冷たい彼女
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#234 [ゆーちん]
江森家につくと、母ちゃんが出迎えてくれた。
「あら!みんなお揃いでどうしたの?」
「文化祭の準備すんだよ。邪魔しに来るなよ!」
「はいはい。…あら?この子、どちらさん?」
母ちゃんは凜に問い掛けた。
:08/12/12 13:00 :SH901iC :ufvbrGno
#235 [ゆーちん]
「はじめまして。杉浦凜って言います。6月にこの島へ引っ越して来たんです。」
「あぁ、そう!杉浦って事は、あの杉浦のじいちゃんばあちゃん家で住んでるの?」
「はい。」
母ちゃんと話す凜の顔は、俺には見せた事のない澄ました笑顔だった。
「おばちゃん。」
:08/12/12 13:01 :SH901iC :ufvbrGno
#236 [ゆーちん]
「何よ、大輝。つーか、あんた久しぶりだね。」
大輝がニヤニヤしながら母ちゃんに言った。
「凜ちゃん、心の彼女なんだよぉ。」
…大輝。
お前、嫌い。
:08/12/12 13:02 :SH901iC :ufvbrGno
#237 [ゆーちん]
「えぇぇ!心の彼女?えっ、噂の心の彼女?何それ!こんな可愛い子と付き合ってんの?信じらんない。」
信じらんない?
俺だって信じらんないよ!
こんなテンションの高い母ちゃんがいるって凜ちゃんにバレた事が!
:08/12/12 13:02 :SH901iC :ufvbrGno
#238 [ゆーちん]
「もぉー、母ちゃん、うるさい。凜ちゃんビックリしちゃってるじゃんかぁ。」
大輝はいつのまにか香奈と竜と先に、俺の部屋に逃げていた。
言い逃げ大輝。
覚えとけよ。
:08/12/12 13:03 :SH901iC :ufvbrGno
#239 [ゆーちん]
「心、あんたなんで内緒にしてたのよ!」
それはね、母ちゃん。
あんたが騒ぐからだよ。
うるさいんだもん。
本当にもう勘弁して。
「凜ちゃん、だっけ。心に変な事されたらすぐに殴るなり蹴るなりするのよ?」
「あぁ、はい。」
:08/12/12 13:04 :SH901iC :ufvbrGno
#240 [ゆーちん]
凜は笑ってたけど、絶対母ちゃんのテンションに引いてるよ。
もぉー、母ちゃんのバカ!
騒がしい母親がいるせいで嫌われたらどうすんだよ!
「凜ちゃん、俺らも部屋行こ。」
「あ、うん。」
:08/12/12 13:05 :SH901iC :ufvbrGno
#241 [ゆーちん]
俺は凜を連れて、無理矢理母ちゃんから逃げた。
「ゆっくりしてってね!」
「はい、ありがとうございます。」
いつも素っ気ない凜も、こういう時は幼い少女。
「…緊張した。」
「え?何が。」
「だって、心のお母さんだし。」
緊張だってするんだよ。
あの凜ちゃんが!
:08/12/12 13:06 :SH901iC :ufvbrGno
#242 [ゆーちん]
それもうちの母ちゃんで!
何か割に合わない気が…。
部屋に入ると3人は勝手に作業を始めていた。
「凜ちゃんも適当に座って。」
「うん。」
:08/12/12 13:06 :SH901iC :ufvbrGno
#243 [ゆーちん]
「おいコラ大輝。」
「アハハ!おばちゃんめちゃめちゃテンション上がってたじゃん。」
「ああなるから内緒にしてようと思ったのに。」
「え、何。凜って心の家来るの初めてなの?」
香奈が問い掛けると、凜は首を縦に振った。
:08/12/12 13:07 :SH901iC :ufvbrGno
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