双子の秘密
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#345 [ゆーちん]
「じゃあ同じ歳なんだね。」
「うん。斗羽ちゃん彼氏とかいないの?」
「んー、どうだろ。」
「複雑なの?」
「うん、まぁ…」
誰にも話せないからこそ、初対面にも近い太一くんになら心を開けるのかもしれない。
:08/12/10 19:39 :SH901iC :0Xqg4XG.
#346 [ゆーちん]
「俺でよければ相談乗るからね。」
「ありがと。また耐えられなくなったら頼らせてね。」
「おう!じゃあ連絡先教えてよ。」
「あ、うん…。」
太一くんは恵の彼氏。
連絡先を交換しちゃいけないってルールなんてないけど、友達同士の暗黙のルールだよね、普通は。
:08/12/10 19:40 :SH901iC :0Xqg4XG.
#347 [ゆーちん]
でもその暗黙のルールを破り、私は太一くんと連絡先を交換した。
「私そろそろ帰るね。帰ってサラダ食べないと。」
ドレッシングの入ったコンビニ袋を見せると、太一くんは笑った。
「送って行くよ。」
「一人で大丈夫!すぐそこだから。太一くん気をつけてね。」
「うん、じゃあまたね。」
「バイバイ。」
:08/12/10 19:40 :SH901iC :0Xqg4XG.
#348 [ゆーちん]
公園を出て、違う道を歩く。
どうして私は太一くんと連絡先を交換したのか。
人見知りをしなかったのか。
疑問に思う事はたくさんあるけど、決意した事は1つだけ。
:08/12/10 19:41 :SH901iC :0Xqg4XG.
#349 [ゆーちん]
太一くんは、恵の彼氏。
好きになる相手じゃない。
太一くんは好きにならない。
そう決めた。
不倫してるだけでも、頭を抱える程悩まされてるのに、友達の彼氏を好きになると益々頭を抱え込まないといけなくなる。
:08/12/10 19:41 :SH901iC :0Xqg4XG.
#350 [ゆーちん]
耐えられないよ、そんなの。
しっかりと決意をし、小走りで家まで帰った。
「ただいま!」
家についた時にはドレッシングはすっかり生温くなってしまっていた。
:08/12/10 19:42 :SH901iC :0Xqg4XG.
#351 [ゆーちん]
〔斗美〕
「やだな。」
「え?」
「バイトなんだ、今日。」
「そう。頑張ってね。」
先生と付き合っても援助交際というバイトは辞められない。
先生には知り合いの手伝いのようなバイトをしていると言ってある。
:08/12/10 19:43 :SH901iC :0Xqg4XG.
#352 [ゆーちん]
「辞めたいな。」
「辞めちゃえば?斗美1人ぐらいなら俺、食わせて行けるよー。」
「あら、そんなたくましい事言ってると後悔するよ?」
「あぁ、そっか。あなた高くつく女だもんねー。」
「そうだよ?それでもいいの?」
「前言撤回だ。」
「アハハ。最悪〜!」
:08/12/10 19:44 :SH901iC :0Xqg4XG.
#353 [ゆーちん]
夏休みを迎えた今、毎日のように910号室に入り浸っている。
生徒は夏休みでも、先生は学校に行かないといけないみたいで、毎日入り浸っていても、先生と会えるのは出勤前のほんの数十分。
:08/12/10 19:44 :SH901iC :0Xqg4XG.
#354 [ゆーちん]
私がもっと早く起きて、早く先生のマンションに来れば長く居られるんだけど、朝は苦手で…。
先生が帰る頃には、私は援助交際とか言う最悪なバイト中だしさ。
援交、先生のためにも辞めたいんだけど…お金とかストレス発散とか色々あって、やっぱり辞められなかった。
:08/12/10 19:45 :SH901iC :0Xqg4XG.
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