双子の秘密
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#50 [ゆーちん]
聡志には何でも話せる。
付き合う前は名前も知らない他人だったのに、会うたび話すたび離れるたびに好きになっていく。
「そうだけど。今日だって朝から怒らせたし…」
「斗美ちゃんみたいになりたいけど、比べられるのは嫌。わがままだよな、斗羽って。」
歯を見せて笑う聡志。
:08/12/08 17:37 :SH901iC :xLeVnYmI
#51 [ゆーちん]
「からかってる?」
「うん。」
「もぉー!」
自分でもわがままだってわかってる。
わがままだし、意味のわからない願望のせいで自分自身を苦しめちゃってるんだから。
:08/12/08 17:38 :SH901iC :xLeVnYmI
#52 [ゆーちん]
「それじゃあね。」
「うん。」
部活帰りに一緒に下校して私の家の前でバイバイ。
毎日聡志とこうやって放課後デートをする。
つい最近、この放課後デートの現場をママに見られてしまい、ママは楽しそうに騒いでた。
:08/12/08 17:38 :SH901iC :xLeVnYmI
#53 [ゆーちん]
聡志を気に入ってくれたみたいで家に連れて来い、って言うの。
嬉しいけど、恥ずかしいな。
パパは私と聡志の事を知らないだろうし…。
もし招待するならパパのいない時にしよう。
:08/12/08 17:39 :SH901iC :xLeVnYmI
#54 [ゆーちん]
「あ、待って。」
聡志は家の周りを確認してから、私にキスをかくれた。
「いきなりすぎ。」
「ごめんね。」
「ママに見られてたらどうすんの?次から外でキスするの禁止ね。」
:08/12/08 17:39 :SH901iC :xLeVnYmI
#55 [ゆーちん]
「破ったら?」
「んー…アイスでも奢ってもらおっかな。」
「そんな罰ゲームなら毎回でも破りそう。」
聡志はまた八重歯を見せて笑い、軽いキスをした。
「また明日。」
聡志が見えなくなるまで見送りをして、体を反転させると斗美がいた。
:08/12/08 17:40 :SH901iC :xLeVnYmI
#56 [ゆーちん]
「斗美!」
玄関前の壁にもたれて私をジーッと見ている。
「おかえり。今日は帰り、早いね。」
「ふーん。聡志って奥手に見えて、やる事大胆だ。」
「見てたの?」
「見るも何も、あんたら私がここにいるの気付かなかったの?わざと見せ付けてるのかと思った。」
:08/12/08 18:09 :SH901iC :xLeVnYmI
#57 [ゆーちん]
「見せ付けてなんか!」
「私への嫌がらせ?」
斗美は嘲笑うのが得意。
余裕ぶってる笑顔で私を見る。
:08/12/08 18:09 :SH901iC :xLeVnYmI
#58 [ゆーちん]
「そんなわけないじゃん!」
また斗美が私から離れて行く。
日に日に大人っぽくなる斗美に追い付きたいのに、どんどん遠くなる。
同じような化粧をしたいわけじゃない。
そこまでスカートを短くしたり髪を明るくしたいんじゃない。
斗美みたいな明るい性格になりたいだけなの。
:08/12/08 18:10 :SH901iC :xLeVnYmI
#59 [ゆーちん]
斗美は目が笑わない笑顔で言った。
「ムキになっちゃって〜可愛いね、斗羽は。いつまでも処女じゃねーんだから、もっとタフになりなよ。」
…!
その単語を聞いた私は恥ずかしくて顔がアツくなった。
:08/12/08 18:11 :SH901iC :xLeVnYmI
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