双子の秘密
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#142 [ゆーちん]
「カフェオレ1つね。たっくんは?」


友達の恵は彼氏と来てくれた。


「俺アイスカプチーノ。」

「カフェオレ1つとアイスカプチーノ1つですね。合計720円になります。」

「はいよ〜ん。」

「あ、俺出すわ。」


たっくんと呼ばれる彼氏がお金を払うと、恵は甘えた声で『ありがとう。』と何度もお礼を言っていた。

⏰:08/12/08 21:10 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#143 [ゆーちん]
彼氏ねー…。


聡志以来、彼氏はいない。


欲しいと思うけど、今度付き合うならHなんかしない人がいいなー、なんて。


そんな性欲ゼロの人なんていないか。

⏰:08/12/08 21:11 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#144 [ゆーちん]
「ごゆっくりどうぞ。」

「ありがとね、斗羽。」


商品を受け取ると恵たちは奥のテーブルに向かった。


その後、店はなかなか忙しくて恵たちが、いつ帰ったのか気付かなかった。


いつの間にか上がる時間になっていて、店長から『上がっていいよ。』と言われたので、店の制服から学校の制服に着替え、家へと歩き出す。

⏰:08/12/08 21:11 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#145 [ゆーちん]
駅前は明るく賑わっているので怖くない。


だけど駅前から少し離れると急に暗くて不気味な道があり、いつもビクビクしながら帰ってた。


こんな時、送り届けてくれる彼氏とかいたらなー…。

⏰:08/12/08 21:12 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#146 [ゆーちん]
梅雨が明けると夏が来る。


店内は涼しくて、お客さんは涼みついでに来店してくるので毎日忙しかった。


「桜井さん、申し訳ないんだけど1時間延長してもらえる?」


店長に頭を下げられちゃ断るにも断れないよ…。


夜道が怖いから、出来るだけ早く帰りたいけど…仕方ないよね。


「はい、わかりました。」

⏰:08/12/08 21:13 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#147 [ゆーちん]
いつも21時に上がるけど、今日は22時上がり。


「お疲れ様でした。」


店を出ると、ムッとした暑さが私を待ち構えていた。


明るい駅前を歩き、嫌いな暗い道を歩く。


一人ぼっちだと怖い。


だけど誰かいても怖い。


どっちにしろ、この道は怖い。

⏰:08/12/08 21:13 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#148 [ゆーちん]
やだ、やだ。


早く帰ろ…。


と、その時だった。


「桜井さん。」


心臓が跳ね上がった。


誰もいないと思っていたのに後ろから声をかけられ、私は慌てて振り返った。

⏰:08/12/08 21:14 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#149 [ゆーちん]
「あ…園田さん。」


後ろにいたのは園田さんだった。


バイト先の正社員の人。


確か25歳って言ったかな。


「ごめん、驚かしちゃった?」


無邪気に笑う園田さんと、10も歳が離れてるなんて思えない。

⏰:08/12/08 21:15 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#150 [ゆーちん]
「あの、何してるんですか?こんな道で…」

「さて問題。園田さんは何をしてるんでしょーか?」


園田さんは歩き出した。


私は園田さんの隣を歩く。


「まだ勤務中ですよね。あ、わかった!買い出しだ。」

「お〜、さすが頭のいい高校行ってるだけあるね。正解。」

⏰:08/12/08 21:15 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


#151 [ゆーちん]
久しぶり。


聡志以来だ。


この道を誰かと歩いて、怖いと感じなかったのは。


「やっぱり。何の買い出しですか?」

「ティッシュ。ストック切れてるのも忘れてたんだって。店長ボケてんじゃねーの?」


声を出して笑い合った。

⏰:08/12/08 21:16 📱:SH901iC 🆔:xLeVnYmI


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