冷たい彼女
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#385 [ゆーちん]
カメラが光る。
ボタン一つで何十年も先まで思い出が作られるのは、本当すげぇ話だよな。
「もう一枚ね。」
ポーズを変えて、もう一枚。
「はい、OK!」
「ありがとうございます。」
2枚を撮り終えた母ちゃんは言った。
:08/12/13 16:52 :SH901iC :1vm0Oe8g
#386 [ゆーちん]
「心、撮って。」
「は?」
「私だって凜ちゃんと撮りたいもん!」
「何でさ?」
「記念よ!」
隣に彼氏の母親を迎えた凜は戸惑っていたが、すぐにいつもの笑顔を咲かせた。
「はい、ポーズ。」
撮り終えると、今度は凜。
:08/12/13 16:53 :SH901iC :1vm0Oe8g
#387 [ゆーちん]
「親子で撮ったげるね。」
俺は反対した。
だけど女2人に無理矢理立たされて、強引ながらも笑顔を咲かせて、母息子という珍しいショットもおさめた。
「んじゃ凜ちゃん送ってくるわ。」
「いいよ。私が勝手に来たんだし一人で帰る。」
:08/12/13 16:53 :SH901iC :1vm0Oe8g
#388 [ゆーちん]
凜は珍しく遠慮した。
それを見ていた母ちゃんは俺の頭を叩いてきた。
「バカ!」
「痛っ!」
「彼女を送っていかない男なんか、男じゃないね。」
「送っていかないなんて言ってないじゃん!」
「凜ちゃんも!遠慮なんかしないでいいのよ。こんなバカ息子でいいなら、いつでもコキ使ってちょうだい。」
:08/12/13 16:54 :SH901iC :1vm0Oe8g
#389 [ゆーちん]
「あっ…はい。」
さすがの凜もうちの母ちゃんのパワフルさには慣れていなくて、圧倒されていたみたいだった。
「じゃあ凜ちゃん行こう。」
「あ、うん。ありがと。」
:08/12/13 16:55 :SH901iC :1vm0Oe8g
#390 [ゆーちん]
母ちゃんにわざわざお礼を言ってから、凜は俺の隣まで追い付いて来た。
「ごめんね。うっさい母ちゃんで。」
「ううん。私、おばさん好きだよ。」
「そういえば凜ちゃんの両親、式に来なかったね。」
「うん。忙しいんだって。」
:08/12/13 16:55 :SH901iC :1vm0Oe8g
#391 [ゆーちん]
「寂しいでしょ?」
「別に。おじいちゃん達が来てくれたもん。」
本当は寂しいに決まってる。
これは俺みたいにカッコつけてるんじゃない。
納得した上での寂しさだったんだろう。
凜は俺より、うんと大人だ。
:08/12/13 16:56 :SH901iC :1vm0Oe8g
#392 [ゆーちん]
●○●○●○●
更新STOP
>>2●○●○●○●
:08/12/13 16:56 :SH901iC :1vm0Oe8g
#393 [ゆーちん]
●○●○●○●
やっぱり後少しだけ
更新します
●○●○●○●
:08/12/13 17:03 :SH901iC :1vm0Oe8g
#394 [ゆーちん]
杉浦家に凜を送り届け、30分後にまた迎えに来ると告げてから自分ん家に戻った。
「心。」
「んー?」
母ちゃんはやっと着替えたらしく、いつもの楽そうな格好だった。
「凜ちゃん、C高だっけ?」
「うん。C高の近くのマンションで一人暮らしだって。」
「…寂しくなるね。」
:08/12/13 17:04 :SH901iC :1vm0Oe8g
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