双子の秘密
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#396 [ゆーちん]
「…くさい。」


ベットの端に座り、煙草を吸う先生は私の声に慌てて灰皿で火を消した。


「おはよう。」


朝っぱらから満点の笑顔。


「おはよ。」

「目覚めのキスいる?」

「いらない。」

「何で。」

⏰:08/12/10 21:22 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#397 [ゆーちん]
「煙草の後のキス、苦いもん。」

「その苦みも実は好きなくせに…。」


先生のキスは優しく降って来た。


そうだよ。


この苦いキスが先生らしくって、すごく好き。


朝から胸がドキドキ動く。

⏰:08/12/10 21:23 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#398 [ゆーちん]
唇を離し、先生は私の隣に寝転んだ。


「休みの朝は清々しいねー。」

「今日どこ連れってくれんの?」

「ラブホ巡りしよ‥」

「却下。」


先生の言葉を遮ると『ケチ。』と小さな声が聞こえた。


まだ目が覚め切らない。

⏰:08/12/10 21:24 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#399 [ゆーちん]
目をしょぼしょぼさせながらベットの上でゴロゴロするのって、むちゃくちゃ心地いいんだよね。


「斗美のコテで髪の毛にウェーブつけて、ダテ眼鏡つけて、服装もちょっと普段と違う感じにして、帽子被れば完璧だね。」

「ん?変装するの?」

「そ。変装しないとデート出来ないもん。」

⏰:08/12/10 21:25 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#400 [ゆーちん]
「生徒でごめんなさーい。」

「お詫びの印に今すぐ10万円ちょうだーい。」

「…ベランダから突き落とすよ?」

「ウハッ!マジでされそうだから怖いっつーの。」


ゴロゴロタイム終了。


起き上がり、デートに向けての準備を始めた。

⏰:08/12/10 21:26 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#401 [ゆーちん]
別人になるほどの化粧をしてる間、先生は服装に悩んでいた。


自分の髪が巻き終わると、先生の毛先に自然なウェーブが出来るように熱を加える。


髪形1つで随分印象が変わるもんね。


変装大成功だよ。


仕上に眼鏡とハットを添える。


…完璧じゃん。

⏰:08/12/10 21:27 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#402 [ゆーちん]
お昼前に家を出て、ショッピングストアに買い物に行った。


あんな楽しいデートは初めてだった。


時間はあっという間に流れ、さっき昼ご飯を食べたと思えば、もう晩ご飯の時間帯。


「お腹空いた?」

「んー、まだ空いてない。」

「俺も。家帰ってから食うか。」

「うん!」

⏰:08/12/10 21:59 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#403 [ゆーちん]
ショッピングストアとおさらばして、私たちはマンションに戻った。


たくさんの買い物袋が部屋に並ぶ。


「かなり買ったねー。」

「また仕事頑張んなきゃだわ。斗美もバイト頑張れよ。」

「あ…うん。」

⏰:08/12/10 21:59 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#404 [ゆーちん]
今の1番の悩みはバイト。


辞めないと。


本当に。


きっと後悔する時が来る。


先生を悲しませてしまう前に、辞めないと。


だけど、せっかく安定してきた客足がとか、金銭感覚だとか、今はもう大丈夫だけどもし溜まったとしたらストレスのはけ口は?とか。

⏰:08/12/10 22:00 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


#405 [ゆーちん]
悩む所がたくさんだった。


とりあえずしばらくは仕事を入れない。


ゆっくりしっかり考えよう。


援交は悪い事なんだから、諦める決意を付けないと。


「斗美、洗濯たたんで。」

「うん。」

⏰:08/12/10 22:00 📱:SH901iC 🆔:0Xqg4XG.


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