双子の秘密
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#496 [ゆーちん]
ドアをコツンと叩いてから先生はリビングに戻って行った。
湯舟から出て、髪や体を洗って、先生の言う通りさっさとお風呂から出た。
「出たー?」
リビングから先生の声。
「…うん、出たよ。」
何でそんな事聞くんだろ。
先生もう入ったじゃん。
:08/12/11 11:17 :SH901iC :uyR.lwfs
#497 [ゆーちん]
不思議に思いながらバスタオルを戸棚から降ろしていると、先生は現れた。
「…何?」
「タオル貸してみ。」
私の手から、先生の手にバスタオルが渡った。
「私まだ体拭いてな‥」
:08/12/11 11:17 :SH901iC :uyR.lwfs
#498 [ゆーちん]
一気に白い世界に包まれた。
「え、先生?」
「拭いたげるわー。」
「へ?」
髪をグシャグシャとタオルで拭いて、体の雫も拭き取って行く。
「お詫び。」
「何の?」
「約束守れなかったお詫び。」
「…もういいって。」
「ばんざーい!」
:08/12/11 11:47 :SH901iC :uyR.lwfs
#499 [ゆーちん]
子供を操るような口調に、つい笑ってしまった。
逆らわずに両手を上げる自分がちょっと好き。
素直に恋してる感じだから。
拭き終わると体にバスタオル巻いた先生。
:08/12/11 11:47 :SH901iC :uyR.lwfs
#500 [ゆーちん]
「あー。」
「あ?」
いきなり何?
先生壊れた?
「いー。」
「えっ、い?」
「うー。」
「う?」
なるほど。
オウム返しが狙いだったんだ。
:08/12/11 11:48 :SH901iC :uyR.lwfs
#501 [ゆーちん]
【う】で唇を突き出すと、先生は自分の唇を重ねた。
小技の効いたキスにやられた私は、脱衣所から去って行く先生を見送った。
頭を抱えながら照れていると、リビングから『アイス食べる?』と、先生の声が聞こえた。
「食べる!」
そう答えて、私は急いで服を着た。
:08/12/11 11:49 :SH901iC :uyR.lwfs
#502 [ゆーちん]
〔斗羽〕
夏休みが終わって数日が経った。
夏休み中、朝から夕方までだったバイトも、学校が始まったので勤務時間が短くなった。
園田さんに会える割合は減ったけど、前より全然大丈夫だった。
少し強くなれた?
愛の力かもね。
:08/12/11 11:50 :SH901iC :uyR.lwfs
#503 [ゆーちん]
「斗羽ちゃーん!」
「あ、恵。」
太一くんとは、まだ話ができていない。
園田さんと仲直りした日の夜、太一くんにやっぱり付き合えない事を告げた。
だけど納得してくれなくて…ちゃんと会って話そうって事になった。
:08/12/11 11:50 :SH901iC :uyR.lwfs
#504 [ゆーちん]
だけど全然時間が合わなくて、会えずにいた。
「夏休み中、斗羽ちゃんのバイト先に何回か遊びに行ったけど一度も会わなかったね。」
「そうだね。私結構入ってたのに。休憩中とか雑用させられてた時だったのかもね。」
「アハハ。タイミング悪かった系?」
「きっとそうだよ。」
:08/12/11 11:52 :SH901iC :uyR.lwfs
#505 [ゆーちん]
恵を見た瞬間、ゾッとしたけど…案外平気だった。
平然を装える自分に驚くばかり。
恵と話していた時だ。
太一くんからのメール。
《今日の夜、公園来れる?》
恵が目の前にいるのに…本当、タイミング悪い。
:08/12/11 11:53 :SH901iC :uyR.lwfs
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