双子の秘密
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#623 [ゆーちん]
支払いを済ませていた二人はコンビニから出て行く。
その瞬間、私は見逃さなかった。
太一くんから恵の手を繋ぎに行った事。
そんな連続で繋いだ手は見たくないよ。
:08/12/11 14:23 :SH901iC :uyR.lwfs
#624 [ゆーちん]
もう太一くんとも終わりだって思った。
私から別れを切り出さなくても、太一くんはわかってくれたはず。
彼氏いるって嘘ついて、自分以外にもそういう相手がいるんだって思えばいい。
あれが私の精一杯の反抗。
最後の意地悪だよ。
…もう何もいらない。
:08/12/11 14:23 :SH901iC :uyR.lwfs
#625 [ゆーちん]
夜道を歩いていると、やっぱり携帯電話が鳴った。
《彼氏できたの?》
太一くんから。
やっぱりそこに食いついて来たか。
恵に隠れて送って来たんだ。
《太一くんに関係ない。恵と仲良くね。もう終わりにしよう。バイバイ。》
:08/12/11 14:24 :SH901iC :uyR.lwfs
#626 [ゆーちん]
それだけ送るともう返事は来なかった。
園田さんからも返事なし。
本当に終わったんだ。
もう期待はしない。
もう2番目は辞めよう。
「ただいま。」
玄関に入るとちょうど斗美がブーツを履いているところだった。
:08/12/11 14:26 :SH901iC :uyR.lwfs
#627 [ゆーちん]
「あー、おかえり。」
「ただいま。今から出掛けるの?」
「ううん。忘れ物取りに来ただけ。」
「そう。」
靴を脱いで私は中に入った。
すると後ろから斗美が言った。
「いいこと教えてあげよっか?」
「何?」
振り返るとブーツを履き終えた斗美が笑ってた。
:08/12/11 14:26 :SH901iC :uyR.lwfs
#628 [ゆーちん]
「30分ぐらい前かな。私が戻ってきた時、外に聡志来てたよ。」
「…聡志?」
「10分ぐらい待ってたけど帰った。」
「何しに来たんだろ。」
「さぁ?今日クリスマスイヴだし、意味ありげだね。」
斗美の笑顔はいつものように怪しい。
何か企んでいるような、そんな笑顔。
:08/12/11 14:27 :SH901iC :uyR.lwfs
#629 [ゆーちん]
「…連絡してみるよ。」
「いい事あるといいね。そんじゃ、よいクリスマスを!」
そう言って短いスカートから伸びる足を弾ませ、外に飛び出そうとした。
「あ、ねぇ斗美!」
ピタッと足を止め、『何?』と言う姉。
:08/12/11 14:28 :SH901iC :uyR.lwfs
#630 [ゆーちん]
「今の彼氏と上手くいってる?」
「は?何いきなり。」
「体目的だけの彼氏?」
「あー、そういうのはもう卒業した。今の彼氏はSEXしなくても愛が伝わってくるような人。」
そっか。
斗美は、幸せな恋愛をしているんだね。
よかったよ。
:08/12/11 14:29 :SH901iC :uyR.lwfs
#631 [ゆーちん]
「いいね。私もそんな恋したい。」
「案外近くに待ってるかもよ。クリスマスイヴに家まで来てくれるなんて、私はただならぬ愛を感じたけど?じゃあね。」
怪しい笑顔だけ残し、斗美は出掛けて行った。
ブーツの音が遠退いていく。
斗美は幸せへと向かって行ったんだ。
:08/12/11 14:29 :SH901iC :uyR.lwfs
#632 [ゆーちん]
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秘密のない恋
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:08/12/11 14:30 :SH901iC :uyR.lwfs
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