冷たい彼女
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#274 [ゆーちん]
修学旅行は、本当に楽しかった。


アルバムに載せきれない程の思い出ってやつ?


自由行動は1秒1秒全てが思い出だった。


凜はたくさん笑っていた。


香奈も竜も大輝も、そして俺も。


5人でたくさん写真も撮った。

⏰:08/12/12 13:54 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#275 [ゆーちん]
本島に行かないとカメラ屋のないような島だけど、思い出は大切にしたい奴らばっか。


現地の人に誰それ構わず声をかけ、5人の写真を増やしていった。


そのせいで修学旅行から帰って来てからは、たまらなく脱力感に満ち溢れていた。

⏰:08/12/12 13:55 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#276 [我輩は匿名である]
頑張ってください

⏰:08/12/12 13:59 📱:F703i 🆔:x2r.3iP6


#277 [ゆーちん]
そんなたくさん笑った10月も、寒くて寒くて凜から手を握って来てくれた11月も矢のように過ぎた。


12月。


凜が島に来て半年が経った。


同時に、俺と付き合って半年が経つ。


数えきれないくらい手を繋いでキスもした。

⏰:08/12/12 14:03 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#278 [ゆーちん]
でも抱きしめた回数は両手で数えられる程だった。


SEX?


もちろん、まだ。


全然焦ってないし、しなくても平気。


…なーんて余裕ぶっといて、実はそれが原因で凜を悲しませていた。


冬休みが明日から始まる12月22日。


凜の部屋に俺はいた。

⏰:08/12/12 14:04 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#279 [ゆーちん]
「いや。」


いつもみたくキスを断られた俺。


「何で?」


いつもは『変態だ。』とか『童貞とはしないよ。』とかってからかわれるんだけど、今日の返事は違った。


「キス以上、進まないから。」


凜の部屋の甘い匂いが好き。


凜の部屋の匂いって言うより、凜の匂いだ。

⏰:08/12/12 14:05 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#280 [ゆーちん]
「え?」

「大事にしてくれんのは嬉しいけど、キス以上の事もしたいって思う私は、心より変態かな?」


凜にそんな事を言わせて、つくづく俺は情けない奴だと自覚した。


「私だって心が大事だよ。大事だから、心が知りたいんだよ。」

⏰:08/12/12 14:05 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#281 [ゆーちん]
ちょっと切なげにそう言った凜に、俺は謝った。


「ごめんね…。」

「謝られても困る。」

「うん。」

「嫌ならいいの。でもキスだけじゃ足りないって言う私の気持ちも知っといてね。」


凜が動くと甘い匂いも動いてる気がした。

⏰:08/12/12 14:06 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#282 [ゆーちん]
ベットに座り、床に座る俺を見下ろす姿がとても大人っぽくて顔が熱くなった。


「本当にいいの?」

「何が?」

「凜ちゃんに手ぇ出した時点で、大切にしてないじゃんって思われるのが嫌だったから、俺も…我慢してた。」

⏰:08/12/12 14:07 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#283 [ゆーちん]
「やっぱり我慢してたんじゃん。しなくていいって前に言ったのに。」

「我慢なんかしてないってカッコつけたけど、俺も男だからたまにムラっとしちゃったりするんだよね。エヘッ。」

「エヘッじゃないよ。心が私を大事にしてくれてるのは、もう充分感じてるから。心の事信じてるし、今までのバカな元カレとは違うってちゃんとわかってるからさ。」

⏰:08/12/12 14:09 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


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