冷たい彼女
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#172 [ゆーちん]
「ごめん。あのね、修学旅行の班!」
「修学旅行…。」
「そっ!来月に修学旅行があるでしょ?その自由行動は5〜6人ぐらいで班作るの。」
「あぁ。なるほど。」
「で!男女混合の班OKだから一緒になろうねって言う話。」
:08/12/12 11:37 :SH901iC :ufvbrGno
#173 [ゆーちん]
俺の笑顔のお誘いに、平然と冷たい目で聞いていた凜。
「だってさ。どうする、香奈?」
いつも凜の隣に座ってる香奈。
こいつも冷たい、つーか怖い目で俺を見ていた。
凜に話しを振られた香奈は言った。
「やだ。」
:08/12/12 11:39 :SH901iC :ufvbrGno
#174 [ゆーちん]
「何でさ!香奈に決められる程、俺らの愛は弱くないよ!」
とは言ってみたものの…
「香奈が嫌だってさ。残念。私のことは諦めて。」
凜ちゃんまでそんな事言うんだもんなぁ…。
いじけるなぁ。
泣けてくるなぁ。
:08/12/12 11:40 :SH901iC :ufvbrGno
#175 [ゆーちん]
「まぁまぁ。香奈も凜ちゃんも、もうちょっと考えてやってよ。」
そんな俺に見兼ねたのか、助け舟を出してくれたのが大輝だ。
「俺も竜も彼女がいるじゃん。で、香奈も彼氏いるっしょ?心と凜ちゃんも付き合ってるって事はだよ?」
:08/12/12 11:41 :SH901iC :ufvbrGno
#176 [ゆーちん]
「…何よ。」
大輝の話しに香奈は食いついてくれた。
その調子だ!
頑張って、中橋大輝様!
「フリーの子と組むよりいいんじゃない?香奈の彼氏も心配しないだろうし。同じ班の子はみんな彼女がいるから安心して、みたいな。」
「まぁ…確かにね。」
:08/12/12 11:43 :SH901iC :ufvbrGno
#177 [ゆーちん]
「俺と竜の彼女も同じ班の子は彼氏持ちだから心配すんなって言ったら、安心してたし。香奈の彼氏も安心してくれんじゃねぇかなって。」
「…え。大輝、もう彼女に私たちと組む前提で話したの?」
「あ、うん。だって心が大丈夫って言い切るんだもん。」
こらこら、中橋。
そんな余計な事言うんじゃないよ!
:08/12/12 11:44 :SH901iC :ufvbrGno
#178 [ゆーちん]
凜は鼻で笑いながら言った。
「全然大丈夫じゃないじゃん。断られてるのに。」
もう、竜に頼るしかないよね。
「竜ぅ〜。」
「お前ら見てると情けないわ。」
「凜ちゃんと香奈、説得してよぉ〜。」
:08/12/12 11:45 :SH901iC :ufvbrGno
#179 [ゆーちん]
俺と大輝じゃ、香奈に敵わない。
昔から影の支配者と言われていた向井竜様にお願いするしかないよな。
竜と香奈、凜の3人が話しているのを後ろで待つ。
『口を挟んで墓穴掘るかもしんねぇから、どけ!』と竜様がおっしゃったので。
「心。」
香奈が呼ぶ。
:08/12/12 11:55 :SH901iC :ufvbrGno
#180 [ゆーちん]
「はい!」
「凜にべったりしすぎた時点で飛行機から落下さすからな。」
だからさ、香奈が言ったら洒落になんないって。
「わかってる!凜ちゃんと同じ班になれるだけで幸せなんでっ!」
「じゃあ…とりあえずOKって事で。」
:08/12/12 11:56 :SH901iC :ufvbrGno
#181 [ゆーちん]
竜ったら何を言ってくれたのかしら。
彼は天才だ。
凜と香奈を丸め込んだ竜は『トメ食堂おごれよ。』と言ってきた。
…もちろん。
喜んでおごらせてもらいますとも!
ありがとう、竜、香奈、そして凜ちゃん!
楽しい修学旅行になりそうだね。
:08/12/12 11:56 :SH901iC :ufvbrGno
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