双子の秘密
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#395 [ゆーちん]
どこに行くのか、何時に行くのか、そんなの知らない。
二人でいれたら私はそれでいい。
再び目を閉じ、意識を手放した。
二度寝って何でこんな気持ち良いのだろう。
ちょうど1時間に煙草の匂いで目が覚めるまで、何だかとても幸せな夢を見ていた気がする。
:08/12/10 21:22 :SH901iC :0Xqg4XG.
#396 [ゆーちん]
「…くさい。」
ベットの端に座り、煙草を吸う先生は私の声に慌てて灰皿で火を消した。
「おはよう。」
朝っぱらから満点の笑顔。
「おはよ。」
「目覚めのキスいる?」
「いらない。」
「何で。」
:08/12/10 21:22 :SH901iC :0Xqg4XG.
#397 [ゆーちん]
「煙草の後のキス、苦いもん。」
「その苦みも実は好きなくせに…。」
先生のキスは優しく降って来た。
そうだよ。
この苦いキスが先生らしくって、すごく好き。
朝から胸がドキドキ動く。
:08/12/10 21:23 :SH901iC :0Xqg4XG.
#398 [ゆーちん]
唇を離し、先生は私の隣に寝転んだ。
「休みの朝は清々しいねー。」
「今日どこ連れってくれんの?」
「ラブホ巡りしよ‥」
「却下。」
先生の言葉を遮ると『ケチ。』と小さな声が聞こえた。
まだ目が覚め切らない。
:08/12/10 21:24 :SH901iC :0Xqg4XG.
#399 [ゆーちん]
目をしょぼしょぼさせながらベットの上でゴロゴロするのって、むちゃくちゃ心地いいんだよね。
「斗美のコテで髪の毛にウェーブつけて、ダテ眼鏡つけて、服装もちょっと普段と違う感じにして、帽子被れば完璧だね。」
「ん?変装するの?」
「そ。変装しないとデート出来ないもん。」
:08/12/10 21:25 :SH901iC :0Xqg4XG.
#400 [ゆーちん]
「生徒でごめんなさーい。」
「お詫びの印に今すぐ10万円ちょうだーい。」
「…ベランダから突き落とすよ?」
「ウハッ!マジでされそうだから怖いっつーの。」
ゴロゴロタイム終了。
起き上がり、デートに向けての準備を始めた。
:08/12/10 21:26 :SH901iC :0Xqg4XG.
#401 [ゆーちん]
別人になるほどの化粧をしてる間、先生は服装に悩んでいた。
自分の髪が巻き終わると、先生の毛先に自然なウェーブが出来るように熱を加える。
髪形1つで随分印象が変わるもんね。
変装大成功だよ。
仕上に眼鏡とハットを添える。
…完璧じゃん。
:08/12/10 21:27 :SH901iC :0Xqg4XG.
#402 [ゆーちん]
お昼前に家を出て、ショッピングストアに買い物に行った。
あんな楽しいデートは初めてだった。
時間はあっという間に流れ、さっき昼ご飯を食べたと思えば、もう晩ご飯の時間帯。
「お腹空いた?」
「んー、まだ空いてない。」
「俺も。家帰ってから食うか。」
「うん!」
:08/12/10 21:59 :SH901iC :0Xqg4XG.
#403 [ゆーちん]
ショッピングストアとおさらばして、私たちはマンションに戻った。
たくさんの買い物袋が部屋に並ぶ。
「かなり買ったねー。」
「また仕事頑張んなきゃだわ。斗美もバイト頑張れよ。」
「あ…うん。」
:08/12/10 21:59 :SH901iC :0Xqg4XG.
#404 [ゆーちん]
今の1番の悩みはバイト。
辞めないと。
本当に。
きっと後悔する時が来る。
先生を悲しませてしまう前に、辞めないと。
だけど、せっかく安定してきた客足がとか、金銭感覚だとか、今はもう大丈夫だけどもし溜まったとしたらストレスのはけ口は?とか。
:08/12/10 22:00 :SH901iC :0Xqg4XG.
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