冷たい彼女
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#327 [ゆーちん]
そんなの、男らしく、凜の未来に乗り込んでやればいいのに。
凜の将来に、俺がいるようにすればいいのに。
なのに、なぜか勇気がなくて凜の未来に入ろうとしなかった。
:08/12/12 16:48
:SH901iC
:ufvbrGno
#328 [ゆーちん]
本心はずっとずっといつまでも凜といたい。
本当だよ。
俺の未来予想図には凜がいる。
凜とずっと一緒に歩もうって思っていたけど、その頃の俺はそこまで大人になれなかったんだ。
まだまだ幼い自分に、凜の未来に口を挟む資格なんてないと思ってたんだ。
:08/12/12 16:49
:SH901iC
:ufvbrGno
#329 [ゆーちん]
結局、凜の進路はあやふやなまま年が明けた。
中学生でいられるのもあと少し。
3月になると、この中学校ともさよならだ。
そんな1月。
:08/12/12 16:51
:SH901iC
:ufvbrGno
#330 [ゆーちん]
凜と2回目のSEXをした。
大輝がテストで0点取った。
香奈の髪が黒くなった。
凜の髪も黒くなった。
美帆に彼氏ができた。
竜に彼女ができた。
トメばあちゃんにひ孫ができた。
そんな1月。
例年より寒い1月だった。
:08/12/12 16:52
:SH901iC
:ufvbrGno
#331 [ゆーちん]
●○●○●○●
キリがいいので
STOPします
>>2●○●○●○●
:08/12/12 16:52
:SH901iC
:ufvbrGno
#332 [ゆーちん]
○●○●○●○

寂しさ
○●○●○●○
:08/12/12 23:05
:SH901iC
:ufvbrGno
#333 [ゆーちん]
「島、出る事にした。」
海を見ながら凜が俺にそう言ったのは2月14日。
バレンタインデーのチョコをもらった直後だった。
「…そっか。」
「一人暮らしのマンションがC高に近いから、たぶんC高に行く。」
:08/12/12 23:05
:SH901iC
:ufvbrGno
#334 [ゆーちん]
「じゃあA高と近いから制服デートできるねぇ!」
俺は精一杯、応援の笑顔で振る舞った。
だけどその笑顔は、逆に凜を悲しませてしまった。
「…寂しいんだけど。」
「…。」
何も言えない。
「心は寂しくないの?私が島出てっても平気なの?」
:08/12/12 23:06
:SH901iC
:ufvbrGno
#335 [ゆーちん]
寂しいに決まってんじゃん。
平気な訳ないじゃん。
本当の事言えば、凜の考えを鈍らせてしまいそうで恐かったんだ。
だからって上手い嘘をつけるほど、俺はひねくれて育ってない。
「…行くなって言ってくんないの?」
「…。」
チョコレートを握る手に力が入る。
:08/12/12 23:07
:SH901iC
:ufvbrGno
#336 [ゆーちん]
「嘘でもいいから、引き止めるような言葉、聞きたかったんだけどな。」
凜はそう言って、俺の前を横切って行った。
嘘なんかつけるわけないじゃん。
一人きりになった海は、泣けてくるほど寒かった。
:08/12/12 23:07
:SH901iC
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