双子の秘密
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#435 [ゆーちん]
だけど止められない自分の気持ちは、再び太一くんの唇に重なる事だった。
太一くんとキスをすると、園田さんの事は頭に無かった。
あんなに好きな人なのに、目の前の心地いいキスがあれば忘れてしまう。
こんな最低な自分が嫌い。
だけど辞めるつもりはこれっぽっちも無かった。
:08/12/11 08:19 :SH901iC :uyR.lwfs
#436 [ゆーちん]
◇◆◇◆◇◆◇
また後ほど
>>2◇◆◇◆◇◆◇
:08/12/11 08:58 :SH901iC :uyR.lwfs
#437 [ゆーちん]
◆◇◆◇◆◇◆
逆らいの涙
◆◇◆◇◆◇◆
:08/12/11 10:22 :SH901iC :uyR.lwfs
#438 [ゆーちん]
園田さんと付き合って、太一くんとも付き合う。
この夏、私にとって一生忘れられない季節になるんだ。
『また連絡する。』と言って太一くんは窓から帰って行った。
園田さんが相手してくれないから、太一くんに傾く。
弱い人間なんだ、私は。
:08/12/11 10:23 :SH901iC :uyR.lwfs
#439 [ゆーちん]
さ迷う気持ちは留まる事を知らない。
園田さん。
太一くん。
いけない恋ばかりしてしまう自分に嫌気がさす一方、幸せを奪えと邪悪に考える自分もいる。
どうして自ら辛い恋ばかり選ぶんだろう…。
自分がわからないよ。
:08/12/11 10:23 :SH901iC :uyR.lwfs
#440 [ゆーちん]
翌日のバイトは苦痛だった。
園田さんとすれ違う事ですら、心臓が飛び出しそう。
園田さんに遊ばれているだけの付き合いかもしれない、って覚悟はしている。
だから素っ気ない態度を取られても文句は言えない。
:08/12/11 10:25 :SH901iC :uyR.lwfs
#441 [ゆーちん]
でも、ここまで悲しむ為に園田さんと付き合っているんじゃない。
運良く休憩時間が同じになり思い切って話しかけてみた。
「園田さん、私彼氏できました。」
園田さんの動きは止まり、私に大きな目を向けた。
悲しんで。
ダメだって言って。
叱って。
:08/12/11 10:25 :SH901iC :uyR.lwfs
#442 [ゆーちん]
そんな試すような事をしても、辛くなるのは自分なのに…。
「そうなんだ。」
「…え。」
「良かったね。」
私に向けられた目は手元の携帯電話に戻った。
きっとゲームをしているんだと思う。
鼻の奥が痛い。
:08/12/11 10:26 :SH901iC :uyR.lwfs
#443 [ゆーちん]
私は休憩室を飛び出して、トイレに駆け込んだ。
静かに、静かに泣いた。
良かったね、って何。
やっぱり所詮は不倫なんだ。
泣くな、私。
こんなの予想できた事でしょ?
この辛さを含めて、不倫する事を決めたんじゃない。
泣くな。
泣くな。
:08/12/11 10:27 :SH901iC :uyR.lwfs
#444 [ゆーちん]
その時だった。
にぎりしめていた携帯電話が慌ただしく震えたのは。
メールだ。
画面が涙でかすむ。
目を疑った。
だけど事実だった。
メールの送り主は園田さん。
《俺を悲しませないで。俺だけの斗羽でいてよ。好きだから。》
:08/12/11 10:29 :SH901iC :uyR.lwfs
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