双子の秘密
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#58 [ゆーちん]
「そんなわけないじゃん!」
また斗美が私から離れて行く。
日に日に大人っぽくなる斗美に追い付きたいのに、どんどん遠くなる。
同じような化粧をしたいわけじゃない。
そこまでスカートを短くしたり髪を明るくしたいんじゃない。
斗美みたいな明るい性格になりたいだけなの。
:08/12/08 18:10
:SH901iC
:xLeVnYmI
#59 [ゆーちん]
斗美は目が笑わない笑顔で言った。
「ムキになっちゃって〜可愛いね、斗羽は。いつまでも処女じゃねーんだから、もっとタフになりなよ。」
…!
その単語を聞いた私は恥ずかしくて顔がアツくなった。
:08/12/08 18:11
:SH901iC
:xLeVnYmI
#60 [ゆーちん]
「斗美!ここ外だよ?ママが聞いてたら…」
「あれ?何その反応。」
「え?」
「斗羽、あんたまだ処女?」
「…ちょっ、斗美!」
処女と言う単語に敏感だった私は、近所の人やママに聞かれていないかドキドキした。
:08/12/08 18:12
:SH901iC
:xLeVnYmI
#61 [ゆーちん]
「へー、やっぱ聡志は奥手なんだ。まだヤッてないなんて珍しいね。聡志溜まってんじゃないの?」
とても双子の姉の発言だと思わなかった。
恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしい。
顔のアツさが限界だった。
:08/12/08 18:12
:SH901iC
:xLeVnYmI
#62 [ゆーちん]
「はぁーあ。可愛いね、斗羽。本当ムカつく。処女って言っただけでそんな純粋に恥ずかしがっちゃってさ。いつから私たち、こうも違っちゃったのかな。」
斗美の笑顔が消えた。
「斗美が…離れて行ったんじゃない。」
「はぁ?その言葉そのまま斗羽に返す。」
:08/12/08 19:08
:SH901iC
:xLeVnYmI
#63 [ゆーちん]
「いきなりピアス開けたり髪の毛染めたり…斗美から離れてったんだよ?」
斗美の目が恐かった。
「何言っちゃってんの。斗羽が頭よくて運動できて、いつの間にか成績表は見違えるくらいの差ができて…私は斗羽と比べられんのが大っ嫌いだったの。」
:08/12/08 19:09
:SH901iC
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#64 [ゆーちん]
「それは勉強しない斗美が悪いんじゃない!」
「そうだよ。バカな私が悪いの。見た目が同じなのに中身は違う。比べられてバカにされて…だから私は外見を変えたの。斗羽と私は違うんだから、って皆に見せ付けたかったの。」
雷に打たれた気分だった。
:08/12/08 19:09
:SH901iC
:xLeVnYmI
#65 [ゆーちん]
双子の悩みは…ある意味似ていたんだ。
私たちは互いに比べられるのが嫌。
私は私なんだよ、と心の中でいつも思っていた。
なんだ…一緒だったんだ。
双子ならではの悩みは、やっぱお互い抱えてしまうものなんだね。
:08/12/08 19:10
:SH901iC
:xLeVnYmI
#66 [ゆーちん]
『私も悩んでた。』とは言わなかった。
私が斗美の外見を真似ようとした事で、余計に苦しめてしまっていた。
私が悪いところもあったのだから、今は謝るしかない。
:08/12/08 19:10
:SH901iC
:xLeVnYmI
#67 [ゆーちん]
「ごめん。斗美の悩みに気付かなかった。」
「これ以上真似してきたら殴るよ?」
「女の子なんだから、殴るとか言っちゃダメだよ。」
「ったく。いちいちウザい妹。斗羽のがしっかりしてんだから、あんたが姉だったらよかったのにね。」
:08/12/08 19:11
:SH901iC
:xLeVnYmI
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