冷たい彼女
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#177 [ゆーちん]
「俺と竜の彼女も同じ班の子は彼氏持ちだから心配すんなって言ったら、安心してたし。香奈の彼氏も安心してくれんじゃねぇかなって。」
「…え。大輝、もう彼女に私たちと組む前提で話したの?」
「あ、うん。だって心が大丈夫って言い切るんだもん。」
こらこら、中橋。
そんな余計な事言うんじゃないよ!
:08/12/12 11:44 :SH901iC :ufvbrGno
#178 [ゆーちん]
凜は鼻で笑いながら言った。
「全然大丈夫じゃないじゃん。断られてるのに。」
もう、竜に頼るしかないよね。
「竜ぅ〜。」
「お前ら見てると情けないわ。」
「凜ちゃんと香奈、説得してよぉ〜。」
:08/12/12 11:45 :SH901iC :ufvbrGno
#179 [ゆーちん]
俺と大輝じゃ、香奈に敵わない。
昔から影の支配者と言われていた向井竜様にお願いするしかないよな。
竜と香奈、凜の3人が話しているのを後ろで待つ。
『口を挟んで墓穴掘るかもしんねぇから、どけ!』と竜様がおっしゃったので。
「心。」
香奈が呼ぶ。
:08/12/12 11:55 :SH901iC :ufvbrGno
#180 [ゆーちん]
「はい!」
「凜にべったりしすぎた時点で飛行機から落下さすからな。」
だからさ、香奈が言ったら洒落になんないって。
「わかってる!凜ちゃんと同じ班になれるだけで幸せなんでっ!」
「じゃあ…とりあえずOKって事で。」
:08/12/12 11:56 :SH901iC :ufvbrGno
#181 [ゆーちん]
竜ったら何を言ってくれたのかしら。
彼は天才だ。
凜と香奈を丸め込んだ竜は『トメ食堂おごれよ。』と言ってきた。
…もちろん。
喜んでおごらせてもらいますとも!
ありがとう、竜、香奈、そして凜ちゃん!
楽しい修学旅行になりそうだね。
:08/12/12 11:56 :SH901iC :ufvbrGno
#182 [ゆーちん]
ウキウキ状態の俺に、香奈は言った。
「つーかさぁ旅行の前に文化祭じゃん?その文化祭の班も確か旅行と同じ班でするんじゃなかったっけ?」
あぁ!
そういえば担任がそんな事言ってたっけ。
「いいじゃん!この5人なら完璧だって。」
:08/12/12 11:57 :SH901iC :ufvbrGno
#183 [ゆーちん]
「ふっざけんな。竜はどうせ何もしないし、大輝と心は足手まとい。私と凜ばっか働かなきゃなんない気がする!」
「そんな事ない!足手まとわないようにするよ。」
「俺も!心よりは役に立つ自信ある。」
「本当かよ〜、もう。先が思いやれるってこの事だな。」
:08/12/12 11:58 :SH901iC :ufvbrGno
#184 [ゆーちん]
そんな風にして決まった俺たちの班。
竜、大輝、香奈、凜、俺。
最強だな。
文化祭も修学旅行も絶対楽しい思い出作れそう!
放課後、俺はいつも通り凜と一緒に下校した。
「心。」
「ん?」
「私、心みたいなタイプ初めてだよ。」
「へ?初めて?何が?」
:08/12/12 11:59 :SH901iC :ufvbrGno
#185 [ゆーちん]
俺の隣を歩いてくれる凜は、真っ直ぐ前だけを見ていた。
「みんなのいる前で告白とか、同じ班なろうとか。」
「俺、隠れてこそこそできるタイプじゃないのかも。」
「女の子みたいだよね。男らしい仕草ゼロだもん。」
:08/12/12 12:00 :SH901iC :ufvbrGno
#186 [ゆーちん]
「えっ!それはショックだわ。やっぱ凜ちゃんも、彼氏が男らしくないと嫌だよね?」
凜の横顔は、本当に見取れてしまうぐらい綺麗で、思わず触りたくなるようなサラサラとした髪が顔の横でなびいている。
「別に。心みたいな優しい人と付き合うの初めてだからちょっと違和感あるだけ。」
:08/12/12 12:01 :SH901iC :ufvbrGno
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