双子の秘密
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#430 [ゆーちん]
「恵?」
「うん。恵と俺、上手くいってないんだ。」
「…そうなの。」
なぜか心が撫でおりた。
だけど顔は作っている。
ちょっと悲しむ女。
どうしたの?
大丈夫?
気にかけている感じ。
偽善者。
:08/12/11 07:57 :SH901iC :uyR.lwfs
#431 [ゆーちん]
いつからこんなズルい技を覚えるようになってしまったんだろう。
自分でも不思議。
「もう別れようと思ってんだ。」
「そんな事言うと恵が悲しむんじゃ‥」
「斗羽ちゃん付き合おうよ。」
:08/12/11 07:58 :SH901iC :uyR.lwfs
#432 [ゆーちん]
太一くんの強い言葉で話を遮られ、強い瞳に心を奪われる。
「…え。」
「俺、斗羽ちゃんの事好きになっちゃったんだ。」
期待していた。
待ち望んでいた。
太一くんから好かれる事を。
:08/12/11 08:17 :SH901iC :uyR.lwfs
#433 [ゆーちん]
「斗羽ちゃんが好き。」
『私は園田さんが好き。』なんて、言える訳ない。
だけど太一くんからの告白は嬉しかった。
心が安らいだ。
このまま…甘えようと思った。
「付き合おう?」
頷いた私に、太一くんは優しい口づけをする。
:08/12/11 08:18 :SH901iC :uyR.lwfs
#434 [ゆーちん]
ほんの数秒触れた唇は物足りなさを感じながらも、彼女持ちの彼から離れた。
…浮気。
別れると言っても、まだ別れていない。
太一くんは恵という彼女がいる男。
そんな男とキスした私は、最低女。
不倫して浮気して、きっといつか罪を受ける。
:08/12/11 08:19 :SH901iC :uyR.lwfs
#435 [ゆーちん]
だけど止められない自分の気持ちは、再び太一くんの唇に重なる事だった。
太一くんとキスをすると、園田さんの事は頭に無かった。
あんなに好きな人なのに、目の前の心地いいキスがあれば忘れてしまう。
こんな最低な自分が嫌い。
だけど辞めるつもりはこれっぽっちも無かった。
:08/12/11 08:19 :SH901iC :uyR.lwfs
#436 [ゆーちん]
◇◆◇◆◇◆◇
また後ほど
>>2◇◆◇◆◇◆◇
:08/12/11 08:58 :SH901iC :uyR.lwfs
#437 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆
逆らいの涙
◆◇◆◇◆◇◆
:08/12/11 10:22 :SH901iC :uyR.lwfs
#438 [ゆーちん]
園田さんと付き合って、太一くんとも付き合う。
この夏、私にとって一生忘れられない季節になるんだ。
『また連絡する。』と言って太一くんは窓から帰って行った。
園田さんが相手してくれないから、太一くんに傾く。
弱い人間なんだ、私は。
:08/12/11 10:23 :SH901iC :uyR.lwfs
#439 [ゆーちん]
さ迷う気持ちは留まる事を知らない。
園田さん。
太一くん。
いけない恋ばかりしてしまう自分に嫌気がさす一方、幸せを奪えと邪悪に考える自分もいる。
どうして自ら辛い恋ばかり選ぶんだろう…。
自分がわからないよ。
:08/12/11 10:23 :SH901iC :uyR.lwfs
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