冷たい彼女
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#270 [ゆーちん]
「そんなの褒められたの初めて。」

「初めて?」

「初めて。」

「俺も初めて。初めてだらけだね、俺ら。」

「そうだね。」


少しだけ凜に近寄ると触れている右半身が熱く思えた。


人肌の温かさと、緊張の熱さ。

⏰:08/12/12 13:44 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#271 [ゆーちん]
「凜ちゃん。」

「ん?」


我慢できず、振り向いた凜の唇を奪っていた。


久しぶりのキスを凜は嫌がる事なく受け入れてくれた。


「…ごめん。」

「何が?」

「いきなりキスして。」

「別に。嫌じゃないよ。」


そう言って凜から俺にキスをくれた。

⏰:08/12/12 13:45 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#272 [ゆーちん]
洋楽が優しく俺らを包む。


初めて部屋に来て、初めてプレゼントをもらって、おまけに幸せなキスまでさせてもらって。


文化祭の準備を頑張った俺へのご褒美ですか?


だとしたら最高です。


凜にも何かご褒美あげないと…。

⏰:08/12/12 13:46 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#273 [ゆーちん]
●○●○●○●

白い肌

●○●○●○●

⏰:08/12/12 13:53 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#274 [ゆーちん]
修学旅行は、本当に楽しかった。


アルバムに載せきれない程の思い出ってやつ?


自由行動は1秒1秒全てが思い出だった。


凜はたくさん笑っていた。


香奈も竜も大輝も、そして俺も。


5人でたくさん写真も撮った。

⏰:08/12/12 13:54 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#275 [ゆーちん]
本島に行かないとカメラ屋のないような島だけど、思い出は大切にしたい奴らばっか。


現地の人に誰それ構わず声をかけ、5人の写真を増やしていった。


そのせいで修学旅行から帰って来てからは、たまらなく脱力感に満ち溢れていた。

⏰:08/12/12 13:55 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#276 [我輩は匿名である]
頑張ってください

⏰:08/12/12 13:59 📱:F703i 🆔:x2r.3iP6


#277 [ゆーちん]
そんなたくさん笑った10月も、寒くて寒くて凜から手を握って来てくれた11月も矢のように過ぎた。


12月。


凜が島に来て半年が経った。


同時に、俺と付き合って半年が経つ。


数えきれないくらい手を繋いでキスもした。

⏰:08/12/12 14:03 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#278 [ゆーちん]
でも抱きしめた回数は両手で数えられる程だった。


SEX?


もちろん、まだ。


全然焦ってないし、しなくても平気。


…なーんて余裕ぶっといて、実はそれが原因で凜を悲しませていた。


冬休みが明日から始まる12月22日。


凜の部屋に俺はいた。

⏰:08/12/12 14:04 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


#279 [ゆーちん]
「いや。」


いつもみたくキスを断られた俺。


「何で?」


いつもは『変態だ。』とか『童貞とはしないよ。』とかってからかわれるんだけど、今日の返事は違った。


「キス以上、進まないから。」


凜の部屋の甘い匂いが好き。


凜の部屋の匂いって言うより、凜の匂いだ。

⏰:08/12/12 14:05 📱:SH901iC 🆔:ufvbrGno


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