冷たい彼女
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#91 [ゆーちん]
「俺はたぶん家から通うよ。」
「ふーん。」
「凜ちゃんも杉浦のじいちゃんちから通えばいいじゃん。」
凜は首を横に振る。
「おじいちゃん達にあんまり迷惑かけられないよ。」
孫なのに、気をつかう事はないんじゃないかなと思ったけど…言わなかった。
:08/12/12 08:27 :SH901iC :ufvbrGno
#92 [ゆーちん]
プライバシーもないような筒抜け島だけど、凜は都会から来たんだ。
あまり入り込まれるのは好きじゃないかもしれない。
凜にも何か考えがあるんだろう。
聞きたい気持ちを、ぐっと耐えた。
:08/12/12 08:27 :SH901iC :ufvbrGno
#93 [ゆーちん]
午後からもたくさん買い物をした。
俺は荷物係。
荷物が1つ増えるたびに、凜は『ありがとう。』と言ってくれた。
これくらいどうって事ないのに。
その言葉を聞くたびに、俺は凜を好きになった。
日も傾いて来た頃。
「そろそろ帰ろっか。」
:08/12/12 08:28 :SH901iC :ufvbrGno
#94 [ゆーちん]
「そうだなぁ。今フェリー乗り場行けばちょうどいい時間のがあると思うよ!」
俺は自転車をこいだ。
乗り遅れるといけないから、一生懸命こいだ。
おかげでちょうどいい時間のフェリーがあった。
それに乗って、俺、凜、自転車はまた島へと戻る。
:08/12/12 08:29 :SH901iC :ufvbrGno
#95 [ゆーちん]
そんな感じで休日デート終了。
俺の心は満たされていた。
少しずつ、でも確実に俺は進歩している。
凜の手を握る事を目標に、明日からまた一週間。
俺は放課後のストーカーを頑張りたいと思います。
:08/12/12 08:29 :SH901iC :ufvbrGno
#96 [ゆーちん]
○●○●○●○
名前
○●○●○●○
:08/12/12 08:30 :SH901iC :ufvbrGno
#97 [ゆーちん]
凜が島に来て3週間。
7月らしい気候が島を包んでいた。
先々週は島案内と本島案内。
先週は凜に用があるとの事でデートせず、竜たちと過ごした。
で、今週。
明日は土曜日。
俺は凜にデートを申し込んだ。
「えー、めんどくさい。」
:08/12/12 08:31 :SH901iC :ufvbrGno
#98 [ゆーちん]
…玉砕。
デートを、めんどくさいって…。
「何でよぉ!どうせ暇なんでしょ?」
「明日は用があるの。」
「じゃあ明後日!」
「日曜?日曜もダメ。」
「え〜。いつならデートできんのさ!」
「んー…夜。」
「へ?」
「明日の夜ならいいよ。日中は用があるから無理だけど。」
:08/12/12 08:32 :SH901iC :ufvbrGno
#99 [ゆーちん]
思わず叫んだ。
「やったー!」
教室で俺がこうやって叫んでも、もう誰も驚かない。
凜にべったりな俺に、みんなマンネリ化してきてるみたいだわ。
「…うるさい。」
「じゃあ明日の夜ね!」
「8時に迎えに来て。」
:08/12/12 08:33 :SH901iC :ufvbrGno
#100 [ゆーちん]
「うん!OK、OK!」
と、俺が喜んでいると凜の隣に座っていた西山香奈が呟いた。
「童貞が夜遊びすんじゃねーよ。」
俺は睨んだ。
が、香奈の睨みには勝てない。
怖い女だ。
「あー…香奈の言う通りだね。やっぱ夜は辞めとこっか?」
「こらこら!何で凜ちゃんは丸め込まれてんのさ。」
:08/12/12 08:33 :SH901iC :ufvbrGno
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