双子の秘密
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#414 [ゆーちん]
テレビを消して玄関に向かう。
帰りたくないのにな。
でも駄々をこねても先生は泊まらせてくんない。
大人しく帰るしかないのかな。
マンションを出て車に乗り込む。
エンジンがかかり、車は発車した。
ここで疑問に思った。
:08/12/10 22:06
:SH901iC
:0Xqg4XG.
#415 [ゆーちん]
…SEXしてないじゃん。
今までの私が体験してきたデートは、絶対にSEX込み。
デートとSEXはイコールだった。
煙草を吸いながら運転する先生は、やっぱり今までの彼氏とは違うんだね。
まず車持ちの彼氏なんかいた事ないし。
それに…
:08/12/10 22:06
:SH901iC
:0Xqg4XG.
#416 [ゆーちん]
SEXしないデートもある、って教えてくれた彼氏だよ。
何かさ、それってかなり嬉しいよ。
体目的だけで付き合ってんじゃないって思えるから。
SEXしなくても私はキスだけで充分なの。
先生もそうなのかな?
そうだと嬉しいな。
「明日も朝、来る?」
「行っちゃダメ?」
:08/12/10 22:07
:SH901iC
:0Xqg4XG.
#417 [ゆーちん]
「ううん。じゃあまた明日ね。」
車は私の家の近くに停まった。
「うん。送ってくれてありがと。」
「どういたしましてー。おやすみ。」
「おやすみ。」
車を降りて、見えなくなるまで見送った。
寂しい瞬間だ。
:08/12/10 22:08
:SH901iC
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#418 [ゆーちん]
〔斗羽〕
「斗羽ちゃん!」
「お待たせ。」
今日で4度目。
こうやって、夜な夜な公園で太一くんと会うのは。
太一くんもこの近くに住んでいるらしく、この公園で会うのがお決まりだった。
園田さんと会えない変わりに太一くんと会う。
:08/12/10 22:08
:SH901iC
:0Xqg4XG.
#419 [ゆーちん]
そんなバカな私に、太一くんは惜しみもない笑顔をくれる。
園田さんと待ち合わせしたこの公園は、太一くんとの思い出の方が増えていった。
「宿題してる?」
「ううん。バイト忙しいから全然してない。」
:08/12/10 22:09
:SH901iC
:0Xqg4XG.
#420 [ゆーちん]
太一くんはファミレスの厨房でバイトしている。
私と同じ飲食関係だから、よく共感し合ったり文句言ったりと話題が尽きない。
公園で話す事なんて他愛もない事。
だけど、そんな普通な事が楽しくて、こうやって暗黙のルールを破るような日々が続く。
恵にはもちろん内緒。
:08/12/10 22:10
:SH901iC
:0Xqg4XG.
#421 [ゆーちん]
秘密がどんどん増えて行く自分に、少し情けなく思ってはいるものの、なかなか抜け出せないんだ。
「最近あの映画の宣伝、かなりしてるよな。」
「三部作だもんね。」
「俺、1つ目も2つ目も見てないんだよねー。斗羽ちゃん見た?」
:08/12/10 22:10
:SH901iC
:0Xqg4XG.
#422 [ゆーちん]
「見たよ。うちにDVDあるよ?1も2も。」
「マジで?」
「うん。貸してあげるよ。」
「やったー!ありがとな。」
「…取りに行く?すぐそこだし。」
「いいの?」
「うん。」
2人で公園を出て、一緒に私の家まで歩く。
夜風が気持ち良くて、8月らしい気候だった。
:08/12/10 22:11
:SH901iC
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#423 [ゆーちん]
家の前に到着すり直前、太一くんはとんでもない事を言い出した。
「斗羽ちゃん、脱走した事ある?」
「へ?脱走?」
「夜遊びするのに窓から抜け出したりさ。」
あるわけない。
でも…方法は知っていた。
:08/12/10 22:11
:SH901iC
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