双子の秘密
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#90 [ゆーちん]
私が双子なんかじゃなかったら、こんな想いすることもなかったのに。


もう誰を恨んで、何と戦えばいいのかもわからなくなってきていた時期。


私はSEXと金で気を紛らわす事しかできなかった。

⏰:08/12/08 19:24 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#91 [ゆーちん]
〔斗羽〕


斗美に言われたから、したんじゃない。


お互いの気持ちが通じ合ったから、したの。


斗美に煽られたからじゃない。


これは私の意志だよ。


斗美の真似をしたいからじゃない。


違うよ、ね。

⏰:08/12/08 19:25 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#92 [ゆーちん]
「斗羽。」

「…え?」

「ごめんね、痛くなかった?」

「あ、うん。もう大丈夫。」


初めては痛いって友達が言ってた。


まさにその通り。


斗美の嘘つき。


痛すぎて気絶しそうだったよ。

⏰:08/12/08 19:25 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#93 [ゆーちん]
「でもさ、何で急にOKしてくれたの?今までずっと嫌がってたし…別に今日が記念日ってわけでもないしさ。」


聡志は不思議そうに私を見ていた。


「理由は特にない。ただ…早く聡志と1つになりたかっただけ。」

「そっか。ありがと。」


髪を撫でる聡志。

⏰:08/12/08 19:26 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#94 [ゆーちん]
今まであんなに好きだったのに、なぜかひんやりとした気持ちになった。


初めてのHをすれば心がもっと温かくなるもんじゃないの?


でも私の心は冷静なまま。


一体どうしたんだろ。

⏰:08/12/08 19:27 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#95 [ゆーちん]
そんな中2を過ごした私も中3になった。


中3の夏休み前、私は聡志と別れた。


初めてのHから3度、体を重ねたがどれも痛くて気持ち良いなんてお世辞にも言えない。


Hが痛いから別れたんじゃない。

⏰:08/12/08 19:56 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#96 [ゆーちん]
誰だって、好きだったものが急に色褪せてしまい、好きじゃなくなることもある。


聡志には素直に『あなたへの気持ちがなくなった。』と伝えた。


『仕方ないね。今までありがとう。』と納得してくれた聡志は最後まで優しかった。

⏰:08/12/08 19:56 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#97 [ゆーちん]
中2のあの日に大人になってから、急に何もかもが苦しくなった。


聡志は好きだったけど、所詮は斗美の真似。


斗美が彼氏を作ったから私も彼氏を作った。


斗美がお洒落をするから、斗美が恋愛をするから…斗美が、斗美が、斗美が。


全部、姉の真似。

⏰:08/12/08 19:57 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#98 [ゆーちん]
私は比べられるのが嫌だと斗美が言っていた。


私も斗美と比べられるのが嫌だった。


私はもっと斗美に近付きたい。


だけど斗美は私と離れたい。

⏰:08/12/08 19:58 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#99 [ゆーちん]
どうすればお互いの願望を叶えられるんだろう。


やっぱ、どっちかが折れないと無理なのかな…。


はぁ。


何か双子って面倒ね。


比べられずに済めたら、どれほど楽しいんだろうって思う。


双子なんかじゃなかったら…。

⏰:08/12/08 20:00 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#100 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆

秘密の始まり

◆◇◆◇◆◇◆

⏰:08/12/08 20:03 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#101 [ゆーちん]
〔斗美〕


バカな私はバカなりのバカに合ったバカな高校に入学した。


斗羽はもちろん頭のいい高校。


別に羨ましくもない。


最近じゃ、比べられても…開き直っていた。


だけどやっぱりどこか意地があって、斗羽が私に少しでも近付こうとすれば私は離れていた。

⏰:08/12/08 20:04 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#102 [ゆーちん]
「斗美どこ行くの?」

「サボり。数学嫌い。」


学校にも慣れた5月のある日。


すっかりサボり癖のついた私は教室を抜け出した。


屋上への階段をコツコツと昇る。


扉を開けると太陽が出迎えてくれた。


…気持ちいい。


ひなたぼっこに最適な日。


こんな日に教室にいるなんて勿体ないよって勉強オタクに言ってやりたい。

⏰:08/12/08 20:05 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#103 [ゆーちん]
なんとなく迷路のようになっているこの屋上は、たまにサボりに来るので、最初は迷いまくったものの今じゃナビゲーションできるくらい詳しくなった。


たまにカップルがイチャついてたりもするから、気付かれないように逃げるルートだって知っている。

⏰:08/12/08 20:05 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#104 [ゆーちん]
私はお気に入りのひなたぼっこスポットに足を運んだ。


ラッキー。


もしかして、今日は屋上貸し切りかも?


イチャつくカップルもいなければ、煙草を吸う不良もいない。


のんびり昼寝が出来る。

⏰:08/12/08 20:06 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#105 [ゆーちん]
見事に貸し切りだった屋上で私は昼寝をした。


昼寝って言ってもまだ3時間目だけどね。


30分くらい寝ただろうか。


急に寝苦しくなった。


夢から意識が戻って来る。


…ん?


隣に人の存在を感じる。

⏰:08/12/08 20:09 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#106 [ゆーちん]
ゆっくり目を開けると、面倒臭い人物が座っていた。


「…何か用ですか。」

「あ、起きた?」


私を見下ろしながら笑ってるのは由良(ユラ)先生。


「昼寝の邪魔ですー。」

「こんな短いスカートで寝てると風さんにパンチラさせられんぞ。」

「セクハラー。」

⏰:08/12/08 20:09 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#107 [ゆーちん]
どうして隣に人がいると寝苦しくなるんだろう。


普通は人肌に安心して眠くなったりするんだろうけど、私は違う。


彼氏であろうが援交の客であろうが隣に誰かいると、グッスリ眠れない。

⏰:08/12/08 20:11 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#108 [ゆーちん]
体を起こし、先生に聞いた。


「おさぼりですか?」

「うん。チクったら屋上から落とすからなー。」

「シャレになんないよ。」


私が笑うと先生も笑った。

⏰:08/12/08 20:12 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#109 [ゆーちん]
由良先生に授業は教わっていないけど、校内の誰もが由良先生を知ってると思う。


教員の中で1番若くて、顔もまぁまぁ?


クラスの女子がギャーギャー騒ぐから、嫌でも覚える。

⏰:08/12/08 20:44 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#110 [ゆーちん]
「先生、知ってた?」

「知らない。」

「まだ言ってないんだけど。」

「僕、超能力でお前の言う事、先にわかるんですよ。」

「あっそ。」

「…ごめん、うそ。ふざけました。何?」


わたあめみたいな優しい風が私と先生の間を吹き抜けた。

⏰:08/12/08 20:45 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#111 [ゆーちん]
「校内禁煙なんだよー。」

「へぇー知らなかったー。」


明らかに知ってるでしょって感じの言い草。


知らないはずない。


教師なんだからさ。


こうやってふざけながら話しをする人って気楽でいいかも。

⏰:08/12/08 20:46 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#112 [ゆーちん]
「煙草吸ってサボってた、って校長にチクられたくなかったら100万円よこせ!」

「…お前の孫まで呪うからな。」

「アハハッ。」


先生の口元がキュッと上がり、笑いながら煙草のけむりを空へと吐き出した。

⏰:08/12/08 20:46 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#113 [ゆーちん]
「斗美は?」

「へ?」

「煙草、吸わないの?」

「吸わない。肌に悪いし。」

「ふーん。真面目だな。吸ってそうなイメージなのに。」

「よく言われる。」


携帯灰皿に煙草の吸い殻を入れ、煙草とライターと灰皿をポケットに直している先生。

⏰:08/12/08 20:48 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#114 [ゆーちん]
私は聞いてみた。


「私、先生に授業教わってない。」

「うん、そうねー。」

「何で私の名前知ってんの?」

「教師だもん。」

「ふーん。私のクラス全員の名前わかるの?」

「わかんねぇよ?斗美だけしか知らない。」

「だから何で私だけの名前知ってんの?」

⏰:08/12/08 20:48 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#115 [ゆーちん]
呆れ笑い混じりの質問に先生は笑顔で答えた。


「男だもん。」

「…意味、わかんない。」

「んー、わかんない?斗美の名前だけ、ちゃんと知ってるんだよ、俺。」

「どうして?」

「言ってんじゃん。俺だって男だもん。」


見つめ合いながら無言の会話をした。

⏰:08/12/08 20:49 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#116 [ゆーちん]
自惚れても、いいのかな。


いつもなら私に好意がある男が現れても動揺なんてしないけど…先生のような20代の人と付き合った事がない私は、戸惑うばかりだった。

⏰:08/12/08 20:49 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#117 [ゆーちん]
「え…あの…」

「ブッ。テンパりすぎ。」

「だって意味が…」

「バカだから意味もわかんないのか〜。残念だな。」


先生はニコッと笑い、私の肩に手を乗せ、グッと立ち上がった。


「バカだけどバカじゃないし。」

「そういう発言がバカっぽいんだよ。」

「…うるさいな、もう。」

⏰:08/12/08 20:50 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#118 [ゆーちん]
怒ったフリをすると先生は声を出して笑った。


「ハハッ。んじゃ俺は戻るねー。」

「さっさとどっか行っちゃえ。」

「可愛くねーの。バイバイ。」

「…バイバイ。」

⏰:08/12/08 20:51 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#119 [ゆーちん]
煙草臭い中に甘い香水の匂いがした。


ほんの少しの甘い匂いを残し、先生は屋上から降りて行く。


再び一人ぼっちになった屋上で、運動場を見下ろしながら考えた。


さっきの先生が言った意味、やっぱそういう意味なのかな。


自意識過剰になってもいいのかな。


先生、私に好意持ってくれてるのかな。


だとしたら、どうすればいい?


付き合うの?

⏰:08/12/08 20:52 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#120 [ゆーちん]
いつもの私なら告白されれば大体OK。


来る者拒まず。


誰にでも足開いててさ。


でもね、最近はちょっと違うんだ。


上辺だけの恋人とかSEXとか…面倒なんだよね。


もし先生に告白されても、今の私なら断ると思う。


って、自惚れすぎか。

⏰:08/12/08 20:54 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


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