双子の秘密
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#211 [ゆーちん]
「ただいま。」

「おかえり。斗美も一緒だったの?」

「うん。でももう二階行ったみたい。」

「そう。晩ご飯いらないのかな?」

「わかんない。聞いて来ようか?」

「いいわ。欲しかったら降りて来るでしょ。斗羽はご飯食べるでしょ?」

「うん。」

⏰:08/12/09 12:56 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#212 [ゆーちん]
ママに、私が不倫してるだなんて言ったら何て言うだろう。


きっと泣くよね。


悲しむよね…。


でもね、もう決めたんだ。


辛いの承知で、園田さんと一緒にいるって決めた。


都合よく遊ばれてもいい。


親不孝な娘でごめん。

⏰:08/12/09 12:58 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#213 [ゆーちん]
ご飯とお風呂を済ませ、部屋に戻る途中、斗美に出会った。


「お風呂開いたよ。」

「ん。」


斗美は私に目も合わさないで通り過ぎて行く。


「斗美!」


めんどくさそうに足を止めて、不思議な顔でやっと私の目を見てくれた。

⏰:08/12/09 12:58 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#214 [ゆーちん]
「何?」

「…あのさ、聞きたい事があるんだけど。」

「うん。」

「三角関係な恋愛ってした事ある?」

「…は?三角関係?」


斗美は顔をしかめた。


「うん。AとBが付き合ってるのにBはCとも付き合ってる…みたいな。」

⏰:08/12/09 12:59 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#215 [ゆーちん]
私が説明をし終えると斗美は言った。


「あー、浮気か不倫って事?不倫ならある意味しょっちゅうかもね。あ、でも恋じゃないしなぁ。」


そう言って笑った斗美。


驚いた。


不倫を日常茶飯事にしている姉にただただ驚かされるばかりだ。


「そんなたくさん相手がいるの?」

⏰:08/12/09 13:00 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#216 [ゆーちん]
「んー、どうだろ。つか何?斗羽、不倫でもしてんの?」


怪しく笑った斗美に、私の首は横に動いてた。


「…してないよ。」

「じゃ何でそんな事聞くのよ。斗羽みたいな優等生に不倫なんて言葉は無縁でしょ。」

⏰:08/12/09 13:01 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#217 [ゆーちん]
「…違うよ。不倫なんか、してない。」


子供の頃から、嘘をつくとき小さな声になってしまう私の癖を斗美が気付いているなら、きっとバレただろう。


斗美は気付いたのか気付いてないのかはわからないが、私に背を向け、こう言った。

⏰:08/12/09 13:02 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#218 [ゆーちん]
「不倫するなら、自分の信念貫き通す事だね。相手に彼女だろうが奥さんがいようが、辛いの覚悟で付き合うんだから。好きって気持ちを大事にすればいいんじゃない?」


最後に『お風呂に行く』と言い残し、斗美は一階に降りて行った。


私は『うん』と返事をしてから部屋へと戻った。

⏰:08/12/09 13:02 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#219 [ゆーちん]
まさか、斗美に勇気付けられるなんて思ってなかった。


双子は嫌だ。


キョウダイなんていらない。


一人っ子がよかった。


そんな事を思った事もあったけど、改めて、斗美がいてくれてよかったと思えた。

⏰:08/12/09 13:04 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


#220 [ゆーちん]
励ましてくれた斗美は何とも思ってないだろうけど、励まされた私は凄く感謝してるよ。


双子でよかった。


キョウダイがいてよかった。


一人っ子じゃなくてよかった。

⏰:08/12/09 13:05 📱:SH901iC 🆔:8SSDAWso


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