双子の秘密
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#201 [ゆーちん]
「来て。」


ベットに寝かされると、迷わず制服を脱がせられて行く。


下着を見て興奮している客に『見ないで。』という台詞を言うと、またたくまに興奮は最高頂にたどり着く。

⏰:08/12/09 09:17 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#202 [ゆーちん]
下着を剥ぎ取り、胸にむしゃぶりつく。


どんなキモい親父でも、愛撫されれば私の体は素直に反応している。


「アッ…いいッ…」


下半身に頭を埋め、わざと音を立てながら吸い続ける客。


どんどん溢れる私の欲望を美味しそうに舐めてくれた。

⏰:08/12/09 09:17 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#203 [ゆーちん]
「そんなに気持ち良い?」

「アァッ…ンッ…気持ち…い‥」

「どんどん溢れるね。」

「ンンッ…言わない…で。」


愛撫なんてもういいからさ。


…さっさと入れろ。

⏰:08/12/09 09:19 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#204 [ゆーちん]
「早く…ちょうだい。」

「仕方ない子だなぁ。」


どっちが仕方ない子なんだっつーの。


奥さんが節約生活頑張ってんのに、自分の性欲のために4万も払うなんてね。


まぁ、こんな人がいてくれるから私は働けてるんだけどね。


「アァ…おっきい…ンッ…」

「…本当に?」


嘘ですよ。

⏰:08/12/09 09:19 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#205 [ゆーちん]
しばらく喘ぎ声を適当に出していると、客の様子が変わった。


「あぁ…」

「ンンッ!気持ち…いよ…もう…ダメ…」

「僕も…ハァッ…ダメ…」

「私…もう…イッちゃ…う!アァアァッ!」

「…アァッ!」


はい、3万円。

⏰:08/12/09 09:20 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#206 [ゆーちん]
「ハァハァ…最高だった。一緒にイけて良かったよ。」


私さ、援交だと絶対にイけないんだよね。


まさかちょっと声で演技しただけなのに、イッたなんて勘違いされるなんてね。


将来、女優にでもなろうかなー…なんちゃって。

⏰:08/12/09 09:20 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#207 [ゆーちん]
しばらくベットで休んでいると、客はシャワーに向かった。


汗を流さないと、奥さんに無駄遣いがバレるもんね。


私は携帯を触りながら、裸のままベットの上で休憩。


シャワー室から出て来ると、来た時と同じような服装に戻っている。

⏰:08/12/09 09:21 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#208 [ゆーちん]
「それじゃあまた連絡するね。」

「はーい!またね。」


裸で見送りしてから私もシャワー。


化粧を治してラブホテルとバイバイ。


今日もバイトお疲れ様って言うかのように、財布が私に微笑みかけていた。

⏰:08/12/09 09:21 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#209 [ゆーちん]
〔斗羽〕


「あ、斗美。」


バイトから帰ると、ちょうど玄関で斗美に会った。


「何、デートしてたの?」


笑顔も見せずに私に視線を送る姉。


「違うよ。バイト。」

「ふーん。お疲れ。」

⏰:08/12/09 12:55 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#210 [ゆーちん]
「斗美こそデートだったの?」

「違う。バイト。」

「え!斗美、バイトしてたの?」

「まぁね。たまに頼まれた時だけ。」


リビングには寄らず、そのまま二階の部屋に駆け上がって行った斗美。


私はリビングに入った。

⏰:08/12/09 12:56 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#211 [ゆーちん]
「ただいま。」

「おかえり。斗美も一緒だったの?」

「うん。でももう二階行ったみたい。」

「そう。晩ご飯いらないのかな?」

「わかんない。聞いて来ようか?」

「いいわ。欲しかったら降りて来るでしょ。斗羽はご飯食べるでしょ?」

「うん。」

⏰:08/12/09 12:56 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#212 [ゆーちん]
ママに、私が不倫してるだなんて言ったら何て言うだろう。


きっと泣くよね。


悲しむよね…。


でもね、もう決めたんだ。


辛いの承知で、園田さんと一緒にいるって決めた。


都合よく遊ばれてもいい。


親不孝な娘でごめん。

⏰:08/12/09 12:58 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#213 [ゆーちん]
ご飯とお風呂を済ませ、部屋に戻る途中、斗美に出会った。


「お風呂開いたよ。」

「ん。」


斗美は私に目も合わさないで通り過ぎて行く。


「斗美!」


めんどくさそうに足を止めて、不思議な顔でやっと私の目を見てくれた。

⏰:08/12/09 12:58 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#214 [ゆーちん]
「何?」

「…あのさ、聞きたい事があるんだけど。」

「うん。」

「三角関係な恋愛ってした事ある?」

「…は?三角関係?」


斗美は顔をしかめた。


「うん。AとBが付き合ってるのにBはCとも付き合ってる…みたいな。」

⏰:08/12/09 12:59 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#215 [ゆーちん]
私が説明をし終えると斗美は言った。


「あー、浮気か不倫って事?不倫ならある意味しょっちゅうかもね。あ、でも恋じゃないしなぁ。」


そう言って笑った斗美。


驚いた。


不倫を日常茶飯事にしている姉にただただ驚かされるばかりだ。


「そんなたくさん相手がいるの?」

⏰:08/12/09 13:00 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#216 [ゆーちん]
「んー、どうだろ。つか何?斗羽、不倫でもしてんの?」


怪しく笑った斗美に、私の首は横に動いてた。


「…してないよ。」

「じゃ何でそんな事聞くのよ。斗羽みたいな優等生に不倫なんて言葉は無縁でしょ。」

⏰:08/12/09 13:01 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#217 [ゆーちん]
「…違うよ。不倫なんか、してない。」


子供の頃から、嘘をつくとき小さな声になってしまう私の癖を斗美が気付いているなら、きっとバレただろう。


斗美は気付いたのか気付いてないのかはわからないが、私に背を向け、こう言った。

⏰:08/12/09 13:02 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#218 [ゆーちん]
「不倫するなら、自分の信念貫き通す事だね。相手に彼女だろうが奥さんがいようが、辛いの覚悟で付き合うんだから。好きって気持ちを大事にすればいいんじゃない?」


最後に『お風呂に行く』と言い残し、斗美は一階に降りて行った。


私は『うん』と返事をしてから部屋へと戻った。

⏰:08/12/09 13:02 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#219 [ゆーちん]
まさか、斗美に勇気付けられるなんて思ってなかった。


双子は嫌だ。


キョウダイなんていらない。


一人っ子がよかった。


そんな事を思った事もあったけど、改めて、斗美がいてくれてよかったと思えた。

⏰:08/12/09 13:04 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#220 [ゆーちん]
励ましてくれた斗美は何とも思ってないだろうけど、励まされた私は凄く感謝してるよ。


双子でよかった。


キョウダイがいてよかった。


一人っ子じゃなくてよかった。

⏰:08/12/09 13:05 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#221 [ゆーちん]
夏休みが迫った7月末。


いつものように学校が終わり、家に向かって歩いていた時だった。


携帯が鳴った。


《今日はバイト休み?》


画面に映る園田さんからのメールに、私の心は跳ね踊った。

⏰:08/12/09 13:06 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#222 [ゆーちん]
《はい、休みです。園田さんは仕事ですよね?》

《21時で上がりなんだ。それから会わない?》


初めてのデート。


返事は決まっている。


《わかりました。》


私たちは堂々とデートできるカップルじゃない。


なのでデートと言うより、【密会】と言う言葉の方が合っているだろうか。

⏰:08/12/09 13:07 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#223 [ゆーちん]
いつだったか、私は家に、園田さんはドラッグストアへと向かう時にバイバイした場所がある。


その近くの公園で待ち合わせ。


暗くて怖い夜道で待ち合わせ。


《公園に1人は危ないだろ。だから俺が到着したら連絡するから、それから来て。》

⏰:08/12/09 13:09 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#224 [ゆーちん]
なんて優しい人なんだろう、って思った。


聡志の時もそうだけど、私は相手に優しくされたり、『好き』と言われるたびに相手を好きになるタイプだ。


園田さんの場合もそうなんだろうか。


だとすると、いつかは冷めてしまうのかな。


この気持ちは。

⏰:08/12/09 13:10 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#225 [ゆーちん]
《ありがとうございます。それじゃあ仕事頑張って下さいね!》


家に戻ると、5時間後に迫ったデートと言う名の密会の為に準備を始めた。


シャワーを浴び、髪をとかし、丁寧に化粧をする。


マニキュアもペディキュアも塗り直し。


ほんの少しの時間しか会えないけど、洋服も慎重に選ぶ。

⏰:08/12/09 13:15 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#226 [ゆーちん]
「あれ?斗羽、出かけるの?」


着飾った私を見たママが言った。


「…うん。」

「晩ご飯は?」

「食べてく。」

「どこ行くの?デート?」

「んー…どうだろ。デートって言わないと思う。」

⏰:08/12/09 13:15 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#227 [ゆーちん]
ママは、私と聡志が付き合っていた時、すごく聡志を気に入っていた。


これからも斗羽をよろしくね、って聡志がウチに来るたびいつも言ってた。


だけど別れちゃって、その事をママに報告するとすごく残念がっていた。

⏰:08/12/09 13:16 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#228 [ゆーちん]
それからなかなか彼氏を作らない私を、ママは『また消極的な性格が出て、学校でも引っ込み思案な斗羽なのかしら。』って思っているみたい。


だけどママの心配はハズレ。


学校でも友達はたくさんいるし、人見知りも少し直ったよ。

⏰:08/12/09 13:17 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#229 [ゆーちん]
でもね、ママ。


彼氏はできないけど、私…不倫する人ができたの。


悪い事だってわかってるんだけど、辞められそうにないよ。


ママには絶対言えないし、友達にも言えない。


もちろん斗美にも。

⏰:08/12/09 13:18 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#230 [ゆーちん]
「あまり遅くならない内に帰ってきなさいよ?」

「うん。」


デートみたいな物だと思っているママは少し嬉しそうだった。


そんなに、私に彼氏ができたり恋をする事が幸せなんだろうか。


私の内気な性格を心配していたのはわかるけど…何だかな。

⏰:08/12/09 13:19 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#231 [ゆーちん]
軽くご飯を食べて、歯磨きして、最終チェックなんかしていたら携帯電話が鳴った。


「もしもし。」

「公園着いたよ。」

「すぐ行きます!」

「アハハ。慌てなくていいよ。気をつけてねー。」


電話を切って、家を飛び出した。


小走りで公園に向かえば5分とかからない。

⏰:08/12/09 13:21 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#232 [ゆーちん]
夜道を進むと公園の中で、園田さんが携帯電話を触っている姿が見えた。


「園田さんっ!」

「おっ!って、あぁー!」

私に気付いて驚いたのと、携帯から鳴り響く機械音にも驚く園田さん。

⏰:08/12/09 13:22 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#233 [ゆーちん]
「どうしました?」

「…ゲームオーバー。」


見せてくれた画面には虚しい文字が並んでいた。


「アハハ。ゲームしてたんですか。」

「うん。でも来るの早かったね。」

「すぐ近くなんで。」

「走って来たの?」

「え?いや…別に。」


小声になる私。

⏰:08/12/09 13:24 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#234 [ゆーちん]
走ったなんて、なんだか少し恥ずかしくってさ。


俯いていると園田さんは私の手を握った。


「車あっちに停めてあるから。行こっか。」

「…はい。」


短く、甘い、デートが始まるんだ。

⏰:08/12/09 13:24 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#235 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆

初めてのデート

◆◇◆◇◆◇◆

⏰:08/12/09 13:25 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#236 [ゆーちん]
園田さんの車は、居心地が悪かった。


奥さんも乗っているのだろうか。


所々、奥さんの趣味が出ている。


娘さんが使うようなタオルも後部座席に忘れている。

⏰:08/12/09 13:26 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#237 [ゆーちん]
『どこ行きたい?』なんて園田さんは聞かなかった。


ただ車をスイスイ走らせるだけ。


嫌な気分になりつつ、園田さんの時々見せてくれる笑顔でまた幸せになれる。


天国と地獄の差が激しいんだね、不倫って。

⏰:08/12/09 13:27 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#238 [ゆーちん]
初めて入ったラブホテルは甘ったるい匂いがした。


デートって言っても、きっとこういう事なんだって覚悟はしていた。


不倫=体だけ、って事もわかってるつもりだった。


だけどどこか期待していた。

⏰:08/12/09 13:39 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#239 [ゆーちん]
聡志と付き合っていた頃のデートって言うのは、食事をしたり買い物をしたり映画を見たり。


だけど聡志の時とは違う。


これは不倫だから。


園田さんが迷いもせずにラブホテルに入った事が、私たちはそういう関係なんだと無言で訴えられてる気がして変に心が痛かった。

⏰:08/12/09 13:39 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#240 [ゆーちん]
宿泊じゃなく、休憩にしたところがまた辛い。


わかってるんだけど辛い。


だけどこの辛さも含めて、私は園田さんとの関係を決めたんだ。


「おいで。」


ベットの上から手招きする園田さん。

⏰:08/12/09 13:40 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#241 [ゆーちん]
鞄をテーブルの上に置き、私は彼の傍に寄った。


「園田さん。」

「ん?」


私の肩を抱き、髪にキスをする彼の左手に、やっぱり指輪はなかった。


「好き。」

「うん。俺も。」


髪から頬に移動した唇は、ゆっくりと私の口を塞いだ。

⏰:08/12/09 13:41 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#242 [ゆーちん]
絡み合う舌。


口のすき間から甘い声が零れ始めた。


SEXは嫌い。


痛いだけで気持ち良くなんかないから。


だけど、嫌だなんて言える訳ない。


せっかく着飾った洋服はあっという間に脱がされた。

⏰:08/12/09 13:41 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#243 [ゆーちん]
「好きだよ、斗羽。」


二人っきりの時に【斗羽】と呼んでくれる園田さんが好き。


「斗羽、可愛い。」


名前を呼ばれるたびに泣きそうになる。

⏰:08/12/09 13:42 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#244 [ゆーちん]
…どうしてだろ。


やっぱりSEXは気持ち良い物なんかじゃなかった。


園田さんは満足げな顔をして、私の隣で寝転がっている。


「ごめんね。さっさとイッちゃって。」


首を横に振る私の髪を何度も何度も撫でてくれた。

⏰:08/12/09 18:04 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#245 [ゆーちん]
「体力無いくせに精力はガンガンなんだよなー。もう何ヶ月もSEXなんかしてなかったから我慢できなくて。」


はにかんだ園田さんに釣られて私も笑った。


何ヶ月もしてない、って。


奥さんがいるじゃん。


何でやんないんだろ。


不思議に思ったけど聞かなかった。

⏰:08/12/09 18:04 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#246 [ゆーちん]
「気持ち良かったですよ。」

「本当?」

「はい。」


どこが気持ち良かったのかを聞かれると答えられないので、ベットから出て、シャワーを浴びに向かった。


嘘がバレないように、汗と一緒にシャワーで流す。

⏰:08/12/09 18:05 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#247 [ゆーちん]
腕、胸、お腹、お尻、太もも、足首…


全て園田さんに今さっきまで触られていたと思うと、不思議な気分になった。


園田さんといると幸せなのに、SEXを好きになれないせいで辛い時間になる。


痛い訳じゃない。


ただ、何がいいのかわからないの。

⏰:08/12/09 18:06 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#248 [ゆーちん]
昔、斗美が言ってた。


意識が飛ぶくらい気持ち良い、って。


雑誌なんかでも【SEXは気持ち良い!】なんて記事が書いてあるのを見た事もある。


クラスの少し派手な女の子も、彼氏とのSEXでイッたとかイかされたとか。

⏰:08/12/09 18:06 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#249 [ゆーちん]
SEXを気持ち良くないと思っているのは私だけなのかもしれない。


普通じゃないのかな、私。


「斗羽。」

「え、嘘。やだ…」


さっき裸を見られたのに、浴室に園田さんが入って来たので、とっさにタオルで体を隠している自分がいる。

⏰:08/12/09 18:07 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#250 [ゆーちん]
「遅いから心配になっちゃって。」

「あ、ごめんなさい。」

「俺も入っていい?」

「え、それはちょっと…」


嫌がったつもりだけど園田さんはお構いなし。


「お湯貯めて一緒に入ろう。」


笑顔でそんな事言われると、嫌ですなんて言えないじゃんか。

⏰:08/12/09 18:08 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#251 [ゆーちん]
「貯まったら呼びます。」

「本当?じゃあ煙草吸って待ってるね。」


園田さんは浴室から出て行った。


私はシャワーのお湯で体を冷やさないようにしながら、無駄に広い浴槽にお湯が貯まるのを眺めていた。

⏰:08/12/09 18:08 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#252 [ゆーちん]
「園田さんって、くせっ毛ですか?」

「うん。斗羽みたいな直毛が羨ましいんだけど。」


向かい合いながら湯舟につかれば、恥ずかしくはなかった。


乳白色の入浴剤を入れ、お湯が透けないようにしたから。


温かいお湯に入って、のんびりと話をする。


楽しかった。

⏰:08/12/09 18:10 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#253 [ゆーちん]
「くせっ毛ぐらいの方が可愛くていいじゃないですか。」

「どこがー。」

「直毛も直毛なりの悩みがあるんです。」

「そう?」


優しい笑顔の園田さんは私の隣に体を移動させた。


向かい合わせじゃなく、隣合っっていると…やっぱ恥ずかしい。

⏰:08/12/09 18:11 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#254 [ゆーちん]
肩を抱き寄せられると、私の髪が園田さんの体に張り付く。


「ちっさい体。」

「…。」


照れてしまい、何も言えなかった。


胸がキュッてなる。


幸せ。


こういう気持ちになれるから、私は園田さんと付き合って行けるんだ。

⏰:08/12/09 18:12 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#255 [ゆーちん]
「好きです、園田さん。」

「俺も好きだよ。」


甘いキスを浴室で交わし、のぼせない内に部屋に戻った。


着替えを済まし、せっかく念入りに手間をかけた化粧も、お風呂の湿気で崩れ気味だったのでトイレで軽く直した。

⏰:08/12/09 18:12 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#256 [ゆーちん]
「帰ろっか。」


園田さんの一言で私たちは部屋を出た。


居心地の悪い車に乗り、私の家へとひたすら走る。


あんなに楽しかったのに、もうバイバイだと思うと寂し過ぎるよ。


「夏休み、休み合わせてどっか行こっか。」

⏰:08/12/09 18:14 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#257 [ゆーちん]
園田さんのその提案に、私の寂しさなんて一瞬で地球の裏まで飛んで行った気分。


「はいっ!」


公園で降ろして貰えるのかと思えば、そのまま家まで送り届けてもらった。


ママに見られていないかドキドキした。


「ありがとうございました。」

「うん、またね。」


こうして初めての密会は終わった。

⏰:08/12/09 18:14 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#258 [我輩は匿名である]
>>01-50
>>51-100
>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300

⏰:08/12/09 20:20 📱:W61SH 🆔:sPJY5gCY


#259 [我輩は匿名である]
>>01-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200
>>201-250
>>251-300

⏰:08/12/09 20:20 📱:W61SH 🆔:sPJY5gCY


#260 [ゆーちん]
◇◆◇◆◇◆◇

明日更新します

>>2

◇◆◇◆◇◆◇

⏰:08/12/09 22:39 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#261 [我輩は匿名である]
あげ

⏰:08/12/09 22:40 📱:F703i 🆔:H.rG2wh2


#262 [ゆンな(´Д`)]
あげ

⏰:08/12/10 16:26 📱:P703imyu 🆔:o7UNsVMQ


#263 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆

上げてくれて
ありがとうございます

更新します

◆◇◆◇◆◇◆

⏰:08/12/10 17:12 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#264 [ゆーちん]
〔斗美〕


「先生車あったよね?」

「あるけどー。」

「夏休み、海連れってよ。」

「やだー。」

「何でっ!」

「俺、泳げないもん。」

「えぇー、ダサい!」


テストが終わり、後は夏休みを待つだけの7月末。


睡魔の襲う5時間目は、屋上サボりに限るよ。

⏰:08/12/10 17:13 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#265 [ゆーちん]
「山ならいいよ。」

「ふざけないで〜。山なんか行く訳ないじゃん。」

「夜の山って夜景とか綺麗なんじゃねーの?」

「あぁ、夜景も有りだね。」


洒落た夜景なんてテレビでしか見た事のない私にとっては憧れでもあったシチュエーション。

⏰:08/12/10 17:14 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#266 [ゆーちん]
「じゃあ夜景連れてってやるよ、な?」


満面の笑みで、頭を撫でられちゃ文句言えない。


「仕方ないから夜景で我慢する。」

「ごめんね。いつかスイミングスクール通うよ。」

「アハハ。絶対嘘じゃん。」

⏰:08/12/10 17:14 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#267 [ゆーちん]
私たちは沈黙を迎えるたびにキスをする癖がある。


いや、しない時もあるよ?


でも、話し終わって、無言になって、目が合ったら、何も言わずにお互い唇を求め合うんだ。


この時もむせ返るような甘く長いキスだった。

⏰:08/12/10 17:15 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#268 [ゆーちん]
先生の手は私の頭を逃がさんばかりに押さえ、何度も舌が出入りするキスをする。


私の声が漏れるたびに、先生の押さえる手の力が強くなって行った。


途端に唇が離れると先生は言った。


「ここ、座って。」

⏰:08/12/10 17:16 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#269 [ゆーちん]
ここ、とは…先生の足の上。


地面にあぐらをかいて座る先生は、足をピンッと延ばしてパンパンッと太ももを叩いた。


「…マジで?」

「ブハッ。何照れてんの?」

「普通照れるっしょ。」

⏰:08/12/10 17:16 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#270 [ゆーちん]
と、まぁ照れながら先生の足の上に乗った。


先生は三角座りに足を曲げてくれたので、私に背もたれが出来た感じ。


再び交わすキスの最中に、先生の手は私の胸を包んでいた。


制服の上から何度も何度も荒々しく揉み上げる。

⏰:08/12/10 17:17 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#271 [ゆーちん]
「…生徒いるよ。」


数メートル先には私たちと同じく、おさぼり生徒が何人もいると言うのに、先生の行動はますますエスカレートして行った。


制服がはだけ、下着も外されて、あらわになった胸を愛撫する。

⏰:08/12/10 17:17 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#272 [ゆーちん]
胸の前には先生の顔。


上手い具合な座り方のおかげで、私の胸は先生のいいなりだった。


舐められ、吸われ、噛まれ、転がされ…。


今度は私が先生の頭を押さえて、快楽の声を我慢しようと悶絶した。


「俺、この体位1番好き。」

「え?」

⏰:08/12/10 17:19 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#273 [ゆーちん]
「座位っつーの?向き合ってヤれんじゃん。」

「このままヤんの?」

「そだよー。」

「へぇ。こんな体位あるんだ…した事ない。」

「…しようよ、このまま。」


うわー。


素敵なお誘い。


私の体はその気だけど、でもやっぱここ学校だし。


近くに人もいるじゃん。

⏰:08/12/10 17:20 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#274 [ゆーちん]
「ダメ。私、声デカいからバレるよー。」

「ブッ!声デカいの?ウケるわー。AV女優かよ!」


そんな事言ってる間、先生はずっと私の太ももを触っていた。


太ももなんか触って、興奮するの?って感じ。


私はしない。


男はするのかな?


太ももごときで。

⏰:08/12/10 17:21 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#275 [ゆーちん]
今までの彼氏は、太ももなんか触らなかった。


触るのは援交の客ぐらい。


てことは、先生も親父と同じエロ思考って事?


えー。


なんかショックー、すっごいヤダー。

⏰:08/12/10 17:22 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#276 [ゆーちん]
「ねぇ、何で足なんか触んの?」

「気持ち良いからじゃん。」

「気持ち良い?こんなプニプニな足が?」

「張りあってスベスベでプニプニじゃん?おっさんにもなれば若い子に触ると興奮すんだよー。」


あぁ、やっぱそうなんだ。


「こっちはくすぐったいだけだし。」

⏰:08/12/10 17:22 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#277 [ゆーちん]
「ま、別に興奮したいだけで触ってるんじゃないし。」

「え?」


…何?


他にも何かエロスな理由でもあるのかな。


先生は上目になりながら言った。


「好きだから触れたいんだよー。」


…ヤバイ。


今いい事言ったよ、由良先生。


体が一気に熱くなった。

⏰:08/12/10 17:23 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#278 [ゆーちん]
「ねぇ。」

「はい?」

「…今日、放課後、先生とデートしたい。」

「喜んで。」


夏休みが近付く暑苦しいあの日、私は初めて自分からデートの誘いを入れた。


緊張なんてしなかった。


誘わずにはいられなかったから。

⏰:08/12/10 17:24 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#279 [ゆーちん]
バイトはキャンセルだ。


今日はこの人と居たい。


この人と笑いたい。


この人に触れたいし、触れられたい。


こんな事を思ったのは初めてだった。


とびっきり甘いキスをしてから、先生は私の乱れた服を整えてくれた。

⏰:08/12/10 17:25 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#280 [ゆーちん]
「放課後の楽しみが出来たので、6時間目は頑張って乗り越えましょうね。」

「アハハ。先生もね!」


足の上から降りると、妙にスカートの中が寒く感じた。


こんな暑い日でも人肌はやっぱり心地いいものなんだ。

⏰:08/12/10 17:25 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#281 [ゆーちん]
待ち合わせ場所は私の家の玄関前。


ヘタに待ち合わせとかして目撃されると後々面倒だから。


学校から家までの地図を書いて写メールを送っておいた。


便利な世の中。

⏰:08/12/10 17:27 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#282 [ゆーちん]
勤務時間が終わった先生は今まさに、その地図を見ながらこっちに向かって来てくれている。


段々と涼しくなる風に、髪を揺らされながら先生が来るのを待った。


…まだかな。


早く、逢いたい。


こんな気持ちになるのは生まれて初めてだった。

⏰:08/12/10 17:28 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#283 [梨乃]
みてます

⏰:08/12/10 17:28 📱:P905iTV 🆔:B0NtWS3Y


#284 [ゆーちん]
ピカピカッと車のライトが私を照らした。


私の顔は自然に緩み、待ち侘びたお迎えに走り寄った。


助手席の窓が開いていて、覗き込むといつもの笑顔が車内に潜んでいる。


「お待たせー。」

「ううん、カッコイイ車じゃん!」

「でしょ?はい、乗ってー。」

⏰:08/12/10 17:29 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#285 [ゆーちん]
ドアを開けて、助手席に乗り込むとのんびりした洋楽が流れていた。


独特な車内の匂い。


車はゆっくり走り出す。


「つか迷ったんだけど。」

「嘘!」

「こんな下手くそな地図じゃわかる訳ねーじゃん。」

⏰:08/12/10 17:29 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#286 [ゆーちん]
そう言って私の送った写メールの画面になっている携帯電話を突き付けて来た。


「私さぁ地図なんか書くの初めてだから、どう書けばいいのかわかんなくて。」

「まぁいいけど。もう覚えたし。」

「覚えたの?記憶力いいね。」

⏰:08/12/10 17:33 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#287 [ゆーちん]
「…教師だから、僕。」

「そうなんだー。知らなかったー。」


ふざけて笑い合う時間が好き。


安心するな、この人といると。


「一回覚えれば次から迷わないで済むわ。」


次から…ねぇ。


嬉しい事言ってくれんじゃん?

⏰:08/12/10 17:33 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#288 [ゆーちん]
「ねぇー先生。」

「はーい、斗美ちゃん。」

「夜景は?」

「夏休み入ったら連れてってやる。」

「ん、約束ね。」

「うん、約束。」


指切りげんまんの変わりに私の頭をポンポンと叩いた。

⏰:08/12/10 17:35 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#289 [ゆーちん]
「普通、もっと優しく叩かない?」

「俺流。」

「アハハ!」


強めに叩かれた頭。


ヨシヨシだって、きっと力強いんだろうな。


別に力加減なんてどうでもいい。


頭を触られると褒められたり、大切にされてる気がするから嫌いじゃない。


むしろ好き。

⏰:08/12/10 17:35 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#290 [ゆーちん]
でも、斗羽の方が頭を撫でられた回数は多いんだろうな。


ママに頭を撫でられたのって、いつが最後だっけ。


記憶にないよ。


「到着ですか?」

「そうですよ、お嬢ちゃん。」

「…なかなか綺麗なマンションだね。もっとおんぼろアパートに住んでるんだと思ってた。」

⏰:08/12/10 18:36 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#291 [ゆーちん]
車を降りて先生の後ろをついて歩く。


「馬鹿にしないで〜よ〜。」

「古っ!」

「おっちゃん丸だしだな。」

「アハハ!」


部屋番号なんかかっこよく入力しちゃって、自動ドアが開いて、エレベーター乗って、お洒落な廊下に出た。

⏰:08/12/10 18:37 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#292 [ゆーちん]
「はい、由良先生の部屋はどこでしょうか?」

「は?何で問題出されてんの私。」

「さっきロビーで部屋番号入力してたの見てなかったの?」

「見てないし!」

「もぉ〜。見ててよ。今度から1人で来れないと困るでしょ?」


何だよ、それ。

⏰:08/12/10 18:38 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#293 [ゆーちん]
今度からとか、1人でとか…。


照れんじゃん。


心臓、ドキドキしすぎだし。


「ここ何階かはわかる?」

「9階でしょ?何階かぐらいはわかるよ。」


また、先生の後ろをついて歩く。

⏰:08/12/10 18:38 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#294 [ゆーちん]
と、先生はいきなり足を止めた。


クルッと回り、顔を近付けて私に言う。


「きゅーいちれい!」

「…へ?」

「部屋番。910。」

「あぁ、うん。910ね。」


表札には由良と書いた字の上に910と記されていた。

⏰:08/12/10 18:39 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#295 [ゆーちん]
「覚えててね。このマンション、学校から案外近いから放課後来やすいだろうし。」


先生は鍵を開け、中に入った。


先生独特の匂いが部屋から溢れ出る。


「…えっ!」

「え?」

「来ていいの?」

「うん、いいよ。何、嫌?」

⏰:08/12/10 18:39 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#296 [ゆーちん]
思い切り首を横に振ると、先生は笑った。


「バカ丸だしだから、早く入りな。鍵も閉めといて。」


玄関に入り、ドアを閉め、鍵をかけた。


サンダルを脱いで部屋に入ると、立派な部屋が待っていた。


「物、少なっ!」

「…斗美さぁ。もっと可愛いげのある反応出来ないの?」

⏰:08/12/10 18:45 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#297 [ゆーちん]
「だって本当に少ないんだもん。」


鞄をソファーの上に置き、部屋の中を探検した。


「綺麗〜とか、シンプル〜とかさ。」

「あっ!先生、これ何?」


話も聞かずに部屋中の珍しい物を嗅ぎ回った。

⏰:08/12/10 18:45 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#298 [ゆーちん]
「斗美。」

「ん?」

「バカだしガキだし、欠点だらけだね。」


ソファーにもたれながら煙草を吸う先生は笑ってた。


「はぁ?先生だってバカだよ。」


先生の隣に座り、ほっぺを摘んでやった。


「…痛い。」

「痛くしてるもん。」

「ハハッ。」

⏰:08/12/10 18:50 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#299 [ゆーちん]
この笑顔が胸をキュッとさせるの。


「早く吸い終わって。」

「何で?」

「いいから。」


先生は最後に大きく吸い込んでから、煙草を灰皿で消した。


空に白い煙が浮かぶ。


「あ、わかった。」

⏰:08/12/10 18:50 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#300 [ゆーちん]
「何?」

「早く吸い終わらないとキスできないからだ。」

「…バレた。」


煙草を吸いたてのキスは、苦い。


舌が入って来るたび苦みが口の中に広がる。


だけどその苦みさえも嬉しく思えてしまう。

⏰:08/12/10 18:55 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


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