双子の秘密
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#342 [ゆーちん]
「あぁ、だからたっくんか。」
妙な親近感が沸く。
私が支払いを済ませると、太一くんも支払いを済ませ、一緒に店内を出た。
友達でも何でもないのに、なぜか人見知りにもならず気楽に会話ができた。
:08/12/10 19:25 :SH901iC :0Xqg4XG.
#343 [ゆーちん]
「何買ったの?」
「アイスとガム。」
「私もアイス買ったよ。それにドレッシングも。」
「知ってる。さっき拾ったから。」
「あ、そっか。」
「ハハッ。どっかで一緒に食べようよ、アイス。」
「じゃあこの近くに公園あるから、そこに行く?」
「うん。」
:08/12/10 19:38 :SH901iC :0Xqg4XG.
#344 [ゆーちん]
何、この展開。
普通おかしいよね。
友達の彼氏と公園?
しかも夜に。
会うの二回目って言うか、ほとんど初めてって言ってもいいぐらい。
おかしいってわかってはいるんだけど、5分後には太一くんと並んでブランコに座りながらアイスを食べていた。
:08/12/10 19:38 :SH901iC :0Xqg4XG.
#345 [ゆーちん]
「じゃあ同じ歳なんだね。」
「うん。斗羽ちゃん彼氏とかいないの?」
「んー、どうだろ。」
「複雑なの?」
「うん、まぁ…」
誰にも話せないからこそ、初対面にも近い太一くんになら心を開けるのかもしれない。
:08/12/10 19:39 :SH901iC :0Xqg4XG.
#346 [ゆーちん]
「俺でよければ相談乗るからね。」
「ありがと。また耐えられなくなったら頼らせてね。」
「おう!じゃあ連絡先教えてよ。」
「あ、うん…。」
太一くんは恵の彼氏。
連絡先を交換しちゃいけないってルールなんてないけど、友達同士の暗黙のルールだよね、普通は。
:08/12/10 19:40 :SH901iC :0Xqg4XG.
#347 [ゆーちん]
でもその暗黙のルールを破り、私は太一くんと連絡先を交換した。
「私そろそろ帰るね。帰ってサラダ食べないと。」
ドレッシングの入ったコンビニ袋を見せると、太一くんは笑った。
「送って行くよ。」
「一人で大丈夫!すぐそこだから。太一くん気をつけてね。」
「うん、じゃあまたね。」
「バイバイ。」
:08/12/10 19:40 :SH901iC :0Xqg4XG.
#348 [ゆーちん]
公園を出て、違う道を歩く。
どうして私は太一くんと連絡先を交換したのか。
人見知りをしなかったのか。
疑問に思う事はたくさんあるけど、決意した事は1つだけ。
:08/12/10 19:41 :SH901iC :0Xqg4XG.
#349 [ゆーちん]
太一くんは、恵の彼氏。
好きになる相手じゃない。
太一くんは好きにならない。
そう決めた。
不倫してるだけでも、頭を抱える程悩まされてるのに、友達の彼氏を好きになると益々頭を抱え込まないといけなくなる。
:08/12/10 19:41 :SH901iC :0Xqg4XG.
#350 [ゆーちん]
耐えられないよ、そんなの。
しっかりと決意をし、小走りで家まで帰った。
「ただいま!」
家についた時にはドレッシングはすっかり生温くなってしまっていた。
:08/12/10 19:42 :SH901iC :0Xqg4XG.
#351 [ゆーちん]
〔斗美〕
「やだな。」
「え?」
「バイトなんだ、今日。」
「そう。頑張ってね。」
先生と付き合っても援助交際というバイトは辞められない。
先生には知り合いの手伝いのようなバイトをしていると言ってある。
:08/12/10 19:43 :SH901iC :0Xqg4XG.
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