双子の秘密
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#348 [ゆーちん]
公園を出て、違う道を歩く。
どうして私は太一くんと連絡先を交換したのか。
人見知りをしなかったのか。
疑問に思う事はたくさんあるけど、決意した事は1つだけ。
:08/12/10 19:41 :SH901iC :0Xqg4XG.
#349 [ゆーちん]
太一くんは、恵の彼氏。
好きになる相手じゃない。
太一くんは好きにならない。
そう決めた。
不倫してるだけでも、頭を抱える程悩まされてるのに、友達の彼氏を好きになると益々頭を抱え込まないといけなくなる。
:08/12/10 19:41 :SH901iC :0Xqg4XG.
#350 [ゆーちん]
耐えられないよ、そんなの。
しっかりと決意をし、小走りで家まで帰った。
「ただいま!」
家についた時にはドレッシングはすっかり生温くなってしまっていた。
:08/12/10 19:42 :SH901iC :0Xqg4XG.
#351 [ゆーちん]
〔斗美〕
「やだな。」
「え?」
「バイトなんだ、今日。」
「そう。頑張ってね。」
先生と付き合っても援助交際というバイトは辞められない。
先生には知り合いの手伝いのようなバイトをしていると言ってある。
:08/12/10 19:43 :SH901iC :0Xqg4XG.
#352 [ゆーちん]
「辞めたいな。」
「辞めちゃえば?斗美1人ぐらいなら俺、食わせて行けるよー。」
「あら、そんなたくましい事言ってると後悔するよ?」
「あぁ、そっか。あなた高くつく女だもんねー。」
「そうだよ?それでもいいの?」
「前言撤回だ。」
「アハハ。最悪〜!」
:08/12/10 19:44 :SH901iC :0Xqg4XG.
#353 [ゆーちん]
夏休みを迎えた今、毎日のように910号室に入り浸っている。
生徒は夏休みでも、先生は学校に行かないといけないみたいで、毎日入り浸っていても、先生と会えるのは出勤前のほんの数十分。
:08/12/10 19:44 :SH901iC :0Xqg4XG.
#354 [ゆーちん]
私がもっと早く起きて、早く先生のマンションに来れば長く居られるんだけど、朝は苦手で…。
先生が帰る頃には、私は援助交際とか言う最悪なバイト中だしさ。
援交、先生のためにも辞めたいんだけど…お金とかストレス発散とか色々あって、やっぱり辞められなかった。
:08/12/10 19:45 :SH901iC :0Xqg4XG.
#355 [ゆーちん]
「じゃあ俺行くねー。ガスだけ気をつけて。」
玄関に向かって行く先生を後ろから追い掛けた。
もう行くの?
行かないで。
そんな可愛い事が言える訳もなく、『しっかり働け!』なんて言ってしまう。
「斗美もねー。」
「うん。いってらっしゃい。」
:08/12/10 19:46 :SH901iC :0Xqg4XG.
#356 [ゆーちん]
「いってきます…よ?」
よ?
「フフッ。何?」
「何?だって。桜井さん可愛いげ無いなー。」
「今の私の物真似?似てないよ。」
「えー、残念。はいっ、おいで。」
何でこの人はこんな穏やかな性格なんだろう。
:08/12/10 19:46 :SH901iC :0Xqg4XG.
#357 [ゆーちん]
のんびりって言うか、マイペースって言うか。
リズムが崩されんだよね。
玄関口で甘いキスを交わしてから、先生は『気をつける事は?』と聞いてきたので『ガス。』と答えると、笑顔を浮かべて私の頭を撫でてから出掛けて行った。
急に一人ぼっちになった先生の部屋で、毎日掃除をしたり洗濯をして過ごした。
:08/12/10 19:47 :SH901iC :0Xqg4XG.
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