双子の秘密
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#481 [ゆーちん]
やっぱり淀江さんの言う通りだよ。
辞めるのは惜しかったのかも。
だけど、その金欲や物欲に勝るものが、この部屋の中に詰め込まれてんの。
淀江さんにはわかって欲しい。
初めての大恋愛なんだよ。
:08/12/11 11:00 :SH901iC :uyR.lwfs
#482 [ゆーちん]
ガチャ…
この大恋愛だけは大切にしたいと思った。
「あら、いたの。珍しいね。」
この笑顔の為なら、全て捨てていいと思えたんだ。
「バイト辞めたの。」
だから後悔はもうしない。
ふっ切るんだ。
:08/12/11 11:02 :SH901iC :uyR.lwfs
#483 [ゆーちん]
「じゃあ俺が養ってやるよ。」
「…無理だってば。私、金のかかる女だもん。」
「くっそ。何でこんな金のかかる女に、俺は引っ掛かったんだろ。」
「フフッ。引っ掛けて来たのはそっちじゃん。」
「あ、バカなのにそんな事は覚えてんだ。」
「うるさい!」
私はこの人の為に生きるよ。
:08/12/11 11:02 :SH901iC :uyR.lwfs
#484 [ゆーちん]
先生とほとんど毎日顔を会わせられる夏休みは、あっという間に過ぎて行こうとしていた。
泊まったのはほんの数回。
SEXだって、数える程しかしていない。
今までの付き合い方が少しおかしかったのかな?
先生との過ごし方が新鮮だし、新発見だし、魅力的だった。
:08/12/11 11:04 :SH901iC :uyR.lwfs
#485 [ゆーちん]
「亮治!」
「…え?」
「返事は、はい!」
「はい…」
「何、その気の抜けるような返事。」
「だって…斗美が下の名前で呼ぶから。」
「悪い?」
「悪くないけど…その呼び方、お袋に叱られる時の呼び方に似てたからビビった。」
:08/12/11 11:05 :SH901iC :uyR.lwfs
#486 [ゆーちん]
普段は【先生】って呼んでいるので、滅多に【亮治】なんて呼ばない。
甘える時か…怒った時だけ。
「お袋だと思ってビビっただ?こんの…へたれ野郎!」
「何、何よ。ごめんって。何怒ってんの。生理?」
「今日は何月何日!?」
「8月31日。」
:08/12/11 11:06 :SH901iC :uyR.lwfs
#487 [ゆーちん]
「明日から9月だね!」
「そうですね。新学期ですね。宿題終わりましたか?」
「終わってる訳ないでしょ。明日から新学期ってわかってて、この有様はわざと?」
時刻は夜の8時。
お風呂上がりの先生は、パンツ1枚でソファーでくつろいでいた。
:08/12/11 11:08 :SH901iC :uyR.lwfs
#488 [ゆーちん]
「何?宿題見て欲しいの?」
怯えた顔が妙に可愛かったけど、そんなんじゃ怒りは静まらないよ。
「宿題なんかどーでもいい。」
「じゃあ何に怒ってるんですかー?」
「私だってビックリだよ。亮治さんが、この夏休み中、1回しか、デートに、連れてって、くんなかったんだからっ!」
:08/12/11 11:09 :SH901iC :uyR.lwfs
#489 [ゆーちん]
一言一言、リアクションを付けながら訴えた。
「…エヘッ。」
なのに先生はとぼけた顔をしただけ。
「笑って済ませないで下さーい!今からでも遅くないよ。デート行こっ。夜景連れてってもらってないもん!」
:08/12/11 11:10 :SH901iC :uyR.lwfs
#490 [ゆーちん]
「あー…夜景。」
先生は曖昧な返事をした。
「覚えてないの?夏休み前、私が海連れってって言ったら山ならいいって。夜景連れてってやるって言ったじゃんかー!今日で夏休み終わるんですけどー!」
「こういうとこだけ記憶力いいんだな。」
:08/12/11 11:12 :SH901iC :uyR.lwfs
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