双子の秘密
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#559 [ゆーちん]
ママに見送られてリビングを出た。
玄関を開けて、外に飛び出す。
先生の車があった。
一気に顔が綻ぶ。
「先生!」
「ずる休み女子高生!」
「アハハ。何そのあだ名。」
「はい、乗って下さいな。」
:08/12/11 13:06 :SH901iC :uyR.lwfs
#560 [ゆーちん]
先生はいつもと変わらない笑顔だった。
ねぇ。
私の笑顔もいつもと同じ?
910号室に着いた。
「お風呂ためて。」
「はーい。」
シャワーで浴槽を軽く流してからスイッチを押す。
たまったら、先生と一緒にお風呂に入ろう。
着替えなら、確かストックがあったはず…。
:08/12/11 13:07 :SH901iC :uyR.lwfs
#561 [ゆーちん]
リビングに戻った。
「先生。」
「ん?」
返事はキッチンから聞こえた。
「何してんの?」
「鍋焼きうどん作ってる。」
「へぇ。」
「誰かさんが体調悪いとか言うから、わざわざうどん買って来たんだよー。」
:08/12/11 13:08 :SH901iC :uyR.lwfs
#562 [ゆーちん]
「だから迎えが遅かったのか!」
「失礼ね、今時の女子高生は。」
「ハハッ。何でおかま口調なの!」
笑いながら鍋焼きうどんの完成を待った。
何から伝えればいいかな。
こんな幸せで安らぐ事って他にないの。
:08/12/11 13:09 :SH901iC :uyR.lwfs
#563 [ゆーちん]
ありきたりな言葉だけど、私にとって先生は…必要な存在なんだよ。
涙が出るくらい、先生に恋してる。
「いただきます!」
「召し上がれ!」
温かいと言うより熱い。
そんな鍋焼きうどんをつつきながら食べた。
美味しかった、すごく。
:08/12/11 13:10 :SH901iC :uyR.lwfs
#564 [ゆーちん]
食べ終わり、片付けを済ませて、テレビをつけた。
「先生。」
「はい、桜井。」
「好きだよ。」
「…おいおいおいおい。いきなり照れる事言わないでよ。熱でもある?」
「本当だよ。私さ、昔はね隣に誰かいると眠れなかったの。」
:08/12/11 13:11 :SH901iC :uyR.lwfs
#565 [ゆーちん]
今までの彼氏と、一緒に眠った事のない私。
「あぁ、だから初めて会った時いきなり起きたんだ。」
初めて会った時。
…そうだ。
屋上で昼寝していた私の隣に先生が来たんだっけ。
:08/12/11 13:11 :SH901iC :uyR.lwfs
#566 [ゆーちん]
「寝顔見ようと思ったらパッて起きちゃってさ。普通、寝てたら気付かないよ。」
「うん。でもさ、先生の隣だと眠れるんだよね。不思議でしょ?」
先生は私の肩を抱いた。
もう一方の手で私の両手を包み込んでくれた。
「不思議だよー。俺がこんなガキに惚れるなんて、人生不思議な事だらけ。」
:08/12/11 13:12 :SH901iC :uyR.lwfs
#567 [ゆーちん]
ダメだ。
泣けてきた。
好きな人に好きと言われて、嬉しいに決まってるじゃん。
「先生、私さ…」
もう…隠し事は嫌だった。
「援こ‥」
「援交なら知ってるから。」
:08/12/11 13:12 :SH901iC :uyR.lwfs
#568 [ゆーちん]
『え。』と小さな声を零した私に、先生は言った。
「ずっと知ってた。初めて会った時から、この子悪い事してるなって気付いてた。」
涙は勝手に零れて来た。
「何で…」
「いつか辞めるって信じてたから。だから言わなかった。」
:08/12/11 13:14 :SH901iC :uyR.lwfs
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