冷たい彼女
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#105 [ゆーちん]
一匹オオカミと美人転校生が一緒にいることで、かなり目立っていた。
俺の存在どんどん薄れてる気がして、香奈にヤキモチ妬いちゃってるんです、僕。
「とにかく!明日8時に行くからね!」
「はいはい。」
呆れながら返事をした凜は教室から出て行った。
:08/12/12 08:37 :SH901iC :ufvbrGno
#106 [ゆーちん]
「心。凜が嫌がる事したら、二度と太陽拝めなくするからね。」
香奈はそう言葉を残し、凜を追い掛けて教室から出て行った。
…つーか、普通に怖いよ。
香奈が言うと冗談に聞こえない!
俺はこの太陽が好きなので、凜ちゃんに嫌がる事はしません。
:08/12/12 08:37 :SH901iC :ufvbrGno
#107 [ゆーちん]
そして翌日。
昼まで寝て、午後からばあちゃんの畑仕事手伝った。
普段手伝いなんかしないけど、今日は気分がいいから。
それにばあちゃん孝行もしないとだし?
あともう一つ、企んでる事があるからさ。
「珍しい事もあるんだね。」
「何がぁ?」
:08/12/12 08:38 :SH901iC :ufvbrGno
#108 [ゆーちん]
「心が畑を手伝ってくれるなんて明日は雨かもしれないな。」
「んなバカな。」
夕方、どろどろに汚れた体をシャワーで流した。
そう、これが企んでる事。
汗でもかかなきゃシャワーなんかさせてもらえない。
母ちゃんケチだから。
:08/12/12 08:38 :SH901iC :ufvbrGno
#109 [ゆーちん]
凜ちゃんに会う時ぐらい、いい匂いで会いたいじゃん!
男心って奴だよ。
汗をかいた事を理由にシャワーをして綺麗になった俺。
ちょっとお気に入りの服を着て、夕飯を済ませた。
「心。」
「んあ?」
母ちゃんが冷ややかな目で息子の俺を見る。
:08/12/12 08:39 :SH901iC :ufvbrGno
#110 [ゆーちん]
「何で、パジャマじゃなくて普通の服着てんのさ。」
「ちょっと出掛ける〜。」
すると父ちゃんがビールを飲みながら笑った。
「色気づきやがって!バカ息子がぁ!」
それを聞いた母ちゃんの目の輝きは一気に変わった。
「え、何、デート?こんな時間から?どういう事!」
:08/12/12 08:40 :SH901iC :ufvbrGno
#111 [ゆーちん]
父ちゃんのバカ。
毎回毎回、息子の色恋沙汰になるとテンションの上がる母親。
いい加減げっそりだわ。
また騒がれるのも面倒だから黙ってたのに、さすが父ちゃん。
鋭いぞ。
:08/12/12 08:40 :SH901iC :ufvbrGno
#112 [ゆーちん]
「違います。深入りしてこないで下さい。」
「何言ってんの!どんな子?何でそんな楽しそうな話隠してたの!もっと聞かせてよぉ。」
うぜぇ。
母ちゃんのこの性格と俺の性格はよく似てる、なんて言われるけど…どこが似てるんだか。
いつまでたってもギャーギャー喚くなんて…ガキか。
:08/12/12 08:41 :SH901iC :ufvbrGno
#113 [ゆーちん]
ばあちゃんもじいちゃんもニヤニヤと俺を見る。
そんなに孫の恋愛が気になるのか?
「なるほどね。それで今日は畑仕事手伝ってくれたんだぁ。」
と、ばあちゃん。
「単純だな。」
と、じいちゃん。
みんなしてバカにしやがって。
:08/12/12 08:42 :SH901iC :ufvbrGno
#114 [ゆーちん]
15歳の旬の男が彼女の1人もいないでどうすんだっつーの。
「心。」
「何だよ。」
父ちゃん、まだからかう気か?
「避妊はちゃんとしろよ〜。」
…酔っ払いが。
さっさと寝ろ。
:08/12/12 08:42 :SH901iC :ufvbrGno
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