双子の秘密
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#30 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆

キリがいいので
今日はここまで

>>21ゆンなさん
ありがとうございます

>>2

◆◇◆◇◆◇◆

⏰:08/12/07 23:12 📱:SH901iC 🆔:JoXzO7f2


#31 [ゆンな(´Д`)]
おつかれさま
最新楽しみにしてます

⏰:08/12/07 23:18 📱:P703imyu 🆔:F3/hKzKw


#32 [ゆーちん]
◇◆◇◆◇◆◇

>>31ゆンなさん
はい、今から更新します

◇◆◇◆◇◆◇

⏰:08/12/08 17:26 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#33 [ゆーちん]
〔斗美〕


中学校は義務教育だから頭が悪くても進学はできる。


頭脳は小学生レベルなのに、体は中学2年生になっていた。


いや、中学2年生以上?

⏰:08/12/08 17:27 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#34 [ゆーちん]
「アッ、アッ…いい…ンンッ…」


月日が経てば髪が伸びて根本が黒くなる。


パーマも取れるし、化粧品だってどんどん良い物が欲しくなる。


私服だって、いくらあっても物足りない。


いつまでもママが買って来る斗羽とお揃いの私服なんか着てられないっつーの。

⏰:08/12/08 17:27 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#35 [ゆーちん]
こうやってお金をくれる人と気持ちいい事するだけで、たくさんの欲しいものが手に入ると知ったのは中1の終わり。


春休みは友達と夕方まで遊んでから、夜になるといつもこうやってお金を稼いだ。


おかげで春休みの間に笑えるくらいお金持ちになった。


『中学生とは思えないな。』とお客さんに言われるたびに、私は斗羽より大人っぽいんだと嬉しくなった。

⏰:08/12/08 17:28 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#36 [ゆーちん]
ガチャ…


家に帰り、玄関を開けるとリビングから笑い声が聞こえた。


斗羽とママだ。


私は忍び足のようにソーッと廊下を歩き、リビングの扉の前で盗み聞きをした。

⏰:08/12/08 17:29 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#37 [ゆーちん]
「じゃあ今度連れて来なさいね。」

「うん…でも、やっぱ恥ずかしいな。」

「何言ってんの!ご馳走作るわ!」

「何でママがそこまで張り切るのよ〜。」


どうやら斗羽と彼氏の話をしていたらしい。

⏰:08/12/08 17:29 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#38 [ゆーちん]
ママ、斗羽に彼氏が出来た事は喜ぶんだ。


私に彼氏が出来た事を知った時は何にも言わなかったくせに。


「でも本当よかった。斗羽は内気だから彼氏出来ないんじゃないかってママ心配してたのよ?」

「エヘヘ。彼氏のおかげで内気な性格も少しマシになった気もするんだ。」

⏰:08/12/08 17:30 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#39 [ゆーちん]
「本当?そんな素敵な彼、もっと早く教えて欲しかったわ。」


ママの顔を見なくても満面の笑みだとわかる。


「斗美だって彼氏いるよ?」

「あの子はああいう性格だから、いくらでも彼氏なんて出来るのよ。でも斗羽は人一倍、消極的だったから。」

⏰:08/12/08 17:30 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#40 [ゆーちん]
私が援助交際してるとママに言ったら、どういう反応してくれんだろ。


心配してくれたらいいな。


ねぇ、ママ。


私だって初対面の人と話す時、少しは緊張するんだよ。


ママが思ってる程タフじゃない。


もっと私を心配してよ。


私は所詮、まだ14才のガキなんだからさ…。


斗羽ばっかかまってないで、私の事も褒めてよ。

⏰:08/12/08 17:31 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#41 [ゆーちん]
部屋に行き、久しぶりに涙を流した。


腹が立った時に出る涙や、悔し涙や悲しい涙。


黒い涙が顔中を濡らす。


泣いて泣いて泣き切った後に、私は思う。


ママを困らせたい。


心配されたい。


こうして私はまた援助交際を繰り返すの。

⏰:08/12/08 17:31 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#42 [ゆーちん]
お客さんに体を触られてる時は『ママが悲しむだろうな』と思いながら過ごしている。


援助交際の事をバラして困らせたい反面、稼ぎ口が無くなる心配からバラされたくないという気持ちもある。


わがままなんだ、私って。

⏰:08/12/08 17:32 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#43 [ゆーちん]
「斗美、おはよう。」


斗羽が毎朝話し掛けてくる。


「おはよ。」

「今日お笑い番組あるから一緒に見ようね。」

「何で?」

「何で、って。斗美が好きな芸人が出るから‥」

「だからってどうして斗羽と一緒に見なきゃいけないの。」

「…ごめん。」

⏰:08/12/08 17:33 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#44 [ゆーちん]
いつもこうやって強く当たってしまうのに、斗羽はめげずに毎日話し掛けて来る。


話されるたびに嫌いになる。


家族なのに、妹なのに…嫌いになってしまう。

⏰:08/12/08 17:33 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#45 [ゆーちん]
比べられるのが嫌い。


その原点となる【斗羽】が嫌い。


だけど紛れもない妹。


同じ顔、同じ声、同じ体格。


変える事のできない事実。


心の底から嫌いになれればいいのに…なぜか完璧に嫌いになれないのは【妹】だからなのかな。


中途半端な私。


欠点だらけ。


なのに妹の斗羽ときたら…羨む事ばかりだよ。

⏰:08/12/08 17:34 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#46 [ゆーちん]
悲しい顔をする斗羽を残し、私は先に学校へ登校した。


「お、斗美。おはよ。」

「おはよ。」


顔の広い私は登校中、何度も友達と遭遇する。


私と斗羽は、雑誌用語なんかで区別するのなら…ギャル系と清楚系。

⏰:08/12/08 17:35 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#47 [ゆーちん]
だから私の友達と、そういうギャルで派手な子が多かった。


て、言っても所詮は中学生だから、どこか中途半端。


目だけ真っ黒のパンダ化粧とか、汚い靴下履いた子とか。


私はそういうのは嫌。


完璧にしたいの。


斗羽が何事にも完璧だから、私も完璧中の完璧になりたい。


斗羽を…追い越したい。

⏰:08/12/08 17:35 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#48 [ゆーちん]
〔斗羽〕


斗美が私を嫌っていると薄々気付き始めていた。


斗美と比べられるのは嫌だけど、斗美は嫌いじゃない。


私の大切のお姉ちゃんだもの。


仲良くしたくて話し掛けても冷たい態度だし、いつの間にか斗美と私には溝が生じていたみたいだ。

⏰:08/12/08 17:36 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#49 [ゆーちん]
「はぁ…。」

「ため息ついてると幸せ逃げるよ。」


中1の秋から付き合っている彼氏の【聡志】が笑いかけてくる。


「斗美が私に冷たいの。」

「今に始まった事じゃないんだろ?」

⏰:08/12/08 17:37 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#50 [ゆーちん]
聡志には何でも話せる。


付き合う前は名前も知らない他人だったのに、会うたび話すたび離れるたびに好きになっていく。


「そうだけど。今日だって朝から怒らせたし…」

「斗美ちゃんみたいになりたいけど、比べられるのは嫌。わがままだよな、斗羽って。」


歯を見せて笑う聡志。

⏰:08/12/08 17:37 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#51 [ゆーちん]
「からかってる?」

「うん。」

「もぉー!」


自分でもわがままだってわかってる。


わがままだし、意味のわからない願望のせいで自分自身を苦しめちゃってるんだから。

⏰:08/12/08 17:38 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#52 [ゆーちん]
「それじゃあね。」

「うん。」


部活帰りに一緒に下校して私の家の前でバイバイ。


毎日聡志とこうやって放課後デートをする。


つい最近、この放課後デートの現場をママに見られてしまい、ママは楽しそうに騒いでた。

⏰:08/12/08 17:38 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#53 [ゆーちん]
聡志を気に入ってくれたみたいで家に連れて来い、って言うの。


嬉しいけど、恥ずかしいな。


パパは私と聡志の事を知らないだろうし…。


もし招待するならパパのいない時にしよう。

⏰:08/12/08 17:39 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#54 [ゆーちん]
「あ、待って。」


聡志は家の周りを確認してから、私にキスをかくれた。


「いきなりすぎ。」

「ごめんね。」

「ママに見られてたらどうすんの?次から外でキスするの禁止ね。」

⏰:08/12/08 17:39 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#55 [ゆーちん]
「破ったら?」

「んー…アイスでも奢ってもらおっかな。」

「そんな罰ゲームなら毎回でも破りそう。」


聡志はまた八重歯を見せて笑い、軽いキスをした。


「また明日。」


聡志が見えなくなるまで見送りをして、体を反転させると斗美がいた。

⏰:08/12/08 17:40 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#56 [ゆーちん]
「斗美!」


玄関前の壁にもたれて私をジーッと見ている。


「おかえり。今日は帰り、早いね。」

「ふーん。聡志って奥手に見えて、やる事大胆だ。」

「見てたの?」

「見るも何も、あんたら私がここにいるの気付かなかったの?わざと見せ付けてるのかと思った。」

⏰:08/12/08 18:09 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#57 [ゆーちん]
「見せ付けてなんか!」

「私への嫌がらせ?」


斗美は嘲笑うのが得意。


余裕ぶってる笑顔で私を見る。

⏰:08/12/08 18:09 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#58 [ゆーちん]
「そんなわけないじゃん!」


また斗美が私から離れて行く。


日に日に大人っぽくなる斗美に追い付きたいのに、どんどん遠くなる。


同じような化粧をしたいわけじゃない。


そこまでスカートを短くしたり髪を明るくしたいんじゃない。


斗美みたいな明るい性格になりたいだけなの。

⏰:08/12/08 18:10 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#59 [ゆーちん]
斗美は目が笑わない笑顔で言った。


「ムキになっちゃって〜可愛いね、斗羽は。いつまでも処女じゃねーんだから、もっとタフになりなよ。」


…!


その単語を聞いた私は恥ずかしくて顔がアツくなった。

⏰:08/12/08 18:11 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#60 [ゆーちん]
「斗美!ここ外だよ?ママが聞いてたら…」

「あれ?何その反応。」

「え?」

「斗羽、あんたまだ処女?」

「…ちょっ、斗美!」


処女と言う単語に敏感だった私は、近所の人やママに聞かれていないかドキドキした。

⏰:08/12/08 18:12 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


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