冷たい彼女
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#282 [ゆーちん]
ベットに座り、床に座る俺を見下ろす姿がとても大人っぽくて顔が熱くなった。
「本当にいいの?」
「何が?」
「凜ちゃんに手ぇ出した時点で、大切にしてないじゃんって思われるのが嫌だったから、俺も…我慢してた。」
:08/12/12 14:07 :SH901iC :ufvbrGno
#283 [ゆーちん]
「やっぱり我慢してたんじゃん。しなくていいって前に言ったのに。」
「我慢なんかしてないってカッコつけたけど、俺も男だからたまにムラっとしちゃったりするんだよね。エヘッ。」
「エヘッじゃないよ。心が私を大事にしてくれてるのは、もう充分感じてるから。心の事信じてるし、今までのバカな元カレとは違うってちゃんとわかってるからさ。」
:08/12/12 14:09 :SH901iC :ufvbrGno
#284 [ゆーちん]
思わず目を伏せた。
だって目の奥が痛くなったから。
「…凜ちゃん。俺、泣いてしまいそうです。」
「そうやってすぐ泣きそうになるところも心の優しさ出てるよね。」
:08/12/12 14:09 :SH901iC :ufvbrGno
#285 [ゆーちん]
そんな褒めても、お金なんて出ないですよ。
いや、そうじゃなくて…。
かなり嬉しいんだよ。
「泣き虫な男でごめんなさい。」
するとベットから、床に座る俺の傍に凜の匂いがフワッと動いてきた。
俯く俺の顔を凜の小さな手が包み、顔を上げさせてくれた。
:08/12/12 14:11 :SH901iC :ufvbrGno
#286 [ゆーちん]
「…痛い。」
包んでいたはずの凜の手は俺の頬を引っ張り出した。
「泣き虫だろうが何だろうが、私はそんな心が好きなの。」
ぶっきらぼうにそう言うと、凜の手が勢いよく離れ、頬がヒリヒリ痛んだ。
:08/12/12 14:12 :SH901iC :ufvbrGno
#287 [ゆーちん]
でもその痛みでさえ幸せだった。
いや、マゾとかじゃなくてさ。
…俺に好きって言ってくれたから。
マジで泣いてしまいそうだったので、家に帰る事にした。
「あ、凜ちゃん。」
「ん?」
「今度いつ会える?」
「明日は香奈と本島に行くから会えないけど、イヴは会えるから。」
:08/12/12 14:13 :SH901iC :ufvbrGno
#288 [ゆーちん]
「じゃあ24日に遊ぼ。」
「いいよ。」
クリスマスイヴとクリスマスに彼女がいるなんて初めてで、かなりテンションが上がった。
そのテンションは翌日になっても変わらず、竜に幸せを分けてやるために朝から向井家にお邪魔した。
:08/12/12 14:13 :SH901iC :ufvbrGno
#289 [ゆーちん]
「んなの分けていらねぇから!」
「最近別れてロンリークリスマスの竜ちゃんに、少しでも幸せをおすそ分けしないとって思ってくれる友達に向かって失礼な!」
「童貞から幸せなんか分けていらねぇし。」
そう言ってベットに潜った竜。
:08/12/12 14:18 :SH901iC :ufvbrGno
#290 [ゆーちん]
「その事なんだけどさぁ。」
「どの事!」
「童貞の事。」
「何!」
「いや、あの…てゆーか何でそんなピリピリしてんの。」
「朝っぱらからのろけ話しに来る男のせいだよ!」
「あ、俺か。ごめんね。アハハッ。」
「うっざ。」
:08/12/12 14:19 :SH901iC :ufvbrGno
#291 [ゆーちん]
布団から顔を出して怖い目で俺を睨む竜に、勇気を出して聞いてみた。
「SEXって、どうやんの?」
竜の怖かった目はたちまち丸い目に変わる。
「はぁ?」
「変な話、凜ちゃんからOK出てんだけど手順がわかんねぇのよ。」
「手順ってお前、元カノと途中までやったんだろ?」
:08/12/12 14:20 :SH901iC :ufvbrGno
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