冷たい彼女
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#33 [ゆーちん]
蝉が鳴く初夏の日差しを避けながら、影を選んで歩く凜が可愛くて仕方ない。


「次、右ね。そうすると家の前だから。」


凜は何も言わず、右に曲がった。


杉浦家が見える。


するとまた足を止めて、振り返った。


「ありがと、ストーカーさん。」

⏰:08/12/11 16:16 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#34 [ゆーちん]
冷たい視線だけを送り、凜は家の中に入って行った。


「凜ちゃーん、バイバイ!また明日ね。」


俺の声に振り向きもしない。

⏰:08/12/11 16:16 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#35 [ゆーちん]
そんな俺の彼女。


今までで1番厄介な彼女。


口が少し悪いのかも。


でも根はいい子だと思う。


早く打ち解けて欲しいな。


そんな事を考えながら、自分の家へと帰って行った。

⏰:08/12/11 16:17 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#36 [ゆーちん]
●○●○●○●

キリがいいので
一旦STOP

●○●○●○●

⏰:08/12/11 16:18 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#37 [我輩は匿名である]
○●○●○●○

進歩

○●○●○●○

⏰:08/12/11 21:11 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#38 [我輩は匿名である]
それからの俺は毎日、放課後になると凜ちゃんのストーカー。


学校にいる間は話し掛けても、あまり相手にしてくれないから、二人っきりになれる下校がチャンス。


「凜ちゃんは雑誌とか読む〜?」

「…読む。」

「そっかぁ。この島に本屋ないから本島に行かないと買えないね。」

⏰:08/12/11 21:13 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#39 [我輩は匿名である]
「…そうだね。」


後ろに振り返ってはくれないものの、俺の質問には反応してくれるようになった。


「凜ちゃん、俺の事好き?」

「…。」


まぁ、答えてくれない事もあるけどね。

⏰:08/12/11 21:14 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#40 [ゆーちん]
「じゃあねー!また明日…じゃないや。また月曜にね!」


杉浦家の前でいつものように手を振って帰る。


今日は金曜日。


明日、明後日は会えないから寂しいですね。


「待って!」


…まさかの呼び止め。


「何?」


顔には自然と笑顔が浮かぶ。

⏰:08/12/11 21:15 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#41 [ゆーちん]
「明日、暇でしょ?」

「暇!すっげぇ暇!デートする?デート!」

「いいよ。デートしてあげる。」


来たよ、俺の時代が。


凜ちゃんと付き合って4日目。


初デートのお誘いをOKしていただきました!


「よっしゃあ!」

⏰:08/12/11 21:15 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


#42 [ゆーちん]
騒ぐ俺とは別世界のような凜の表情は、いつものように冷たかった。


「どこ行く?」

「…10時に迎えに来て。じゃあ。」


それだけ言って、凜は家の中に入って行った。


「あ、うん。10時ね!バイバイ!」


この際、行き先なんてどこでもいい。


何てったって初デート!

⏰:08/12/11 21:16 📱:SH901iC 🆔:uyR.lwfs


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