双子の秘密
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#597 [ゆーちん]
前に言ってたよね。


私の彼氏は体目的だけで付き合ってる、って。


今の彼氏もそうなのかな?


あの時、斗美の言ってる意味なんかわからなかった。


だけど今なら、今の私なら、理解できるかもしれない。

⏰:08/12/11 13:40 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#598 [ゆーちん]
園田さんも太一くんも、結局は私のこと体目的なのかもしれないよ。


「斗羽は?」

「まだ未定。」


園田さんはきっと仕事。


太一くんも恵と過ごすんだろうな。


クリスマスイヴなんか、いらないや。


「じゃあママと2人でパーティーでもする?」

「パパは?」

⏰:08/12/11 13:42 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#599 [ゆーちん]
「どうせ帰って来るの遅いんだもん。」

「ママとパーティーかぁ。考えとくよ。」


部屋に戻って、さっそく考えた。


友達と過ごそうか。


今から誘うのも面倒だしな。


やっぱりママと過ごそうか。


いや、でも…

⏰:08/12/11 13:43 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#600 [ゆーちん]
《クリスマスイヴは仕事ですか?》


送信。


《クリスマスイヴは恵と過ごすの?》


送信。


一応ね、一応。


やっぱりクリスマスイヴくらい、好きな人と過ごしたいもの。


好きな人…?


私には2人も好きな人がいるんだ。


贅沢者。

⏰:08/12/11 13:44 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#601 [ゆーちん]
いつかバチが当たるとはわかっていた。


そのバチが、もうすぐ私に降り懸かるなんて、この時の私はこれっぽっちも思ってなかった。


《ごめんね。仕事だ。》


園田さんだ。


珍しく返事が早い。


やっぱり、仕事か。


残念。

⏰:08/12/11 13:45 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#602 [ゆーちん]
《そうですか。私は21時に上がりだから、会えたら会いたいです。》

《俺は22時上がりかな。でもたぶん会う時間ないと思う。ごめんね。また埋め合わせするから。》


断られちゃった…。


失恋にも近いような気分になる。


ベットで落ち込んでいると、また携帯が鳴った。


太一くんからの返事だ。

⏰:08/12/11 13:45 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#603 [ゆーちん]
《ごめんね。別の日にクリスマスパーティーしような!》


結局は私が2番目だから、この有様なんだ。


わかりきっていた結果じゃない。


落ち込む事ないのに…どうして泣きそうに辛いんだろう。

⏰:08/12/11 13:46 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#604 [ゆーちん]
翌日は終業式だった。


明日から冬休み。


みんな自然と浮かれていた。


「斗羽ちゃーん。」


恵が話し掛けて来た。


「冬休み遊ぼうね!」

「うん…。」

⏰:08/12/11 13:47 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#605 [ゆーちん]
私なんかと遊びたい?


私はあなたの彼氏の浮気相手だよ。


…なんて、恵は知るはずないよね。


「明日、彼氏と過ごすの?」

「うん!たっくんの家に泊まり行くんだ。」


胸がチクリと痛んだ。


泊まり…かぁ。


彼氏の家に泊まるなんて、私には未知の世界だ。

⏰:08/12/11 13:47 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#606 [ゆーちん]
そして迎えたクリスマスイヴ。


この日は、私の運命の日だと思う。


そんな事、まだ知らない私はバイト先で笑顔を振りまいていた。


「桜井さん、休憩入って。」


店長からそう言われた私は休憩室へと向かった。

⏰:08/12/11 13:48 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


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