双子の秘密
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#492 [ゆーちん]
仕事が忙しかったのはわかってるんだ。


お盆休みも少なくて、実家に帰るか私と遊ぶか真剣に悩んでくれてた事も知ってる。


今年のお正月も帰省していないって言ってたから、『実家帰った方がいいよ。』って勧めたのも私。


「ねぇ。」

「ん?」

⏰:08/12/11 11:13 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#493 [ゆーちん]
「私ってわがままなのかな。」

「うーん。どうだろ。」

「デート出来ないから毎日この部屋に転がり込んで、好き勝手させてもらって…なのにデートしたいって。わがままだよね。」

「それはわがままじゃないよ、別に。」

⏰:08/12/11 11:14 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#494 [ゆーちん]
先生はそう言ってくれたけど、わがままだってわかってた。


でもね、わがままだって言いたくなるんだよ。


援交辞めて、これから先生漬けになれるって楽しみだったのに…ちょっと寂しかったんだよ。


「ごめんなさい。夜景はまた今度でいいや。」

⏰:08/12/11 11:15 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#495 [ゆーちん]
冷静になって考えると、私が悪かった。


お風呂に入ってよかった。


湯舟が私を落ち着かせてくれた。


「謝らなくていいよ。俺が悪かったんだもん。三連休にでもデートしような。」

「うん。」

「よし、仲直り。さっさと出て来いよ。」

⏰:08/12/11 11:16 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#496 [ゆーちん]
ドアをコツンと叩いてから先生はリビングに戻って行った。


湯舟から出て、髪や体を洗って、先生の言う通りさっさとお風呂から出た。


「出たー?」


リビングから先生の声。


「…うん、出たよ。」


何でそんな事聞くんだろ。


先生もう入ったじゃん。

⏰:08/12/11 11:17 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#497 [ゆーちん]
不思議に思いながらバスタオルを戸棚から降ろしていると、先生は現れた。


「…何?」

「タオル貸してみ。」


私の手から、先生の手にバスタオルが渡った。


「私まだ体拭いてな‥」

⏰:08/12/11 11:17 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#498 [ゆーちん]
一気に白い世界に包まれた。


「え、先生?」

「拭いたげるわー。」

「へ?」


髪をグシャグシャとタオルで拭いて、体の雫も拭き取って行く。


「お詫び。」

「何の?」

「約束守れなかったお詫び。」

「…もういいって。」

「ばんざーい!」

⏰:08/12/11 11:47 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#499 [ゆーちん]
子供を操るような口調に、つい笑ってしまった。


逆らわずに両手を上げる自分がちょっと好き。


素直に恋してる感じだから。


拭き終わると体にバスタオル巻いた先生。

⏰:08/12/11 11:47 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#500 [ゆーちん]
「あー。」

「あ?」


いきなり何?


先生壊れた?


「いー。」

「えっ、い?」

「うー。」

「う?」


なるほど。


オウム返しが狙いだったんだ。

⏰:08/12/11 11:48 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#501 [ゆーちん]
【う】で唇を突き出すと、先生は自分の唇を重ねた。


小技の効いたキスにやられた私は、脱衣所から去って行く先生を見送った。


頭を抱えながら照れていると、リビングから『アイス食べる?』と、先生の声が聞こえた。


「食べる!」


そう答えて、私は急いで服を着た。

⏰:08/12/11 11:49 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


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