双子の秘密
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#408 [ゆーちん]
食べ終わって、一緒に片付けして、ソファーに座りながらテレビを見て過ごす。
「もう一泊したい。」
「そんな家出娘みたいな事しちゃいけませんよ。」
テレビの向こうでは有名な歌手が新曲を次々に披露する。
穏やかなBGMになって、いいムードだった。
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#409 [ゆーちん]
そのムードに酔いしれて、お互い何も言葉を交わさなくても欲しかったものを求め合った。
キスは、何度しても足りない。
欲望のままに唇を、舌を、絡み合わせた。
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#410 [ゆーちん]
ソファーの上に寝かされ、先生が重なる。
人の温かみは夏だろうが、いつだろうが安心できる。
キスが降ってくる。
思い出が増えるたび、先生とのキスも増えて行く。
うねりを付けてあげた先生の髪が私の頬に触れる。
「可愛い。」
「ん?」
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#411 [ゆーちん]
私の首にキスする先生の髪から、シャンプーの匂いがする。
甘くて、落ち着く。
「デートのたびに髪うねらそうね。」
「フフッ。似合う?」
柔らかな髪は、私の髪質によく似ている。
:08/12/10 22:04 :SH901iC :0Xqg4XG.
#412 [ゆーちん]
だけど先生の髪の方が細くて、手触りが気持ち良い。
いつも撫でられてばかりの私も、今は目の前にある髪を撫でずにはいられない。
「似合うよ。」
「惚れ直した?」
「…。」
「またノーコメント?」
「エヘヘッ。」
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#413 [ゆーちん]
先生は体を起き上がらせ、私の体も起こした。
キスはもう終わり?
「帰る準備ね。」
「…んー。」
不機嫌な返事をしてから、自分の荷物をまとめた。
先生も手伝ってくれたので、すぐに片付いた。
「できた。」
「はい、よくできました。」
:08/12/10 22:05 :SH901iC :0Xqg4XG.
#414 [ゆーちん]
テレビを消して玄関に向かう。
帰りたくないのにな。
でも駄々をこねても先生は泊まらせてくんない。
大人しく帰るしかないのかな。
マンションを出て車に乗り込む。
エンジンがかかり、車は発車した。
ここで疑問に思った。
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#415 [ゆーちん]
…SEXしてないじゃん。
今までの私が体験してきたデートは、絶対にSEX込み。
デートとSEXはイコールだった。
煙草を吸いながら運転する先生は、やっぱり今までの彼氏とは違うんだね。
まず車持ちの彼氏なんかいた事ないし。
それに…
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#416 [ゆーちん]
SEXしないデートもある、って教えてくれた彼氏だよ。
何かさ、それってかなり嬉しいよ。
体目的だけで付き合ってんじゃないって思えるから。
SEXしなくても私はキスだけで充分なの。
先生もそうなのかな?
そうだと嬉しいな。
「明日も朝、来る?」
「行っちゃダメ?」
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#417 [ゆーちん]
「ううん。じゃあまた明日ね。」
車は私の家の近くに停まった。
「うん。送ってくれてありがと。」
「どういたしましてー。おやすみ。」
「おやすみ。」
車を降りて、見えなくなるまで見送った。
寂しい瞬間だ。
:08/12/10 22:08 :SH901iC :0Xqg4XG.
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