな楽しいデートは初めてだった。


時間はあっという間に流れ、さっき昼ご飯を食べたと思えば、もう晩ご飯の時間帯。


「お腹空いた?」

「んー、まだ空いてない。」

「俺も。家帰ってから食うか。」

「うん!」

⏰:08/12/10 21:59 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#403 [ゆーちん]
ショッピングストアとおさらばして、私たちはマンションに戻った。


たくさんの買い物袋が部屋に並ぶ。


「かなり買ったねー。」

「また仕事頑張んなきゃだわ。斗美もバイト頑張れよ。」

「あ…うん。」

⏰:08/12/10 21:59 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#404 [ゆーちん]
今の1番の悩みはバイト。


辞めないと。


本当に。


きっと後悔する時が来る。


先生を悲しませてしまう前に、辞めないと。


だけど、せっかく安定してきた客足がとか、金銭感覚だとか、今はもう大丈夫だけどもし溜まったとしたらストレスのはけ口は?とか。

⏰:08/12/10 22:00 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#405 [ゆーちん]
悩む所がたくさんだった。


とりあえずしばらくは仕事を入れない。


ゆっくりしっかり考えよう。


援交は悪い事なんだから、諦める決意を付けないと。


「斗美、洗濯たたんで。」

「うん。」

⏰:08/12/10 22:00 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#406 [ゆーちん]
先生が料理をしてくれている間、私は洗濯やお風呂掃除に励んだ。


お風呂のお湯を沸かすボタンを押した頃、先生お手製のオムライスが完成した。


「食べるぞ。」


いい感じに空腹になっていたお腹。


「いただきます!」

「召し上がれ。」


空腹は見事に満たされる。

⏰:08/12/10 22:01 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#407 [ゆーちん]
「美味しい!」

「当たり前。誰が作ったと思ってんの。」

「…。」

「ノーコメントかよ。」

「フフッ。」


冗談ばっか言い合って、いつも笑顔があった。


本当に楽しくて、自分の家になんか帰りたくなかった。

⏰:08/12/10 22:02 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#408 [ゆーちん]
食べ終わって、一緒に片付けして、ソファーに座りながらテレビを見て過ごす。


「もう一泊したい。」

「そんな家出娘みたいな事しちゃいけませんよ。」


テレビの向こうでは有名な歌手が新曲を次々に披露する。


穏やかなBGMになって、いいムードだった。

⏰:08/12/10 22:02 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#409 [ゆーちん]
そのムードに酔いしれて、お互い何も言葉を交わさなくても欲しかったものを求め合った。


キスは、何度しても足りない。


欲望のままに唇を、舌を、絡み合わせた。

⏰:08/12/10 22:03 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#410 [ゆーちん]
ソファーの上に寝かされ、先生が重なる。


人の温かみは夏だろうが、いつだろうが安心できる。


キスが降ってくる。


思い出が増えるたび、先生とのキスも増えて行く。


うねりを付けてあげた先生の髪が私の頬に触れる。


「可愛い。」

「ん?」

⏰:08/12/10 22:04 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#411 [ゆーちん]
私の首にキスする先生の髪から、シャンプーの匂いがする。


甘くて、落ち着く。


「デートのたびに髪うねらそうね。」

「フフッ。似合う?」


柔らかな髪は、私の髪質によく似ている。

⏰:08/12/10 22:04 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#412 [ゆーちん]
だけど先生の髪の方が細くて、手触りが気持ち良い。


いつも撫でられてばかりの私も、今は目の前にある髪を撫でずにはいられない。


「似合うよ。」

「惚れ直した?」

「…。」

「またノーコメント?」

「エヘヘッ。」

⏰:08/12/10 22:05 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#413 [ゆーちん]
先生は体を起き上がらせ、私の体も起こした。


キスはもう終わり?


「帰る準備ね。」

「…んー。」


不機嫌な返事をしてから、自分の荷物をまとめた。


先生も手伝ってくれたので、すぐに片付いた。


「できた。」

「はい、よくできました。」

⏰:08/12/10 22:05 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#414 [ゆーちん]
テレビを消して玄関に向かう。


帰りたくないのにな。


でも駄々をこねても先生は泊まらせてくんない。


大人しく帰るしかないのかな。


マンションを出て車に乗り込む。


エンジンがかかり、車は発車した。


ここで疑問に思った。

⏰:08/12/10 22:06 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#415 [ゆーちん]
…SEXしてないじゃん。


今までの私が体験してきたデートは、絶対にSEX込み。


デートとSEXはイコールだった。


煙草を吸いながら運転する先生は、やっぱり今までの彼氏とは違うんだね。


まず車持ちの彼氏なんかいた事ないし。


それに…

⏰:08/12/10 22:06 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#416 [ゆーちん]
SEXしないデートもある、って教えてくれた彼氏だよ。


何かさ、それってかなり嬉しいよ。


体目的だけで付き合ってんじゃないって思えるから。


SEXしなくても私はキスだけで充分なの。


先生もそうなのかな?


そうだと嬉しいな。


「明日も朝、来る?」

「行っちゃダメ?」

⏰:08/12/10 22:07 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#417 [ゆーちん]
「ううん。じゃあまた明日ね。」


車は私の家の近くに停まった。


「うん。送ってくれてありがと。」

「どういたしましてー。おやすみ。」

「おやすみ。」


車を降りて、見えなくなるまで見送った。


寂しい瞬間だ。

⏰:08/12/10 22:08 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#418 [ゆーちん]
〔斗羽〕


「斗羽ちゃん!」

「お待たせ。」


今日で4度目。


こうやって、夜な夜な公園で太一くんと会うのは。


太一くんもこの近くに住んでいるらしく、この公園で会うのがお決まりだった。


園田さんと会えない変わりに太一くんと会う。

⏰:08/12/10 22:08 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#419 [ゆーちん]
そんなバカな私に、太一くんは惜しみもない笑顔をくれる。


園田さんと待ち合わせしたこの公園は、太一くんとの思い出の方が増えていった。


「宿題してる?」

「ううん。バイト忙しいから全然してない。」

⏰:08/12/10 22:09 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#420 [ゆーちん]
太一くんはファミレスの厨房でバイトしている。


私と同じ飲食関係だから、よく共感し合ったり文句言ったりと話題が尽きない。


公園で話す事なんて他愛もない事。


だけど、そんな普通な事が楽しくて、こうやって暗黙のルールを破るような日々が続く。


恵にはもちろん内緒。

⏰:08/12/10 22:10 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#421 [ゆーちん]
秘密がどんどん増えて行く自分に、少し情けなく思ってはいるものの、なかなか抜け出せないんだ。


「最近あの映画の宣伝、かなりしてるよな。」

「三部作だもんね。」

「俺、1つ目も2つ目も見てないんだよねー。斗羽ちゃん見た?」

⏰:08/12/10 22:10 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#422 [ゆーちん]
「見たよ。うちにDVDあるよ?1も2も。」

「マジで?」

「うん。貸してあげるよ。」

「やったー!ありがとな。」

「…取りに行く?すぐそこだし。」

「いいの?」

「うん。」


2人で公園を出て、一緒に私の家まで歩く。


夜風が気持ち良くて、8月らしい気候だった。

⏰:08/12/10 22:11 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#423 [ゆーちん]
家の前に到着すり直前、太一くんはとんでもない事を言い出した。


「斗羽ちゃん、脱走した事ある?」

「へ?脱走?」

「夜遊びするのに窓から抜け出したりさ。」


あるわけない。


でも…方法は知っていた。

⏰:08/12/10 22:11 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#424 [ゆーちん]
2階の物置部屋の窓を使えば、上手く屋根をつたって抜け出せる。


斗美が脱走しているのを何度か見た事があるから。


「ある…かな。」

「本当?」


家の前に付き、私は2階を指差した。


「うん、あそこ。この壁を登って屋根をつたえば、あの部屋に入れるはず。」

⏰:08/12/10 22:20 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#425 [ゆーちん]
「じゃあその作戦な!」

「…え?」

「斗羽ちゃんの部屋、行きたいんだけど。無理?」


断れなかった私は、1人で玄関から入って行き、物置部屋に向かった。


鍵を外し、窓を開けて下を見ると太一くんが待ってくれていた。

⏰:08/12/10 22:21 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#426 [ゆーちん]
OKサインを出すと、猿のように簡単に登ってみせた太一くんは窓から初来訪。


「どうぞ。私の部屋。」


部屋に入った太一くんは、カーペットの上に腰を降ろした。


「はい、これ。」


DVDを差し出すと太一くんは笑顔を咲かせて『ありがとう。』と言った。

⏰:08/12/10 22:21 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#427 [ゆーちん]
これで、太一くんがこの部屋にいる理由はなくなった。


だけど帰る様子は無し。


そもそもDVDを渡すだけなら、こんな風にこっそり侵入して来なくても玄関前で済む事だ。


中に入ったと言う事はDVDを渡す以外にも用があるという事。

⏰:08/12/10 22:22 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#428 [ゆーちん]
私は、わかってないフリをしながら、それはわかっていたんだ。


用はDVDだけじゃない、って。


もしかしたら…と薄々気付いてしまっている、これから起こる事を。


どこかで期待していたのかもしれない。


また、私に悪さが増えてしまうんだ。

⏰:08/12/11 07:56 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#429 [ゆーちん]
「恵とさ。」


太一くんは静かに話し始めた。


恵の話なんか今まで一度もしなかったのに。

⏰:08/12/11 07:57 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#430 [ゆーちん]
「恵?」

「うん。恵と俺、上手くいってないんだ。」

「…そうなの。」


なぜか心が撫でおりた。


だけど顔は作っている。


ちょっと悲しむ女。


どうしたの?


大丈夫?


気にかけている感じ。


偽善者。

⏰:08/12/11 07:57 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#431 [ゆーちん]
いつからこんなズルい技を覚えるようになってしまったんだろう。


自分でも不思議。


「もう別れようと思ってんだ。」

「そんな事言うと恵が悲しむんじゃ‥」

「斗羽ちゃん付き合おうよ。」

⏰:08/12/11 07:58 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#432 [ゆーちん]
太一くんの強い言葉で話を遮られ、強い瞳に心を奪われる。


「…え。」

「俺、斗羽ちゃんの事好きになっちゃったんだ。」


期待していた。


待ち望んでいた。


太一くんから好かれる事を。

⏰:08/12/11 08:17 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#433 [ゆーちん]
「斗羽ちゃんが好き。」


『私は園田さんが好き。』なんて、言える訳ない。


だけど太一くんからの告白は嬉しかった。


心が安らいだ。


このまま…甘えようと思った。


「付き合おう?」


頷いた私に、太一くんは優しい口づけをする。

⏰:08/12/11 08:18 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#434 [ゆーちん]
ほんの数秒触れた唇は物足りなさを感じながらも、彼女持ちの彼から離れた。


…浮気。


別れると言っても、まだ別れていない。


太一くんは恵という彼女がいる男。


そんな男とキスした私は、最低女。


不倫して浮気して、きっといつか罪を受ける。

⏰:08/12/11 08:19 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#435 [ゆーちん]
だけど止められない自分の気持ちは、再び太一くんの唇に重なる事だった。


太一くんとキスをすると、園田さんの事は頭に無かった。


あんなに好きな人なのに、目の前の心地いいキスがあれば忘れてしまう。


こんな最低な自分が嫌い。


だけど辞めるつもりはこれっぽっちも無かった。

⏰:08/12/11 08:19 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#436 [ゆーちん]
◇◆◇◆◇◆◇

また後ほど

>>2

◇◆◇◆◇◆◇

⏰:08/12/11 08:58 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#437 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆

逆らいの涙

◆◇◆◇◆◇◆

⏰:08/12/11 10:22 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#438 [ゆーちん]
園田さんと付き合って、太一くんとも付き合う。


この夏、私にとって一生忘れられない季節になるんだ。


『また連絡する。』と言って太一くんは窓から帰って行った。


園田さんが相手してくれないから、太一くんに傾く。


弱い人間なんだ、私は。

⏰:08/12/11 10:23 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#439 [ゆーちん]
さ迷う気持ちは留まる事を知らない。


園田さん。


太一くん。


いけない恋ばかりしてしまう自分に嫌気がさす一方、幸せを奪えと邪悪に考える自分もいる。


どうして自ら辛い恋ばかり選ぶんだろう…。


自分がわからないよ。

⏰:08/12/11 10:23 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#440 [ゆーちん]
翌日のバイトは苦痛だった。


園田さんとすれ違う事ですら、心臓が飛び出しそう。


園田さんに遊ばれているだけの付き合いかもしれない、って覚悟はしている。


だから素っ気ない態度を取られても文句は言えない。

⏰:08/12/11 10:25 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#441 [ゆーちん]
でも、ここまで悲しむ為に園田さんと付き合っているんじゃない。


運良く休憩時間が同じになり思い切って話しかけてみた。


「園田さん、私彼氏できました。」


園田さんの動きは止まり、私に大きな目を向けた。


悲しんで。


ダメだって言って。


叱って。

⏰:08/12/11 10:25 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#442 [ゆーちん]
そんな試すような事をしても、辛くなるのは自分なのに…。


「そうなんだ。」

「…え。」

「良かったね。」


私に向けられた目は手元の携帯電話に戻った。


きっとゲームをしているんだと思う。


鼻の奥が痛い。

⏰:08/12/11 10:26 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#443 [ゆーちん]
私は休憩室を飛び出して、トイレに駆け込んだ。


静かに、静かに泣いた。


良かったね、って何。


やっぱり所詮は不倫なんだ。


泣くな、私。


こんなの予想できた事でしょ?


この辛さを含めて、不倫する事を決めたんじゃない。


泣くな。


泣くな。

⏰:08/12/11 10:27 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#444 [ゆーちん]
その時だった。


にぎりしめていた携帯電話が慌ただしく震えたのは。


メールだ。


画面が涙でかすむ。


目を疑った。


だけど事実だった。


メールの送り主は園田さん。


《俺を悲しませないで。俺だけの斗羽でいてよ。好きだから。》

⏰:08/12/11 10:29 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#445 [ゆーちん]
余計に涙が出たのは言うまでもない。


何なの、それ。


ゲームしてたんじゃないの?


私に、このメール打ってくれてたの?


好きだなんて、簡単に言わないでよ。


あんなに悲しかった涙が、急に嬉しい涙に変わっちゃったじゃない。

⏰:08/12/11 10:30 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#446 [ゆーちん]
《会いたい。》


素直な気持ちだった。


私も悲しかったよとか、私も好きだよとか、そんな事を伝える前に1番の望みをねだっていた。


《いいよ。休憩、あと30分しかないから急いで俺の車に来て。》


メールを確認した後、涙を拭いて、トイレを飛び出した。

⏰:08/12/11 10:31 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#447 [ゆーちん]
駐車場まで走った。


暑い風が私の頬を撫でた。


園田さんの車に到着した時、私の息は上がっていた。


久しぶりの運動と、緊張。


窓を覗くと、笑顔の園田さんがいた。


おいで、と手招きをしてくれている。

⏰:08/12/11 10:32 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#448 [ゆーちん]
ドアを開けて、中に飛び乗った。


「園田さ‥」


いきなりのキスは、涙が出るほど嬉しかった。


この優しさと、このキスが欲しかった。


目から、ゆっくりと温かい涙が流れる。


上がっていた息は、さらに上がっていく。

⏰:08/12/11 10:33 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#449 [ゆーちん]
社員駐車場はお蔭さまで人目に付かない場所にある。


誰にも気付かれずに、車内で何度も何度もキスを交わした。


やっと離れた唇からは、私の不満が一気に溢れた。


「園田さんのバカ。私だって悲しかった。私だって好き。全然相手にされなくて…すごく…辛かった。」

⏰:08/12/11 10:33 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#450 [ゆーちん]
「ごめんね。」


優しい声だった。


「言い訳しないんですか?」

「しないよ。」

「…辛かった。ずっと無視されて、こんなに好きにさせといて、もう相手にされないのかなって。」


園田さんは私の涙を拭き取ってくれる。

⏰:08/12/11 10:35 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#451 [ゆーちん]
「ごめんね。」


謝るだけの園田さん。


「連絡もくれないし。もう私は、園田さんに捨てられたんだって思ってました。私なんかいらないんだって。」

「そんな事言わないで。俺には斗羽が必要だから。」


そんな嬉しい事、言わないで。


優しい嘘に聞こえてしまう。

⏰:08/12/11 10:35 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#452 [ゆーちん]
「嫌いになったんですか?バイト中、普通に接してよ。お願いですから…」

「嫌いになるわけないじゃん。俺、不器用だから…」

「私だって不器用だよ!もう…やだ…私、こんなに園田さんの事、好きになってるなんて思わなかった。」

⏰:08/12/11 10:36 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#453 [ゆーちん]
泣きじゃくる私は、園田さんの腕の中に包まれた。


「不器用だからさ、普通にできないの。きっと今まで通りに話したりしてると我慢できなくなる。」

「…何ですか、それ。」

「触れたいし、抱きしめたいし、キスしたくなるもん。こうやって車で会えたりもできるけど毎回って訳にはいかないし。」

⏰:08/12/11 10:37 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#454 [ゆーちん]
園田さんは続けた。


「ずっとこれからも斗羽と一緒にいたいから、わざと冷たくしてたの。俺の理性が保てるように。ごめんね。それが原因で悲しませちゃって。」


園田さんの言い訳は、涙が止まらなくなる程の言葉だった。

⏰:08/12/11 10:38 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#455 [ゆーちん]
「これからもきっと冷たくしちゃうと思う。連絡もなかなか取れないかも。だけどいつも斗羽の事、考えてるから。嫌いになんないで。」


私もバカじゃないんだ。


この沼にハマると、また涙を流す回数が増える事、わかってるんだ。


だけど、私はそれを望んだ。

⏰:08/12/11 10:38 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#456 [ゆーちん]
「園田さんも…私の事…嫌いにならないで。」

「ならない。好きだよ、ずっと。たまにしかデート出来ないけど、夏休みだからどっか出かけような。」


頷く私の髪にキスをする園田さん。


そのキスは、髪から唇へと移動して、私は悲しみを埋めるように園田さんに絡み付いた。

⏰:08/12/11 10:39 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#457 [ゆーちん]
涙が入ってしょっぱいキス。


自分で選んだこの道を、後悔しないようにしないと。


障害だらけの恋だってわかってて、私は園田さんを好きになったんだから。

⏰:08/12/11 10:40 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#458 [ゆーちん]
〔斗美〕


「ごめんね。」

「納得いかないな。」


今、私の目の前にいるのは特別な人だった。


淀江さんと言って、私にきっかけを作ってくれた人。


中1の春休み、私は街で淀江さんに出会った。

⏰:08/12/11 10:41 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#459 [ゆーちん]
コンビニの前の段差に座っていると、急に私の隣に座って来たんだ。


『誰?』とそっけない態度の私にニコニコと笑い続ける中年のおじさん。


見た目は不審者のカケラもないのに、中身はとんでもない変態だった。


だけど淀江さんに援助交際というアルバイトがあると教わったんだ。

⏰:08/12/11 10:42 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#460 [ゆーちん]
他の客なんか、『もう援交しない。』ってメールか電話で済ませられるけど、淀江さんはそういう訳にはいかないと思った。


だから、近くのカフェで待ち合わせて今に至る。


「淀江さんのおかげで、今まで良い思いもしてきたけど…もうお金いらないから。」

⏰:08/12/11 10:43 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#461 [ゆーちん]
「お金いらないから、って。僕が君にいくら注いだかわかってるのか?」


淀江さんが怒るのも訳ない。


SEX1回3万、フェラ1回1万とは別に、淀江さんはおこずかいを毎回くれた。


ブランド品だってプレゼントしてくれる。

⏰:08/12/11 10:43 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#462 [ゆーちん]
『いつもごめんね。』と謝ると、『構わないよ。ずっと僕の相手をしてくれるって約束するなら。』と淀江さんは言った。


『もちろん!一生淀江さんから離れないよ。』と、軽はずみで言った言葉。


淀江さんと出会って、2年と少しが経った。

⏰:08/12/11 10:44 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#463 [ゆーちん]
私が淀江さんとSEXした価値より、プレゼントしてもらった価値の方が大きいのはわかってる。


あのプレゼント分の価値をSEXで返さないといけないとしたら、私はまだまだ淀江さんには頭が上がらない。

⏰:08/12/11 10:45 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#464 [ゆーちん]
「現金は返せないけど、バッグとか財布なら返せ‥」

「冗談じゃない!」


…だよね。


淀江さんからしてみれば、冗談じゃないって感じだもんね。


「ごめん。でも本当にもう援交したくないんだ。」

「…彼氏か?」


私は頷いた。

⏰:08/12/11 10:46 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#465 [ゆーちん]
「そんなちっぽけな男ごときで、大金の入る仕事を放棄するなんて。これからの人生、損するぞ?」


変態親父の意見は私の心を揺さぶるはずもなく、援交を辞めたいという気持ちは変わらなかった。


「損してもいい。彼氏が好きだから。お金なんかいらない。」

⏰:08/12/11 10:47 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#466 [ゆーちん]
淀江さんはひるまなかった。


「そんな一時の気の迷いで、今までの客もパァだ。僕だってそう。君は、頑張って来たじゃないか。」


頑張って来たよ。


また客に買ってもらえるように、笑顔だってサービスだって完璧にやりこなした。

⏰:08/12/11 10:47 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#467 [ゆーちん]
その努力が先生の存在で水の泡と、淀江さんは言いたいのだろう。


…上等だよ。


お金なんかより、大切なものを見つけたんだもん。


水の泡だろうが、宇宙のチリだろうが何にでもなればいい。


そんな哀れむな努力なんて。

⏰:08/12/11 10:48 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#468 [ゆーちん]
「今まで彼氏ができても援交辞めようなんて思わなかったけど、今の彼氏は初めて辞めたいって思えた人なの。」

「…本気なのか?」

「本気。だから援交なんかしてるってバレたら…彼氏が悲しむでしょ?悲しませたくないの。」


今すぐにでもここを飛び出して、携帯電話から淀江さんの連絡先を消す事だってできる。

⏰:08/12/11 10:49 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#469 [ゆーちん]
だけどそんな事したら、後々大変だってわかる。


この人は執念深い人。


2年付き合って、わかったの。


私をストーカーしたり、金を返せと言って来るかもしれない。


先生にも迷惑をかけるだろう。

⏰:08/12/11 10:49 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#470 [ゆーちん]
初めて話しかけて来てくれた、あの優しい淀江さんはもういない。


納得いかない顔で、私を睨む。


「どうして最近の若い子は、こうもわがままなんだ。」

「ごめんなさい。でも、もう決めたの。彼氏以外とはヤんないって。」

⏰:08/12/11 10:50 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#471 [ゆーちん]
「君みたいな子が辞めるなんて、勿体なくて頭が痛いよ。」

「私も頭が痛い。どうして援交なんて始めたんだろって、後悔してるよ。」

「…。」


それから淀江さんは何も言ってこなかった。

⏰:08/12/11 10:51 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#472 [ゆーちん]
「淀江さんには本当に感謝してる。淀江さんあっての私だったから。だけどもう決めたの。辞めるって。淀江さんにはちゃんと話したかったから。今日は忙しいのにわざわざありがと。」

「…もういい。わかった。君とは、これっきりだ。」


淀江さんは伝票を手に取り、レジで会計を済ませ、店から出て行った。


私を一度も見ずに。

⏰:08/12/11 10:52 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#473 [ゆーちん]
誰もいなくなった目の前の席を見た途端、急に嬉しさが込み上げた。


…終わった。


私の援交生活は終わったんだ。


とんでもない開放感に満ち溢れながら、私も店を出た。

⏰:08/12/11 10:53 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#474 [ゆーちん]
足は自然と910号室に向かっていた。


ブランド物のキーケースから合い鍵取り出し、中に入る。


このキーケースだって、淀江さんからもらった物だ。


捨てるべきか、返すべきか。


…どっちも嫌。

⏰:08/12/11 10:54 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#475 [ゆーちん]
辞めたと思った途端、急に焦りが出た事は隠せなかった。


もらったブランド物を捨てるなんて勿体なくてできない。


だからって使わないのは、この品物に対して悪いでしょ。


これを売ったらいくらになるかな、とか…そんな事を考えてしまう。


それも、先生の部屋の中で。

⏰:08/12/11 10:55 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#476 [ゆーちん]
先生はまだ帰って来ていなかった。


午前中に掃除と洗濯を済ませてから、淀江さんに会いに行ったので、夕方のこの時間、する事がなくて暇だった。


よく考えれば、ほとんど毎日のように援交して、こんな赤い太陽をこの部屋から見るなんて事は滅多になかった。

⏰:08/12/11 10:56 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#477 [ゆーちん]
だけどこれからは毎日見れるんだという事実が、私の心を弾ませてくれた。


今まで稼いだお金は、ちゃんと通帳に入っている。


プレゼントされたブランド物だって、たくさんある。

⏰:08/12/11 10:56 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#478 [ゆーちん]
今の財布が壊れたら、クローゼットの中にあるたくさんの財布の中から好きなものを使えばいい。


キーケースも、ストールも、時計も、アクセサリーも。


よく考えると、私は本気に頑張ったと思う。

⏰:08/12/11 10:57 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#479 [ゆーちん]
そこら辺の高校生が、あんなたくさんのブランド物をプレゼントされるなんて、早々ない事だよ。


キャバクラじゃないんだし。


淀江さん以外にも、みんな私には良くしてくれた。


SEXは嫌いじゃない。


親父たちも嫌いじゃないけど、好きでもない。

⏰:08/12/11 10:57 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#480 [ゆーちん]
都合のいい世の中だな、っていつも思ってた。


お金が欲しい私。


SEXがしたい客。


SEXぐらいいくらでもしてあげるよ。


お金ぐらいいくらでも払ってやる。


互いの需要と供給が見事なくらいバランスが取れているバイトだった。

⏰:08/12/11 10:58 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#481 [ゆーちん]
やっぱり淀江さんの言う通りだよ。


辞めるのは惜しかったのかも。


だけど、その金欲や物欲に勝るものが、この部屋の中に詰め込まれてんの。


淀江さんにはわかって欲しい。


初めての大恋愛なんだよ。

⏰:08/12/11 11:00 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#482 [ゆーちん]
ガチャ…


この大恋愛だけは大切にしたいと思った。


「あら、いたの。珍しいね。」


この笑顔の為なら、全て捨てていいと思えたんだ。


「バイト辞めたの。」


だから後悔はもうしない。


ふっ切るんだ。

⏰:08/12/11 11:02 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#483 [ゆーちん]
「じゃあ俺が養ってやるよ。」

「…無理だってば。私、金のかかる女だもん。」

「くっそ。何でこんな金のかかる女に、俺は引っ掛かったんだろ。」

「フフッ。引っ掛けて来たのはそっちじゃん。」

「あ、バカなのにそんな事は覚えてんだ。」

「うるさい!」


私はこの人の為に生きるよ。

⏰:08/12/11 11:02 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#484 [ゆーちん]
先生とほとんど毎日顔を会わせられる夏休みは、あっという間に過ぎて行こうとしていた。


泊まったのはほんの数回。


SEXだって、数える程しかしていない。


今までの付き合い方が少しおかしかったのかな?


先生との過ごし方が新鮮だし、新発見だし、魅力的だった。

⏰:08/12/11 11:04 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#485 [ゆーちん]
「亮治!」

「…え?」

「返事は、はい!」

「はい…」

「何、その気の抜けるような返事。」

「だって…斗美が下の名前で呼ぶから。」

「悪い?」

「悪くないけど…その呼び方、お袋に叱られる時の呼び方に似てたからビビった。」

⏰:08/12/11 11:05 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#486 [ゆーちん]
普段は【先生】って呼んでいるので、滅多に【亮治】なんて呼ばない。


甘える時か…怒った時だけ。


「お袋だと思ってビビっただ?こんの…へたれ野郎!」

「何、何よ。ごめんって。何怒ってんの。生理?」

「今日は何月何日!?」

「8月31日。」

⏰:08/12/11 11:06 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#487 [ゆーちん]
「明日から9月だね!」

「そうですね。新学期ですね。宿題終わりましたか?」

「終わってる訳ないでしょ。明日から新学期ってわかってて、この有様はわざと?」


時刻は夜の8時。


お風呂上がりの先生は、パンツ1枚でソファーでくつろいでいた。

⏰:08/12/11 11:08 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#488 [ゆーちん]
「何?宿題見て欲しいの?」


怯えた顔が妙に可愛かったけど、そんなんじゃ怒りは静まらないよ。


「宿題なんかどーでもいい。」

「じゃあ何に怒ってるんですかー?」

「私だってビックリだよ。亮治さんが、この夏休み中、1回しか、デートに、連れてって、くんなかったんだからっ!」

⏰:08/12/11 11:09 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#489 [ゆーちん]
一言一言、リアクションを付けながら訴えた。


「…エヘッ。」


なのに先生はとぼけた顔をしただけ。


「笑って済ませないで下さーい!今からでも遅くないよ。デート行こっ。夜景連れてってもらってないもん!」

⏰:08/12/11 11:10 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#490 [ゆーちん]
「あー…夜景。」


先生は曖昧な返事をした。


「覚えてないの?夏休み前、私が海連れってって言ったら山ならいいって。夜景連れてってやるって言ったじゃんかー!今日で夏休み終わるんですけどー!」

「こういうとこだけ記憶力いいんだな。」

⏰:08/12/11 11:12 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#491 [ゆーちん]
「忘れてたの?最悪!先生なんか嫌い!」


すねた私はリビングから逃げ出した。


脱衣所で服を脱ぎ捨て、湯舟に飛び込む。


「と〜みちゃん。」


扉の向こうで先生が私を呼んだ。


「そんな子いないよ!」

「ごめんねー。どっこも連れてってやれなくて。」

⏰:08/12/11 11:12 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#492 [ゆーちん]
仕事が忙しかったのはわかってるんだ。


お盆休みも少なくて、実家に帰るか私と遊ぶか真剣に悩んでくれてた事も知ってる。


今年のお正月も帰省していないって言ってたから、『実家帰った方がいいよ。』って勧めたのも私。


「ねぇ。」

「ん?」

⏰:08/12/11 11:13 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#493 [ゆーちん]
「私ってわがままなのかな。」

「うーん。どうだろ。」

「デート出来ないから毎日この部屋に転がり込んで、好き勝手させてもらって…なのにデートしたいって。わがままだよね。」

「それはわがままじゃないよ、別に。」

⏰:08/12/11 11:14 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#494 [ゆーちん]
先生はそう言ってくれたけど、わがままだってわかってた。


でもね、わがままだって言いたくなるんだよ。


援交辞めて、これから先生漬けになれるって楽しみだったのに…ちょっと寂しかったんだよ。


「ごめんなさい。夜景はまた今度でいいや。」

⏰:08/12/11 11:15 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#495 [ゆーちん]
冷静になって考えると、私が悪かった。


お風呂に入ってよかった。


湯舟が私を落ち着かせてくれた。


「謝らなくていいよ。俺が悪かったんだもん。三連休にでもデートしような。」

「うん。」

「よし、仲直り。さっさと出て来いよ。」

⏰:08/12/11 11:16 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#496 [ゆーちん]
ドアをコツンと叩いてから先生はリビングに戻って行った。


湯舟から出て、髪や体を洗って、先生の言う通りさっさとお風呂から出た。


「出たー?」


リビングから先生の声。


「…うん、出たよ。」


何でそんな事聞くんだろ。


先生もう入ったじゃん。

⏰:08/12/11 11:17 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#497 [ゆーちん]
不思議に思いながらバスタオルを戸棚から降ろしていると、先生は現れた。


「…何?」

「タオル貸してみ。」


私の手から、先生の手にバスタオルが渡った。


「私まだ体拭いてな‥」

⏰:08/12/11 11:17 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#498 [ゆーちん]
一気に白い世界に包まれた。


「え、先生?」

「拭いたげるわー。」

「へ?」


髪をグシャグシャとタオルで拭いて、体の雫も拭き取って行く。


「お詫び。」

「何の?」

「約束守れなかったお詫び。」

「…もういいって。」

「ばんざーい!」

⏰:08/12/11 11:47 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#499 [ゆーちん]
子供を操るような口調に、つい笑ってしまった。


逆らわずに両手を上げる自分がちょっと好き。


素直に恋してる感じだから。


拭き終わると体にバスタオル巻いた先生。

⏰:08/12/11 11:47 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#500 [ゆーちん]
「あー。」

「あ?」


いきなり何?


先生壊れた?


「いー。」

「えっ、い?」

「うー。」

「う?」


なるほど。


オウム返しが狙いだったんだ。

⏰:08/12/11 11:48 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#501 [ゆーちん]
【う】で唇を突き出すと、先生は自分の唇を重ねた。


小技の効いたキスにやられた私は、脱衣所から去って行く先生を見送った。


頭を抱えながら照れていると、リビングから『アイス食べる?』と、先生の声が聞こえた。


「食べる!」


そう答えて、私は急いで服を着た。

⏰:08/12/11 11:49 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#502 [ゆーちん]
〔斗羽〕


夏休みが終わって数日が経った。


夏休み中、朝から夕方までだったバイトも、学校が始まったので勤務時間が短くなった。


園田さんに会える割合は減ったけど、前より全然大丈夫だった。


少し強くなれた?


愛の力かもね。

⏰:08/12/11 11:50 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#503 [ゆーちん]
「斗羽ちゃーん!」

「あ、恵。」


太一くんとは、まだ話ができていない。


園田さんと仲直りした日の夜、太一くんにやっぱり付き合えない事を告げた。


だけど納得してくれなくて…ちゃんと会って話そうって事になった。

⏰:08/12/11 11:50 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#504 [ゆーちん]
だけど全然時間が合わなくて、会えずにいた。


「夏休み中、斗羽ちゃんのバイト先に何回か遊びに行ったけど一度も会わなかったね。」

「そうだね。私結構入ってたのに。休憩中とか雑用させられてた時だったのかもね。」

「アハハ。タイミング悪かった系?」

「きっとそうだよ。」

⏰:08/12/11 11:52 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#505 [ゆーちん]
恵を見た瞬間、ゾッとしたけど…案外平気だった。


平然を装える自分に驚くばかり。


恵と話していた時だ。


太一くんからのメール。


《今日の夜、公園来れる?》


恵が目の前にいるのに…本当、タイミング悪い。

⏰:08/12/11 11:53 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#506 [ゆーちん]
「あれ、メール?誰からぁ?」

「友達だよ。」

「そうなんだ。つまんなーい。斗羽ちゃん彼氏いないの?」

「うん、いないよ。」


園田さんは彼氏として、友達なんかに紹介できない。


妻子持ちの彼氏がいるだなんて言って、祝福されるはずない。

⏰:08/12/11 11:53 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#507 [ゆーちん]
「たっくんに頼んで、誰か紹介してもらおっか?」


たっくんねぇ…。


そのたっくんとも付き合っちゃったんだよ、私。


恵、今目の前にいる私はたっくんの浮気相手だよ。


「仲良しだね。恵と彼氏。」

⏰:08/12/11 11:54 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#508 [ゆーちん]
「仲良しだよぉ!夏休み中はあんまり会えなかったんだけど、毎日連絡くれたし。」

「別れの危機とかなかったの?」

「危機?ぜ〜んぜんっ!超ラブラブだよ。」


ラブラブ。


その言葉に嫉妬した。

⏰:08/12/11 12:18 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#509 [ゆーちん]
「いいね、ラブラブ。」

「エヘッ。絶対結婚するからねー。」


恵とは別れるって、あの日言ってたのに。


別れる気なんか更々ないんじゃん。


「結婚式呼んでね!」


作り笑顔を残し、私は恵とバイバイした。


これ以上聞きたくない。

⏰:08/12/11 12:19 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#510 [ゆーちん]
《いいよ。》


太一くんに返事をして、そのままポケットに携帯電話を入れた。


9月の風はまだ温かい。


夜になれば涼しくなるだろうか。


夜になれば私の悩みは軽くなっているだろうか。

⏰:08/12/11 12:20 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#511 [ゆーちん]
太一くんときちんと終わらせている事を願いながら、バイトに向かった。


こんな日に限って園田さんは休み。


顔が見たかったのに…タイミングの悪魔にでも取り付かれてんじゃないかな、私。


「いらっしゃいませ。」


レジで笑顔を売るバイトが始まった。

⏰:08/12/11 12:21 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#512 [ゆーちん]
一生懸命笑顔を作った。


心が不安定なせいでミスが出てしまわないように仕事に集中した。


おかげで上がりの時間までものすごく早かった。


「お疲れ様でした。」


毎日歩き慣れた暗い夜道を少し急ぎ足で歩く。

⏰:08/12/11 12:21 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#513 [ゆーちん]
《着いたよ。》


そんなメールが10分前に受信してあったから。


小走りで公園に向かうと、ベンチに座りながら携帯電話を触っている太一くんがいた。


「…お待たせ。」

「あ、斗羽ちゃん。」


私に気付いた太一くんは携帯電話をポケットに入れた。

⏰:08/12/11 12:22 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#514 [ゆーちん]
隣に座った途端、太一くんは口を開いた。


「久しぶり。」

「うん、久しぶり。」

「元気だった?」

「元気だよ。太一くんは?」


こんな話をしてる場合じゃない。


ちゃんと話を切り出さないと。


「元気じゃない。」

「え?どうかしたの?」

⏰:08/12/11 12:23 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#515 [ゆーちん]
「斗羽ちゃんに別れようって言われた。」


ありがたい事に太一くんから話を切り出してくれた。


「その事なんだけど、好きな人がいるんだ。だから太一くんとは付き合えない。」

「…。」


太一くんは何も言わずに私を見ていた。

⏰:08/12/11 12:27 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#516 [ゆーちん]
「前に言ったでしょ?複雑なの、この恋は。太一くんが絡むと余計に複雑なる。」


少しキツい言い方だった。


これで私が嫌われればいいのに。


なのに太一くんは引かなかった。


「2番目でもいいから…別れるなんて言わないで。」

⏰:08/12/11 12:28 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#517 [ゆーちん]
何でそんな事言うのかがわからない。


「私は太一くんの2番目なんて嫌だよ。」

「何言ってんの。斗羽ちゃんは1番だから。」

「嘘つかなくていいよ。恵と今日話したの。毎日たっくんはメールくれるって。結婚するんだって。」

⏰:08/12/11 12:29 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#518 [ゆーちん]
太一くんの目が一瞬それた。


「恵にはバレてない。だから今のうちに別れて、もう終わらそう。」

「恵とは…別れるから。」

「その言葉、前にも聞いた。」


太一くんは苦い顔を浮かべた。


恵と別れる気なんかないんなら、私に手を出さないで欲しかった。

⏰:08/12/11 12:30 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#519 [ゆーちん]
その手を握りしめた私も悪かったけど…嘘の優しさはもういらない。


「太一くんの事、好きだったよ。今までありがとうね。バイバイ。」


私はベンチから立ち上がった。


何も言わない太一くんを残して公園から出た。

⏰:08/12/11 12:31 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#520 [ゆーちん]
その時だった。


走り寄る音がして、腕を掴まれて、振り返った時には太一くんの顔が目の前にあった。


…辞めて。


そんなキスなんかいらない。

⏰:08/12/11 12:33 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#521 [ゆーちん]
首を振って、逃げようとすればするほど、太一くんが私の頭を押さえる力が強くなる。


痛い。


心が痛い。


嘘もいらないしキスもいらない。


2番目なんてもっといらない。

⏰:08/12/11 12:33 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#522 [ゆーちん]
そう決めたんだから…そんな優しいキスしないで。


涙が出た。


太一くんの勝手さに?


いきなりキスをされたから?


違う。


自分の弱さに泣けて来たんだ。

⏰:08/12/11 12:34 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#523 [ゆーちん]
あれだけ恵にラブラブ話を聞かされて、別れを決意したのに。


あれほど私には園田さんしかいないって、特別な恋を覚悟したのに。


もう、2番目の女って役割は園田さんだけで充分だよ。


なのに…太一くんのキスを受け入れた私は、彼の体を抱きしめていた。

⏰:08/12/11 12:35 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#524 [ゆーちん]
頭と体の意見が噛み合ってない自分の弱さに涙が止まらなかった。


きっと、どこかに悪が潜んでいるんだ。


園田さんが好き。


だけど私は園田さんにとって2番目でしょ?


だったら私も他の人と付き合ってもいいんじゃないかな、って。

⏰:08/12/11 12:36 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#525 [ゆーちん]
太一くんにも恵がいる。


どうせ私は2番目だから。


2番目。


普通の恋がしたいだけだったのに。


こんな不毛な恋をしてるって聡志が知ったら、笑われちゃうかな。


「…別れるなんて嘘だよな?」

⏰:08/12/11 12:37 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#526 [ゆーちん]
太一くんのその質問に、特に返事などはせず、ただ彼の唇に自分から重ねに行った。


もう…どうにでもなれって思った。


園田さんも太一くんもどっちも好きなの。


叶わない恋だけど、私はそれでいいって決めたから…だから、このキスをもう少しだけ楽しませて。

⏰:08/12/11 12:37 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#527 [ゆーちん]
〔斗美〕


「やだ!辞めて!辞めろってば!やだー!」


最悪。


これだから暗い夜道は嫌い。


もうすぐで家だったのに。


「静かにしろ!」

「離して!辞めて!」

⏰:08/12/11 12:38 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#528 [ゆーちん]
いくら抵抗しても敵わない。


悔しい。


女である事、力がない事、そして…援交をしていた事を後悔した。


「淀江さんに言われたんでしょ?離して!こんな事して何になんのよ!」


変態親父の繋がりってのはわからない物で、今、私を車に無理矢理乗せようとしている男3人は以前の客。

⏰:08/12/11 12:39 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#529 [ゆーちん]
よりによってこの3人は他の親父よりも、やや若め。


力がある男をわざわざ選んで、私を誘拐ですか。


車に乗せられ、どこかに向かって走りだした。


「どこ行くのよ。」

「大人しく座ってて。」


縛られたり目隠しなどはされていない。


なので怖くはなかった。

⏰:08/12/11 12:40 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#530 [ゆーちん]
ただ、怒りだけが沸き上がっているだけ。


今ドアを開けて無理矢理車から脱出してやろうか。


だけどそんな事をしても、またこいつらは誘拐しに来るんだろうな。


無駄な抵抗はよせ、ってか。

⏰:08/12/11 12:41 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#531 [ゆーちん]
着いた先は事務所のようなビルだった。


何ここ。


私、何されるの。


ドアを開けて中に入れられると、やっぱり予感的中。


淀江さんがいた。


「…何の用?」

「ここは僕の事務所だから楽にしてくれていいよ。」

「事務所?てゆーかこの人達と何で知り合いなわけ?」

⏰:08/12/11 12:42 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#532 [ゆーちん]
私を誘拐した3人を指差した。


「知り合いも何も、僕の部下だ。」

「部下?」


男は言った。


「淀江さんはここの社長なんだよ。」


あー。


なるほど。


全て繋がった。

⏰:08/12/11 12:43 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#533 [ゆーちん]
お金の羽振りがいい事や、高級なプレゼントを惜しみなく与えてくれる事。


ここの3人が文句も言わずに、一致団結してる事。


「で、その社長さんは私に何の用ですか?もう淀江さんと私は何の関係もないでしょ?」

「そんな寂しい事言わないでくれよ。」


淀江さんは笑った。

⏰:08/12/11 12:44 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#534 [ゆーちん]
「帰して。いくら淀江さんだからって誘拐はダメでしょ。警察にチクるよ?」

「そんな事したら家族にも彼氏にも、今までのバイトの事がバレるんだぞ?」

「…彼氏にも?」


それはダメ。


親にバレてもどうって事ない。

⏰:08/12/11 12:44 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#535 [ゆーちん]
だけど先生にバレる訳にはいかない。


「私にどうして欲しいの。」

「こうして欲しいんだよ。」


そう言った淀江さんに、押し倒された。


先生の家よりフカフカのソファーが憎い。


「やだ!」

⏰:08/12/11 12:46 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#536 [ゆーちん]
「君は抜け出せないんだよ。SEXのプロだ。いつかはそういう道に進めばいいと僕は計画を立てている。」

「は?計画?私を風俗にでも売るつもり?」

「そうだ。君は人気者になれるよ。」


誰だ、こいつ。


私が知ってる淀江さんじゃない。

⏰:08/12/11 12:46 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#537 [ゆーちん]
私の知ってる淀江さんは、いつも私に優しいんだ。


信用できる人だったの。


こんなふざけた事をする人じゃない。


「信じてたのに…淀江さんの事。」

「信じてた?僕を?」


スカートから伸びている私の足を撫でる淀江さんの手は乱暴だった。

⏰:08/12/11 12:48 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#538 [ゆーちん]
「誰よりも私に優しかったし、私に援交を教えてくれたから。」

「フフッ。たかが男が喜ぶSEXと金の稼ぎ方を教えただけで信用?」

「私に良くしてくれた。プレゼントもくれた。」


右手は足を、左手は胸を、楽しそうに散歩していた。

⏰:08/12/11 12:49 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#539 [ゆーちん]
「そんなの、君に好かれたいからに決まってるじゃんか。困ったな。好意じゃなくて信頼を得てしまったよ。」


淀江さんが笑うと、部下の3人も笑った。


「好意?」

「好かれると、油断してくれるじゃないか。」

「意味わかんない。何の油断?私をSEXのプロにさせて、風俗に売るつもりだった?まさかね。」

⏰:08/12/11 12:50 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#540 [ゆーちん]
「何だ、わかってるじゃないか。だったら文句言わずに、風俗かポルノ女優にでもなれるようにこれからも頑張りなさい。」


怒り、憎しみ、後悔。


全てが混ざって、吐きそうなくらい複雑な気分になった。

⏰:08/12/11 12:50 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#541 [ゆーちん]
最初から、私を商品としてしか見ていなかったって事か。


バカみたい。


淀江さんに騙されて、私は勝手に舞い上がっちゃってて…本当バカだよ、私。


先生の言う通り。


私はバカだ。


「泣いても無駄だ。君はこれからも援交をしてスキルアップするんだ。辞めるなんて許さない。」

⏰:08/12/11 12:51 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#542 [ゆーちん]
私、何か淀江さんと契約でもした?


してないよね?


だから私にそんな事を命令する権利なんて淀江さんにはない。


「こんな事バレると捕まるのは淀江さんだよ。もう辞めて…」

⏰:08/12/11 12:52 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#543 [ゆーちん]
抵抗する体力がどんどん弱くなる。


「だから言ってるじゃん。彼氏にバレるよ、って。」


やだ。


先生にバレるわけにいかない。


だからって援交続けるわけにもいかない。


どうすればいい。


「自業自得だ、私。」


泣きながら目を閉じた。


何も見たくない。

⏰:08/12/11 12:53 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#544 [ゆーちん]
「嫌がってるわりに、体は素直だ。」


淀江さんのその言葉に、また涙した。


私、最低。


この体は先生にしか反応しちゃいけないんだよ。


なのに、何なの。


この有様は。


SEX独特の快楽に顔を歪める私を殴り殺してやりたいとまで思った。

⏰:08/12/11 12:53 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#545 [ゆーちん]
◇◆◇◆◇◆◇

繋いだ手

◇◆◇◆◇◆◇

⏰:08/12/11 12:54 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#546 [ゆーちん]
翌日の私は放心状態だった。


淀江さんが果てた後、ずっと見ていた3人の中の1人が言った。


『援助交際を続けると約束しろ。』と。


『約束する。』と答えてしまった私。


そう言わないと、帰してもらえなかった。

⏰:08/12/11 12:55 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#547 [ゆーちん]
どうにかして淀江さん達を騙せないだろうか。


…いくら考えても私の頭では無理だった。


解決のしない問題。


今は騙せても、いつか私を風俗へ売る為にまた誘拐に来るんじゃないかと思うと溜め息が溢れた。

⏰:08/12/11 12:55 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#548 [ゆーちん]
何も解決しない。


学校を休んで一日中ベットの中で過ごした。


コンコン…


「斗美、学校は?」


ママがドアをノックしながら話しかけてくる。


「…行かない。」

「珍しいわね。斗美がサボるなんて。」


ママはそう言って部屋の前から離れて行った。

⏰:08/12/11 12:56 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#549 [ゆーちん]
本当、珍しい。


家でサボるのなんて。


毎日ちゃんと学校には行ってる。


だけど屋上でサボってばっか。


ていうかサボるために学校行ってる。


サボって、先生に会うために。

⏰:08/12/11 12:57 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#550 [ゆーちん]
《どした?》


学校にいたのなら1時間目が始まる時間。


先生からメールが来た。


《風邪ひいた。》


…嘘。


バカは風邪ひかないもん。


《大丈夫?》

《大丈夫じゃない。》


大丈夫なんかじゃない。


もう…ボロボロだよ。

⏰:08/12/11 12:58 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#551 [ゆーちん]
《絶対安静にしてろよ。じゃあ授業あるから行くわ!》

《ありがとう。頑張って。》


先生からのメールが嬉しかった。


眠りもせず、ただベットの中で過ごした。


終わらない問題の答えを探しながら。

⏰:08/12/11 12:59 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#552 [ゆーちん]
夕方、先生から電話が掛かって来た。


「…はい。」

「調子どうよ。」

「…悪い。」

「病院は?」

「行ってない。」

「連れてってあげようか?」

「いい、行かない。それより先生んちに連れてって欲しい。」


先生に会いたくない。


会っちゃいけない。

⏰:08/12/11 13:00 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#553 [ゆーちん]
淀江さんを受け入れてしまった、こんな汚い体で、先生に会えない。


だけど口から出た言葉は、本心だった。


会いたいんだ、先生に。


「ダメ。悪化するぞー。」

「先生に会えない方が悪化する。」

「ハハッ。何だそれ。」

⏰:08/12/11 13:01 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#554 [ゆーちん]
「ごめんなさい。ずる休みなの。」

「ずる休み?珍しいな。」

「だから悪化とかそういうの関係ないの。わがままだってわかってるけど、お願い。会いたいんだ。」

「…わかった。じゃあ迎え行くよ。家の前ついたら連絡するから待ってて。」

「ありがと。」

⏰:08/12/11 13:02 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#555 [ゆーちん]
何かを悟ってくれたのか、先生の声は優しかった。


化粧も髪も服装も、何も着飾らない。


ただ先生に会いたいだけ。


私はリビングで迎えが来るのを待った。


「斗美、晩ご飯は?」

「いらない。ちょっと出掛けてくる。」

「その格好で?」

⏰:08/12/11 13:03 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#556 [ゆーちん]
さすがのママも驚いていた。


それもそのはず。


今まですっぴんで出掛けた事はない。


その上、ジャージに髪はノーセット。


ママが驚いても仕方ない。


「彼氏だからいいの。」

「彼氏だからダメなんじゃないの?斗美、何か変わったね。」


うん、変わった。

⏰:08/12/11 13:03 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#557 [ゆーちん]
彼氏だから、こんな格好見られたくなかった。


彼氏じゃなくても、どんな人にでもダサい格好は見られたくない。


でもさ、先生は不思議とそんな恥じらいを感じさせない人なんだよね。


こんなダサい私も受け入れてくれてるし。

⏰:08/12/11 13:04 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#558 [ゆーちん]
「体調はよくなった?」

「うん、平気。明日から学校行くから。」

「そう。」


平気なわけない。


学校も行きたくない。


でも、いつまでもこのままじゃいられない。


《ついたよ。》


先生からのメール。


「いってくる。」

「いってらっしゃい。気をつけてね。」

⏰:08/12/11 13:05 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#559 [ゆーちん]
ママに見送られてリビングを出た。


玄関を開けて、外に飛び出す。


先生の車があった。


一気に顔が綻ぶ。


「先生!」

「ずる休み女子高生!」

「アハハ。何そのあだ名。」

「はい、乗って下さいな。」

⏰:08/12/11 13:06 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#560 [ゆーちん]
先生はいつもと変わらない笑顔だった。


ねぇ。


私の笑顔もいつもと同じ?


910号室に着いた。


「お風呂ためて。」

「はーい。」


シャワーで浴槽を軽く流してからスイッチを押す。


たまったら、先生と一緒にお風呂に入ろう。


着替えなら、確かストックがあったはず…。

⏰:08/12/11 13:07 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#561 [ゆーちん]
リビングに戻った。


「先生。」

「ん?」


返事はキッチンから聞こえた。


「何してんの?」

「鍋焼きうどん作ってる。」

「へぇ。」

「誰かさんが体調悪いとか言うから、わざわざうどん買って来たんだよー。」

⏰:08/12/11 13:08 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#562 [ゆーちん]
「だから迎えが遅かったのか!」

「失礼ね、今時の女子高生は。」

「ハハッ。何でおかま口調なの!」


笑いながら鍋焼きうどんの完成を待った。


何から伝えればいいかな。


こんな幸せで安らぐ事って他にないの。

⏰:08/12/11 13:09 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#563 [ゆーちん]
ありきたりな言葉だけど、私にとって先生は…必要な存在なんだよ。


涙が出るくらい、先生に恋してる。


「いただきます!」

「召し上がれ!」


温かいと言うより熱い。


そんな鍋焼きうどんをつつきながら食べた。


美味しかった、すごく。

⏰:08/12/11 13:10 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#564 [ゆーちん]
食べ終わり、片付けを済ませて、テレビをつけた。


「先生。」

「はい、桜井。」

「好きだよ。」

「…おいおいおいおい。いきなり照れる事言わないでよ。熱でもある?」

「本当だよ。私さ、昔はね隣に誰かいると眠れなかったの。」

⏰:08/12/11 13:11 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#565 [ゆーちん]
今までの彼氏と、一緒に眠った事のない私。


「あぁ、だから初めて会った時いきなり起きたんだ。」


初めて会った時。


…そうだ。


屋上で昼寝していた私の隣に先生が来たんだっけ。

⏰:08/12/11 13:11 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#566 [ゆーちん]
「寝顔見ようと思ったらパッて起きちゃってさ。普通、寝てたら気付かないよ。」

「うん。でもさ、先生の隣だと眠れるんだよね。不思議でしょ?」


先生は私の肩を抱いた。


もう一方の手で私の両手を包み込んでくれた。


「不思議だよー。俺がこんなガキに惚れるなんて、人生不思議な事だらけ。」

⏰:08/12/11 13:12 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#567 [ゆーちん]
ダメだ。


泣けてきた。


好きな人に好きと言われて、嬉しいに決まってるじゃん。


「先生、私さ…」


もう…隠し事は嫌だった。


「援こ‥」

「援交なら知ってるから。」

⏰:08/12/11 13:12 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#568 [ゆーちん]
『え。』と小さな声を零した私に、先生は言った。


「ずっと知ってた。初めて会った時から、この子悪い事してるなって気付いてた。」


涙は勝手に零れて来た。


「何で…」

「いつか辞めるって信じてたから。だから言わなかった。」

⏰:08/12/11 13:14 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#569 [ゆーちん]
繋いだ手に力が入ったのがわかった。


「俺、昔やんちゃだったからそういう事してる女友達いっぱい見て来たんだ。だから斗美もすぐにわかった。」

「私…汚いのに、何で優しくしてくれんの…」

「好きになっちゃったもん、仕方ないじゃん。」

⏰:08/12/11 13:14 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#570 [ゆーちん]
こんなに私を想ってくれている人がいるのに、どうして早くに辞めてなかったんだろうと、後悔だけが私を支配していた。


「辞めてくれた時は嬉しかったよ。辛かったでしょ?ずっと頑張ってたもんね。」


何言ってんの。


先生だって辛かったくせに、こんな時も私をかばってくれる。

⏰:08/12/11 13:15 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#571 [ゆーちん]
援交してた事叱らないの?


叱ってくれない方がキツいな。


「辞めたはずなのに、今日会った斗美はまた悩み事ある顔してるしさ。もう隠し事なしにしてよ。俺の事信じてみない?」

⏰:08/12/11 13:16 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#572 [ゆーちん]
「ごめんなさい。」


昨日の夜の事を話した。


誘拐された。


淀江さんとの関係。


将来風俗に売られるかもしんない。


それと…


「私、汚いんだ。先生以外の人にも…」


泣いていた私の手をずっと繋いでくれていた。

⏰:08/12/11 13:17 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#573 [ゆーちん]
「淀江さんにも反応して…最低でしょ、私。ごめんな…さい。」


淀江さんのSEXに感じていた事が1番の汚点だった。


目が痛いくらい泣いた。


「ごめんなさい…。」

「ん、わかった。もういいよ。」


こんな時でも先生は優しかった。

⏰:08/12/11 13:18 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#574 [ゆーちん]
「その淀江って奴、殺してやるから。」


先生が言うと洒落にならない。


本当に殺しそうで怖かった。


「辞めて…そんな事しないで。」

「人の女をバカにしやがって…親父ごときが調子乗ってると痛い目に遭うって事教えてやんないと。」

⏰:08/12/11 13:19 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#575 [ゆーちん]
昔、不良だっただけあって何かしでかしそうで本当に怖い。


でもこれで私にも勝ち目はある。


先生にバレたくないから淀江さんに従っていたけど、もうこれで従う意味はなくなった。


「明日、警察行くから。」

⏰:08/12/11 13:19 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#576 [ゆーちん]
警察に行けば何とかなる。


ひとまず先生の怒りを沈めた。


「風呂行くぞ。」

「…うん。」


機嫌が悪い先生。


当たり前だ。


私のせいなんだから。


私が悪い。


「斗美。」

「ん?」

⏰:08/12/11 13:21 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#577 [ゆーちん]
湯舟につかり、正面に座る先生は言った。


「そんな自分を責めなくていいから。若気のいたりってやつだろ?反省してるならもういいから。斗美には怒ってないよ。俺は淀江に怒ってんだ。」

「でも…」

「おいで。」


手招きされ、私は先生の方に移動した。

⏰:08/12/11 13:23 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#578 [ゆーちん]
抱きしめられたこの体は汚い体なのに、惜しみなく力強いハグだった。


「汚くないから。でもこれからは俺だけの体だからな。他のとこ行っちゃダメだぞー。」

「…うん。」

「はい、泣かなーい!もう16歳でしょ〜?」

⏰:08/12/11 13:24 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#579 [ゆーちん]
先生に抱き着いて、止まった涙をまた流した。


この人のために私は変わらないと。


私でも、幸せになれるんだ。


幸せになりたいんだよ。

⏰:08/12/11 13:25 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#580 [ゆーちん]
翌日、朝から警察に行った。


最初は相手にされなかったけど親切な警察官が対応してくれて、真剣に話を聞いてくれた。


その日の午後、淀江さんと他の3人は逮捕された。


未成年に売春行為をさせた事が理由。


もちろんママにもバレた。

⏰:08/12/11 13:27 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#581 [ゆーちん]
事情聴取で、ママは…泣いていた。


私のために泣いてくれるなんて思ってなかったから、嬉しくて私も泣いた。


帰りはママと歩いて帰った。


叱られなかった。


逆に謝られてしまった。

⏰:08/12/11 13:27 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#582 [ゆーちん]
「もっと斗美にも甘やかせてあげればよかったね。ママが悪かったよ。」

「そうだね、って言いたいけど…さすがにこれはママが原因じゃないもん。私が悪いの。悪いってわかっててあんな事したんだから。」


ママを困らせたくて援交をしていた。

⏰:08/12/11 13:28 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#583 [ゆーちん]
その結果、本当にただ悲しませるだけのものとなってしまっていた。


「斗美は社交的だからあまり気にしてなかったの。お姉ちゃんだし、大丈夫かなって。斗羽ばっか構ってたから…ごめんね。」


泣きそうなのを我慢して『私もごめん。』と言った。

⏰:08/12/11 13:29 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#584 [ゆーちん]
「私このまま彼氏んち行くから。」

「彼氏はこの事知ってるの?」

「うん。彼氏のおかげで自分ら警察行けたの。」

「そう。彼氏に感謝しないとね。今度連れて来なさい。」

「んー…考えとく。禁断の恋だからさ。」

「禁断?」

「彼氏、私の学校の先生なの。」

⏰:08/12/11 13:30 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#585 [ゆーちん]
友達にも言った事ない言葉をママに言うって不思議な感じだった。


「そう。もうそんな事ぐらいじゃママ驚かないわ。」


ママは笑った。


「ごめんね。でも私さ、先生に出会って変われたの。」


優しい笑顔で笑ってくれた。

⏰:08/12/11 13:31 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#586 [ゆーちん]
すっかり暗くなった夜道でママと別れ、私は910号室に帰った。


…ピンポーン。


「はい。」

「ずる休み2日目女子高生です。」

「入室拒否だな。」


そう言って笑った先生。


中から鍵を開けてくれた。


「お疲れさん。」

⏰:08/12/11 13:31 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#587 [ゆーちん]
「うん。これからも事情聴取で警察行かなきゃだけど、もうこれで開放されたのかと思うと…泣けてきた。」


先生の胸に飛び込んで、私は声を出して泣いた。


泣かないって決めてたのに。


「先生ごめんね。ごめんなさい。」

⏰:08/12/11 13:32 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#588 [ゆーちん]
逮捕されたとは言え、いつかはまた太陽の浴びる世界に出てくるであろう淀江さん。


また誘拐に来るかもしれない。


でももう逃げ隠れする必要はない。


だってさ…


「俺がずっと守ってあげるからねぇ。」


たくましい彼氏がいるんだもん。

⏰:08/12/11 13:33 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#589 [ゆーちん]
ブランド物は売りに行こう。


捨てるのは可哀相でしょ?


バッグや財布に罪はない。


売れたお金は受け取らない。


もう、お金なんていらない。


秘密もいらない。


先生だけいればいい。

⏰:08/12/11 13:34 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#590 [ゆーちん]
〔斗羽〕


冬が来た。


ラブホテルで園田さんとSEXをした。


「斗羽ちゃんって日に日にエッチになってくよね。」

「誰のせいですか?」

「アハハッ。俺?」

「そうですよ?」


そんな事を言って、園田さんと楽しい時間を過ごした。


だけどSEXは気持ち良くなんかなかった。

⏰:08/12/11 13:35 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#591 [ゆーちん]
翌日、太一くんとSEXをした。


「アッ…ンンッ…」

「斗羽…ちゃ…」


二股の何が悪いの。


不倫や浮気の何がいけない?


好きになったんだから仕方ないじゃない。


「たい…ち…アァッ…ンン、ンッ…」

⏰:08/12/11 13:35 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#592 [ゆーちん]
初めてSEXが気持ち良いものだって知った。


太一くんは初めて私をイかせてくれた。


これが本当のSEXなんだと思った。


園田さんより、太一くんに会う事が増える。


太一くんとのSEXも増える。


どんどんと大胆に体を重ね合わせていた。

⏰:08/12/11 13:36 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#593 [ゆーちん]
冬休みが近付く12月は、人肌が心地よかった。


何度だってキスをしたい。


何度だって抱きしめられたい。


何度だってSEXしたい。


私は完全に狂い始めていた。


恵と別れない太一くんにももう悲しんだりしない。


私は2番目なんだから。

⏰:08/12/11 13:37 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#594 [ゆーちん]
「明日から冬休みだっけ?」


ママは私と斗美に問い掛けた。


「そうだよ。」


斗美が答えた。


不思議。


今まで、ママの質問には私が必ず答えていたのに。


斗美が答える事なんかほとんどなかった。

⏰:08/12/11 13:38 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#595 [ゆーちん]
最近、斗美に近づきたいという意識はめっきり消え、私から離れて行ってるような気がする。


斗美とあまり関わらない内に、姉はまた綺麗になっていた。


雰囲気もどこか落ち着いている。


少し前まではピリピリと機嫌が悪い事が多くて、よく気を使ったっけ。

⏰:08/12/11 13:38 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#596 [ゆーちん]
「しあさって、クリスマスイヴじゃない?二人共どうするの?」


そうだ。


明日は12月22日。


しあさっては12月24日。


どうしようかな…。


「私は彼氏んち行くよ。」


ママの質問に、斗美は迷い1つ見せずに答えた。


斗美、彼氏いるんだ。

⏰:08/12/11 13:39 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#597 [ゆーちん]
前に言ってたよね。


私の彼氏は体目的だけで付き合ってる、って。


今の彼氏もそうなのかな?


あの時、斗美の言ってる意味なんかわからなかった。


だけど今なら、今の私なら、理解できるかもしれない。

⏰:08/12/11 13:40 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#598 [ゆーちん]
園田さんも太一くんも、結局は私のこと体目的なのかもしれないよ。


「斗羽は?」

「まだ未定。」


園田さんはきっと仕事。


太一くんも恵と過ごすんだろうな。


クリスマスイヴなんか、いらないや。


「じゃあママと2人でパーティーでもする?」

「パパは?」

⏰:08/12/11 13:42 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#599 [ゆーちん]
「どうせ帰って来るの遅いんだもん。」

「ママとパーティーかぁ。考えとくよ。」


部屋に戻って、さっそく考えた。


友達と過ごそうか。


今から誘うのも面倒だしな。


やっぱりママと過ごそうか。


いや、でも…

⏰:08/12/11 13:43 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#600 [ゆーちん]
《クリスマスイヴは仕事ですか?》


送信。


《クリスマスイヴは恵と過ごすの?》


送信。


一応ね、一応。


やっぱりクリスマスイヴくらい、好きな人と過ごしたいもの。


好きな人…?


私には2人も好きな人がいるんだ。


贅沢者。

⏰:08/12/11 13:44 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#601 [ゆーちん]
いつかバチが当たるとはわかっていた。


そのバチが、もうすぐ私に降り懸かるなんて、この時の私はこれっぽっちも思ってなかった。


《ごめんね。仕事だ。》


園田さんだ。


珍しく返事が早い。


やっぱり、仕事か。


残念。

⏰:08/12/11 13:45 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#602 [ゆーちん]
《そうですか。私は21時に上がりだから、会えたら会いたいです。》

《俺は22時上がりかな。でもたぶん会う時間ないと思う。ごめんね。また埋め合わせするから。》


断られちゃった…。


失恋にも近いような気分になる。


ベットで落ち込んでいると、また携帯が鳴った。


太一くんからの返事だ。

⏰:08/12/11 13:45 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#603 [ゆーちん]
《ごめんね。別の日にクリスマスパーティーしような!》


結局は私が2番目だから、この有様なんだ。


わかりきっていた結果じゃない。


落ち込む事ないのに…どうして泣きそうに辛いんだろう。

⏰:08/12/11 13:46 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#604 [ゆーちん]
翌日は終業式だった。


明日から冬休み。


みんな自然と浮かれていた。


「斗羽ちゃーん。」


恵が話し掛けて来た。


「冬休み遊ぼうね!」

「うん…。」

⏰:08/12/11 13:47 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#605 [ゆーちん]
私なんかと遊びたい?


私はあなたの彼氏の浮気相手だよ。


…なんて、恵は知るはずないよね。


「明日、彼氏と過ごすの?」

「うん!たっくんの家に泊まり行くんだ。」


胸がチクリと痛んだ。


泊まり…かぁ。


彼氏の家に泊まるなんて、私には未知の世界だ。

⏰:08/12/11 13:47 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#606 [ゆーちん]
そして迎えたクリスマスイヴ。


この日は、私の運命の日だと思う。


そんな事、まだ知らない私はバイト先で笑顔を振りまいていた。


「桜井さん、休憩入って。」


店長からそう言われた私は休憩室へと向かった。

⏰:08/12/11 13:48 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#607 [ゆーちん]
「お疲れ様です。」


パートのおばさん達が帰って行く。


一気に静かになった休憩室の奥には…彼がいた。


目が合うと、園田さんはニコッと笑ってくれた。


「メリークリスマスイヴ。」

「アハハ。」

⏰:08/12/11 13:49 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#608 [ゆーちん]
夜、一緒に過ごせなくても、今こうやって少しでも話をする事ができて幸せだと感じた。


「今日、ごめんね。」



私は首を横に振った。



「今度、映画でも行こうね。」



気分が晴れた。



「…はい!」



笑顔が零れた。



その後、他の人も休憩室に入ってきたので二人っきりは終わり。

⏰:08/12/11 13:51 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#609 [ゆーちん]
残念だったけど、みんなで楽しく話せたからよかった。



「それじゃあ俺、休憩終わりなんで!」



そう言って園田さんは言ってしまった。



私は基本レジだし、園田さんは裏で作業をしているので仕事中、なかなか会えない。


今日、またもう一度会えればいいな。


会えるかな…。

⏰:08/12/11 13:51 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#610 [ゆーちん]
クリスマスイヴだけあって、今日のお客さんはカップルが多かった。


恵と太一くんが来ないか心配だったけど、お蔭さまで来なかったみたい。


よかった。


二人が一緒にいるところは見たくないもの。


21時、店長は申し訳なさそうに言った。

⏰:08/12/11 13:52 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#611 [ゆーちん]
「桜井さん、悪いんだけど1時間延長してもらえないかな?」


明日、バイトは休みだし別にいっか。


どうせ何も用はない。


「いいですよ!」

「助かるよ。ごめんね。」


そういう訳で1時間延長。


夜だと言うのに客足はなかなか減らなかった。

⏰:08/12/11 13:53 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#612 [ゆーちん]
残りの1時間。


矢のように過ぎて行った。


「桜井さん、上がっていいよ。」


店長にそう言われて時計を見ると短い針が10を指していて驚いた。


さっき見た時は9だったじゃない。


60分が5分に感じるよ。


「お疲れ様でした。」

⏰:08/12/11 14:04 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#613 [ゆーちん]
着替えを済ませ、裏口から外に出た。


…店長のバカ。


1時間、延長なんかしてなかったら、こんな辛い思いしなくてよかったのに。


その場から動けなかった。


見たくなかった。


21時上がりだと見なくて済んだのに。


園田さんが…キスをしているところを。

⏰:08/12/11 14:05 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#614 [ゆーちん]
見た事のない女性。


でも誰かはわかるよ。


園田さんの右手に握られていた左手の薬指には指輪が輝いていた。


…奥さんだ。


きっと、いや、絶対。


何ヶ月も奥さんとSEXしていないって理由もわかった。

⏰:08/12/11 14:14 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#615 [ゆーちん]
奥さんは、妊娠中だった。


お腹が大きい。


2人目を授かってるんだ。


今まで見た事のないような優しい顔で、園田さんは奥さんに笑いかけていた。


繋がれた手が、妙に目について、私の中で何かが崩れた。


二人は歩きだした。


園田さん、今日は車じゃないんだ…。

⏰:08/12/11 14:15 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#616 [ゆーちん]
ふと気付いた。


園田さんの繋がれていない方の手に、指輪があった。


嘘でしょ?って叫びたくなった。


いつもつけてないじゃない。


奥さんの前ではつけるの?


そんなの…ズルい。


いつもポケットに入れてたりしてたのかな。

⏰:08/12/11 14:16 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#617 [ゆーちん]
いつもどこかに奥さんとの愛を潜めて、私に笑ったりキスしたり抱きしめたりしてたのかな。


…涙は出なかった。


出たのは溜め息だけ。


もう、終わりだ。


キリがついた。


あんな姿見せられて、これ以上付き合えないよ。

⏰:08/12/11 14:17 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#618 [ゆーちん]
《映画には行かないです。もう会うのも辞めましょう。奥さんと仲良くしてください。元気な赤ちゃんが生まれますように。》


最後の文は嫌味だった。


二人の姿を見たよ、っていう皮肉たっぷりの言葉。


もう園田さんに愛を囁かれる事はない。

⏰:08/12/11 14:18 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#619 [ゆーちん]
前のように優しくされても、丸め込まれたりなんかしない。


ちゃんと断れる。


最初から不毛な恋だったんだ。


クリスマスイヴに終わった恋。


何もこんなイベントに終わらなくても…。


でも、こんな恋にはピッタリの終わり方だったのかもね。

⏰:08/12/11 14:19 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#620 [ゆーちん]
嫌な事は重なる物で、私にはもう一つ辛い事が降りかかってきた。


コンビニに寄ったのがいけなかったんだ。


「斗羽ちゃんっ!」


恵の笑顔の後ろには、目を反らす太一くんがいた。


「バイト帰り?」

「あ、うん…」

⏰:08/12/11 14:21 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#621 [ゆーちん]
「私は今からたっくんち。お菓子買いに来たんだぁ。」

「そうなんだ。」


私の笑顔は引きつっていなかった?


太一くんの笑顔は、引きつってたよ。


「斗羽ちゃんは明日どうするの?バイト?」

「バイトは休み。」

「じゃあ誰かと出掛けるの?」

⏰:08/12/11 14:21 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#622 [ゆーちん]
太一くんは私を見ない。


何でよ。


こっち見てよ。


せっかく会えたのに。


「彼氏と過ごすの。」


小声になった私。


だって嘘だもん。


彼氏なんかいない。


「彼氏いたんだぁ!今度紹介してね?」

「…うん。」

「じゃあまた遊ぼうね!」

⏰:08/12/11 14:22 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#623 [ゆーちん]
支払いを済ませていた二人はコンビニから出て行く。


その瞬間、私は見逃さなかった。


太一くんから恵の手を繋ぎに行った事。


そんな連続で繋いだ手は見たくないよ。

⏰:08/12/11 14:23 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#624 [ゆーちん]
もう太一くんとも終わりだって思った。


私から別れを切り出さなくても、太一くんはわかってくれたはず。


彼氏いるって嘘ついて、自分以外にもそういう相手がいるんだって思えばいい。


あれが私の精一杯の反抗。


最後の意地悪だよ。


…もう何もいらない。

⏰:08/12/11 14:23 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#625 [ゆーちん]
夜道を歩いていると、やっぱり携帯電話が鳴った。


《彼氏できたの?》


太一くんから。


やっぱりそこに食いついて来たか。


恵に隠れて送って来たんだ。


《太一くんに関係ない。恵と仲良くね。もう終わりにしよう。バイバイ。》

⏰:08/12/11 14:24 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#626 [ゆーちん]
それだけ送るともう返事は来なかった。


園田さんからも返事なし。


本当に終わったんだ。


もう期待はしない。


もう2番目は辞めよう。


「ただいま。」


玄関に入るとちょうど斗美がブーツを履いているところだった。

⏰:08/12/11 14:26 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#627 [ゆーちん]
「あー、おかえり。」

「ただいま。今から出掛けるの?」

「ううん。忘れ物取りに来ただけ。」

「そう。」


靴を脱いで私は中に入った。


すると後ろから斗美が言った。


「いいこと教えてあげよっか?」

「何?」


振り返るとブーツを履き終えた斗美が笑ってた。

⏰:08/12/11 14:26 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#628 [ゆーちん]
「30分ぐらい前かな。私が戻ってきた時、外に聡志来てたよ。」

「…聡志?」

「10分ぐらい待ってたけど帰った。」

「何しに来たんだろ。」

「さぁ?今日クリスマスイヴだし、意味ありげだね。」


斗美の笑顔はいつものように怪しい。


何か企んでいるような、そんな笑顔。

⏰:08/12/11 14:27 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#629 [ゆーちん]
「…連絡してみるよ。」

「いい事あるといいね。そんじゃ、よいクリスマスを!」


そう言って短いスカートから伸びる足を弾ませ、外に飛び出そうとした。


「あ、ねぇ斗美!」


ピタッと足を止め、『何?』と言う姉。

⏰:08/12/11 14:28 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#630 [ゆーちん]
「今の彼氏と上手くいってる?」

「は?何いきなり。」

「体目的だけの彼氏?」

「あー、そういうのはもう卒業した。今の彼氏はSEXしなくても愛が伝わってくるような人。」


そっか。


斗美は、幸せな恋愛をしているんだね。


よかったよ。

⏰:08/12/11 14:29 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#631 [ゆーちん]
「いいね。私もそんな恋したい。」

「案外近くに待ってるかもよ。クリスマスイヴに家まで来てくれるなんて、私はただならぬ愛を感じたけど?じゃあね。」


怪しい笑顔だけ残し、斗美は出掛けて行った。


ブーツの音が遠退いていく。


斗美は幸せへと向かって行ったんだ。

⏰:08/12/11 14:29 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#632 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆

秘密のない恋

◆◇◆◇◆◇◆

⏰:08/12/11 14:30 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#633 [ゆーちん]
「マジ?ありがとう!」


街はバレンタインというイベントに包まれていた。


去年のバレンタインは何してた?


何もしてなかったっけ。


2つの恋が終わり、空っぽ状態だったよね。


クリスマスイヴの奇跡は1年後に起こった。

⏰:08/12/11 14:31 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#634 [ゆーちん]
高校2年のクリスマスイヴ。


私は聡志とヨリを戻した。


高1のクリスマスイヴに2つの恋を終わらせた。


翌日のクリスマスに聡志の気持ちを聞いた。


まだ私に恋心があると言ってくれた。


だけど私にはなかった。


付き合わなかった。

⏰:08/12/11 14:32 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#635 [ゆーちん]
だけど1年かけて、私の恋心はまた聡志に傾いた。


そして数ヵ月前のクリスマスイヴ。


私は聡志に1年前の告白の返事を返した。


1番目。


2番目はもうおしまい。


私は聡志の1番目の彼女なんだ。

⏰:08/12/11 14:32 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#636 [ゆーちん]
「まずかったらごめん。」

「まずかったら…うちで飼ってる犬にあげる!」

「…最低。」

「アハハ。嘘だって!ちゃんと食べるよ。」


手づくりのチョコレートケーキはママに教わった。


聡志とヨリを戻したと告げると、ママは喜んでいた。

⏰:08/12/11 14:33 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#637 [ゆーちん]
「ケーキ食べないの?」

「ケーキの前に斗羽だろ?」

「…変態。」


聡志とのSEXはやっぱり気持ち良いと思わなかった。

⏰:08/12/11 14:34 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#638 [ゆーちん]
太一くんのような気持ち良いSEXじゃなかったけど、不満はない。


徐々に気持ち良くなってるんだもん。


いつか必ずお互い満足するものになるよね。


「好きだよ、聡志。」

「俺も好き。」


だって、キスはこんなに心地いいんだもん。


いつかSEXだって心地よくなるはず。

⏰:08/12/11 14:35 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#639 [ゆーちん]
家に帰ると斗美が帰って来ていた。


「おかえり。」

「斗美こそ、おかえり。どうしたの?家出?」

「ま、そんなとこ?」


ママが『違うでしょ。』と笑った。


「旦那さんが出張で、暇だから今日はこっちに泊まるんですって。」

「そうとも言うね。」

⏰:08/12/11 14:36 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#640 [ゆーちん]
斗美は、高校を辞めた。


なぜなら、もうすぐ母親になるからだ。


「よっこいしょ。」


椅子から立ち上がるのも大きなお腹のせいで一苦労らしい。


「おばさんみたいな事言わないでよ。」

「だってさー、腰とか超〜痛いんだもん。」

⏰:08/12/11 14:36 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#641 [ゆーちん]
もうすぐおばあちゃんになる、私たち双子の母は言った。


「双子だと人の倍、大変よ。」


そう、どうやら斗美のお腹には双子が宿っているらしい。


「あ、斗羽さぁ、あのチョコケーキまずかったよ。」


作りすぎたので、残りをテーブルに置いてあったのだ。

⏰:08/12/11 14:38 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#642 [ゆーちん]
「え、じゃあマジで犬行きかもだ。」

「何が?」

「まずかったら犬にやるって聡志が。」

「犬もいらないって言うかもよ?甘すぎだよ、アレ。」

「ママに教わった通りにしたんだけどなぁ。」

⏰:08/12/11 14:38 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#643 [ゆーちん]
そんな事を言って過ごしながら、リビングでテレビを見た。


ママはお風呂。


パパはまだ仕事。


リビングには久しぶりに斗美と二人っきり。


「斗美。」

「ん?」

「赤ちゃん、楽しみ?」

⏰:08/12/11 14:39 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#644 [ゆーちん]
「楽しみだよ。ちょっと怖いけどね。」

「そっかぁ。やっぱり楽しみなんだ。」

「斗羽もいつかわかるよ。」

「私は妊婦にはいい思い出ないから。」


そう言いながらも、私の手は斗美のお腹を撫でていた。


「何?」

「不倫相手の奥さんは妊娠中だったんだよね。」

「やっぱ不倫してたんだ。」

⏰:08/12/11 14:39 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#645 [ゆーちん]
昔、斗美にそんな話したもんね。


不倫とか浮気の相談。


やっぱり気付いてたか。


「1年ぐらい前に。前のカフェのバイト先の人。」

「じゃあうちの旦那も不倫しないか、注意しないとなー。」

「亮治さんなら大丈夫だよ。あの人は不倫なんかしない。」

⏰:08/12/11 14:40 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#646 [ゆーちん]
「そう?経験者に言われると説得力あるな。」

「不倫と浮気なら任せて。」

「アハッ。バカだ。」


斗美と、こんな風に過ごせるなんて思わなかった。


私も成長したし、斗美も成長したんだ。

⏰:08/12/11 14:41 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#647 [ゆーちん]
「聡志がいなかったら私、今もまだドン底だったのかも。」

「そうかもねー。」

「寄り道したけど、聡志がいてよかった。」

「大切にしなよー。聡志いい奴じゃん。」

「うん。」


双子の姉と、恋愛の話をするという事は私たちは変わったんだ。

⏰:08/12/11 14:43 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#648 [ゆーちん]
険悪だった関係から、生まれ変わった。


双子って、ライバルだと思う。


ライバルだから、嫌いにもなるし好きにもなる。


険悪にもなれば、仲直りもする。


家族って、キョウダイって、双子って、そういう物だよ。

⏰:08/12/11 14:43 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#649 [ゆーちん]
確かに比べられるのは嫌だけど、仕方ないもん。


顔は同じでも、私と斗美は違うんだから。


比べられるのが嫌だと思っていた昔の自分は、本当に子供だったんだなって思う。


もうすぐ生まれる斗美の子供たちも、きっと張り合うんだろうな。

⏰:08/12/11 14:44 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#650 [ゆーちん]
姪か甥かはわかんないけど、もし子供たちが張り合ったり喧嘩した時、私は双子の先輩として教えてあげよう。


うんと相手を嫌いになりなよ、って。


嫌いになるから、いいところも見えてくるの。


私は最近、やっと斗美の好きなところ、見つける事ができたかもしれないの。

⏰:08/12/11 14:45 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#651 [ゆーちん]
あと教えてあげられる事は…秘密を持ってもいいけど、ほどほどにしとけって事かな。


私は、不倫や浮気をして良かったと思ってる。


いや、悪い事だけど…成長できたと思うもん。


園田さんは今もあのカフェで働いている。


元気な子供が生まれているだろう。


立派なパパになってるといいな。

⏰:08/12/11 14:45 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#652 [我輩は匿名である]
失礼します
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350
>>351-400
>>401-450
>>451-500
>>501-550
>>551-600
>>601-650
>>651-700

⏰:08/12/11 14:46 📱:W53T 🆔:qRZvfggc


#653 [ゆーちん]
太一くんは、恵と仲良くやってるみたい。


恵からよくラブラブ話を聞かされる。


太一くんも一時の火遊び程度にしか思ってないんだろうな。


別にそれでいい。


その方がいい。

⏰:08/12/11 14:46 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#654 [ゆーちん]
私には聡志がいるんだから。


「あ、メールだ。」


噂をすれば聡志から。


《ケーキ甘すぎ!でも美味しかったよ。ありがと。俺1人で食べたから。》


「斗羽、顔ニヤけてる。キモい。ウザイ。」

⏰:08/12/11 14:48 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#655 [ゆーちん]
斗美からの嫌味も気にならない。


「だって聡志優しいんだもん。」

「いいね。亮ちゃんは今ごろ見知らぬ女にチョコレートでも貰ってるのかなー。」


そう言った斗美は、なぜか余裕たっぷりだった。

⏰:08/12/11 14:49 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#656 [ゆーちん]
「パパ浮気中かもよ〜。」


そう言いながらお腹をさすってあげると、『悪いパパには、帰ってきたらお仕置きだねー。』と笑っていた。


愛されてる自信があるんだろうな。

⏰:08/12/11 14:50 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#657 [ゆーちん]
「ねぇ。」

「ん?」

「元気な双子生みなよ。」

「任せてよ。」


こうして笑い合う事ができるのは、私たちは双子っていう素敵なキョウダイだからだ。


END

⏰:08/12/11 14:51 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#658 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆

あとがき

◆◇◆◇◆◇◆

⏰:08/12/11 14:52 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#659 [ゆーちん]
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

今回は双子をテーマにしてみました。

難しかったです(-.-;)

二人を平等に主役にしようと思ってたんですが、姉の斗美のほうがページ数も多いし、書きやすかったので不平等になってしまいました(T_T)

計画性がないのかな。笑

⏰:08/12/11 14:52 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#660 [ゆーちん]
途中から二人の思考が逆転していくのに気付いてもらえましたか?

斗美は一途に、斗羽は複数の恋に。

誰だって変わる事のできる生き物だって知って欲しくて、こういう風な感じにしました。

⏰:08/12/11 14:53 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#661 [ゆーちん]
良い意味でも悪い意味でも日々変化する生き物だから、いま幸せな思いをしてる人もいつから辛い思いします。

辛い思いしてる人もいつかは幸せになれます。

楽あれば苦あり です!

それを知ってほしくて(^^)

⏰:08/12/11 14:53 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#662 [ゆーちん]
同じ題名でも、斗美と斗羽では意味が違ったりしました。

【繋いだ手】でも、斗美は自分が繋いだ手で幸せになれて、斗羽は園田さんや太一くんが繋いだ手を見て辛くなる。

1つの単語でも受け取り方によっては大違いですよね。

⏰:08/12/11 14:54 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#663 [ゆーちん]
私自信、斗美も斗羽も好きだったのでもうお別れかと思うと寂しいですよ。

でも思うような結末を書けてよかったです。

まだまだ言いたい事はありますが、この小説全体で感じてもらえたら嬉しいです。

⏰:08/12/11 14:55 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#664 [ゆーちん]
ではまた次作で会いましょう☆

またURL載せますね!

>>2
アンカー・感想板

>>3
前作

⏰:08/12/11 14:56 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#665 [み]
ずっと読んでました★
ストーリーも
すごいよかったです!
これからも頑張ってくださいx

⏰:08/12/11 14:57 📱:W61SA 🆔:zS26y15k


#666 [Midori]
良かったです(ノ∀`)
次回作も期待してます!!

⏰:08/12/11 16:30 📱:F901iC 🆔:dHVrFZDU


#667 [ゆーちん]
感想ありがとうございます

冷たい彼女
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/9538/

⏰:08/12/11 17:02 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#668 [我輩は匿名である]
めっちゃよかったです感動しました

次回作も期待してます

⏰:08/12/11 22:53 📱:SH903i 🆔:dB7umy7A


#669 [我輩は匿名である]
前作も良かったですが今回も良かったです!!泣きながら読みました
言葉には表せないけど.色々と感じとらせてもらいました!次回も頑張って下さい!!

⏰:08/12/12 00:48 📱:SH906i 🆔:FlUtrXSA


#670 [我輩は匿名である]
読み始めたら
はまってしまって
一気に読みました
読んでて本当に
おもしろかったです
これからの作品も
楽しみにしてます

⏰:08/12/12 01:33 📱:SO905i 🆔:☆☆☆


#671 [あか]
>>100

⏰:08/12/12 08:42 📱:W61T 🆔:IqM7Y6SQ


#672 [春菜]
頑張って

⏰:08/12/12 10:45 📱:PC 🆔:fqhnNpXI


#673 [ゆい]
全部読みました!!
めちゃめちゃ感動しましたK~
斗美も斗羽もいい人に出会えて幸せになって本当に良かったですイ
私自身双子なんで、(男と女ですけど)共感しつつ読めました★

⏰:08/12/12 19:58 📱:W61T 🆔:s.sWNU5s


#674 [ちっぴん]
>>312-600

⏰:08/12/12 20:40 📱:SH905i 🆔:ezhw7FnA


#675 [ちっぴん]
>>600-674

⏰:08/12/12 21:04 📱:SH905i 🆔:ezhw7FnA


#676 [我輩は匿名である]
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350
>>351-400
>>401-450
>>451-500
>>501-550
>>551-600
>>601-650
>>651-700
>>701-750
>>751-800

⏰:08/12/14 00:26 📱:W53T 🆔:DkGVyPng


#677 [ゆーちん]
感想ありがとうございます

嬉しい限りです

これからも応援してやってくださいね

>>2

⏰:08/12/27 23:05 📱:SH901iC 🆔:DNjpLWGM


#678 [ゆーちん]
斗羽に無いもの
>>5-13

斗美に有るもの
>>15-29

わがままな女
>>33-69

思春期の気持ち
>>71-99

秘密の始まり
>>101-179

抜け出せない沼
>>181-234

初めてのデート
>>236-329

増えていくキス
>>331-435

逆らいの涙
>>438-544

繋いだ手
>>546-631

秘密のない恋
>>633-657

あとがき
>>659-664

⏰:09/01/04 23:18 📱:SH901iC 🆔:bKxDy5AQ


#679 [ゆーちん]

章ごとに
区切ってみたので
よければそちらからも
読んでみて下さい

⏰:09/01/04 23:19 📱:SH901iC 🆔:bKxDy5AQ


#680 [ゆーちん]
SEXしたいわ

⏰:09/01/05 13:14 📱:PC 🆔:L9M0Y2XA


#681 [我輩は匿名である]
超-いい

⏰:09/01/07 05:52 📱:F903i 🆔:RDbNq1Is


#682 [桃]
全部読みました☆
先生かっこよすぎ
でした(´;ω;`)

次作も頑張って下さい

⏰:09/01/07 08:38 📱:920SC 🆔:CuzzWXcs


#683 [◆8NBuQ4l6uQ]
>>1-200
>>201-400
>>401-600
>>600-700

⏰:09/01/07 14:27 📱:P906i 🆔:WwppLqcE


#684 [瑠羽]
面白いです(>_<)
次の作品も頑張ってくださいねッ!!


.

⏰:09/01/07 17:09 📱:P904i 🆔:wmWmSR8Y


#685 [ゆーちん]
コメントやアンカーありがとうございます

あと、私はPCからの書き込みはしませんので

>>2

⏰:09/01/26 18:16 📱:SH901iC 🆔:/YQU96WE


#686 [我輩は匿名である]
かなや

⏰:09/02/26 15:08 📱:N903i 🆔:☆☆☆


#687 [はる☆]
ゆーちんさんの作品、
全て見させてもらっています☆

どの作品も共感できて、とても感動です!

これからもずっと応援してるので頑張ってください!

私も、素敵な恋愛ができように努力しようと、読んで思えました(^O^)

素敵な作品をありがとう☆

⏰:09/02/28 13:18 📱:SH02A 🆔:Y/Xs9/Dc


#688 [我輩は匿名である]
あげる

⏰:09/03/26 22:12 📱:N903i 🆔:8XEVWtAs


#689 [ユウ]
ゆーちんさんの作品素晴らしいっ!わたしもこんな作品が書けたらなぁ…応援しています^^

⏰:09/03/27 00:46 📱:F03A 🆔:774XmLPU


#690 [さや]
前作をあげてしまい申し訳ありません。
めっちゃおもしろかったですケ
この小説をかいている方は
すばらしい方だとおもいます。

⏰:09/05/17 12:29 📱:W62SA 🆔:nG/lV9hE


#691 [我輩は匿名である]

⏰:09/06/22 23:54 📱:N903i 🆔:☆☆☆


#692 [我輩は匿名である]
おすすめ上げ

⏰:09/08/19 07:43 📱:P903iTV 🆔:☆☆☆


#693 [´ω`]
あっげゆ

⏰:09/10/01 00:25 📱:820N 🆔:38xTVtAQ


#694 [我輩は匿名である]
すごい良かったです!
一気に読んじゃいました
先生めっちゃかっこいいです(;_;)

⏰:09/10/01 12:52 📱:P902iS 🆔:cMmHe.0A


#695 [我輩は匿名である]
僕の初恋を君に捧げる
僕は妹に恋をする

これらに似てますよ。
どちらも青木琴美さんの作品です。
尊敬するのはいいことですがパクリは違反です。

⏰:09/10/02 10:05 📱:SH705i 🆔:☆☆☆


#696 [我輩は匿名である]
粕作品

⏰:09/10/03 00:01 📱:SH705i 🆔:☆☆☆


#697 [我輩は匿名である]
『僕の初恋を君に捧ぐ』ね

⏰:09/10/03 00:07 📱:P702iD 🆔:qFkBzm02


#698 [我輩は匿名である]
>>697

はいはいwぷ

⏰:09/10/03 00:17 📱:SH705i 🆔:☆☆☆


#699 [我輩は匿名である]
>>695
どこが似てるんですか?
全然違う話だと思います

⏰:09/10/03 21:23 📱:P903iTV 🆔:☆☆☆


#700 [ら]
騒がしいな

⏰:09/10/03 21:26 📱:W54T 🆔:EEEqzIls


#701 [我輩は匿名である]
あかさたな

⏰:10/04/09 03:23 📱:F905i 🆔:☆☆☆


#702 [:/ぶーちゃん]
>>1-200
>>201-400
>>401-600
>>601-800

⏰:10/05/03 15:40 📱:N02A 🆔:nuh.5A1A


#703 [プーチン]
一気に読みました
感動しました
あたしも色々頑張ろう
って思えました
ありがとうございました

⏰:10/05/07 15:32 📱:P03A 🆔:W7kwUc/M


#704 [我輩は匿名である]
すごい面白い!!
文章も読みやすいし、想像しながらスラスラ読めました☆
ゆーちんさん、天才か(°□°;)笑

⏰:10/06/10 01:54 📱:SH004 🆔:☆☆☆


#705 [我輩は匿名である]
あげる

⏰:10/12/22 11:40 📱:F905i 🆔:☆☆☆


#706 [でりーと]
でりーと

⏰:10/12/22 13:28 📱: 🆔:・・・


#707 [我輩は匿名である]
あげーる

⏰:11/02/06 21:48 📱:D902i 🆔:☆☆☆


#708 [みか]
全部いっきに
読みました(*´ω`*)イ
とても楽しかったです☆
更新頑張ってください´`

⏰:11/02/07 03:45 📱:SH004 🆔:hlFTYOac


#709 [ゆか]
とってもよかったです!!!
先生かっこよすぎ(´;ω;`)
初めてこのジャンルで
こんなに感動しました!
本にしてほしいくらいです(^ω^)

⏰:11/02/09 08:07 📱:N905imyu 🆔:rVBEGVBo


#710 [我輩は匿名である]
あげる

⏰:11/12/26 23:13 📱:SH10C 🆔:Ds71Zv5Q


#711 [我輩は匿名である]
>>80-100

>>100-150

>>150-200

>>200-250

>>250-300

⏰:11/12/29 16:52 📱:SH002 🆔:S5lwc.iM


#712 [我輩は匿名である]
一気に読みました(*^_^*)!
めっちゃよかったですっ
二人に幸せになってほしいです
斗美の援交をお母さんが知ってしまって
二人が泣いたとき、
わたしも自然に涙でました(/_;)

とてもおもしろかったです♪
ありがとうございました(^_^)/

⏰:12/01/17 14:06 📱:W53K 🆔:../S5Mlw


#713 [匿名さん(´ω`)]
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300
>>301-350
>>351-400
>>401-450
>>451-500
>>501-550
>>551-600
>>601-650
>>651-700
>>701-750

⏰:12/01/18 13:25 📱:S003 🆔:☆☆☆


#714 [みらい]
すっごい面白かったです!!!

⏰:12/01/29 14:02 📱:PC/0 🆔:OQ84tMcQ


#715 [我輩は匿名である]
あげます

⏰:12/02/25 11:47 📱:SH10C 🆔:☆☆☆


#716 [匿名]
あげ☆

⏰:13/02/14 00:46 📱:S003 🆔:WiTHMScg


#717 [&◆JJNmA2e1As]
😟🥰❤️🧛‍♂️🧞‍♀️🧙‍♂️🎅👰🦸‍♂️🤶

⏰:22/10/01 17:27 📱:Android 🆔:rYsbLV12


#718 [○○&◆.x/9qDRof2]
>>1-30
>>30-60
>>60-90
>>90-120
>>120-150
>>150-180

⏰:22/10/04 21:12 📱:Android 🆔:nH.OoPsQ


#719 [○○&◆.x/9qDRof2]
↑(*゚∀゚*)↑

⏰:22/10/25 18:20 📱:Android 🆔:zH8LnywQ


#720 [わをん◇◇]
(´∀`∩)↑age↑

⏰:22/12/08 19:34 📱:Android 🆔:3lgQxJz2


#721 [わをん◇◇]
(´∀`∩)↑age↑

⏰:23/01/26 09:42 📱:Android 🆔:gmyD7Q62


#722 [わをん◇◇]
>>1-30

⏰:23/01/26 09:44 📱:Android 🆔:gmyD7Q62


#723 [わをん◇◇]
>>680-700

⏰:23/01/26 09:44 📱:Android 🆔:gmyD7Q62


#724 [わをん◇◇]
>>670-690

⏰:23/01/26 09:45 📱:Android 🆔:gmyD7Q62


#725 [わをん◇◇]
>>660-680

⏰:23/01/26 09:45 📱:Android 🆔:gmyD7Q62


#726 [わをん◇◇]
>>650-670

⏰:23/01/26 09:45 📱:Android 🆔:gmyD7Q62


#727 [わをん◇◇]
>>640-660

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